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第五章
53 覚えてない
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これが贖罪になるとは思えない。けれど彼らを忘れることなんかできない。
黙り込む玲に、由良が突然、携帯を差し出してきた。
「これを使え。俺と連絡が取れる」
「……」
「俺がお前を監視する証拠だ」
玲は携帯を操作してみる。カメラアプリを開いて、試しに由良へ向けてみた。
写真を撮ってみるとシャッター音が鳴る。由良は勝手に写真を撮られても玲を叱りつけない。
カメラアプリ越しに由良が動く。
「俺がお前を取り立ててるように見せるため、高校卒業したら俺んとこ来させるぞ」
「はい」
玲は首肯して携帯を制服のポケットに突っ込む。
あっさりと頷いた玲に、由良は意外そうに目を開いた。
「……それでいいのか?」
「はい」
地面で潰れている煙草の吸い殻を見下ろす。
中学卒業まではあと二年。玲はつま先で突きながら付け足した。
「あの、高校行く気ないので、卒業したらすぐに由良さんの元で働いてもいいですか」
「あ?」
玲は吸い殻をスニーカーの先で踏み潰した。
大通りから騒がしい町の声が届く。太陽に雲がかかって、二人のいる路地の薄暗さが一層増した。
明るい向こう側とこの薄暗く寂しい路地は、直ぐそこなのに、まるで別世界のように分断されている。
玲はあの大通りから歩いてきた。
だが、結局、立っているのはこの場所だ。
いくら新しい名前を得て平穏が訪れようとも、この道を選んでいるのは玲だから。
「……お前、何を考えてる?」
由良晃の声が本当に玲を注視するように険しさを孕んだのが分かる。
俯いて、火の消えた吸い殻を足先で弄る玲は、小さく微笑んだ。
俺は。
探している。
——未だに玲たちの元へ帰らないあの人が、どうして居ないのか。
その理由を。
「兄ちゃん、お帰り!」
由良と別れて施設に帰宅すると、いつもは公園でクラスメイト達と思う存分遊んで帰ってくる涼が既に帰宅していた。
明日の外出の準備をしているのだ。由良と組長はこの町までやってきてくれたが、元々玲と涼は明日、東京へ戻るつもりだった。
「今日さー、家庭科でポーチ作ったんだ。これ婆ちゃんにあげよっかな」
「うん、いいと思う」
祖母の病院へ見舞いに向かう予定がある。施設の職員が同行してくれるので、朝に焦らないよう早めに準備をしている。
祖母は手術を受けた。その額も借金に含まれている。玲は由良にこう宣言している。この額は自分で返すと。
オメガ性の玲と祖母の医療費、涼が養子に入るまでの学費。それらは全部玲の借金にして、これから時間をかけて由良に返していく。
祖母は勿論玲が金を払うことを拒否した。自分の娘の遺骨が送られてきて、玲と涼が遠く離れた施設に移動したことをきっかけに、自分の命を諦めていたようだ。
援助をしてくれる者など誰もいない祖母は、金がないこともあり受けるべき手術を受けていなかった。まだ若いがやがて来る死を受け入れた祖母に、玲は治療を受けるよう説得した。
結局、祖母は玲の申し出を受け入れてくれた。
深山礼矢と深山涼介から大倉玲と大倉涼へと変わった二人のことも、受け入れてくれる。
母が言っていた。『シェルターに行く』『居場所は教えられないしもう会いに来られるか分からない』と報告した時さえ彼女は、何も聞かずに母を抱きしめて送り出してくれたのだと。
玲が何をしようと祖母はただ味方でいてくれる。
夕方のニュース番組が天気予報を流している。
沖縄の方では嵐が到来したらしい。
荒れ狂う沿岸の映像が報道される。灰色に濁ったテレビ画面を見ながら、玲は不意に呟いた。
「涼」
……ずっと聞こうか迷っていたことを。
由良との話を受けて、口にすることを今、決めた。
「あの事故のこと、覚えてる?」
涼はリュックに物を詰める手を止めて、こちらをゆっくりと見上げる。
見開いた目、青い瞳が煌めいた。
小首を傾げて、唇を開き、
「事故ってお母さんの事故のこと?」
とぱっちり瞬きする。
玲はひゅっと息を吸った。そこにはただ疑問があるだけで不穏な色は一切ない。
一瞬で心が揺らいだのが分かる。期待によって。
「そう。あの事故のこと、どれくらい覚えてる?」
「……」
涼が目を伏せて僅かに俯いた。言い躊躇うそれは、悲壮ではない。
申し訳なさそうに涼は言った。
「実は、あんまり覚えてないんだ」
「えっ」
思わず声が飛び出る。慌てて唾を飲み込み、慎重に問いかけた。
「覚えてないって……それは、どれくらい」
「何も覚えてない……。二年前なのにおかしいよね? だって、俺、その時一緒にいた?」
玲は唇を噛み締めた。
涼が不安そうにする。眉尻を下げて、不安そうに呟いた。
「あの日のこと何も覚えてないんだ。お母さん、事故死……だよね」
「そう……車で……それも覚えてない?」
「俺、いた? レストランにいたのは覚えてるんだけど」
玲は唇の隙間から深く息を吸った。
鼻の奥がツンと痛くなる。涙腺が緩んで、涙が溢れそうになった。
玲はグッと堪えて首を横に振った。
「ううん。いなかった。覚えてなくて無理ないかも」
「本当? 俺、変じゃない?」
「変じゃない。大丈夫」
玲は必死に声を抑えて、囁いた。
そうしないと叫び出しそうだったから。
涼は覚えていない。
「そっか、良かった。俺は覚えてないよ、兄ちゃん」
涼はあの悲惨な事故……事件を覚えていない。
嬉しくて嬉しくて、叫び出しそうだった。
よかった。
よかった……。
その夜、玲は新しい携帯にデータを移してから、古い携帯を眺めた。
母のアドレスが残っている。
電気の消えた暗い室内。玲は微睡みながら、ふと、メールを打ってみた。
《どこにいる? いつ帰ってくる?》
宛先は母のアドレス。
数秒待ってみるが返信はない。
……分かってる。
返事なんか返ってこないこと。
それでも玲は、探している。
母がいない理由を探している。あの人が何に追われていたのか。母を追い詰めた者を探している。
玲は憎むべきものを探し続けているのだ。
平和な場所で過ごしているとどうしても、次の一瞬にでもこの平穏が粉々に砕けてしまうのではないかと不安になる。
いくら明るい場所だとしてもいつ太陽に影がかかるか分からない。どこかで玲を追う魔の嵐が襲ってるかもしれない。
憎しみは甘い毒だった。安心して溺れることができる。毒で虚ろになった心で、でも、夢見てしまう。
母が……本当はどこかに逃げ延びて、生きているのではないか。
あの血の塊も、首も、遺骨も全て嘘だったんじゃないか。
……探している。
玲は自分の古い携帯を引き出しの一番深い場所に押し込めた。すぐに二段ベッドの下の段に横たわり、上で眠る涼の穏やかな寝息につられるようにして、眠りに落ちていく。
——その後、玲が中学を卒業すると同時に、涼は永井夫妻の養子になった。
黙り込む玲に、由良が突然、携帯を差し出してきた。
「これを使え。俺と連絡が取れる」
「……」
「俺がお前を監視する証拠だ」
玲は携帯を操作してみる。カメラアプリを開いて、試しに由良へ向けてみた。
写真を撮ってみるとシャッター音が鳴る。由良は勝手に写真を撮られても玲を叱りつけない。
カメラアプリ越しに由良が動く。
「俺がお前を取り立ててるように見せるため、高校卒業したら俺んとこ来させるぞ」
「はい」
玲は首肯して携帯を制服のポケットに突っ込む。
あっさりと頷いた玲に、由良は意外そうに目を開いた。
「……それでいいのか?」
「はい」
地面で潰れている煙草の吸い殻を見下ろす。
中学卒業まではあと二年。玲はつま先で突きながら付け足した。
「あの、高校行く気ないので、卒業したらすぐに由良さんの元で働いてもいいですか」
「あ?」
玲は吸い殻をスニーカーの先で踏み潰した。
大通りから騒がしい町の声が届く。太陽に雲がかかって、二人のいる路地の薄暗さが一層増した。
明るい向こう側とこの薄暗く寂しい路地は、直ぐそこなのに、まるで別世界のように分断されている。
玲はあの大通りから歩いてきた。
だが、結局、立っているのはこの場所だ。
いくら新しい名前を得て平穏が訪れようとも、この道を選んでいるのは玲だから。
「……お前、何を考えてる?」
由良晃の声が本当に玲を注視するように険しさを孕んだのが分かる。
俯いて、火の消えた吸い殻を足先で弄る玲は、小さく微笑んだ。
俺は。
探している。
——未だに玲たちの元へ帰らないあの人が、どうして居ないのか。
その理由を。
「兄ちゃん、お帰り!」
由良と別れて施設に帰宅すると、いつもは公園でクラスメイト達と思う存分遊んで帰ってくる涼が既に帰宅していた。
明日の外出の準備をしているのだ。由良と組長はこの町までやってきてくれたが、元々玲と涼は明日、東京へ戻るつもりだった。
「今日さー、家庭科でポーチ作ったんだ。これ婆ちゃんにあげよっかな」
「うん、いいと思う」
祖母の病院へ見舞いに向かう予定がある。施設の職員が同行してくれるので、朝に焦らないよう早めに準備をしている。
祖母は手術を受けた。その額も借金に含まれている。玲は由良にこう宣言している。この額は自分で返すと。
オメガ性の玲と祖母の医療費、涼が養子に入るまでの学費。それらは全部玲の借金にして、これから時間をかけて由良に返していく。
祖母は勿論玲が金を払うことを拒否した。自分の娘の遺骨が送られてきて、玲と涼が遠く離れた施設に移動したことをきっかけに、自分の命を諦めていたようだ。
援助をしてくれる者など誰もいない祖母は、金がないこともあり受けるべき手術を受けていなかった。まだ若いがやがて来る死を受け入れた祖母に、玲は治療を受けるよう説得した。
結局、祖母は玲の申し出を受け入れてくれた。
深山礼矢と深山涼介から大倉玲と大倉涼へと変わった二人のことも、受け入れてくれる。
母が言っていた。『シェルターに行く』『居場所は教えられないしもう会いに来られるか分からない』と報告した時さえ彼女は、何も聞かずに母を抱きしめて送り出してくれたのだと。
玲が何をしようと祖母はただ味方でいてくれる。
夕方のニュース番組が天気予報を流している。
沖縄の方では嵐が到来したらしい。
荒れ狂う沿岸の映像が報道される。灰色に濁ったテレビ画面を見ながら、玲は不意に呟いた。
「涼」
……ずっと聞こうか迷っていたことを。
由良との話を受けて、口にすることを今、決めた。
「あの事故のこと、覚えてる?」
涼はリュックに物を詰める手を止めて、こちらをゆっくりと見上げる。
見開いた目、青い瞳が煌めいた。
小首を傾げて、唇を開き、
「事故ってお母さんの事故のこと?」
とぱっちり瞬きする。
玲はひゅっと息を吸った。そこにはただ疑問があるだけで不穏な色は一切ない。
一瞬で心が揺らいだのが分かる。期待によって。
「そう。あの事故のこと、どれくらい覚えてる?」
「……」
涼が目を伏せて僅かに俯いた。言い躊躇うそれは、悲壮ではない。
申し訳なさそうに涼は言った。
「実は、あんまり覚えてないんだ」
「えっ」
思わず声が飛び出る。慌てて唾を飲み込み、慎重に問いかけた。
「覚えてないって……それは、どれくらい」
「何も覚えてない……。二年前なのにおかしいよね? だって、俺、その時一緒にいた?」
玲は唇を噛み締めた。
涼が不安そうにする。眉尻を下げて、不安そうに呟いた。
「あの日のこと何も覚えてないんだ。お母さん、事故死……だよね」
「そう……車で……それも覚えてない?」
「俺、いた? レストランにいたのは覚えてるんだけど」
玲は唇の隙間から深く息を吸った。
鼻の奥がツンと痛くなる。涙腺が緩んで、涙が溢れそうになった。
玲はグッと堪えて首を横に振った。
「ううん。いなかった。覚えてなくて無理ないかも」
「本当? 俺、変じゃない?」
「変じゃない。大丈夫」
玲は必死に声を抑えて、囁いた。
そうしないと叫び出しそうだったから。
涼は覚えていない。
「そっか、良かった。俺は覚えてないよ、兄ちゃん」
涼はあの悲惨な事故……事件を覚えていない。
嬉しくて嬉しくて、叫び出しそうだった。
よかった。
よかった……。
その夜、玲は新しい携帯にデータを移してから、古い携帯を眺めた。
母のアドレスが残っている。
電気の消えた暗い室内。玲は微睡みながら、ふと、メールを打ってみた。
《どこにいる? いつ帰ってくる?》
宛先は母のアドレス。
数秒待ってみるが返信はない。
……分かってる。
返事なんか返ってこないこと。
それでも玲は、探している。
母がいない理由を探している。あの人が何に追われていたのか。母を追い詰めた者を探している。
玲は憎むべきものを探し続けているのだ。
平和な場所で過ごしているとどうしても、次の一瞬にでもこの平穏が粉々に砕けてしまうのではないかと不安になる。
いくら明るい場所だとしてもいつ太陽に影がかかるか分からない。どこかで玲を追う魔の嵐が襲ってるかもしれない。
憎しみは甘い毒だった。安心して溺れることができる。毒で虚ろになった心で、でも、夢見てしまう。
母が……本当はどこかに逃げ延びて、生きているのではないか。
あの血の塊も、首も、遺骨も全て嘘だったんじゃないか。
……探している。
玲は自分の古い携帯を引き出しの一番深い場所に押し込めた。すぐに二段ベッドの下の段に横たわり、上で眠る涼の穏やかな寝息につられるようにして、眠りに落ちていく。
——その後、玲が中学を卒業すると同時に、涼は永井夫妻の養子になった。
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