21 / 23
1章
故国の料理
しおりを挟む
「アイザック様!」
「これでよろしいですか?」
「はい!ありがとうございます」
アイザック様に頼んでいた食材を受け取り、鍋に水とワミャーの葉をすり潰したものを入れる
「沸騰するまで…か」
他には…なに作ろうかな
私が風邪ひいたり嫌なことがあった時、お母様はゼリーを作ってくれたな
「ゼリー作ってみようかな」
「完成!」
でも、多く作りすぎちゃったな
「料理は出来ましたか?」
「アイザック様!」
「すごく美味しそうな…」
「粥とゼリーです」
「粥?ゼリー?」
「まあ郷土教理みたいなものです」
言えないけど
「そうですか…」
あ、そうだ!
「アイザック様、お腹すいていますか?」
「えっ…と……はい」
少し照れながらアイザックは頷いた
「これ食べますか?余ってしまって」
「確かに奥様には多いですね」
「いっぺんにこれくらい出来ちゃうので」
「ではお言葉に甘えさせていただきます」
「どうぞ」
器に粥と別の皿にゼリーを入れて、トレーに乗っける
「ありがとうございます」
「いえ…では失礼致します」
トントントン
「ラナ様…入っても?」
「あ……マリー…いいわよ」
「ありがとうございます」
ラナ様の顔は前と違ってまだ泣き顔だった
「これどうぞ」
「ありがとう…」
「ラナ様、このままお側にいた方がいいですか?いない方がいいですか?」
「…大丈夫」
「わかりました…何かあればお呼びください」
「わかった…ありがとうマリー」
「いえ」
「では失礼致します」
静かに扉を閉め、外に出る
やっぱりラナ様…元気なかったな
「今は…6時半…か」
おぼっちゃまは7時と言っても多分来ないだろうな
でももし来てたら大変だし、やることも無い
「はぁ…」
行くか
花園って…あそこだよね
「アイザック!」
「予算の5年前の資料をもってこい」
…居ないのか
「アイザック!」
「はい、旦那様?」
「粥か?それは」
粥なんて久しぶりに見たな
「そうです」
「誰が作ったんだ?」
取り皿に分けてあるアイザックの粥を見る
「マリーです」
「これはゼリーか?」
「お詳しいですね」
「ああ」
この料理…懐かしい
「アイザック…それくれないか?」
「どうぞ。器分けておいて良かったです」
パク
「ん…これは」
懐かしい…美味しい
これは…ユリの母親の味に似ている
高貴な方だったのに料理がお好きだった
「休憩する」
「は、はい?」
「花園に行く」
「ご一緒します」
「これでよろしいですか?」
「はい!ありがとうございます」
アイザック様に頼んでいた食材を受け取り、鍋に水とワミャーの葉をすり潰したものを入れる
「沸騰するまで…か」
他には…なに作ろうかな
私が風邪ひいたり嫌なことがあった時、お母様はゼリーを作ってくれたな
「ゼリー作ってみようかな」
「完成!」
でも、多く作りすぎちゃったな
「料理は出来ましたか?」
「アイザック様!」
「すごく美味しそうな…」
「粥とゼリーです」
「粥?ゼリー?」
「まあ郷土教理みたいなものです」
言えないけど
「そうですか…」
あ、そうだ!
「アイザック様、お腹すいていますか?」
「えっ…と……はい」
少し照れながらアイザックは頷いた
「これ食べますか?余ってしまって」
「確かに奥様には多いですね」
「いっぺんにこれくらい出来ちゃうので」
「ではお言葉に甘えさせていただきます」
「どうぞ」
器に粥と別の皿にゼリーを入れて、トレーに乗っける
「ありがとうございます」
「いえ…では失礼致します」
トントントン
「ラナ様…入っても?」
「あ……マリー…いいわよ」
「ありがとうございます」
ラナ様の顔は前と違ってまだ泣き顔だった
「これどうぞ」
「ありがとう…」
「ラナ様、このままお側にいた方がいいですか?いない方がいいですか?」
「…大丈夫」
「わかりました…何かあればお呼びください」
「わかった…ありがとうマリー」
「いえ」
「では失礼致します」
静かに扉を閉め、外に出る
やっぱりラナ様…元気なかったな
「今は…6時半…か」
おぼっちゃまは7時と言っても多分来ないだろうな
でももし来てたら大変だし、やることも無い
「はぁ…」
行くか
花園って…あそこだよね
「アイザック!」
「予算の5年前の資料をもってこい」
…居ないのか
「アイザック!」
「はい、旦那様?」
「粥か?それは」
粥なんて久しぶりに見たな
「そうです」
「誰が作ったんだ?」
取り皿に分けてあるアイザックの粥を見る
「マリーです」
「これはゼリーか?」
「お詳しいですね」
「ああ」
この料理…懐かしい
「アイザック…それくれないか?」
「どうぞ。器分けておいて良かったです」
パク
「ん…これは」
懐かしい…美味しい
これは…ユリの母親の味に似ている
高貴な方だったのに料理がお好きだった
「休憩する」
「は、はい?」
「花園に行く」
「ご一緒します」
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説

新しい人生を貴方と
緑谷めい
恋愛
私は公爵家令嬢ジェンマ・アマート。17歳。
突然、マリウス王太子殿下との婚約が白紙になった。あちらから婚約解消の申し入れをされたのだ。理由は王太子殿下にリリアという想い人ができたこと。
2ヵ月後、父は私に縁談を持って来た。お相手は有能なイケメン財務大臣コルトー侯爵。ただし、私より13歳年上で婚姻歴があり8歳の息子もいるという。
* 主人公は寛容です。王太子殿下に仕返しを考えたりはしません。

もう散々泣いて悔やんだから、過去に戻ったら絶対に間違えない
もーりんもも
恋愛
セラフィネは一目惚れで結婚した夫に裏切られ、満足な食事も与えられず自宅に軟禁されていた。
……私が馬鹿だった。それは分かっているけど悔しい。夫と出会う前からやり直したい。 そのチャンスを手に入れたセラフィネは復讐を誓う――。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり


【完結】ずっと、ずっとあなたを愛していました 〜後悔も、懺悔も今更いりません〜
高瀬船
恋愛
リスティアナ・メイブルムには二歳年上の婚約者が居る。
婚約者は、国の王太子で穏やかで優しく、婚約は王命ではあったが仲睦まじく関係を築けていた。
それなのに、突然ある日婚約者である王太子からは土下座をされ、婚約を解消して欲しいと願われる。
何故、そんな事に。
優しく微笑むその笑顔を向ける先は確かに自分に向けられていたのに。
婚約者として確かに大切にされていたのに何故こうなってしまったのか。
リスティアナの思いとは裏腹に、ある時期からリスティアナに悪い噂が立ち始める。
悪い噂が立つ事など何もしていないのにも関わらず、リスティアナは次第に学園で、夜会で、孤立していく。

王女を好きだと思ったら
夏笆(なつは)
恋愛
「王子より王子らしい」と言われる公爵家嫡男、エヴァリスト・デュルフェを婚約者にもつバルゲリー伯爵家長女のピエレット。
デビュタントの折に突撃するようにダンスを申し込まれ、望まれて婚約をしたピエレットだが、ある日ふと気づく。
「エヴァリスト様って、ルシール王女殿下のお話ししかなさらないのでは?」
エヴァリストとルシールはいとこ同士であり、幼い頃より親交があることはピエレットも知っている。
だがしかし度を越している、と、大事にしているぬいぐるみのぴぃちゃんに語りかけるピエレット。
「でもね、ぴぃちゃん。私、エヴァリスト様に恋をしてしまったの。だから、頑張るわね」
ピエレットは、そう言って、胸の前で小さく拳を握り、決意を込めた。
ルシール王女殿下の好きな場所、好きな物、好みの装い。
と多くの場所へピエレットを連れて行き、食べさせ、贈ってくれるエヴァリスト。
「あのね、ぴぃちゃん!エヴァリスト様がね・・・・・!」
そして、ピエレットは今日も、エヴァリストが贈ってくれた特注のぬいぐるみ、孔雀のぴぃちゃんを相手にエヴァリストへの想いを語る。
小説家になろうにも、掲載しています。
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
愛することをやめたら、怒る必要もなくなりました。今さら私を愛する振りなんて、していただかなくても大丈夫です。
石河 翠
恋愛
貴族令嬢でありながら、家族に虐げられて育ったアイビー。彼女は社交界でも人気者の恋多き侯爵エリックに望まれて、彼の妻となった。
ひとなみに愛される生活を夢見たものの、彼が欲していたのは、夫に従順で、家の中を取り仕切る女主人のみ。先妻の子どもと仲良くできない彼女をエリックは疎み、なじる。
それでもエリックを愛し、結婚生活にしがみついていたアイビーだが、彼の子どもに言われたたった一言で心が折れてしまう。ところが、愛することを止めてしまえばその生活は以前よりも穏やかで心地いいものになっていて……。
愛することをやめた途端に愛を囁くようになったヒーローと、その愛をやんわりと拒むヒロインのお話。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID 179331)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる