19 / 65
第二章
19 マルクス?
しおりを挟む
あれは確かエラという名のメイドだ。使用人の顔はあまり把握していないが、このメイドは覚えている。両親がベルマニア出身の捕虜で、彼女は孤児となった後、公爵邸に就職したのだ。
公爵邸の使用人の一部にはルーストランド王国で暮らすベルマニア人が働いている。ベルマニアとの国交を進めて、これまでの緊迫した関係を緩和するための政策の一部でもあった。なるほど。エラのようにベルマニアの孤児達が傍観者側についていたなら、直属の上司を越えて執事長へ報告することはできない。表立ってはいないがベルマニア系の二世はまだ差別されている。公爵邸の使用人からそれを理由として虐げられた報告は入っていないが、再調査が必要だ。
エラは捜索中、熱心にユリアンを探し回り、先ほども心から心配そうにユリアンを見つめていた。あの悲痛な表情からしてまともな使用人なのだろう。そういえば彼女は何かの箱をテオバルトに渡していた。あの箱はユリアンの部屋にあるはずだが、中身は何なのか。
「んっ……」
その時、ユリアンが微かに呻いた。
テオバルトがハッと息を呑んで、ユリアンの少しの動きでも見落とさないとばかりに顔を凝視する。だがユリアンは目を開くどころかぎゅっと瞼を閉じるだけで、目を覚まさなかった。
今晩はもう遅い。ユリアンの容態も安定しているので、隣室には軍医が控えることとし、老医師や看護婦たちはそれぞれの自室へと帰っていった。テオバルトも後ろ髪を引かれるような様子だったが、何か処理があるらしく、エラを連れて忙しなく部屋を出ていった。
ロドリックも一度執務室に戻り、副団長のディーター・ヘルダーと十数分程度会議を開く。それから着替えてユリアンの眠る部屋に戻るが、彼の状況に変化はない。
窓の外はまだ雨嵐が吹き荒れている。執務室へ戻ろうとも思ったが、ロドリックはユリアンのベッドを眺められる程度の距離に椅子を置き、腰掛けた。
軽く目を閉じてみるが、周囲に気配を感じたので、瞼を上げる。ロドリックはじっと外を眺めた。窓を叩きつける真っ暗な雨は凶暴で、外でのたうち回る化け物が邸宅に体をぶつけているようだった。
「う……」
すると、ベッドの方から呻き声が漏れる。
ロドリックは腰を上げて、ユリアンのもとへ向かう。
小さなランプの暖色の光に照らされたユリアンの顔が、悪夢にうなされる様に歪んでいた。見下ろしていると彼の唇から、
「マルクスさん……」
と掠れた声が溢れた。
マルクス?
……誰だ?
マルトリッツにマルクスという名の家族はいない。友人か、……それとも恋人か。悪夢の中で助けを求める相手なのだからユリアンにとって信頼できる人間に違いない。
そうか、ユリアンにはそうした人間がいるんだな。ロドリックは渇いた心地を味わいながら、その悪夢からマルクスはユリアンを助け出せるのだろうか、と考えた。
「……ロドリック様?」
自然と意識は嵐の方に向いていて、またしても窓の外を眺めていたロドリックだが、突然はっきりとした声が届くのでユリアンに視線を落とす。
マルクスはユリアンを無事に助け出せたらしい。先ほど悪夢に襲われていた苦悶の表情は跡形もなく消え、静かな瞳がロドリックに向けられていた。
ロドリックは、「熱はどうだ」と問いかけた。
「熱……? あぁ、何だか、体が熱い気もします」
「自分の状況についてどこまで把握している?」
「僕、は、助けられたんですよね」
「あぁ」
「……どうしてロドリック様がここに?」
ロドリックは答えられなかった。答えを持ち合わせていないからだ。夫だから、という回答も空虚だった。ユリアンとの関係は契約結婚である。強いていうなら悪夢に捉われるユリアンがいつ救い出されるのかを眺めていたから、だ。
返事はせずに、椅子の背を掴んでベッド脇まで移動する。たった今目覚めたばかりのユリアンに困惑の様子はなく、ロドリックの姿を認める視線は冷静だった。
枕元のテーブルに置かれた水差しを持ち上げ、グラスに移す。ユリアンに渡すとそこで初めて、彼が受け取るのを一瞬躊躇った。
それでもグラスを手に取り、喉が渇いていたのか一気に中身を飲み干す。
「ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした」
グラスを空にしたユリアンはそう呟いた。
長いまつ毛が伏せて、鼻筋に影を落としている。小さな唇は忙しくなく息を繰り返しているが、表情は異様に穏やかだった。
「……お前を西の森の小屋に追いやった者たちには処分を下す」
謝罪の言葉には返事をせずに告げると、ユリアンがロドリックを見上げた。
「……あの」
「聞きたいことは幾つかあるが、体力が完全に回復したら話し合おう」
「はい」
「一つだけ尋ねたい。どうして昨晩、『異常はない』と言った?」
――『この三ヶ月で何か異常あったか』
――『異常ですか。特にありません』
これが異常でないはずがない。公爵夫人が邸宅から追い出されるなどあってはならないことだった。
ユリアンは数秒沈黙した。ロドリックはその時になって、無意識ではあるが自分がユリアンに圧をかけている言い方になったのではと気づいた。ロドリックの物言いは他人をいたずらに脅かすきらいがある。ハッとするが、ユリアンは気にした素振りはなく、落ち着いた口調で答えた。
「互いの生活には干渉しないという契約だったので……」
ロドリックは唾を飲み込む。
あぁ、そうか。
圧されたのはロドリック自身の心だった。
罪悪感で胸が潰れそうだ。ロドリックは息を吐き、一度だけ髪をかき上げた。ユリアンはぼうっとグラスに反射するランプの光を見下ろしていた。何を言うべきか迷ったが、ロドリックは「契約条件の見直しが必要だ」と告げた。
「そうですか」
「暫く療養のことだけ考えてくれ」
「はい」
契約を結んだ時と同様、ユリアンは静かに受け入れる。これ以上ここにいるのは気が休まらないだろうと、ロドリックは早々に席を立つ。
「何かあったらそこのベルを鳴らしてくれ。隣室に医師がいる」
「ありがとうございます」
「おやすみ」
ユリアンは大きな瞳でロドリックを見上げて、「ロドリック様も」と囁いた。
「おやすみなさい」
ロドリックはその射抜くような眼差しから目を逸らし、軽く頷き、部屋から去った。
執務室へ向かう長い廊下を歩みながら、(ユリアンの部屋を東の棟に移そう)と考えを改める。
西の棟は放棄し、東に移動させる。騎士の宿舎に近い方が何かあったときに守りやすい。新しくメイドは雇わずに、ロドリックに仕える使用人らをユリアン付きに配置し直す。ロドリックの使用人達は仕事に真面目で、噂に左右される短絡な者達ではない。騎士の家から出た者も多いのでユリアンが危機に晒された時は役立つだろう。
一方で寡黙な者ばかりだから、エラというメイドを中心にしておけばユリアンの気も安らぐはず。あとは、……テオバルトに聞いた方が早い。
まずは罪人達の素性を今一度洗い直す必要がある。身元のはっきりしているカミラに工作員の疑惑がなくても、他のメイド達はまだ疑いが晴れたわけではない。
邸宅内に流れているユリアンの不名誉な噂の訂正も必須だ。明日、合議が終わり次第、使用人達を集めて邸宅全体の意識を改めなければならない。
一度自室へ戻ったロドリックは腰のベルトを外し、ベッドの端から古くなったコートを手に取った。水を飲み、軽く息を吸い、ゆっくり深く吐く。そうした呼吸を何度か繰り返した後、シャワールームへ向かい捜索で汚れた身を清める。
執務室へ戻ると待ち構えていた執事からハーブティーを受け取り、懲罰部屋へ移動させた西の使用人達の報告を聞く。次に騎士と共に今回の捜索で使用した照明弾他のリストと怪我人の状況を確認していると、ちょうど、領地に派遣した騎士が帰還した。嵐による領内の被害の報告を受け、被害地域に派遣する騎士を編成する。そうしているうちに朝を迎えると、あの嵐は、すべて悪ふざけだったかのように薄れていた。
◇◇◇
西の森でハチに刺されたことがある。軍医からは「次に刺された時はこの薬を服薬し、大量の水をお飲みください」と指示を受けたが、あれ以降西の森には不用意に近づかないようにしている。
だが、ユリアンがいまだに西の森に通っている。一体何をしているのか気になり、訪れてみると、ユリアンは草むらに座り込み雑草を食べていた。
「……何をしてるんだ」
「あ、ロドリック様」
振り返ったユリアンは、口をもぐもぐ動かしながらゆっくり立ち上がる。平然と「お散歩ですか?」と首を傾げるので、ロドリックは声を荒げた。
「なぜ草を食ってるんだ!」
「草……まぁ、草ですね」
「朝食は用意されてるだろう!?」
「……」
「なぜ黙る!」
「すみません、飲み込んでたので」
咀嚼を終えたユリアンは半笑いを浮かべた。
公爵邸の使用人の一部にはルーストランド王国で暮らすベルマニア人が働いている。ベルマニアとの国交を進めて、これまでの緊迫した関係を緩和するための政策の一部でもあった。なるほど。エラのようにベルマニアの孤児達が傍観者側についていたなら、直属の上司を越えて執事長へ報告することはできない。表立ってはいないがベルマニア系の二世はまだ差別されている。公爵邸の使用人からそれを理由として虐げられた報告は入っていないが、再調査が必要だ。
エラは捜索中、熱心にユリアンを探し回り、先ほども心から心配そうにユリアンを見つめていた。あの悲痛な表情からしてまともな使用人なのだろう。そういえば彼女は何かの箱をテオバルトに渡していた。あの箱はユリアンの部屋にあるはずだが、中身は何なのか。
「んっ……」
その時、ユリアンが微かに呻いた。
テオバルトがハッと息を呑んで、ユリアンの少しの動きでも見落とさないとばかりに顔を凝視する。だがユリアンは目を開くどころかぎゅっと瞼を閉じるだけで、目を覚まさなかった。
今晩はもう遅い。ユリアンの容態も安定しているので、隣室には軍医が控えることとし、老医師や看護婦たちはそれぞれの自室へと帰っていった。テオバルトも後ろ髪を引かれるような様子だったが、何か処理があるらしく、エラを連れて忙しなく部屋を出ていった。
ロドリックも一度執務室に戻り、副団長のディーター・ヘルダーと十数分程度会議を開く。それから着替えてユリアンの眠る部屋に戻るが、彼の状況に変化はない。
窓の外はまだ雨嵐が吹き荒れている。執務室へ戻ろうとも思ったが、ロドリックはユリアンのベッドを眺められる程度の距離に椅子を置き、腰掛けた。
軽く目を閉じてみるが、周囲に気配を感じたので、瞼を上げる。ロドリックはじっと外を眺めた。窓を叩きつける真っ暗な雨は凶暴で、外でのたうち回る化け物が邸宅に体をぶつけているようだった。
「う……」
すると、ベッドの方から呻き声が漏れる。
ロドリックは腰を上げて、ユリアンのもとへ向かう。
小さなランプの暖色の光に照らされたユリアンの顔が、悪夢にうなされる様に歪んでいた。見下ろしていると彼の唇から、
「マルクスさん……」
と掠れた声が溢れた。
マルクス?
……誰だ?
マルトリッツにマルクスという名の家族はいない。友人か、……それとも恋人か。悪夢の中で助けを求める相手なのだからユリアンにとって信頼できる人間に違いない。
そうか、ユリアンにはそうした人間がいるんだな。ロドリックは渇いた心地を味わいながら、その悪夢からマルクスはユリアンを助け出せるのだろうか、と考えた。
「……ロドリック様?」
自然と意識は嵐の方に向いていて、またしても窓の外を眺めていたロドリックだが、突然はっきりとした声が届くのでユリアンに視線を落とす。
マルクスはユリアンを無事に助け出せたらしい。先ほど悪夢に襲われていた苦悶の表情は跡形もなく消え、静かな瞳がロドリックに向けられていた。
ロドリックは、「熱はどうだ」と問いかけた。
「熱……? あぁ、何だか、体が熱い気もします」
「自分の状況についてどこまで把握している?」
「僕、は、助けられたんですよね」
「あぁ」
「……どうしてロドリック様がここに?」
ロドリックは答えられなかった。答えを持ち合わせていないからだ。夫だから、という回答も空虚だった。ユリアンとの関係は契約結婚である。強いていうなら悪夢に捉われるユリアンがいつ救い出されるのかを眺めていたから、だ。
返事はせずに、椅子の背を掴んでベッド脇まで移動する。たった今目覚めたばかりのユリアンに困惑の様子はなく、ロドリックの姿を認める視線は冷静だった。
枕元のテーブルに置かれた水差しを持ち上げ、グラスに移す。ユリアンに渡すとそこで初めて、彼が受け取るのを一瞬躊躇った。
それでもグラスを手に取り、喉が渇いていたのか一気に中身を飲み干す。
「ご迷惑おかけして申し訳ありませんでした」
グラスを空にしたユリアンはそう呟いた。
長いまつ毛が伏せて、鼻筋に影を落としている。小さな唇は忙しくなく息を繰り返しているが、表情は異様に穏やかだった。
「……お前を西の森の小屋に追いやった者たちには処分を下す」
謝罪の言葉には返事をせずに告げると、ユリアンがロドリックを見上げた。
「……あの」
「聞きたいことは幾つかあるが、体力が完全に回復したら話し合おう」
「はい」
「一つだけ尋ねたい。どうして昨晩、『異常はない』と言った?」
――『この三ヶ月で何か異常あったか』
――『異常ですか。特にありません』
これが異常でないはずがない。公爵夫人が邸宅から追い出されるなどあってはならないことだった。
ユリアンは数秒沈黙した。ロドリックはその時になって、無意識ではあるが自分がユリアンに圧をかけている言い方になったのではと気づいた。ロドリックの物言いは他人をいたずらに脅かすきらいがある。ハッとするが、ユリアンは気にした素振りはなく、落ち着いた口調で答えた。
「互いの生活には干渉しないという契約だったので……」
ロドリックは唾を飲み込む。
あぁ、そうか。
圧されたのはロドリック自身の心だった。
罪悪感で胸が潰れそうだ。ロドリックは息を吐き、一度だけ髪をかき上げた。ユリアンはぼうっとグラスに反射するランプの光を見下ろしていた。何を言うべきか迷ったが、ロドリックは「契約条件の見直しが必要だ」と告げた。
「そうですか」
「暫く療養のことだけ考えてくれ」
「はい」
契約を結んだ時と同様、ユリアンは静かに受け入れる。これ以上ここにいるのは気が休まらないだろうと、ロドリックは早々に席を立つ。
「何かあったらそこのベルを鳴らしてくれ。隣室に医師がいる」
「ありがとうございます」
「おやすみ」
ユリアンは大きな瞳でロドリックを見上げて、「ロドリック様も」と囁いた。
「おやすみなさい」
ロドリックはその射抜くような眼差しから目を逸らし、軽く頷き、部屋から去った。
執務室へ向かう長い廊下を歩みながら、(ユリアンの部屋を東の棟に移そう)と考えを改める。
西の棟は放棄し、東に移動させる。騎士の宿舎に近い方が何かあったときに守りやすい。新しくメイドは雇わずに、ロドリックに仕える使用人らをユリアン付きに配置し直す。ロドリックの使用人達は仕事に真面目で、噂に左右される短絡な者達ではない。騎士の家から出た者も多いのでユリアンが危機に晒された時は役立つだろう。
一方で寡黙な者ばかりだから、エラというメイドを中心にしておけばユリアンの気も安らぐはず。あとは、……テオバルトに聞いた方が早い。
まずは罪人達の素性を今一度洗い直す必要がある。身元のはっきりしているカミラに工作員の疑惑がなくても、他のメイド達はまだ疑いが晴れたわけではない。
邸宅内に流れているユリアンの不名誉な噂の訂正も必須だ。明日、合議が終わり次第、使用人達を集めて邸宅全体の意識を改めなければならない。
一度自室へ戻ったロドリックは腰のベルトを外し、ベッドの端から古くなったコートを手に取った。水を飲み、軽く息を吸い、ゆっくり深く吐く。そうした呼吸を何度か繰り返した後、シャワールームへ向かい捜索で汚れた身を清める。
執務室へ戻ると待ち構えていた執事からハーブティーを受け取り、懲罰部屋へ移動させた西の使用人達の報告を聞く。次に騎士と共に今回の捜索で使用した照明弾他のリストと怪我人の状況を確認していると、ちょうど、領地に派遣した騎士が帰還した。嵐による領内の被害の報告を受け、被害地域に派遣する騎士を編成する。そうしているうちに朝を迎えると、あの嵐は、すべて悪ふざけだったかのように薄れていた。
◇◇◇
西の森でハチに刺されたことがある。軍医からは「次に刺された時はこの薬を服薬し、大量の水をお飲みください」と指示を受けたが、あれ以降西の森には不用意に近づかないようにしている。
だが、ユリアンがいまだに西の森に通っている。一体何をしているのか気になり、訪れてみると、ユリアンは草むらに座り込み雑草を食べていた。
「……何をしてるんだ」
「あ、ロドリック様」
振り返ったユリアンは、口をもぐもぐ動かしながらゆっくり立ち上がる。平然と「お散歩ですか?」と首を傾げるので、ロドリックは声を荒げた。
「なぜ草を食ってるんだ!」
「草……まぁ、草ですね」
「朝食は用意されてるだろう!?」
「……」
「なぜ黙る!」
「すみません、飲み込んでたので」
咀嚼を終えたユリアンは半笑いを浮かべた。
3,996
お気に入りに追加
5,090
あなたにおすすめの小説
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
生まれ変わりは嫌われ者
青ムギ
BL
無数の矢が俺の体に突き刺さる。
「ケイラ…っ!!」
王子(グレン)の悲痛な声に胸が痛む。口から大量の血が噴きその場に倒れ込む。意識が朦朧とする中、王子に最後の別れを告げる。
「グレン……。愛してる。」
「あぁ。俺も愛してるケイラ。」
壊れ物を大切に包み込むような動作のキス。
━━━━━━━━━━━━━━━
あの時のグレン王子はとても優しく、名前を持たなかった俺にかっこいい名前をつけてくれた。いっぱい話しをしてくれた。一緒に寝たりもした。
なのにー、
運命というのは時に残酷なものだ。
俺は王子を……グレンを愛しているのに、貴方は俺を嫌い他の人を見ている。
一途に慕い続けてきたこの気持ちは諦めきれない。
★表紙のイラストは、Picrew様の[見上げる男子]ぐんま様からお借りしました。ありがとうございます!
俺のこと、冷遇してるんだから離婚してくれますよね?〜王妃は国王の隠れた溺愛に気付いてない〜
明太子
BL
伯爵令息のエスメラルダは幼い頃から恋心を抱いていたレオンスタリア王国の国王であるキースと結婚し、王妃となった。
しかし、当のキースからは冷遇され、1人寂しく別居生活を送っている。
それでもキースへの想いを捨てきれないエスメラルダ。
だが、その思いも虚しく、エスメラルダはキースが別の令嬢を新しい妃を迎えようとしている場面に遭遇してしまう。
流石に心が折れてしまったエスメラルダは離婚を決意するが…?
エスメラルダの一途な初恋はキースに届くのか?
そして、キースの本当の気持ちは?
分かりづらい伏線とそこそこのどんでん返しありな喜怒哀楽激しめ王妃のシリアス?コメディ?こじらせ初恋BLです!
※R指定は保険です。
僕の大好きな旦那様は後悔する
小町
BL
バッドエンドです!
攻めのことが大好きな受けと政略結婚だから、と割り切り受けの愛を迷惑と感じる攻めのもだもだと、最終的に受けが死ぬことによって段々と攻めが後悔してくるお話です!拙作ですがよろしくお願いします!!
暗い話にするはずが、コメディぽくなってしまいました、、、。
浮気されてもそばにいたいと頑張ったけど限界でした
雨宮里玖
BL
大学の飲み会から帰宅したら、ルームシェアしている恋人の遠堂の部屋から聞こえる艶かしい声。これは浮気だと思ったが、遠堂に捨てられるまでは一緒にいたいと紀平はその行為に目をつぶる——。
遠堂(21)大学生。紀平と同級生。幼馴染。
紀平(20)大学生。
宮内(21)紀平の大学の同級生。
環 (22)遠堂のバイト先の友人。
この愛のすべて
高嗣水清太
BL
「妊娠しています」
そう言われた瞬間、冗談だろう?と思った。
俺はどこからどう見ても男だ。そりゃ恋人も男で、俺が受け身で、ヤることやってたけど。いきなり両性具有でした、なんて言われても困る。どうすればいいんだ――。
※この話は2014年にpixivで連載、2015年に再録発行した二次小説をオリジナルとして少し改稿してリメイクしたものになります。
両性具有や生理、妊娠、中絶等、描写はないもののそういった表現がある地雷が多い話になってます。少し生々しいと感じるかもしれません。加えて私は医学を学んだわけではありませんので、独学で調べはしましたが、両性具有者についての正しい知識は無いに等しいと思います。完全フィクションと捉えて下さいますよう、お願いします。
国王の嫁って意外と面倒ですね。
榎本 ぬこ
BL
一国の王であり、最愛のリヴィウスと結婚したΩのレイ。
愛しい人のためなら例え側妃の方から疎まれようと頑張ると決めていたのですが、そろそろ我慢の限界です。
他に自分だけを愛してくれる人を見つけようと思います。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる