25 / 26
番外編
クリスマス(下)
しおりを挟む
洗面台へ向かい、リビングへ戻る。既に良い香りが漂ってきていたが、キッチンに用意されてる食事は豪華だった。時刻はまだ六時半だ。手伝おうと思ったのに、もう終わってしまったらしい。
「すごく美味しそう」
「温めるだけだし、先に風呂入ってくる?」
「でももう料理できてるのに」
「寒かっただろ。こっちはいいから入ってきて」
と言いながら陽太はまた幸平の身体をぎゅっと抱きしめる。「つめてー」と耳元でケラケラ笑い声がした。くるっと反転させられて、後ろから抱きしめられる。そのまま肩を抱かれる形になり、幸平の部屋へ誘導される。
「冷たすぎっから風呂入ってきてよ」
「そんなに冷たい?」
「ん。あ、俺がコウちゃんを風呂に入れても良い日?」
「何その日?」
「ごめんなさい」
「お、怒ってないよ」
本当に(何その日?)と思ったから呟いてみたが、謝ったのを見るに邪な気があったらしい。
「まだもうちょっと準備あるから」と浴室に押し込まれたので、大人しく言われた通りにした。上がってくると、リビングのテーブルには料理の数々が広がっている。
「う、わぁ」
思わず声が溢れ出る。目の前にはチキンやピザ、ローストビーフ、グラタンやら何やら。
どれも見かけも良く、匂いもよく、美味しそうで。
「……腕を、磨きすぎじゃない?」
「そう?」
陽太はワイングラスにシャンパンをトポトポと注ぐ。度数低めのシャンパンらしい。
「凄い……」
「まぁ俺はコウちゃんに食わせるために料理頑張ってるからな」
陽太は誇らしそうに言って、グラスを手に取る。同じように幸平も手に取って、乾杯をした。
料理はとても美味だった。付き合っていない時から陽太が手料理を振る舞ってくれて、その時もとても美味しいなと思っていたが最近は更にレベルアップしている。
「ローストビーフ、美味しいね。この白いやつも美味しい」
「うん」
「グラタンも美味しい。すごいね」
「うんー」
「陽太くん何でも作れるんだ」
「うんー……」
本当に美味しくて、一口食べる毎に感想が溢れてしまう。陽太はその度「うん」と言ってグラスを傾けていた。作ったのは陽太の方なのに、彼自身の食の進みは遅い。陽太は幸平を見つめてばかりいる。
食べきれないことも想定済みらしく、暫くすると「ケーキ食わなきゃ」と陽太が立ち上がる。小さなホールケーキを購入したので切り分ける。陽太のおすすめで予約したのでどんなケーキかは分からなかったが、とても美味しかった。
「美味しいね」
「うん」
「陽太くんもケーキ作れるの?」
「えっ!? ……作れるよ」
「すごいなぁ」
「作ります」
決心のような口調だった。
と、ケーキを食べ終わってから「あ」と思い出す。そうだったと部屋に戻り、紙袋を手に取って帰ってくる。
「陽太くん、クリスマスおめでとう」
「!」
紙袋を手渡すと、陽太は「やった」と嬉しそうに目を細める。
「コウちゃんありがと。嬉しー」
プレゼントはマフラーだ。これは陽太の要望でもある。
陽太はあらかじめ、「俺マフラーがいいな」とプレゼントの要望を伝えてくれる。なぜならば、「コウちゃん悩ますのマジで無理」らしい。
だから幸平もまた、「ネクタイかなぁ」と伝えていた。
「じゃあ、俺も」
と陽太が箱を差し出してくる。
幸平は要望通りの中身に「ありがとう」と微笑んだ。
室内にも関わらずマフラーを首に軽く巻いた陽太が、ちょこっと首を傾げて微笑んだ。
「去年も同じじゃなかった?」
「なんか、コレクション、みたいな感じ」
「フゥン」
「陽太くん、ネクタイプレゼントすんの飽きた?」
ネクタイは箱に入れたままにしておいた。高級そうな生地だったので、陽太のようにこの場で陽気に首に巻きつけられない。
陽太は「全然」と首を振る。
「まだネクタイは二回目だし」
「良かった」
「つうか……」
するといきなり、妙な間が空く。
少し蕩けた目をした陽太が、呟いた。
「高校の時さ、コウちゃんも制服きてたじゃん」
「うん」
「あれ良かったよね」
ふと、優しい人だな、と思った。
こうして何年も一緒にいれば、陽太が自分以外の人間と話すときの口調が今とは違うことも分かる。今は柔らかな話し方をするが、他の人相手だともう少し荒っぽい口ぶりになるのだ。
だからかもしれない。イメージをうまく伝えられないのは……。
陽太の話し方が好きだな、といつも思う。
「何が良かったの」
「なんだろ。なんか、いいなぁーって思ってずっと見てた」
「ふふ」
幸平は小さく笑った。可愛い人だな、と思った。
その癖毛も、刺青もかわいく見える。いつも素直なところだって可愛い。
例えば他人に今幸平が愛しく思っている陽太の雰囲気を伝えるのは、ただの惚気になるんじゃないか。
「そんなに中学と変わらなかったと思うけど」
「いや、違ってた。違ってたから良かった」
「へぇ」
「制服の上にパーカー羽織ってること多かっただろ? あれすげぇいいなぁって」
「ほぉ」
「大きいパーカー羽織ってたのが良かった。めっちゃ冬になるとモコモコのパーカーに変わるのスンゲェ良くて」
「眺めてたんだ?」
「そう」
「遠くから?」
「……はい」
「あははは」
高校時代の自分は全く気付いていなかった。この四年間で徐々に、陽太が高校時代にどう過ごしていたかが分かってきた。簡単に言うと、とにかく幸平を眺めていたらしい。
酒が入れば入るほど彼は『なんで……』『あんな遠くから……』と後悔を始める。今のように。
「あー話しかけたかった。なんで話せなかったんだろ」
「なんでだろう」
それは幸平だって不思議だ。
遠くから見ていたのは、陽太だけではない。
「俺も陽太くんのこと遠くから眺めてたしな」
「あーくっそー」
「不思議だね」
「あーーー」
そうは言っても、たとえあの日々に遡ったとしても未来は変えられないのだと思う。
あれが俺たちの限界だった。
「話したかった。放課後デートとかしたかった……」
「うん」
「二人で、色んなとこ行ったり。修旅だって二人で回りたかった」
「クラス別だったからなぁ。今度旅行行こうか」
「行く」
「行こう」
「昼飯とか、昼休み、全部一緒に居たかった」
「全部」
「まっじで、ほんと、あーーー」
酔っている。いつの間にか、二本目のボトルが空いている。
俯いた陽太はいきなり顔を上げた。「でも」とジッと幸平を見つめてくる。
「あん時のコウちゃん、ネクタイとかはしてなかったよな」
「んー……そうだったかも」
「だから今こうして、きっちりネクタイ締めて出掛けんの見てるの楽しい」
「今度は近くからだね」
「……そうすね」
ソファに移動し、二人で映画を観る。翌日は幸平も仕事があるが早く帰ってきたので時間は充分ある。何となくテレビはつけていたが二人とも見てはいなくて、陽太は幸平の隣で昔の話と今の話を行ったり来たりで続けていた。
と、いきなり。
「キスしていいですか」
陽太が丁寧に確認をとってくる。
高校の話をしていたせいか心が初心に戻ってしまったのか。付き合いたての時のように事前に言ってくるのが面白くて、幸平もくすくす笑いながら「どうぞ」と頷く。
唇が重なる。一度離れると、二秒後に「もっかい」と言ってキスしてくる。それを何度か繰り返した。
「もっかい」
「うん」
「コウちゃん」
「ん」
「すげぇ好き」
「俺も好きだよ」
「よっしゃ」
あぁ、やっぱり、可愛いな。
優しくて可愛くて温かい。ここはどこも寒くなんかないし、お腹も心も満たされている。
抱きしめあって、眠る間際までずっと、二人とも安心していた。『おやすみ』はどちらも告げない。その代わり、「好き」とか「大好き」とか伝えたいことだけを口にして、いつの間にか眠ってしまうまでの、穏やかでしかない時間が愛しかった。
翌朝、先に目を覚ましていたのは陽太だった。
この四年でたっぷり分かったのが、幸平は酒に弱いということ。少しでも飲んでしまえば翌日は早起きできない。仕事に間に合うラインギリギリまで眠り、最後の通達である目覚ましで起き上がる。
寝ぼけ眼を擦りながら着替える。顔を洗って準備を整え、リビングへ向かうと、テーブルにはお弁当が置いてあった。
「陽太くん」
「コウちゃん、おはよー」
「おはよう」
「眠そうだね」
「うん……」
「もう行く?」
「行く」
「それコウちゃんのお弁当な」
「ありがとう」
陽太はリビングに面したキッチンで作業していた。幸平はぼんやりと机の上のお弁当を見下ろしている。
不意に、
「なんか……」
と呟いた声も、陽太は「何?」と簡単に拾ってしまう。
幸平は、新しいネクタイを締めながら言った。
「朝起きるとお弁当があるのって、クリスマスプレゼントみたいだ」
「……あはは」
陽太は笑いながらこちらに歩いてくる。目の前にやってきて、頬を撫でてきた。
陽太はとっても甘く微笑んだ。
「いつでもあげる」
「サンタさん?」
「いいよ。俺が何にでもなってあげる」
魔法の言葉みたいだ。陽太はヒーローで、サンタで、恋人で……。
幸平はとても安心した気持ちに包まれながら、「行ってきます」と笑った。
《書籍化します!詳しくは活動報告にて。本当に皆さんのおかげです。ありがとうございます!》
「すごく美味しそう」
「温めるだけだし、先に風呂入ってくる?」
「でももう料理できてるのに」
「寒かっただろ。こっちはいいから入ってきて」
と言いながら陽太はまた幸平の身体をぎゅっと抱きしめる。「つめてー」と耳元でケラケラ笑い声がした。くるっと反転させられて、後ろから抱きしめられる。そのまま肩を抱かれる形になり、幸平の部屋へ誘導される。
「冷たすぎっから風呂入ってきてよ」
「そんなに冷たい?」
「ん。あ、俺がコウちゃんを風呂に入れても良い日?」
「何その日?」
「ごめんなさい」
「お、怒ってないよ」
本当に(何その日?)と思ったから呟いてみたが、謝ったのを見るに邪な気があったらしい。
「まだもうちょっと準備あるから」と浴室に押し込まれたので、大人しく言われた通りにした。上がってくると、リビングのテーブルには料理の数々が広がっている。
「う、わぁ」
思わず声が溢れ出る。目の前にはチキンやピザ、ローストビーフ、グラタンやら何やら。
どれも見かけも良く、匂いもよく、美味しそうで。
「……腕を、磨きすぎじゃない?」
「そう?」
陽太はワイングラスにシャンパンをトポトポと注ぐ。度数低めのシャンパンらしい。
「凄い……」
「まぁ俺はコウちゃんに食わせるために料理頑張ってるからな」
陽太は誇らしそうに言って、グラスを手に取る。同じように幸平も手に取って、乾杯をした。
料理はとても美味だった。付き合っていない時から陽太が手料理を振る舞ってくれて、その時もとても美味しいなと思っていたが最近は更にレベルアップしている。
「ローストビーフ、美味しいね。この白いやつも美味しい」
「うん」
「グラタンも美味しい。すごいね」
「うんー」
「陽太くん何でも作れるんだ」
「うんー……」
本当に美味しくて、一口食べる毎に感想が溢れてしまう。陽太はその度「うん」と言ってグラスを傾けていた。作ったのは陽太の方なのに、彼自身の食の進みは遅い。陽太は幸平を見つめてばかりいる。
食べきれないことも想定済みらしく、暫くすると「ケーキ食わなきゃ」と陽太が立ち上がる。小さなホールケーキを購入したので切り分ける。陽太のおすすめで予約したのでどんなケーキかは分からなかったが、とても美味しかった。
「美味しいね」
「うん」
「陽太くんもケーキ作れるの?」
「えっ!? ……作れるよ」
「すごいなぁ」
「作ります」
決心のような口調だった。
と、ケーキを食べ終わってから「あ」と思い出す。そうだったと部屋に戻り、紙袋を手に取って帰ってくる。
「陽太くん、クリスマスおめでとう」
「!」
紙袋を手渡すと、陽太は「やった」と嬉しそうに目を細める。
「コウちゃんありがと。嬉しー」
プレゼントはマフラーだ。これは陽太の要望でもある。
陽太はあらかじめ、「俺マフラーがいいな」とプレゼントの要望を伝えてくれる。なぜならば、「コウちゃん悩ますのマジで無理」らしい。
だから幸平もまた、「ネクタイかなぁ」と伝えていた。
「じゃあ、俺も」
と陽太が箱を差し出してくる。
幸平は要望通りの中身に「ありがとう」と微笑んだ。
室内にも関わらずマフラーを首に軽く巻いた陽太が、ちょこっと首を傾げて微笑んだ。
「去年も同じじゃなかった?」
「なんか、コレクション、みたいな感じ」
「フゥン」
「陽太くん、ネクタイプレゼントすんの飽きた?」
ネクタイは箱に入れたままにしておいた。高級そうな生地だったので、陽太のようにこの場で陽気に首に巻きつけられない。
陽太は「全然」と首を振る。
「まだネクタイは二回目だし」
「良かった」
「つうか……」
するといきなり、妙な間が空く。
少し蕩けた目をした陽太が、呟いた。
「高校の時さ、コウちゃんも制服きてたじゃん」
「うん」
「あれ良かったよね」
ふと、優しい人だな、と思った。
こうして何年も一緒にいれば、陽太が自分以外の人間と話すときの口調が今とは違うことも分かる。今は柔らかな話し方をするが、他の人相手だともう少し荒っぽい口ぶりになるのだ。
だからかもしれない。イメージをうまく伝えられないのは……。
陽太の話し方が好きだな、といつも思う。
「何が良かったの」
「なんだろ。なんか、いいなぁーって思ってずっと見てた」
「ふふ」
幸平は小さく笑った。可愛い人だな、と思った。
その癖毛も、刺青もかわいく見える。いつも素直なところだって可愛い。
例えば他人に今幸平が愛しく思っている陽太の雰囲気を伝えるのは、ただの惚気になるんじゃないか。
「そんなに中学と変わらなかったと思うけど」
「いや、違ってた。違ってたから良かった」
「へぇ」
「制服の上にパーカー羽織ってること多かっただろ? あれすげぇいいなぁって」
「ほぉ」
「大きいパーカー羽織ってたのが良かった。めっちゃ冬になるとモコモコのパーカーに変わるのスンゲェ良くて」
「眺めてたんだ?」
「そう」
「遠くから?」
「……はい」
「あははは」
高校時代の自分は全く気付いていなかった。この四年間で徐々に、陽太が高校時代にどう過ごしていたかが分かってきた。簡単に言うと、とにかく幸平を眺めていたらしい。
酒が入れば入るほど彼は『なんで……』『あんな遠くから……』と後悔を始める。今のように。
「あー話しかけたかった。なんで話せなかったんだろ」
「なんでだろう」
それは幸平だって不思議だ。
遠くから見ていたのは、陽太だけではない。
「俺も陽太くんのこと遠くから眺めてたしな」
「あーくっそー」
「不思議だね」
「あーーー」
そうは言っても、たとえあの日々に遡ったとしても未来は変えられないのだと思う。
あれが俺たちの限界だった。
「話したかった。放課後デートとかしたかった……」
「うん」
「二人で、色んなとこ行ったり。修旅だって二人で回りたかった」
「クラス別だったからなぁ。今度旅行行こうか」
「行く」
「行こう」
「昼飯とか、昼休み、全部一緒に居たかった」
「全部」
「まっじで、ほんと、あーーー」
酔っている。いつの間にか、二本目のボトルが空いている。
俯いた陽太はいきなり顔を上げた。「でも」とジッと幸平を見つめてくる。
「あん時のコウちゃん、ネクタイとかはしてなかったよな」
「んー……そうだったかも」
「だから今こうして、きっちりネクタイ締めて出掛けんの見てるの楽しい」
「今度は近くからだね」
「……そうすね」
ソファに移動し、二人で映画を観る。翌日は幸平も仕事があるが早く帰ってきたので時間は充分ある。何となくテレビはつけていたが二人とも見てはいなくて、陽太は幸平の隣で昔の話と今の話を行ったり来たりで続けていた。
と、いきなり。
「キスしていいですか」
陽太が丁寧に確認をとってくる。
高校の話をしていたせいか心が初心に戻ってしまったのか。付き合いたての時のように事前に言ってくるのが面白くて、幸平もくすくす笑いながら「どうぞ」と頷く。
唇が重なる。一度離れると、二秒後に「もっかい」と言ってキスしてくる。それを何度か繰り返した。
「もっかい」
「うん」
「コウちゃん」
「ん」
「すげぇ好き」
「俺も好きだよ」
「よっしゃ」
あぁ、やっぱり、可愛いな。
優しくて可愛くて温かい。ここはどこも寒くなんかないし、お腹も心も満たされている。
抱きしめあって、眠る間際までずっと、二人とも安心していた。『おやすみ』はどちらも告げない。その代わり、「好き」とか「大好き」とか伝えたいことだけを口にして、いつの間にか眠ってしまうまでの、穏やかでしかない時間が愛しかった。
翌朝、先に目を覚ましていたのは陽太だった。
この四年でたっぷり分かったのが、幸平は酒に弱いということ。少しでも飲んでしまえば翌日は早起きできない。仕事に間に合うラインギリギリまで眠り、最後の通達である目覚ましで起き上がる。
寝ぼけ眼を擦りながら着替える。顔を洗って準備を整え、リビングへ向かうと、テーブルにはお弁当が置いてあった。
「陽太くん」
「コウちゃん、おはよー」
「おはよう」
「眠そうだね」
「うん……」
「もう行く?」
「行く」
「それコウちゃんのお弁当な」
「ありがとう」
陽太はリビングに面したキッチンで作業していた。幸平はぼんやりと机の上のお弁当を見下ろしている。
不意に、
「なんか……」
と呟いた声も、陽太は「何?」と簡単に拾ってしまう。
幸平は、新しいネクタイを締めながら言った。
「朝起きるとお弁当があるのって、クリスマスプレゼントみたいだ」
「……あはは」
陽太は笑いながらこちらに歩いてくる。目の前にやってきて、頬を撫でてきた。
陽太はとっても甘く微笑んだ。
「いつでもあげる」
「サンタさん?」
「いいよ。俺が何にでもなってあげる」
魔法の言葉みたいだ。陽太はヒーローで、サンタで、恋人で……。
幸平はとても安心した気持ちに包まれながら、「行ってきます」と笑った。
《書籍化します!詳しくは活動報告にて。本当に皆さんのおかげです。ありがとうございます!》
1,799
お気に入りに追加
4,243
あなたにおすすめの小説
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
〈完結〉【書籍化・取り下げ予定】「他に愛するひとがいる」と言った旦那様が溺愛してくるのですが、そういうのは不要です
ごろごろみかん。
恋愛
「私には、他に愛するひとがいます」
「では、契約結婚といたしましょう」
そうして今の夫と結婚したシドローネ。
夫は、シドローネより四つも年下の若き騎士だ。
彼には愛するひとがいる。
それを理解した上で政略結婚を結んだはずだったのだが、だんだん夫の様子が変わり始めて……?
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

【完結】王宮勤めの騎士でしたが、オメガになったので退職させていただきます
大河
BL
第三王子直属の近衛騎士団に所属していたセリル・グランツは、とある戦いで毒を受け、その影響で第二性がベータからオメガに変質してしまった。
オメガは騎士団に所属してはならないという法に基づき、騎士団を辞めることを決意するセリル。上司である第三王子・レオンハルトにそのことを告げて騎士団を去るが、特に引き留められるようなことはなかった。
地方貴族である実家に戻ったセリルは、オメガになったことで見合い話を受けざるを得ない立場に。見合いに全く乗り気でないセリルの元に、意外な人物から婚約の申し入れが届く。それはかつての上司、レオンハルトからの婚約の申し入れだった──

愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。