58 / 62
最終章
58 白い車
しおりを挟む
辺りを見渡す。何もおかしなことは起きていない。壁時計が目に入って気付いた。時刻は午前五時をとっくに過ぎている。
もうそんな時間になっていたのか。それにしてもあの光はなんだろう。
不思議に思いつつ視線を反対へやると、いつの間にか新しい客がいた。六月は日の出も早まって、外は明るくなり始めている。散歩ついでにモーニングを食べに来たらしいその初老の男は、テーブル席で本を読んでいる。
それは一成の部屋で読んだことのあるタイトルだった。死者たちを黄泉の国へ運ぶ電車の、魔法の旅の物語だ。
玲は、その電車には乗れない。
だって生きている。
不意に、玲は自分があの日の母と同じ席にいることに気付いた。
不思議な、つめたい気持ちになる。窓の向こうのゆっくりと、静かに、明るくなる街並みを眺めた。
時折自動車が走り抜けていく。突然、強烈な寂しい気持ちに襲われて、玲は鞄の中から携帯を取り出していた。
あぁまただ。九年前のあの日もこうして、母が俯きがちに携帯を見ていた。
思い出すと恋しさが増した。玲はふと、もう使っていないメールボックスを開く。
そして、目を見開いた。
《玲》
息すら止まる。玲は文字列を凝視する。
送り主は、一成。
宛先は玲の古いメールアドレス。
《お前はどこにいる?》
一瞬で思考が駆け巡る。
この携帯を持っているのは一成の母だった。彼女の遺品の一部は一成の部屋に残っている。
……気付いたんだ。
遂に、全てを知って、母の携帯を見つけたのか。
気付いてまだ……探してくれている?
呼吸すら忘れていた。ハッと意識を取り戻したのは、店の固定電話がチリリリ……と細やかな音を立てたからだった。
玲は携帯を握りしめつつパッと顔を上げた。玲の携帯にはメールだけでない。一成や涼から多くの着信が入っていた。
甲高い音が不意に途切れた。
電話を取った彼女と目が合う。
その真っ直ぐな視線を受けて、なぜなのか、涙が込み上げてきた。
「レイくん」
アジサイレストランの主人はその名前を呼んだ。
彼女とはこの九年間一度も話したことがなかったけれど、母が生きていた頃はよく挨拶をしていた。
母が呼んでいた名前を、覚えていてくれた。
「電話が来てるよ」
彼女が優しく微笑む。玲の視界の隅にまた、あの光が煌めく。
窓の外へ視線を遣り、目を細めた。店の外の道路に白い車が止まっている。
夜明けが訪れて、新しい陽の光が車に反射しているのだ。白い車は沈黙して、そこにいる。
まるで返事を待っているように。
玲は唇を噛み締めた。
再度店主へ顔を向け、こくんと一度頷く。
あぁ。変な心地。あれほど無気力になって動かなかった体がスッと動き出す。
魔法がかかったように。心の赴くままに。
レイは歩き出した。
受話器を受け取る手が震える。
「……はい」
『玲』
懐かしくも感じる低い声。玲は目を強く閉じた。
瞼の裏が熱い。涙が滲んだけれどグッと堪えて、絞り出すようにまた囁いた。
「はい」
『玲なんだな』
「はい」
『自分の居場所を、教えられるか?』
一成の声はびっくりするほど柔らかかった。玲は本当にびっくりして……、心がふわっと緩み、鼻を啜った。
この人はもう既に分かっているはずだ。それでも問いかけてくれる。
きっと、玲が答えなければあの車は去っていく。
一成は別れの機会すらも与えてくれるらしい。
「……はい」
玲は掠れた声を、精一杯絞り出して答えた。
「はい、アジサイレストランにいます」
それからまた、白が光った。
受話器を持ったまま窓の外へ振り向く。運転席の扉が開いたらしい。
あの人が現れる。
玲はゆっくりと受話器を置いた。
どこか、夢の中を歩いている感覚がした。席に戻り、鞄を手に取る。荷物は全部持っていく。
レストランの主人に会計している最中、彼女が、
「今度はリョウくんとまた来てね」
と言った。
九年前のあの日、泣きじゃくる涼を慰めてくれたことを思い出す。
玲は微笑んで、「ありがとうございます」と深く頭を下げた。
踵を返し、扉へと歩いていく。カランと軽やかな音と共に外の世界へ踏み出した。
東の方の空はもうすっかり明るくなっていた。大きな雲が一面に広がって、黄金に輝いている。
一成が店の前で待っていてくれた。彼の車は反対車線に停車している。
玲はまた、泣き出しそうな気持ちになった。
「一成さん」
とても不安だったから。
「ごめんなさい」
玲は一成を見上げた。
「俺の昔のメールアドレスを知っているなら、もう分かりましたよね」
「あぁ」
その青い瞳を見つめている。
彼が苦しげに目を細めた。
「母さんが見つけようとしていたのは、お前たちだったんだな」
玲は下唇を強く噛んだ。また心の中がぐちゃぐちゃになる。叫び出したいような、逃げ出したいような、どうしようもない気持ちになって、胸が痛くて堪らない。
一成が言った。
「俺を恨んでるか?」
「恨んでます」
玲はもう、心のままに吐き出した。
「ごめんなさい」
がむしゃらに本心を伝える。
こんなのは人生で初めてで、どうやったらいいのか分からない。
「でももう今は、何を恨めばいいのか分からないんです」
やり方なんか分からない。玲は一生懸命に告げた。
今まで誰にも言ったことのない心の全てを。
「俺はいつも、最悪な気分で、何かを憎んでいないと生きていけなかった」
九年前のこの場所からそれは続いている。
あの踏切の音が止まないのだ。
「沢山色んなものを憎んで、最後は一成さんに辿り着きました。一成さんが日本から出なければ、あの男はお母さんを攫いにこなかった。だから如月一成のせいだって思い込んで、何年も恨んでた」
すると、本当に電車の駆ける音が聞こえてくる。
踏切はすぐそこにある。始発が発車しているらしい。あの、カンカンカン――……と響く警告音。ずっと変わらず、玲に纏わりついている。
「でも一成さんは、ただの一成さんだった」
けれど一成の部屋は地上からかけ離れたとても高い場所にあった。
あの部屋で二人で話していると、玲は、一成の声だけを聞くことができた。
「俺と同じようにあの男を恐れて、自分の力で逃げ出せた人だった」
今。
「俺のこと大切にしてくれたのに、ごめんなさい」
また、あの音が耳の奥で鳴っている。
ここは地獄に一番近い場所だ。無力な人間に警告し続けている。
玲はその音を振り払うように声を大きくした。
「一成さんがどうしようもないほど最悪な人だったらよかったのにって、願ってしまって、ごめんなさい」
「玲、俺は」
一成が遮るように言って、玲は初めて自分が俯いていたことに気付いた。
玲は強く目を瞑っていたらしい。まるで何かから逃れたがっているみたいに。
一成の声に導かれて、顔を上げる。
「お前が俺を恨んでくれてよかったと思っている」
彼の銀髪が陽の光に透けていた。
玲は眩しくなって、目を細めた。
「俺を恨んでいたからここまで生きてこれたんだろ? 俺は」
玲は眩しくて、唇を噛み締めた。
「俺への憎しみでお前の時間を稼げてよかったと思ってる」
「こ、」
心が。
散り散りに乱れそうだ。
「怖いんです。ずっと何か理由を探しながら生きてきたから。お母さんがいない理由を見つけては、恨んできた。長い間こうやって生きてきたんです。これがないと」
憎しみがないと生きていけない。
何年もこの心に、体に、常に毒を打って、気が狂っていないと生きていけなかった。
けれど自分でも分かっている。終わってしまうことが。
本当は許すことなんかできない。許すという意味が分からない。ずっと悲しいままで、時間は風化なんかしてくれない。
でも、手放してしまうのが分かる。
ずっと大切にしていた怒りの錘がこの身体から離れて、朝焼けに溶けてしまうのだ。
そうしたら何を抱えて生きていけばいい?
