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第二章
23 魔女
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【第二章】
馬車に乗り込む間際、視界の隅を猫が過った。
見ると、茶色の毛は薄汚れていて片耳が欠けている。じっと凝視してくるので、ライハルトは思わず足を止めた。
すると猫は警戒心に満ちた目でこちらを睨みつけ、颯爽と路地の方へと消えていく。
その後ろ姿を眺めていると、馬車の扉近くにいたエルマーが眉を下げた。
「野良猫ですから仕方ありませんよ」
「あの猫、俺を悪魔かのように見て逃げてったぞ」
「そういうものですから。落ち込まないでください」
「落ち込んでねぇから」
憐れむような目をするエルマーを無視して、馬車に乗り込む。エルマーも続き、二人が乗り込むと、馬車が走り出した。
ララブラン地方のリゾートの件で鉄道会社との交渉が進んでいる。リゾートに向かう特別な高級列車を用意する案は双方にとって有益だ。
「今年はララブランの事業で手一杯になりそうですね」
「あぁ」
馬車の中で先ほどの会議を今一度整理する。あらかた纏め終えて、煙草を取り出す。エルマーがすぐさま火を寄越した。
年が明けて、さらに冷え込みが増している。街の中身は雪も残っていないが、少し外れたライハルトの屋敷近くは積もったままだ。
一服すると、書類を鞄に納めたエルマーが「そう言えば」と顔を上げた。
「以前に拾った黒猫は元気ですか」
エルマーは秘書とは言え、ライハルトの邸宅には住んでいない。近くに屋敷を構えている優雅な独身だ。『黒猫』を目にする機会はないのである。
アカデミーに通っていた頃の同級生でもあるエルマーも、今では仕事仲間だ。とは言え二人で狩猟など趣味に興じることもある。
エルマーと冬の森に馬を走らせていた時、出会ったのが、『黒猫』だった。
「野良猫が懐かなくとも、あの黒猫がいるなら良いではないですか」
「あー……」
あれから何度も黒猫に会わせろとエルマーは煩い。まだ許可を下していない。
「あんなに治癒力の凄まじい猫は初めて見ました。あれは魔獣ではないですか?」
「ただの猫だ」
下すことはない。
あれはただの黒猫ではないから会わせるつもりはなかった。
「会いたいなぁ、猫ちゃん。可愛かったなぁ」
「……」
「元気にしているんですね。よかったよかった」
黒猫……ミカがやって来てから一ヶ月以上が経っている。
元気と言えば元気だが、そうでもないような気もする。
ミカと会うのは朝食の際と、夜の間だ。黒猫になった日は寝室まで連れて行くが、人間の時は好きにさせている。
当初こそ細っこくて頼り無さそうな男といった印象だったが、存外ミカはよく働く。執事長やメイド長からの評判もかなり良い。仕事に真摯で、よく気がきくと。
出会った時は傷だらけの黒猫だったが、その中身はなかなかに外見の良い青年だった。黒髪もきちんと整えれば艶のある綺麗な髪だったし、丸っこい頭も形が良い。妙に大きな目とそこに埋まる宝石のような赤い瞳が特徴で、そこらにはいないような美青年といった奴だった。
それもあってか屋敷の使用人たちから可愛がられている。エルマーもミカを見た時は、『あの新しい使用人のお方を広報に使いませんか?』と提案していた。
だが公にしていい男ではないのだろう。なんせミカは、猫の獣人で、その事実をなぜか隠している。
それに、常にどことなく体調が悪そうだ。肌が白いのは元からなのか? ミカはいつだって青白い。だからか、恥じらうときは真っ赤になるので容易に分かる。
猫になってしまえば、もっと感情は分かりやすい。その鳴き方や表情、体の震えで。
彼曰く、猫になるタイミングは掴めないらしい。大体が夜であるが毎日変化することは叶わない。
そんな獣人は聞いたことがない。彼らは自分の意思で変化できる。嘘を言っているとは思えないので事実か、もしくは、ミカが自分の能力をコントロールできないだけだ。
やり方を教わっていない可能性もある。
ミカの両親はいないらしい。
実際、信頼できる情報屋からの報告書にも同じことが記されていた。
「で、どうですか」
「なかなかだな」
仕事の資料をしまったエルマーが取り出したのは、ミカの報告書だった。
情報屋からの依頼がちょうど完了したのだ。
「意外ですね。彼が男爵令息の愛人だったなんて」
中身を確認したエルマーがしみじみと言う。
確かに、意外だ。
ミカは以前、ヒルトマン男爵家に勤めていたと言っていた。それ以上の情報は寄越さなかったが、それさえあれば充分だ。
申告通りミカは男爵家の使用人だった。その期間は十年ほど。
だが、強制解雇されている。
その理由は泥臭かった。
ライハルトは(意外だな)と端的に思う。
仕事に真面目で、いつでも何歩か引いた風の警戒心の強いミカが男爵令息の愛人だったとは思わなかった。
どのようにして関係に至ったかは分からないのでミカの恋愛に関してどうこう言う気はないが、注視すべきはその始まりと終わりだ。
ただの情報屋ではないのでかなり内部事情に関しても記載されている。何でもミカは、子供の頃に四つ年上の令息に拾われて使用人となり、それから令息……ローレンツの愛人となったらしい。
ミカは十八歳だ。十年近く働いていたと言うことは、ヒルトマン家にやってきたのはかなり幼い。ミカがローレンツの愛人だと噂が流れ出したのはミカが十三歳の頃だ。
十三歳の子供に、ローレンツは手をつけたのだろうか?
気色が悪いな。
「このローレンツとか言う男爵令息はふざけてますね」
「そうだな」
煙草の煙を吐き出す。ライハルトは強制解雇の事由を今一度確認する。
ローレンツはミカを放って女性と浮気をしていた。女性が子を孕んだので、彼女と結婚するにあたり、ミカを追い出したようだ。
それも使用人であるミカに手をつけたことを誤魔化すが如く、ミカにありもしない罪を背負わせて強制的に解雇した。ミカを屋敷から追い出した日付は、ライハルトが黒猫を射った日と一致している。
ミカが森で彷徨っていたのは、行く宛が無かったからなのだろう。
罪は、毒殺。ローレンツの結婚相手を殺そうとしたというのがミカに押し付けられた罪だ。だがそれも事実でない。結婚相手が街で友人相手に漏らした会話で証言が取れている。彼らはグルになってミカを嵌めたということになる。
報告書を読みながら、ライハルトは告げた。
「エルマー、分かってるとは思うが」
「ええ。他言しませんよ」
ミカに関して知っているのはライハルトとエルマーだけだ。邸宅にいる者たちは知らなくても良い。ミカに罪はないのだから。
情報屋はこの依頼がライハルトであるとは知らない。
今は監視の目も少ないが、数年前まではそこら中にデューリンガー侯爵家の派遣した連中の目が合った。
興信所ではなく、情報屋など裏の社会の人間を使うときは、エルマーを経由している。エルマーには秘書とは別の名前があるので、危険度が低い仕事は彼に任せているのだ。
「ヒルトマン男爵家の情勢はどうだ」
「令息夫人の浪費癖に悩まされているようです」
エルマーが別の資料を渡してくる。
ライハルトは新しい煙草を咥えた。
「まぁ、碌でもない女だろうな」
「どうしますか?」
「何が?」
一服して、首を傾げる。
エルマーは「ヒルトマン家をこのまま放っておきますか?」と質問を変えた。
「あー……」
いくら何でも自分たちが追い出した使用人を返せと今更要求してくることはないだろう。ヒルトマン邸でのイザコザがライハルト邸に伝わることもない。放置していてもいい案件だ。
ミカが前の屋敷を恋しがっている気配もないので、こちらから接触するのはかえって悪手だ。
ライハルトは答えずに、「もう一つの方はどうだ?」と訊ねる。
すると、エルマーの表情がわずかに険しさを孕んだ。
一度唾を飲み込み、頷くと、封筒に入った書類を差し出してくる。
「ライハルト様」
エルマーは怪訝そうに言った。
「なぜガイスラー公爵家についてもお調べになっているのですか?」
「気になったから」
もう一つ、頼んでいた情報がある。
それはガイスラー公爵家に関してだ。
困惑した様子のエルマーに、小さく笑いかける。ライハルトは封筒を揺らした。
「エルマー、これ読んでどう思った?」
「……現当主が御年百五十歳になる衝撃が強いですね」
ライハルトはフッと鼻で笑った。
それもそのはず。
「魔女だからな」
「話には聞いていましたが、まさか百五十歳とは……」
馬車に乗り込む間際、視界の隅を猫が過った。
見ると、茶色の毛は薄汚れていて片耳が欠けている。じっと凝視してくるので、ライハルトは思わず足を止めた。
すると猫は警戒心に満ちた目でこちらを睨みつけ、颯爽と路地の方へと消えていく。
その後ろ姿を眺めていると、馬車の扉近くにいたエルマーが眉を下げた。
「野良猫ですから仕方ありませんよ」
「あの猫、俺を悪魔かのように見て逃げてったぞ」
「そういうものですから。落ち込まないでください」
「落ち込んでねぇから」
憐れむような目をするエルマーを無視して、馬車に乗り込む。エルマーも続き、二人が乗り込むと、馬車が走り出した。
ララブラン地方のリゾートの件で鉄道会社との交渉が進んでいる。リゾートに向かう特別な高級列車を用意する案は双方にとって有益だ。
「今年はララブランの事業で手一杯になりそうですね」
「あぁ」
馬車の中で先ほどの会議を今一度整理する。あらかた纏め終えて、煙草を取り出す。エルマーがすぐさま火を寄越した。
年が明けて、さらに冷え込みが増している。街の中身は雪も残っていないが、少し外れたライハルトの屋敷近くは積もったままだ。
