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でもポチって・・・

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「ポチ?」

「なんや?ショウ」

「ポチってさ・・・自分の事どこまで覚えてる?実はボクさ、数年前に前世の記憶が入り込む形で、ポチのこと思い出したようなもんなんだけど、どうにもポチの定義があやふやなんだよね?そこのところをすり合わせておきたいなと思ってね?」

 そうなんだよね・・・あの記憶の中に出てくるポチと・・・もう一人のショウ・・・混入してきた『ショウ』は二人。
 そして片方のショウから見ると、もう片方のショウの存在が『夢の中』ということになってるんだ。
 それがどういった意味を持つのかわからない。
 しかもその夢の中の登場人物にポチが含まれている。
 それっておかしいよね?でも、ポチという意識体が今目の前にいる。明らかの同一と思われる喋り方と、玩具?に入り込み、自在に動かしてるのも、混入したショウの記憶の中にあるものだ・・・わけわからん。

「ワイか?ワイはショウと出会って身体をもろうて・・・旅をして・・・気が付いたら独りぼっちになってて・・・ん?アカン、そこから思い出せんねん・・・」

 こちらが持ってるショウの記憶と合致する。
 夢の中のショウは、巨大化したポチ(マク■ス)とともに急上昇し、宇宙空間にさらされて死亡。ということで意識が消失している。
 その際の他の人も同様に絶命したため、ポチは独りになったと思われる。
 では、その後は?いかにしてポチがこの黒い箱に封じ込められたのか?謎はまだある。
 マク■スから今の入れ物にはどうやって移ったのか?自力か?いや、恐らく他の力が干渉したはずだ。それに、無限収納に自体も『夢ショウ』が絶命した時点で、使用不能になってるはずだ。

「ポチの記憶通りなら、ポチと一緒にいたショウはポチの不注意で死んだということだよね?」

「なんやて!?」

「ポチ、宇宙空間という概念はわかる?人は生身では宇宙に行けないんだよ?行けば・・(説明中)・・ということなんだ。でも、おかげ?で今こうして話してるわけだし、もう気に病むなよ?」

 気に病むなとは、我ながら無理があると思いつつも、あまりこの話は引っ張らない方がいいと思い、早々に話題をすりかえることにした。

「せやかてワイは・・・ショウを・・・香織を・・「ポチ!」!!」

「もういいんだ。今のショウはここにいる。あの時のショウもここにいるんだ。いいな?」

「うん・・・ショウがそれでええっちゅうんなら・・・」

「良いんだよ。これで、な?」

 間違いなく何らかの『チカラ』が働いている。強制力?それが何を意図しているかはわからないけど

「ま、難しく考えてもわからないものはわかんないんだし。今を生きようよ!な?ポチ」

「・・・せやな!」

「改めて、ポチ。これからもよろしくな!」

「ワイの方こそ!」


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