「どうやって、生きていけばいいか分からない……」
「探すか」
一成の低い声が鼓膜を揺する。
玲はきゅっと唇を噛み締める。また視界に光が散った。
一成の銀髪がもたらす光だった。
「玲が生きていくための理由を、探そう」
「……」
「俺を傍に置いてくれ。一緒に探すから」
「見つからないかもしれませんよ?」
玲は今にも崩れそうな不安定な声で告げた。
「だって何を探したいのかさえもう分からない」
もうそんな時間になっていたのか。それにしてもあの光はなんだろう。
不思議に思いつつ視線を反対へやると、いつの間にか新しい客がいた。六月は日の出も早まって、外は明るくなり始めている。散歩ついでにモーニングを食べに来たらしいその初老の男は、テーブル席で本を読んでいる。
それは一成の部屋で読んだことのあるタイトルだった。死者たちを黄泉の国へ運ぶ電車の、魔法の旅の物語だ。
玲は、その電車には乗れない。
だって生きている。
不意に、玲は自分があの日の母と同じ席にいることに気付いた。
不思議な、つめたい気持ちになる。窓の向こうのゆっくりと、静かに、明るくなる街並みを眺めた。
時折自動車が走り抜けていく。突然、強烈な寂しい気持ちに襲われて、玲は鞄の中から携帯を取り出していた。
あぁまただ。九年前のあの日もこうして、母が俯きがちに携帯を見ていた。
思い出すと恋しさが増した。玲はふと、もう使っていないメールボックスを開く。
そして、目を見開いた。
《玲》
息すら止まる。玲は文字列を凝視する。
送り主は、一成。
宛先は玲の古いメールアドレス。
《お前はどこにいる?》
一瞬で思考が駆け巡る。
この携帯を持っているのは一成の母だった。彼女の遺品の一部は一成の部屋に残っている。
……気付いたんだ。
遂に、全てを知って、母の携帯を見つけたのか。
気付いてまだ……探してくれている?
呼吸すら忘れていた。ハッと意識を取り戻したのは、店の固定電話がチリリリ……と細やかな音を立てたからだった。
玲は携帯を握りしめつつパッと顔を上げた。玲の携帯にはメールだけでない。一成や涼から多くの着信が入っていた。
甲高い音が不意に途切れた。
電話を取った彼女と目が合う。
その真っ直ぐな視線を受けて、なぜなのか、涙が込み上げてきた。
「レイくん」
アジサイレストランの主人はその名前を呼んだ。
彼女とはこの九年間一度も話したことがなかったけれど、母が生きていた頃はよく挨拶をしていた。
母が呼んでいた名前を、覚えていてくれた。
「電話が来てるよ」
彼女が優しく微笑む。玲の視界の隅にまた、あの光が煌めく。
窓の外へ視線を遣り、目を細めた。店の外の道路に白い車が止まっている。
夜明けが訪れて、新しい陽の光が車に反射しているのだ。白い車は沈黙して、そこにいる。
まるで返事を待っているように。
玲は唇を噛み締めた。
再度店主へ顔を向け、こくんと一度頷く。
あぁ。変な心地。あれほど無気力になって動かなかった体がスッと動き出す。
魔法がかかったように。心の赴くままに。
レイは歩き出した。
受話器を受け取る手が震える。
「……はい」
『玲』
懐かしくも感じる低い声。玲は目を強く閉じた。
瞼の裏が熱い。涙が滲んだけれどグッと堪えて、絞り出すようにまた囁いた。
「はい」
『玲なんだな』
「はい」
『自分の居場所を、教えられるか?』
一成の声はびっくりするほど柔らかかった。玲は本当にびっくりして……、心がふわっと緩み、鼻を啜った。
この人はもう既に分かっているはずだ。それでも問いかけてくれる。
きっと、玲が答えなければあの車は去っていく。
一成は別れの機会すらも与えてくれるらしい。
「……はい」
玲は掠れた声を、精一杯絞り出して答えた。
「はい、アジサイレストランにいます」
それからまた、白が光った。
受話器を持ったまま窓の外へ振り向く。運転席の扉が開いたらしい。
あの人が現れる。
玲はゆっくりと受話器を置いた。
どこか、夢の中を歩いている感覚がした。席に戻り、鞄を手に取る。荷物は全部持っていく。
レストランの主人に会計している最中、彼女が、
「今度はリョウくんとまた来てね」
と言った。
九年前のあの日、泣きじゃくる涼を慰めてくれたことを思い出す。
玲は微笑んで、「ありがとうございます」と深く頭を下げた。
踵を返し、扉へと歩いていく。カランと軽やかな音と共に外の世界へ踏み出した。
東の方の空はもうすっかり明るくなっていた。大きな雲が一面に広がって、黄金に輝いている。
一成が店の前で待っていてくれた。彼の車は反対車線に停車している。
玲はまた、泣き出しそうな気持ちになった。
「一成さん」
とても不安だったから。
「ごめんなさい」
玲は一成を見上げた。
「俺の昔のメールアドレスを知っているなら、もう分かりましたよね」
「あぁ」
その青い瞳を見つめている。
彼が苦しげに目を細めた。
「母さんが見つけようとしていたのは、お前たちだったんだな」
玲は下唇を強く噛んだ。また心の中がぐちゃぐちゃになる。叫び出したいような、逃げ出したいような、どうしようもない気持ちになって、胸が痛くて堪らない。
一成が言った。
「俺を恨んでるか?」
「恨んでます」
玲はもう、心のままに吐き出した。
「ごめんなさい」
がむしゃらに本心を伝える。
こんなのは人生で初めてで、どうやったらいいのか分からない。
「でももう今は、何を恨めばいいのか分からないんです」
やり方なんか分からない。玲は一生懸命に告げた。
今まで誰にも言ったことのない心の全てを。
「俺はいつも、最悪な気分で、何かを憎んでいないと生きていけなかった」
九年前のこの場所からそれは続いている。
あの踏切の音が止まないのだ。
「沢山色んなものを憎んで、最後は一成さんに辿り着きました。一成さんが日本から出なければ、あの男はお母さんを攫いにこなかった。だから如月一成のせいだって思い込んで、何年も恨んでた」
すると、本当に電車の駆ける音が聞こえてくる。
踏切はすぐそこにある。始発が発車しているらしい。あの、カンカンカン――……と響く警告音。ずっと変わらず、玲に纏わりついている。
「でも一成さんは、ただの一成さんだった」
けれど一成の部屋は地上からかけ離れたとても高い場所にあった。
あの部屋で二人で話していると、玲は、一成の声だけを聞くことができた。
「俺と同じようにあの男を恐れて、自分の力で逃げ出せた人だった」
今。
「俺のこと大切にしてくれたのに、ごめんなさい」
また、あの音が耳の奥で鳴っている。
ここは地獄に一番近い場所だ。無力な人間に警告し続けている。
玲はその音を振り払うように声を大きくした。
「一成さんがどうしようもないほど最悪な人だったらよかったのにって、願ってしまって、ごめんなさい」
「玲、俺は」
一成が遮るように言って、玲は初めて自分が俯いていたことに気付いた。
玲は強く目を瞑っていたらしい。まるで何かから逃れたがっているみたいに。
一成の声に導かれて、顔を上げる。
「お前が俺を恨んでくれてよかったと思っている」
彼の銀髪が陽の光に透けていた。
玲は眩しくなって、目を細めた。
「俺を恨んでいたからここまで生きてこれたんだろ? 俺は」
玲は眩しくて、唇を噛み締めた。
「俺への憎しみでお前の時間を稼げてよかったと思ってる」
「こ、」
心が。
散り散りに乱れそうだ。
「怖いんです。ずっと何か理由を探しながら生きてきたから。お母さんがいない理由を見つけては、恨んできた。長い間こうやって生きてきたんです。これがないと」
憎しみがないと生きていけない。
何年もこの心に、体に、常に毒を打って、気が狂っていないと生きていけなかった。
けれど自分でも分かっている。終わってしまうことが。
本当は許すことなんかできない。許すという意味が分からない。ずっと悲しいままで、時間は風化なんかしてくれない。
でも、手放してしまうのが分かる。
ずっと大切にしていた怒りの錘がこの身体から離れて、朝焼けに溶けてしまうのだ。
そうしたら何を抱えて生きていけばいい?
「どうやって、生きていけばいいか分からない……」
「探すか」
一成の低い声が鼓膜を揺する。
玲はきゅっと唇を噛み締める。また視界に光が散った。
一成の銀髪がもたらす光だった。
「玲が生きていくための理由を、探そう」
「……」
「俺を傍に置いてくれ。一緒に探すから」
「見つからないかもしれませんよ?」
玲は今にも崩れそうな不安定な声で告げた。
「だって何を探したいのかさえもう分からない」
1,720
お気に入りに追加
2,241
あなたにおすすめの小説
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
弱すぎると勇者パーティーを追放されたハズなんですが……なんで追いかけてきてんだよ勇者ァ!
灯璃
BL
「あなたは弱すぎる! お荷物なのよ! よって、一刻も早くこのパーティーを抜けてちょうだい!」
そう言われ、勇者パーティーから追放された冒険者のメルク。
リーダーの勇者アレスが戻る前に、元仲間たちに追い立てられるようにパーティーを抜けた。
だが数日後、何故か勇者がメルクを探しているという噂を酒場で聞く。が、既に故郷に帰ってスローライフを送ろうとしていたメルクは、絶対に見つからないと決意した。
みたいな追放ものの皮を被った、頭おかしい執着攻めもの。
追いかけてくるまで説明ハイリマァス
※完結致しました!お読みいただきありがとうございました!
※11/20 短編(いちまんじ)新しく書きました! 時間有る時にでも読んでください
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる