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本編
~ろく~ 冬真、美言
しおりを挟む<冬真side>
撮影後帰ったら美言が居なかった。最近出掛けるって出掛けてたから、どうしたのかなって思ってたけど、居なくなってしまった。すぐ、咲子さんに電話して捜索してもらったが居なかった。
美言‥‥。
俺は、動画配信を初めて休んだ。探しまくっていた、公園、カラオケ、高校‥‥色々回ったけど居なかった。最後の手段の美言のお父さんに電話した。
美言は、俺に会いたくないって言ってたらしい。
美言が居なくなる前に取り溜めた動画を出していた。
きっと忘れられる。
<プルルルル‥‥>
咲子さんからだった。
「もしもし、冬真!美言ちゃん!テレビの4チャン。今すぐ見なさい。」
美言!?
テレビをつけると、美言が端に映って居た。
美言。俺は、気持ち絶対伝えに行くから‥‥。
急いでテレビに映っていた、村に向かった。
咲子さんと一緒に。
美言のおばあちゃんに会ったとき始めは拒否された。
「美言のおばあちゃん。お願いだ、俺は美言が好きなんだ。それを伝えて振られてお別れじゃあダメですか?」
「美言ちゃん‥‥。愛されてるじゃないか。冬真くんだって?美言ちゃんから時々話を聞いている。奥に居るよ。行くといい‥‥。」
「ありがとう。」
美言のところには、ひとりで行った。
美言はビックリしていた。
<美言side>
おばあちゃんがお客さんとお話ししてる。お茶を出さないと。
お茶の準備をしていたら、冬真くんが入ってきた。
「美言。」
「冬真くん‥‥。なんで?」
「俺、美言がずっと好きだったんだ。出会った小学生の時から。」
「私は、冬真くんとは一緒に居れない。ごめん。嫌いだから。私、好きな人出来たの。」
嘘をついた。でも、冬真くんには幸せになって欲しいから。いいの。
涙をこらえた。
「美言。嘘をついてるだろ。癖が出てる。」
「え?癖?」
「美言、嘘つくとき唇が震えるんだ。知ってたか?で、どうして居なくなったんだ?」
「だから、私は、好きな人ができたから‥‥。」
「じゃあ、なんで泣いてるの。」
涙が出た。
「なんでよ、なんでわかるの?私はもう、冬真くんと一緒に居れないの‥‥。」
「なんでって。俺は美言の事ならなんでも知ってるって言ってるだろ。なんで、一緒に居れないって決めつけるんだ?俺は美言と一緒に居たい。咲子さんも心配してるぞ‥‥。」
「私‥‥記憶が無くなるのは病気‥‥。治らないし進行が早いって言われてる。もう、冬真や咲子さんに迷惑かけれない。私が一緒に暮らしたくないの。「勝手に決めるな!俺は、迷惑だって思った事なんて無い。咲子さんだって、娘が居なくなったかのように、寂しがってた。必死に探していたんだぞ。」
「なんで、優しいの‥‥嫌いになれないじゃん‥‥。忘れられないじゃん。」
「そりゃ、俺は美言が好きだからだ。俺は美言にしか優しくしない。」
涙が止まらなくなった‥‥。冬真くんのバカ‥‥。
「美言。結婚してくれ。俺は、美言が俺を忘れても俺が何回も恋させるから。好きにさせる。」
「冬真ぁぁ‥‥。」
冬真は私を抱き締めてくれた。
おばあちゃんに話をして帰ることにした。
「おばあちゃん、こんなに良くしてくれてたのに、ごめんなさい。」
「いいのよ。美言ちゃんが幸せならいいの。幸せになってね?冬真くん、頼んだわよ?」
「はい。」
おばあちゃんとお別れをした。
「冬真くん‥‥。私ね、沢山できないことが増えたの。電車の乗りかたも忘れた。」
「これから、一緒に行動すれば大丈夫だろ?な?」
冬真くんは、やっぱり優しい。
「冬真くん。高校は休んでるの?」
「高校、美言と辞めたんだ。動画配信の仕事に集中するために。」
「冬真くん‥‥。私忘れちゃってた?」
「‥‥うん。でもわからなくなったら俺いつでも教えるから。ね?」
「ありがとう。」
パパと咲子さんに結婚の報告をして結婚することになった。
そして、冬真の動画がもっと有名になった頃、ある事件が起きた。
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