一服すると、書類を鞄に納めたエルマーが「そう言えば」と顔を上げた。
「以前に拾った黒猫は元気ですか」
エルマーは秘書とは言え、ライハルトの邸宅には住んでいない。近くに屋敷を構えている優雅な独身だ。『黒猫』を目にする機会はないのである。
アカデミーに通っていた頃の同級生でもあるエルマーも、今では仕事仲間だ。とは言え二人で狩猟など趣味に興じることもある。
エルマーと冬の森に馬を走らせていた時、出会ったのが、『黒猫』だった。
「野良猫が懐かなくとも、あの黒猫がいるなら良いではないですか」
「あー……」
あれから何度も黒猫に会わせろとエルマーは煩い。まだ許可を下していない。
「あんなに治癒力の凄まじい猫は初めて見ました。あれは魔獣ではないですか?」
「ただの猫だ」
下すことはない。
あれはただの黒猫ではないから会わせるつもりはなかった。
「会いたいなぁ、猫ちゃん。可愛かったなぁ」
「……」
「元気にしているんですね。よかったよかった」
黒猫……ミカがやって来てから一ヶ月以上が経っている。
元気と言えば元気だが、そうでもないような気もする。
ミカと会うのは朝食の際と、夜の間だ。黒猫になった日は寝室まで連れて行くが、人間の時は好きにさせている。
当初こそ細っこくて頼り無さそうな男といった印象だったが、存外ミカはよく働く。執事長やメイド長からの評判もかなり良い。仕事に真摯で、よく気がきくと。
出会った時は傷だらけの黒猫だったが、その中身はなかなかに外見の良い青年だった。黒髪もきちんと整えれば艶のある綺麗な髪だったし、丸っこい頭も形が良い。妙に大きな目とそこに埋まる宝石のような赤い瞳が特徴で、そこらにはいないような美青年といった奴だった。
それもあってか屋敷の使用人たちから可愛がられている。エルマーもミカを見た時は、『あの新しい使用人のお方を広報に使いませんか?』と提案していた。
だが公にしていい男ではないのだろう。なんせミカは、猫の獣人で、その事実をなぜか隠している。
それに、常にどことなく体調が悪そうだ。肌が白いのは元からなのか? ミカはいつだって青白い。だからか、恥じらうときは真っ赤になるので容易に分かる。
猫になってしまえば、もっと感情は分かりやすい。その鳴き方や表情、体の震えで。
彼曰く、猫になるタイミングは掴めないらしい。大体が夜であるが毎日変化することは叶わない。
そんな獣人は聞いたことがない。彼らは自分の意思で変化できる。嘘を言っているとは思えないので事実か、もしくは、ミカが自分の能力をコントロールできないだけだ。
やり方を教わっていない可能性もある。
ミカの両親はいないらしい。
実際、信頼できる情報屋からの報告書にも同じことが記されていた。
「で、どうですか」
「なかなかだな」
仕事の資料をしまったエルマーが取り出したのは、ミカの報告書だった。
情報屋からの依頼がちょうど完了したのだ。
「意外ですね。彼が男爵令息の愛人だったなんて」
中身を確認したエルマーがしみじみと言う。
確かに、意外だ。
ミカは以前、ヒルトマン男爵家に勤めていたと言っていた。それ以上の情報は寄越さなかったが、それさえあれば充分だ。
申告通りミカは男爵家の使用人だった。その期間は十年ほど。
だが、強制解雇されている。
その理由は泥臭かった。
ライハルトは(意外だな)と端的に思う。
仕事に真面目で、いつでも何歩か引いた風の警戒心の強いミカが男爵令息の愛人だったとは思わなかった。
どのようにして関係に至ったかは分からないのでミカの恋愛に関してどうこう言う気はないが、注視すべきはその始まりと終わりだ。
ただの情報屋ではないのでかなり内部事情に関しても記載されている。何でもミカは、子供の頃に四つ年上の令息に拾われて使用人となり、それから令息……ローレンツの愛人となったらしい。
ミカは十八歳だ。十年近く働いていたと言うことは、ヒルトマン家にやってきたのはかなり幼い。ミカがローレンツの愛人だと噂が流れ出したのはミカが十三歳の頃だ。
十三歳の子供に、ローレンツは手をつけたのだろうか?
気色が悪いな。
「このローレンツとか言う男爵令息はふざけてますね」
「そうだな」
煙草の煙を吐き出す。ライハルトは強制解雇の事由を今一度確認する。
ローレンツはミカを放って女性と浮気をしていた。女性が子を孕んだので、彼女と結婚するにあたり、ミカを追い出したようだ。
それも使用人であるミカに手をつけたことを誤魔化すが如く、ミカにありもしない罪を背負わせて強制的に解雇した。ミカを屋敷から追い出した日付は、ライハルトが黒猫を射った日と一致している。
ミカが森で彷徨っていたのは、行く宛が無かったからなのだろう。
罪は、毒殺。ローレンツの結婚相手を殺そうとしたというのがミカに押し付けられた罪だ。だがそれも事実でない。結婚相手が街で友人相手に漏らした会話で証言が取れている。彼らはグルになってミカを嵌めたということになる。
報告書を読みながら、ライハルトは告げた。
「エルマー、分かってるとは思うが」
「ええ。他言しませんよ」
ミカに関して知っているのはライハルトとエルマーだけだ。邸宅にいる者たちは知らなくても良い。ミカに罪はないのだから。
情報屋はこの依頼がライハルトであるとは知らない。
今は監視の目も少ないが、数年前まではそこら中にデューリンガー侯爵家の派遣した連中の目が合った。
興信所ではなく、情報屋など裏の社会の人間を使うときは、エルマーを経由している。エルマーには秘書とは別の名前があるので、危険度が低い仕事は彼に任せているのだ。
「ヒルトマン男爵家の情勢はどうだ」
「令息夫人の浪費癖に悩まされているようです」
エルマーが別の資料を渡してくる。
ライハルトは新しい煙草を咥えた。
「まぁ、碌でもない女だろうな」
「どうしますか?」
「何が?」
一服して、首を傾げる。
エルマーは「ヒルトマン家をこのまま放っておきますか?」と質問を変えた。
「あー……」
いくら何でも自分たちが追い出した使用人を返せと今更要求してくることはないだろう。ヒルトマン邸でのイザコザがライハルト邸に伝わることもない。放置していてもいい案件だ。
ミカが前の屋敷を恋しがっている気配もないので、こちらから接触するのはかえって悪手だ。
ライハルトは答えずに、「もう一つの方はどうだ?」と訊ねる。
すると、エルマーの表情がわずかに険しさを孕んだ。
一度唾を飲み込み、頷くと、封筒に入った書類を差し出してくる。
「ライハルト様」
エルマーは怪訝そうに言った。
「なぜガイスラー公爵家についてもお調べになっているのですか?」
「気になったから」
もう一つ、頼んでいた情報がある。
それはガイスラー公爵家に関してだ。
困惑した様子のエルマーに、小さく笑いかける。ライハルトは封筒を揺らした。
「エルマー、これ読んでどう思った?」
「……現当主が御年百五十歳になる衝撃が強いですね」
ライハルトはフッと鼻で笑った。
それもそのはず。
「魔女だからな」
「話には聞いていましたが、まさか百五十歳とは……」
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