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第一章
15 崩れていく
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その丁寧な口振りに、ユリアンは息を飲んだ。
……あぁ、やはり変わってしまうのか。
ユリアンは息を吐き出すと共に「テト」と呟いてから、語りかけた。
「テオバルト、様。小屋の中で話しませんか?」
テオバルトはしかし、ゆっくりと首を横に振る。ユリアンは思わず無表情を崩し、目元を震わせて唇を噛み締めた。
この三ヶ月、窓際で会話を楽しむのがテトとジュリの午後だった。だが今のテオバルトは、ユリアンの部屋の中に一人で立ち入ろうとはしない。
穏やかな空気を纏っていたはずのテオバルトにはピリピリとした緊張感があった。これだけの会話でユリアンの心はすっかり重くなり、世界すらも暗くなったように感じてしまう。
「ユリアン様だったんだね」
少し砕けた口調が暗い声で届くので顔を上げると、そこには困ったように眉を下げるテオバルトがいる。
彼の背後の空には灰色の雲が流れてきていて、凄まじい勢いで世界を覆い始めていた。暗くなったのは心象ではなく実際に天候が変わり始めているからだった。
「うん」
「どうしてここにいるんですか? 邸宅内にお住まいがあるはずでは?」
「色々と事情があって」
テオバルトは顔を顰めたが、それはユリアンを責めるような表情ではなく、ただ困惑を表している。むしろ「そうですね。何か『事情』が、あったようですね」と気を遣うように言い、こう続けた。
「とにかく公爵夫人がここにいてはなりません」
「……」
「私から兄上に事情をお話しいたします」
「ま、待ってください!」
反射的に止めていた。自分で思ったよりも大きな声が飛び出て、テオバルトも目を丸くする。そうして驚いた様子のテオバルトだがユリアンが考えていることは伝わっているはずだ。
この小屋には、マルクスがいる。彼と暮らすにあたりこの環境はユリアンにとって打ってつけなのだ。
小屋に移動させられたことがメイド長の独断であり、明らかとなればいつか邸宅に戻されるのではないかと予想はしていたが、あと少しなのだ。もうじきマルクスが冬眠する。
できればそれまで、この小屋にいたい。
「ロドリック様にはお伝えしないでください」
「そうは言われましても」
「邸宅には戻ります。けれど、マルクスさんが……」
テオバルトは口をつぐんだ。ユリアンがマルクスの名を口にすることは想定内だったようで、彼も神妙な顔つきで頷く。
「もうすぐマルクスさんが冬眠するんです」
「ユリアン様があの子を大事にしているのは分かっています。ですが……、それまでは待てません」
「……なら今晩だけ、ここにいてもいいですか?」
これ以上我儘を通すのは無理そうだ。
昨晩のロドリックがユリアンとテオバルトに交流があるのを把握していたのは、テオバルトがすぐにユリアンとのことを報告したからである。テオバルトは兄に何か隠そうとはしない。小屋の件はこうして猶予を与えてくれたが、テオバルトには秘密を続ける気はない。
ユリアンは「荷物を、まとめますので」と弱々とした声を絞り出した。テオバルトはすると、辛そうな顔をしたがそれも一瞬で、「分かりました」と頷いた。
「明日、迎えにきます。兄上に事情を話すのは、ユリアン様が邸宅へ移ってからにしましょう」
「はい」
テオバルトは数秒その場から動かなかったが、やがて「では」と踵を返す。去っていく彼を見送ってから、ユリアンは重い足を引きずって小屋に戻った。
テオバルトは一度も『ジュリ』と親しげに呼ぶことはなかった。
もう、友人関係ではいられないのだろうか。溢れていく不安を制御できず、テーブルに突っ伏す。テーブルの上にはマルクスの家があるけれど、彼は今眠っている最中だ。
すると扉をコンコンと叩く音がした。やってきたエラは不思議そうに邸宅の方を見やりながら、「今、テオバルト様のような方がいた気がしたんですが」と言った。
「見間違いでしょうか……」
「……エラ、明日、邸宅に戻ろうと思う」
「え?」
首を傾げたエラはハッと何かに気づき、「もしかして」と大きな目をさらに大きくした。
「ロドリック様のご指示ですか?」
「いや、違う」
「もしかしてあれは本当にテオバルト様?」
ユリアンは肯定代わりに瞬きを返した。エラは深刻そうに「実は」と呟き、決心したように続ける。
「この小屋に移動させたのはメイド長の独断なんですよ」
「ああ、うん」
「きっと処罰を受けるに違いありません」
「……」
ユリアンはテーブルの上の箱を見つめる。陽が当たるように置いてあるけれど、みるみる空は暗くなって、今にも雨が降りそうだった。
もうここにはいられない。食料はあるので心配はなくても、邸宅に戻って他の使用人にマルクスが見つかればどうなるか分からない。不安だ。マルクスを知られたくはないのに。
「……それにしても、旦那様はユリアン様の処遇にお気づきになっておられないんでしょうか?」
ユリアンはそっとエラを見上げる。彼女は不審そうに邸宅の方を見ていた。
エラの不満はますます大きくなっているようで、ロドリックの無知にさえ追求してくる。ユリアンは淡々と「どうだろう」と返した。
「まだ、バルシャ共和国から帰ってきたばかりですが二日は経っているんですよ? テオバルト様が気付いたのなら旦那様も把握しているべきでしょう。ユリアン様にも冷たい態度を取られていると聞きました。昨晩の晩餐会ではどうでしたか?」
「うーん……」
エラは、ロドリックと全く関わりがないからこそこうした不平を吐けるのだろう。遠い存在だから言えることは多い。ユリアンはマルクスのことを考えながら話半分で相槌を打った。
すると、曖昧に返すユリアンにエラはやきもきした様子で「ユリアン様……」とこぼした。エラにはメイド長を止めることはできず、かといってロドリックと対峙できる立場でもない。
だからこうして、ユリアンを気遣うことしかできない。
「ユリアン様は、旦那様をお嫌いになっていないんですか?」
ユリアンは横目でエラを見つめた後、また、マルクスの箱に視線を落とした。
エラは、契約結婚のことを知らない。
ユリアンがこの結婚で得られるものを知らないから、ユリアンが冷遇を受けていることに対して不満を抱いている。だがユリアンからしたらこの二年間でどんな扱いをされようと構わないのだ。離縁をしたら金と自由を得られるのだから。……数ヶ月前はこんな機会が訪れるなど思いもしなかった。空から宝石が降ってきたようなものである。
その点で言えばむしろロドリックは救世主でもあった。彼を好きになる要素は皆無だけれど、金と自由を与えてくれるのだから感謝すらしている。
「旦那様は酷い人だと思われないんですか……」
エラは寂しそうに呟いた。彼女はユリアンがこうした処遇を受けることに、納得できず、そしてユリアンが不満を抱かないことに悲しみを感じている。
だが、……知らないのだ。
親切なエラは冷遇されるユリアンに心から同情してくれる。先ほど見たテオバルトの辛そうな顔が瞼の裏に浮かんだ。賢くて思いやりのある人は、ユリアンの境遇を想像する。
だが、彼らは知らないのだ。
情報が不足している。
彼らは、ユリアンがあの地獄にいたことを知らない。
ユリアンが何者であるかを把握していない。
そしてユリアンは、自分のことを、思いやりのある人たちに話したくなかった。
――それから、雨雲からとうとう雨が溢れ出した。
夕食後、エラが邸宅に戻ってから雨の勢いは増していった。一粒一粒が弾丸のように降ってきて、風も凄まじいものだった。
話には聞いていたがこの地方では災害級の規模の雨が予告もなくやってくるらしい。雨風が増すのはあっという間で、これではこの小さな小屋も危ないのではないかとユリアンは危惧する。
こんなにいきなり雨脚が変わるなど思いもしなかった。予想外の勢いで荒れていく夜に、ユリアンはマルクスの箱を抱きかかえて、ベッドの上で縮こまり、マルクスに語りかける。
「大丈夫。大丈夫だよ」
マルクスは箱の中からユリアンを見上げた。
その瞳が不安に濡れているように見える。まるで自分の心を現しているように見えて、ユリアンは何度も言った。
「大丈夫、頑張れ……」
――そうして二階で震えていたせいで、一階が浸水し始めたことに気付いたのは遅かった。
水圧で扉が外れたことで風が轟音と共に流れ込み、やっと異常事態を把握したユリアンは慌てて階段を降りようとした。が、一階にたどり着くことはできない。川が増水して水が小屋に流れてきているのだ。
あ、だめだ。
この小屋は崩れる。
察したユリアンは青ざめて、急いでマルクスの箱を迎えに行こうとした。マルクスさんを安全な場所に逃さないと。屋根の上だ。箱の中から出して、浮くものに乗せればきっと――……。
その時、扉から水が凄まじい速さで流れ込んできた。
古い階段が外れて、ユリアンは真っ黒な水の中に落ちていく。
ユリアンが最後に見たのは、木の壁が崩れる光景だった。
……あぁ、やはり変わってしまうのか。
ユリアンは息を吐き出すと共に「テト」と呟いてから、語りかけた。
「テオバルト、様。小屋の中で話しませんか?」
テオバルトはしかし、ゆっくりと首を横に振る。ユリアンは思わず無表情を崩し、目元を震わせて唇を噛み締めた。
この三ヶ月、窓際で会話を楽しむのがテトとジュリの午後だった。だが今のテオバルトは、ユリアンの部屋の中に一人で立ち入ろうとはしない。
穏やかな空気を纏っていたはずのテオバルトにはピリピリとした緊張感があった。これだけの会話でユリアンの心はすっかり重くなり、世界すらも暗くなったように感じてしまう。
「ユリアン様だったんだね」
少し砕けた口調が暗い声で届くので顔を上げると、そこには困ったように眉を下げるテオバルトがいる。
彼の背後の空には灰色の雲が流れてきていて、凄まじい勢いで世界を覆い始めていた。暗くなったのは心象ではなく実際に天候が変わり始めているからだった。
「うん」
「どうしてここにいるんですか? 邸宅内にお住まいがあるはずでは?」
「色々と事情があって」
テオバルトは顔を顰めたが、それはユリアンを責めるような表情ではなく、ただ困惑を表している。むしろ「そうですね。何か『事情』が、あったようですね」と気を遣うように言い、こう続けた。
「とにかく公爵夫人がここにいてはなりません」
「……」
「私から兄上に事情をお話しいたします」
「ま、待ってください!」
反射的に止めていた。自分で思ったよりも大きな声が飛び出て、テオバルトも目を丸くする。そうして驚いた様子のテオバルトだがユリアンが考えていることは伝わっているはずだ。
この小屋には、マルクスがいる。彼と暮らすにあたりこの環境はユリアンにとって打ってつけなのだ。
小屋に移動させられたことがメイド長の独断であり、明らかとなればいつか邸宅に戻されるのではないかと予想はしていたが、あと少しなのだ。もうじきマルクスが冬眠する。
できればそれまで、この小屋にいたい。
「ロドリック様にはお伝えしないでください」
「そうは言われましても」
「邸宅には戻ります。けれど、マルクスさんが……」
テオバルトは口をつぐんだ。ユリアンがマルクスの名を口にすることは想定内だったようで、彼も神妙な顔つきで頷く。
「もうすぐマルクスさんが冬眠するんです」
「ユリアン様があの子を大事にしているのは分かっています。ですが……、それまでは待てません」
「……なら今晩だけ、ここにいてもいいですか?」
これ以上我儘を通すのは無理そうだ。
昨晩のロドリックがユリアンとテオバルトに交流があるのを把握していたのは、テオバルトがすぐにユリアンとのことを報告したからである。テオバルトは兄に何か隠そうとはしない。小屋の件はこうして猶予を与えてくれたが、テオバルトには秘密を続ける気はない。
ユリアンは「荷物を、まとめますので」と弱々とした声を絞り出した。テオバルトはすると、辛そうな顔をしたがそれも一瞬で、「分かりました」と頷いた。
「明日、迎えにきます。兄上に事情を話すのは、ユリアン様が邸宅へ移ってからにしましょう」
「はい」
テオバルトは数秒その場から動かなかったが、やがて「では」と踵を返す。去っていく彼を見送ってから、ユリアンは重い足を引きずって小屋に戻った。
テオバルトは一度も『ジュリ』と親しげに呼ぶことはなかった。
もう、友人関係ではいられないのだろうか。溢れていく不安を制御できず、テーブルに突っ伏す。テーブルの上にはマルクスの家があるけれど、彼は今眠っている最中だ。
すると扉をコンコンと叩く音がした。やってきたエラは不思議そうに邸宅の方を見やりながら、「今、テオバルト様のような方がいた気がしたんですが」と言った。
「見間違いでしょうか……」
「……エラ、明日、邸宅に戻ろうと思う」
「え?」
首を傾げたエラはハッと何かに気づき、「もしかして」と大きな目をさらに大きくした。
「ロドリック様のご指示ですか?」
「いや、違う」
「もしかしてあれは本当にテオバルト様?」
ユリアンは肯定代わりに瞬きを返した。エラは深刻そうに「実は」と呟き、決心したように続ける。
「この小屋に移動させたのはメイド長の独断なんですよ」
「ああ、うん」
「きっと処罰を受けるに違いありません」
「……」
ユリアンはテーブルの上の箱を見つめる。陽が当たるように置いてあるけれど、みるみる空は暗くなって、今にも雨が降りそうだった。
もうここにはいられない。食料はあるので心配はなくても、邸宅に戻って他の使用人にマルクスが見つかればどうなるか分からない。不安だ。マルクスを知られたくはないのに。
「……それにしても、旦那様はユリアン様の処遇にお気づきになっておられないんでしょうか?」
ユリアンはそっとエラを見上げる。彼女は不審そうに邸宅の方を見ていた。
エラの不満はますます大きくなっているようで、ロドリックの無知にさえ追求してくる。ユリアンは淡々と「どうだろう」と返した。
「まだ、バルシャ共和国から帰ってきたばかりですが二日は経っているんですよ? テオバルト様が気付いたのなら旦那様も把握しているべきでしょう。ユリアン様にも冷たい態度を取られていると聞きました。昨晩の晩餐会ではどうでしたか?」
「うーん……」
エラは、ロドリックと全く関わりがないからこそこうした不平を吐けるのだろう。遠い存在だから言えることは多い。ユリアンはマルクスのことを考えながら話半分で相槌を打った。
すると、曖昧に返すユリアンにエラはやきもきした様子で「ユリアン様……」とこぼした。エラにはメイド長を止めることはできず、かといってロドリックと対峙できる立場でもない。
だからこうして、ユリアンを気遣うことしかできない。
「ユリアン様は、旦那様をお嫌いになっていないんですか?」
ユリアンは横目でエラを見つめた後、また、マルクスの箱に視線を落とした。
エラは、契約結婚のことを知らない。
ユリアンがこの結婚で得られるものを知らないから、ユリアンが冷遇を受けていることに対して不満を抱いている。だがユリアンからしたらこの二年間でどんな扱いをされようと構わないのだ。離縁をしたら金と自由を得られるのだから。……数ヶ月前はこんな機会が訪れるなど思いもしなかった。空から宝石が降ってきたようなものである。
その点で言えばむしろロドリックは救世主でもあった。彼を好きになる要素は皆無だけれど、金と自由を与えてくれるのだから感謝すらしている。
「旦那様は酷い人だと思われないんですか……」
エラは寂しそうに呟いた。彼女はユリアンがこうした処遇を受けることに、納得できず、そしてユリアンが不満を抱かないことに悲しみを感じている。
だが、……知らないのだ。
親切なエラは冷遇されるユリアンに心から同情してくれる。先ほど見たテオバルトの辛そうな顔が瞼の裏に浮かんだ。賢くて思いやりのある人は、ユリアンの境遇を想像する。
だが、彼らは知らないのだ。
情報が不足している。
彼らは、ユリアンがあの地獄にいたことを知らない。
ユリアンが何者であるかを把握していない。
そしてユリアンは、自分のことを、思いやりのある人たちに話したくなかった。
――それから、雨雲からとうとう雨が溢れ出した。
夕食後、エラが邸宅に戻ってから雨の勢いは増していった。一粒一粒が弾丸のように降ってきて、風も凄まじいものだった。
話には聞いていたがこの地方では災害級の規模の雨が予告もなくやってくるらしい。雨風が増すのはあっという間で、これではこの小さな小屋も危ないのではないかとユリアンは危惧する。
こんなにいきなり雨脚が変わるなど思いもしなかった。予想外の勢いで荒れていく夜に、ユリアンはマルクスの箱を抱きかかえて、ベッドの上で縮こまり、マルクスに語りかける。
「大丈夫。大丈夫だよ」
マルクスは箱の中からユリアンを見上げた。
その瞳が不安に濡れているように見える。まるで自分の心を現しているように見えて、ユリアンは何度も言った。
「大丈夫、頑張れ……」
――そうして二階で震えていたせいで、一階が浸水し始めたことに気付いたのは遅かった。
水圧で扉が外れたことで風が轟音と共に流れ込み、やっと異常事態を把握したユリアンは慌てて階段を降りようとした。が、一階にたどり着くことはできない。川が増水して水が小屋に流れてきているのだ。
あ、だめだ。
この小屋は崩れる。
察したユリアンは青ざめて、急いでマルクスの箱を迎えに行こうとした。マルクスさんを安全な場所に逃さないと。屋根の上だ。箱の中から出して、浮くものに乗せればきっと――……。
その時、扉から水が凄まじい速さで流れ込んできた。
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