22 / 38
本編
ななみの試練~ななみside~
しおりを挟むコンクール....だめだった。
寮に戻った。
「ハル.....私、もう負けない。ハルにも先輩にも。」
「俺も。負けたくない。しばらく、別行動にしよう。」
ハルはそう言って、自室に戻った。
私も自室に戻りぼーっとしてたから涙出てきた。
別行動をして結構経ち、今日から夏休み。
相変わらずハルと別行動。
夏休みは実家に帰省。お金貯める為にスーパーでアルバイトをすることにした。夏休み中だけだけど。
面接後初めてスーパーに来た。
「すいません、春川です。今日店長と約束したのですか...。」
ちょっと待ってねーって言われ、店長を読んでくれた。
「春川さん!店長の八木です。よろしくね。春川さん、レジでも大丈夫?」
「大丈夫です!」
制服に着替えて、レジ操作を教えて貰いながらメモをとった。
休憩時間、まさかの人に出会った。
「お?ななみじゃん。」
華だった。
「華!?なんで?」
「私は、お金貯めたいし、後は動物のお肉の勉強にもなるからね。」
華、精肉部門か。
話してるうちに時間が過ぎ、仕事の時間になった。
「すいません...これ、ブルーベリー傷んでるみたいだけど、交換してくれますか?」
レジに立っていたらお客さんに果物が傷んでいると言われた。
仕事をしてる内に匂いと触った感じでどのくらいか美味しいかとか選び方などを知った。傷んでると香りが違う。
仕事をしてるうちに、思った事があった。
「ブルーベリー、酸っぱかったんだ。ムースも甘さ控えめ...だからか...。」
今更気づいた。遅いよ、わたし。
家に帰り、お父さんお母さんが居た。
私が寮に入って、同居を始めたらしい。
「た、ただいま...。」
「「ななみ、おかえり~」」
「ななみ、元気ないな?どうした?」
「ななちゃん?どうしたの?」
「お父さん、わたし、ブルーベリー酸っぱいのにムースが甘さ控えめだったからコンクールダメだったの?」
「んー違うよ。もちろんふたつとも減点対象だった。けど、ななみは先輩にも花王くん、雪平さんにも勝てない。」
「なんで?」
「分かってるんじゃないか?君は完璧な作品を作ったつもりか?その気持ちに驕りがあったんじゃないか?絶対受かるって。」
受かると思っていた。私もハルも。完璧だと思ってもっと勉強しなかった。
「君たちが何もしてない間に花王くんも雪平さんも僕のところに来て味見をしてもらっていた。僕は君たちを選ばなかった理由。やる気を感じなかった。ホントに出たいという気持ち。」
お父さんが言ってることあってる。
「お父さん、私は何をすればいいの?何をすれば美味しいものを作れる?」
「僕に聞かないでくれ、そんなの分からないのならもう、やめてしまえ。」
そういい、自室へ戻ってしまった。
私は何するか考えながら夜寝た。
考えてた時また夢が無くなるのが怖かった。私はどうなるの?そう考えてたら眠れなくなった。
朝、リビングに行ったら誰も居なくて、メモが残っていた。
ななみへ
お父さんは、店、お母さんは、アメリカに行きます。
お母さんとお父さんより。
急いで着替えてお父さんの店に行った。
開店前だった。
急いで裏口のドアを開けた。
「お父さんっ!わたしは、全部やる。全部完璧にするから!選ばれて当たり前なんて思わない。じゃ!」
あぁ、恥ずかしい。
帰ろう。としたら、お父さんに声をかけられた。
「ななみ、頑張れ。君ならできるから。」
「お父さん、ありがとう。」
お父さんありがとう...
夏休み中は、毎日のようにアルバイトをしながら夜はお菓子作りをしていた。繰り返し繰り返しナッペや絞りの練習をしていた。
「今までありがとうございました。」
夏休み最後の日にアルバイトを辞めた。
「いつでもまたアルバイト来てね!」
と言われた。
「是非!また来ますね」
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
【完結】捨てられ正妃は思い出す。
なか
恋愛
「お前に食指が動くことはない、後はしみったれた余生でも過ごしてくれ」
そんな言葉を最後に婚約者のランドルフ・ファルムンド王子はデイジー・ルドウィンを捨ててしまう。
人生の全てをかけて愛してくれていた彼女をあっさりと。
正妃教育のため幼き頃より人生を捧げて生きていた彼女に味方はおらず、学園ではいじめられ、再び愛した男性にも「遊びだった」と同じように捨てられてしまう。
人生に楽しみも、生きる気力も失った彼女は自分の意志で…自死を選んだ。
再び意識を取り戻すと見知った光景と聞き覚えのある言葉の数々。
デイジーは確信をした、これは二度目の人生なのだと。
確信したと同時に再びあの酷い日々を過ごす事になる事に絶望した、そんなデイジーを変えたのは他でもなく、前世での彼女自身の願いであった。
––次の人生は後悔もない、幸福な日々を––
他でもない、自分自身の願いを叶えるために彼女は二度目の人生を立ち上がる。
前のような弱気な生き方を捨てて、怒りに滾って奮い立つ彼女はこのくそったれな人生を生きていく事を決めた。
彼女に起きた心境の変化、それによって起こる小さな波紋はやがて波となり…この王国でさえ変える大きな波となる。
あなたの嫉妬なんて知らない
abang
恋愛
「あなたが尻軽だとは知らなかったな」
「あ、そう。誰を信じるかは自由よ。じゃあ、終わりって事でいいのね」
「は……終わりだなんて、」
「こんな所にいらしたのね!お二人とも……皆探していましたよ……
"今日の主役が二人も抜けては"」
婚約パーティーの夜だった。
愛おしい恋人に「尻軽」だと身に覚えのない事で罵られたのは。
長年の恋人の言葉よりもあざとい秘書官の言葉を信頼する近頃の彼にどれほど傷ついただろう。
「はー、もういいわ」
皇帝という立場の恋人は、仕事仲間である優秀な秘書官を信頼していた。
彼女の言葉を信じて私に婚約パーティーの日に「尻軽」だと言った彼。
「公女様は、退屈な方ですね」そういって耳元で嘲笑った秘書官。
だから私は悪女になった。
「しつこいわね、見て分かんないの?貴方とは終わったの」
洗練された公女の所作に、恵まれた女性の魅力に、高貴な家門の名に、男女問わず皆が魅了される。
「貴女は、俺の婚約者だろう!」
「これを見ても?貴方の言ったとおり"尻軽"に振る舞ったのだけど、思いの他皆にモテているの。感謝するわ」
「ダリア!いい加減に……」
嫉妬に燃える皇帝はダリアの新しい恋を次々と邪魔して……?
どうぞご勝手になさってくださいまし
志波 連
恋愛
政略結婚とはいえ12歳の時から婚約関係にあるローレンティア王国皇太子アマデウスと、ルルーシア・メリディアン侯爵令嬢の仲はいたって上手くいっていた。
辛い教育にもよく耐え、あまり学園にも通学できないルルーシアだったが、幼馴染で親友の侯爵令嬢アリア・ロックスの励まされながら、なんとか最終学年を迎えた。
やっと皇太子妃教育にも目途が立ち、学園に通えるようになったある日、婚約者であるアマデウス皇太子とフロレンシア伯爵家の次女であるサマンサが恋仲であるという噂を耳にする。
アリアに付き添ってもらい、学園の裏庭に向かったルルーシアは二人が仲よくベンチに腰掛け、肩を寄せ合って一冊の本を仲よく見ている姿を目撃する。
風が運んできた「じゃあ今夜、いつものところで」という二人の会話にショックを受けたルルーシアは、早退して父親に訴えた。
しかし元々が政略結婚であるため、婚約の取り消しはできないという言葉に絶望する。
ルルーシアの邸を訪れた皇太子はサマンサを側妃として迎えると告げた。
ショックを受けたルルーシアだったが、家のために耐えることを決意し、皇太子妃となることを受け入れる。
ルルーシアだけを愛しているが、友人であるサマンサを助けたいアマデウスと、アマデウスに愛されていないと思い込んでいるルルーシアは盛大にすれ違っていく。
果たして不器用な二人に幸せな未来は訪れるのだろうか……
他サイトでも公開しています。
R15は保険です。
表紙は写真ACより転載しています。
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。
妻のち愛人。
ひろか
恋愛
五つ下のエンリは、幼馴染から夫になった。
「ねーねー、ロナぁー」
甘えん坊なエンリは子供の頃から私の後をついてまわり、結婚してからも後をついてまわり、無いはずの尻尾をブンブン振るワンコのような夫。
そんな結婚生活が四ヶ月たった私の誕生日、目の前に突きつけられたのは離縁書だった。
四十二歳の冴えない男が、恋をして、愛を知る。
只野誠
恋愛
今まで恋愛とは無縁の冴えない男が恋をして、やがて愛を知る。
大人のラブストーリーとは言えない、そんな拙い恋物語。
【完結済み】全四十話+追加話
初日に九話まで公開、後は一日ごとに一話公開。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる