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1章
異国から来た公爵夫人
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トントントン
「…よく来たなユ…入れアイザック」
「失礼します、旦那様。公女様がいらっしゃいました」
執事…アイザックはさっと一礼して入る
レオは手を止めずに聞いた
「それで?」
「旦那様お出迎えは」
「しない…するわけないだろう?」
なんで俺がと言っているようだ
「旦那様!」
「アイザック、俺に恋愛ごっこの真似事をしろと?」
レオは鼻で笑う
「旦那様、何も私は公女様に恋をしろなどとは申しておりません…ただ、妻として…公爵夫人として尊重なさって下さい」
「そいつに無駄な期待させろなどと言うのか?アイザックお前は冷酷だな」
「お言葉ですが、公女様には恋人がいらっしゃいました。別に野蛮な旦那様になど夢中には…」
わざとらしく強調してアイザックが言う
「…ああわかった!行けばいいんだろ?」
嫌そうにレオはペンを下ろす
「そんなんなら何もウェストリッテンの中で1番位の高くて未婚の若い女を娶る等と言わなければ良かったでしょう?」
「俺じゃねえよ、陛下だ」
「…とりあえず迎えに行ってください」
「うるせえ野郎だ」
「旦那様…それでも貴方はお…」
アイザックはこの部屋に唯一飾ってある写真を見た
レオはそれに気づいたのか写真を裏側にする
10歳くらいのドレスを来た女の子と12歳くらいの浅黒い肌の格好良い男の子…レオ
「なんだ?アイザック」
「いえなんでも」
コツコツ
高価な靴特有の音がして顔に薄いベールを纏った男が馬車の扉を開ける
そしてラナ様に手を差し出した
「ようこそアーデクトへ。長旅ご苦労様です」
…意外に紳士的?いや、執事か?
「えっと、貴方は」
「失礼しました…レオ・エイムズです。ここの公爵です」
そう言って行儀作法のお手本のようなお辞儀をする
「あら、失礼しました閣下。私はラナ・リッテン・アーテン公爵令嬢です」
ラナ様も完璧なお辞儀をする
そしてベールはまだ取らない
アーデクトでは誓いのキスをするとき初めて互いの顔を見るという風習がある
これからはアーデクトの文化に久しぶりにつかるのだ
「ラナ嬢、ではこちらへ」
「はい閣下」
ラナ様が手をとり、馬車を降りる
「お荷物お持ち致します」
公爵様の専属執事のような人が来て、荷物を受け取る。
他の使用人とも連携は取れていて、皆肌色も良い
お金はやっぱりあるのだろう
「公女様、あなたの部屋は別館ですが、結婚式を済ませたら本館になります」
執事長らしいアイザック様が説明してくれる
まだ28歳なのにすごい
別館はラナ様の好きな花が咲き誇っていた
「花がお好きだと聞きまして、1番花が美しい別館をと思い」
「嬉しいわ、ありがとうアイザック」
「専属メイドは1週間後に控えた結婚式が終わってから決定致します」
少なくともラナ様は冷遇されていないのかな
「…よく来たなユ…入れアイザック」
「失礼します、旦那様。公女様がいらっしゃいました」
執事…アイザックはさっと一礼して入る
レオは手を止めずに聞いた
「それで?」
「旦那様お出迎えは」
「しない…するわけないだろう?」
なんで俺がと言っているようだ
「旦那様!」
「アイザック、俺に恋愛ごっこの真似事をしろと?」
レオは鼻で笑う
「旦那様、何も私は公女様に恋をしろなどとは申しておりません…ただ、妻として…公爵夫人として尊重なさって下さい」
「そいつに無駄な期待させろなどと言うのか?アイザックお前は冷酷だな」
「お言葉ですが、公女様には恋人がいらっしゃいました。別に野蛮な旦那様になど夢中には…」
わざとらしく強調してアイザックが言う
「…ああわかった!行けばいいんだろ?」
嫌そうにレオはペンを下ろす
「そんなんなら何もウェストリッテンの中で1番位の高くて未婚の若い女を娶る等と言わなければ良かったでしょう?」
「俺じゃねえよ、陛下だ」
「…とりあえず迎えに行ってください」
「うるせえ野郎だ」
「旦那様…それでも貴方はお…」
アイザックはこの部屋に唯一飾ってある写真を見た
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10歳くらいのドレスを来た女の子と12歳くらいの浅黒い肌の格好良い男の子…レオ
「なんだ?アイザック」
「いえなんでも」
コツコツ
高価な靴特有の音がして顔に薄いベールを纏った男が馬車の扉を開ける
そしてラナ様に手を差し出した
「ようこそアーデクトへ。長旅ご苦労様です」
…意外に紳士的?いや、執事か?
「えっと、貴方は」
「失礼しました…レオ・エイムズです。ここの公爵です」
そう言って行儀作法のお手本のようなお辞儀をする
「あら、失礼しました閣下。私はラナ・リッテン・アーテン公爵令嬢です」
ラナ様も完璧なお辞儀をする
そしてベールはまだ取らない
アーデクトでは誓いのキスをするとき初めて互いの顔を見るという風習がある
これからはアーデクトの文化に久しぶりにつかるのだ
「ラナ嬢、ではこちらへ」
「はい閣下」
ラナ様が手をとり、馬車を降りる
「お荷物お持ち致します」
公爵様の専属執事のような人が来て、荷物を受け取る。
他の使用人とも連携は取れていて、皆肌色も良い
お金はやっぱりあるのだろう
「公女様、あなたの部屋は別館ですが、結婚式を済ませたら本館になります」
執事長らしいアイザック様が説明してくれる
まだ28歳なのにすごい
別館はラナ様の好きな花が咲き誇っていた
「花がお好きだと聞きまして、1番花が美しい別館をと思い」
「嬉しいわ、ありがとうアイザック」
「専属メイドは1週間後に控えた結婚式が終わってから決定致します」
少なくともラナ様は冷遇されていないのかな
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