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社員旅行

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 あれから三ヶ月が経ち、今日世界初の慰安旅行が・・・に行われた

「やっぱり、眷属絡みってだけで話も早かったし、この話が来てからの全社員の就業意欲がすごかったよ!」

 そりゃね・・・宇宙空間にだけの旅行でも手が届きにくいのに、宇宙に・・・しかも月に!更に裏側に!そして!ともなれば・・・そもそも闇サイト事件の時のあんな端金で行けるわけないのにね・・・(異世界誘拐事案の時のエリクサーの値段よろしく)

 これを機に、全世界に眷属という存在を周知させて・・・世界の全てを我が手に掌握・・・なんてしないからね?変な行動起こさないでよ?『ギクッ』・・・するなよ?

「佳苗ちゃんが幹事さん?」

「そうですね。この話の提案者ってことで、任命されはしたものの、詳しいことは結局ショウ君がやってくれたし、私なんて・・・連絡係になってただけで・・・」

「それでも、他の人とこんな綿密な計画なんて立てれなかったと思うよ?だから、これは佳苗ちゃんの手柄でもあるんだから、胸を張って良いと思うよ?」

 前回の移民船?の時は、敢えて目立つような出発をしたが、流石に今回は・・・前回よりも人数が多いのと、企業様相手だからね・・・特注製のシャトルバス数台に分乗してもらい、普通に敷地から出て一先ずはそのまま・・・

「先ずはご挨拶を。この度は急な発案のもと社員旅行に組み込んでいただきありがとうございます。何人かはお察しと思いますが、眷属からはと呼ばれております。色々な縁から貴社との繋がりを得て、今回のお遊びにも賛同していただいたことは大変嬉しく思います。精一杯のおもてなしを致しますが、まだまだ模索中な部分も数多くありますので、あーしたらいいこうした方が等々ございましたら、施設各所に設置してあるご意見箱にメモを入れていただければ、可能なものであれば即日対応と、その際には追加でお礼の品等を考えていますので、どうぞ遠慮なく。クレーム?それは私たちのことを思って敢えて言葉にしてくださる感謝の言葉ですから。
 それでは今しばらくの間、での旅をお楽しみください」

 なんて、長々ともっともらしいことを並べ立ててみたものの、要は時間稼ぎだ。今は一般道を走っているが、前後の車間距離を意図的に調節して、カーブや後続車両の死角となるタイミングを測り、チャンス到来時には即ミラージュコ□イドで透明化し、浮上。浮上後はそのままでも謎機構で飛べるが、そこは様式美・・・仰々しい機械音とともに翼等々が接続され、飛行形態に・・・なる姿もドローンさん‘sにより撮影され、バス内部のモニターに映し出してみたが・・・大変喜ばれた。
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