仮面を被った彼女は公爵邸でもう一度恋をする

ARIA

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1章

専属メイド

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「候補は沢山いるんだけど、マリーはどの人がいいと思う?」

置かれたのは人数の記載と候補の資料

「ラナ様専属メイドだけで5人ですか…専属の執事も3人、騎士も5人ってお金持ちですね」

専属メイド以外も世話をする中で専属メイドは『ラナ様』のみに仕える

「候補は10人ですか」

「ええ」

パラ

伝統的な伯爵家の3女、貴族でも無視できない富豪の次女、忠臣の辺境伯の4女、最近有名な男爵家の長女、他国の公爵家の3女、侯爵令嬢に侯爵夫人、首席騎士の娘…

「凄いですね」

「帝国の公爵家の力って凄いわね」

パラ

「ですよね」

「でも、これといってピンと来ないの」

「でしたらこの方にまず会ってみては?」

「10枚目?」

「はい」

「没落寸前の子爵家の長女?」

「ええ」

「どうして?」

「恩を感じてくれるでしょうし、他の家とは違いラナ様とかなりの権力差があるのも大きいです…でも何より、ここのハイリ家には復興する力があります」

「まあそれはそうだけど、どうして分かるの?」

「元々このハイリ家はワミャーという食べ物で有名になった家なのです」

記載の1番下を指さす

小さくワミャーを生産と書いてある

「ワミャーってワミのこと?」

ワミャーとは子爵領でしかとれない作物。

葉や実は食べ物として貴族に、根や茎、花等は装飾や服作りに使えるとして商人や庶民に人気だった 

我が国でもワミャーは輸入品として貴族間で好かれていた

「はい、ワミャーは水や肥料を頻繁に与えないと育ちません。しかし戦争によって人手が奪われました」

「つまり人手さえあればワミ…ワミャーはもっと売り出すことが出来る?」

「それはハイリ家の復興に繋がるのではないでしょうか?」

「…それなら私でもできる」

「ラナ様に忠実になって下さるでしょうし」

「そうね!じゃあ彼女はとりあえず本命として、後はここから当たる?」

写真を並べる。ハイリ家は元々派閥争いはないが、念の為中立派等安全圏で行く

それとメイ

「ええ!さすがラナ様」

「じゃあアイザックに手配してもらわないと」

「私が行ってまいります」

「ええ」



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