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1章
死の原因
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「ルイ王子の死の原因は…これは僕が王太子殿下から聞いた話だが…」
「私に話しても構わないのですか?」
「ああ、大丈夫だ…別に内密なわけじゃない…王子殿下が崖に走っていく姿を王妃殿下…そしてオリバーが見ている」
オリバーおぼっちゃまが…ん?
「崖に走っていくとおっしゃいました?」
崖に走る…少しおかしくないか?
「ああ」
崖に走っていくというなら1番に考えられるのは自殺だけど…
「でも自殺願望をしていてもそんな踏切はつけなれない…と思うのですが」
おかしい…作為的?殺人?
殺人なら幻覚剤を飲ませた上で…?
それなら見つからないが、落ちる確率は低いし落ちなかったとして2回目の犯行もやりにくい
それに何故?
「とにかく自殺ということだ」
「動機は?」
やばい…この人にタメ口は…
「動機は…ラナだ」
あれ?アンリおぼっちゃまも悲しんでるのかな?
それより…ラナ様?
「ラナと引き裂かれて、それならばと思い…」
そんな…!!
じゃあこれも戦争のせいなの?
もう嫌だ
「…このことは」
「ラナに伝える気は無い…兄としての勝手な考えだが…お前も伝えるな」
「はい」
「それじゃあ僕は王子殿下の引き継ぎがある。今回はあまり長くいられないからな」
「はい、ありがとうございました」
はぁ…
まさかそんなことがあったなんて
このことはラナ様には言えないな
元から隠し事をするのは下手ではない…というか上手い方だと思う
「オリバーおぼっちゃま!!」
部屋に戻ってカモミールティーでも用意しようとするとオリバーおぼっちゃまが部屋の前にいた
「どうしたんだよ?」
この方は多分無神経なことを仰るだろう
仕えている方とも言えるが…これは事実
「お願いします。今日は」
「ラナに近づくな?」
「はい」
返事なんて分かってる
どうせダメだろう
「ああ、わかった」
私は聞き間違えたのかと耳を疑った
それほどこの人は優しくない
「ふぇっ!?」
「…だが条件がある」
ああ、やっぱり
「なんですか?」
「よ、夜7時に公爵邸の花園にこい!」
なんで?
「え?」
「わかったな?」
「は、はい!」
ダダダダ
「どうしたんだろう…?」
まあまずはラナ様だ
気を落とされているだろうから何か作ろうかな
クッキー…ケーキ…パン…ステーキ
ラナ様が普段好むものだがしっくり来ない
「…あれにするか」
料理人が作ってくれたご飯
故郷の味に
「私に話しても構わないのですか?」
「ああ、大丈夫だ…別に内密なわけじゃない…王子殿下が崖に走っていく姿を王妃殿下…そしてオリバーが見ている」
オリバーおぼっちゃまが…ん?
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崖に走る…少しおかしくないか?
「ああ」
崖に走っていくというなら1番に考えられるのは自殺だけど…
「でも自殺願望をしていてもそんな踏切はつけなれない…と思うのですが」
おかしい…作為的?殺人?
殺人なら幻覚剤を飲ませた上で…?
それなら見つからないが、落ちる確率は低いし落ちなかったとして2回目の犯行もやりにくい
それに何故?
「とにかく自殺ということだ」
「動機は?」
やばい…この人にタメ口は…
「動機は…ラナだ」
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「ラナと引き裂かれて、それならばと思い…」
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「ラナに伝える気は無い…兄としての勝手な考えだが…お前も伝えるな」
「はい」
「それじゃあ僕は王子殿下の引き継ぎがある。今回はあまり長くいられないからな」
「はい、ありがとうございました」
はぁ…
まさかそんなことがあったなんて
このことはラナ様には言えないな
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部屋に戻ってカモミールティーでも用意しようとするとオリバーおぼっちゃまが部屋の前にいた
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気を落とされているだろうから何か作ろうかな
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