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部活動、いいですか?
身体測定で部活動
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今日は放課後の部活動ではなく、本来ならまだ授業が行なわれる時間帯。
しかし、本日は特別。
何故ならここからは身体測定という大切なイベントが待っているからだ。
野郎ばかりの身体測定ならこんなワクワクしない。
今、女性陣が更衣室にて着替え中。
この一文だけで滾りが湧いてくる。
教室で体操着に着替えて、さて行きましょうかね。
どこにかって?
もちろん更衣室。前進しよう。
今回のメニューは更衣室から女子の身体測定への観光巡り。
念の為にカメラを携える。
教室出口の扉に手を掛ける。
後ろから幾つもの声がかかる。
「お前だけに行かせるかよ。」
「へへ、俺達仲間だろ。」
「なーに、俺達が一致団結すればなんだって出来るぜ。」
み、みんなぁ‥
クラスメイトの殆どが協力を願い出てくれた。
同じ志を持つ仲間がこんなにも居るなんて心強い。まだ目的は達成していないのに、少し感動して涙腺が緩くなってしまう。
「そうだな。クラス一丸となれば、必ず成功出来るはずだ!」
「「「おう」」」
そして、陽司と一結以外の男子は決戦の地へと行軍する。
更衣室は一階にある。
そこから更に進むと保健室がある。
身体測定は保健室で行なわれ、すでに他クラスや他の学年の女子達がたむろしているはずだ。
俺達のクラスの担任はもう男子達が測定する体育館に待機を終えている。
よって、今は自由の身。
うちの担任も随分と俺達を信頼してくれているもんだ。
だが、とっくに測定を終えたクラスはもう授業に入っている。
他の教室を通る時は姿勢を低くして慎重に進もう。
みんなも心得たと頷く。
全く頼りになるぜ。
無事、一階に繋がる階段へ問題無くたどり着いた。
俺達の鍛え上げられた隠密性。
ふふ、怖いもの知らずだ。
一階に降りると、そこには余裕に占められていた心を打ち砕くには充分な光景が映し出されていた。
更衣室までの道のりに続く死体の数々。
死体はみんな男子学生。
一応、呻き声や体のどこかをピクピクとさせているから生きてはいるみたい。
そんな倒れ伏した者たちの先には薩摩先輩が立っていた。
対峙しているのは、熊猫くるみ先輩と箒やモップを構える女子達。
薩摩先輩のクラスも同じ考えを持って動いていたのか。
しかし、くるみ先輩達に阻まれた。
くるみ先輩1人でも廊下に倒れた人達全員相手取ってもどうとでも出来る。
そこに武装した女子も追加されている。
多勢に無勢どころの騒ぎじゃない。
残った薩摩先輩では何も出来ない。
「おい、芦田どうする?このままじゃあ俺達も同じ道を辿ることになるぞ。」
「分かってる。」
どうするか。
あそこを突破すれば桃源郷。
どうする‥どうすればいい。
ふと薩摩先輩と悩む俺の目が合った。
声は届かないけど何を囁いたかは分かる。
ここは任せろ
あの勇敢な男はそう言った。
俺は頷き、共に来た仲間に告げる。
「みんなよく聞いてくれ。あの先輩が女子達の足止めをしてくれる。その隙をついてダッシュで走り抜けるぞ。だが、何人かは突破出来ないものも出るだろう。恨みっこは無しだ。いいな?」
「「「おお!!」」」
おそらく、ここを潜り抜けても騒ぎで保健室で測定する女子達に気付かれるだろう。
でも、ほんの少しでも見れれば良い。
これぽっちの栄光を求めて俺達は前を向く。
薩摩先輩が熊猫くるみ先輩達に特攻していく。
無謀だ。
先輩の体をいくつもの箒やモップが突き刺さる。それでも彼は止まらない。
あわよくば抱きつけるかもとラッキースケベを狙って。
俺達は一気に駆け出した。
しかし、本日は特別。
何故ならここからは身体測定という大切なイベントが待っているからだ。
野郎ばかりの身体測定ならこんなワクワクしない。
今、女性陣が更衣室にて着替え中。
この一文だけで滾りが湧いてくる。
教室で体操着に着替えて、さて行きましょうかね。
どこにかって?
もちろん更衣室。前進しよう。
今回のメニューは更衣室から女子の身体測定への観光巡り。
念の為にカメラを携える。
教室出口の扉に手を掛ける。
後ろから幾つもの声がかかる。
「お前だけに行かせるかよ。」
「へへ、俺達仲間だろ。」
「なーに、俺達が一致団結すればなんだって出来るぜ。」
み、みんなぁ‥
クラスメイトの殆どが協力を願い出てくれた。
同じ志を持つ仲間がこんなにも居るなんて心強い。まだ目的は達成していないのに、少し感動して涙腺が緩くなってしまう。
「そうだな。クラス一丸となれば、必ず成功出来るはずだ!」
「「「おう」」」
そして、陽司と一結以外の男子は決戦の地へと行軍する。
更衣室は一階にある。
そこから更に進むと保健室がある。
身体測定は保健室で行なわれ、すでに他クラスや他の学年の女子達がたむろしているはずだ。
俺達のクラスの担任はもう男子達が測定する体育館に待機を終えている。
よって、今は自由の身。
うちの担任も随分と俺達を信頼してくれているもんだ。
だが、とっくに測定を終えたクラスはもう授業に入っている。
他の教室を通る時は姿勢を低くして慎重に進もう。
みんなも心得たと頷く。
全く頼りになるぜ。
無事、一階に繋がる階段へ問題無くたどり着いた。
俺達の鍛え上げられた隠密性。
ふふ、怖いもの知らずだ。
一階に降りると、そこには余裕に占められていた心を打ち砕くには充分な光景が映し出されていた。
更衣室までの道のりに続く死体の数々。
死体はみんな男子学生。
一応、呻き声や体のどこかをピクピクとさせているから生きてはいるみたい。
そんな倒れ伏した者たちの先には薩摩先輩が立っていた。
対峙しているのは、熊猫くるみ先輩と箒やモップを構える女子達。
薩摩先輩のクラスも同じ考えを持って動いていたのか。
しかし、くるみ先輩達に阻まれた。
くるみ先輩1人でも廊下に倒れた人達全員相手取ってもどうとでも出来る。
そこに武装した女子も追加されている。
多勢に無勢どころの騒ぎじゃない。
残った薩摩先輩では何も出来ない。
「おい、芦田どうする?このままじゃあ俺達も同じ道を辿ることになるぞ。」
「分かってる。」
どうするか。
あそこを突破すれば桃源郷。
どうする‥どうすればいい。
ふと薩摩先輩と悩む俺の目が合った。
声は届かないけど何を囁いたかは分かる。
ここは任せろ
あの勇敢な男はそう言った。
俺は頷き、共に来た仲間に告げる。
「みんなよく聞いてくれ。あの先輩が女子達の足止めをしてくれる。その隙をついてダッシュで走り抜けるぞ。だが、何人かは突破出来ないものも出るだろう。恨みっこは無しだ。いいな?」
「「「おお!!」」」
おそらく、ここを潜り抜けても騒ぎで保健室で測定する女子達に気付かれるだろう。
でも、ほんの少しでも見れれば良い。
これぽっちの栄光を求めて俺達は前を向く。
薩摩先輩が熊猫くるみ先輩達に特攻していく。
無謀だ。
先輩の体をいくつもの箒やモップが突き刺さる。それでも彼は止まらない。
あわよくば抱きつけるかもとラッキースケベを狙って。
俺達は一気に駆け出した。
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