いつか君に伝えたい。

ゆこ

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本編

パリと帰~ななみside~

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「春川さん。どうしたの?」
私がボーッっとしていたからか、逢坂先輩が声をかけてくれた。
「逢坂先輩‥‥。あぁ‥‥何でもないですよ。」
「またなんか隠してる‥‥?中野くんとなんかあった?今日てっきり授業休んでくると思ってた。」
「私、経営論の授業の日に振られたんです。理由言わないで終わったんです。でもこれで勉強に集中できそうです。」
本当は辛かった。私、何だったんだろうって。
「春川さん‥‥大丈夫‥‥ではないよね。無理はしないでね。」
「ありがとうございます‥‥。」

よし、日本の事は忘れて、留学に集中しようって決めた。
パリに着いてから、言葉も難しいし、やってることも難しくて大変だったけど、沢山先輩や、地元人が助けてくれた。
中でも、パリのお菓子やさんのシェフがお父さん(反町シェフ)の知り合いで助けてくれた。
可愛がってくれて嬉しかった。お父さんの昔話も聞かせてくれて、勉強になった、。
この時についに反町先生がお父さんって事が逢坂先輩にばれてしまった。まぁ、私お母さん似ってよく言われるからね。

日々頑張っている内に私と逢坂先輩は、優秀生として、パリに高校2年の3月まで残った。
高校2年の9月頃には、先輩とカナ、愛琉が半年間来た。

ちなみに今でもネット販売してるみたい。大人気で新商品考えたりしてるらしい。
カナの授業費の他の売上は学校に支払ってるらしい。
3月に帰ったら全校の前で話してくれと言われて話すことになった。
1年半、日本語を話さなかったから私は日本語が変だったから恥ずかしかった。

逢坂先輩は、3年を留年することにした。
日本に帰り初めての授業では、技能テストをした。
結果は、私と逢坂先輩は1位だった。
2位は、ハルかと思ったら、、、カナと愛琉だった。

ハルは5位まで落ちていた。
パリにも来なかったから、どうしたのかと思ったけどそういう事か、って思った。

それから華から聞いた話だけど、「農工生1マドンナと付き合っている。」って聞いた。
ハルは、私が留学に行って少し経った頃に成績が落ちていき、授業もサボるようになったみたい。

戻ってきたときには私の部屋はなかった。
1人部屋になった。

日本に戻り、どうすればいいのか分かってなかった。
個人面談の時は、パリで働くと言った。

海外組と国内組で授業が変わる。
海外組は、私、逢坂先輩、そしてハルだった。

担任は、勝宮先生である。
勝宮先生が教室に入ってきた瞬間ハルの所に行った。
「中野。お前はサボるなよ。サボってる奴は、成績やらんからな。」と。

サボってるの本当なんだ。
海外組は、資格は取らずに基本的に技術強化らしい。
調理実習は、ハルと組まないとになった。先輩は、1人でできるもんな‥‥。にしても気まずい。
「中野くん、よろしく。」
「ん‥‥。」ハルはそう言ってそっぽ向いてしまった。
今日は、飴細工で協力しないとなのに‥‥。
「中野くん、これ‥‥「なに?俺もうお前と関わりたくない。」
「けど、一緒に考えないと崩れるよ‥‥?」
「俺お前の彼氏じゃないんだよ‥‥あーだるい。先生。俺具合悪いから帰る。」
そう言ってハルは、帰ってしまった。

授業後どうすることも出来なくて、ご飯も食べれなかった。私はハルの顔見たら嬉しくなってしまったの。どうしよう‥‥。どうしよう‥‥。

そんな時、私は渡り廊下で見てしまった。農工生1のマドンナとハルがキスをしているところを。

「春川さん?どうしたの?」
逢坂先輩の顔を見たらもうダメだった。だって、ずーっとパリの時も相談してた人。
中庭のベンチまで連れてきてくれて落ち着くまで待っててくれた。
「先輩。私まだハルの事、好きだったみたいです。けどあのマドンナとハルはキスをしていました。逢坂先輩‥‥。」


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