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旅立ち準備

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 澪ちゃんの近況を聞いて安心したのか、少しだけ眠りに・・・

「ライ?分かるな?」

 眷属であるライとその配下・・・大所帯となりつつある眷属(族)は、方々へ散り・・・

「あら、今回は少し長かったわね」

 いつもは数時間の睡眠で眠りの浅い彼女だったが、今回は十数時間・・・少し心配したが、人物鑑定により、保つと判断し・・・『ライ?OKか?』・・・

「佳苗さん?ボクもそろそろ自分の時間を行こうかと思うんだ。だからってわけじゃ無いけど・・・佳苗さんも・・・」

「そうね・・・些か疲れ始めているのが分かるわ・・・そうね・・・そろそろお父さんやお爺ちゃんに会いに行かなきゃ・・・ね」

 言葉の端が重い・・・でも後悔の念はなさそうだ・・でも・・・

「これはボクからの今までの迷惑料だと思ってください」
 
「そんな迷惑だなんて。ショウ君と出会ったことは・・・最高の思い出なのよ!それを・・・」

「それ以上に・・・ボクは数多くの人間の人生を狂わせてきた・・・それは精算しなければならない・・・だから・・・」

 そう言ってライに合図をすると、普段誰も来ない部屋の入り口が開き、ゾロゾロと多くの人が・・・

「?あなた達は?」

「母さん・・・会いたかったよ・・・」

「え?どなただったかしら?」

 佳苗さんよりも見た目お婆さんな人のセリフ・・・隣には同年例のお爺さん

「佳苗母さん・・・あらやだ、見た目は私の方が年上に見えるわね・・・香澄よ・・・孫達も来てるわ」

 この部屋はそんなに広くはない。なので部屋の中には佳苗さんの娘さん夫婦だけに来てもらっている。が、部屋の外には彼女の子供達が・・・

「壁を取り払って外に出ましょうか」 

 それがさも当然かのように側面の壁がスライドして庭と直接つながり、そこには大勢の・・・

「「「・・・」」」

 これじゃ敬老会か老人ホームだな・・・『ARを』『( ̄^ ̄)ゞキュィ!』

 ライとその家族が佳苗さんを含めた全員に首飾りを配り

「・・・自分が一番気に入ってる刻を思い出してください」

 そういうと・・・庭に集まっていた人が光り・・・その場には

「母さん!その姿!」
「貴方も・・・」
「え?じいちゃん?」
「・・・やっぱりその頃が一番かっこいいわね」
「佳苗母さんも・・・」
「ばーちゃんかわいー!」

 全員が昔の姿になっていた。勿論佳苗さんの子が生まれ、そのまた子が・・・そして孫が・・・年々増えていく写真の数々・・・ドローンさんがライ経由で見せてはいたが、やはり実物(実体)のほうがね・・・
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