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第35話 アルテ村ギルドとフェアリーノーム
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アルテ村。
猟師(ハンター)ギルドと商業ギルドが設置されている、今後街になる予定の長閑(のどか)な村である。
村の周囲には森と平地が多く、農耕と狩りに向いている。
特に、森には獲物となる動物が多く、魔物が少ないため絶好の狩場でもあるのだ。
野生動物の食べてるものの質がいいのか、この村で取引される毛皮は毛並みも美しく頑丈なので、たいして珍しくもない獲物であっても、市場価格より高めに取引されているらしい。
平地は平地で土壌の質がいいのか、収穫される野菜は瑞々しく美味しいと評判だという。
「入村者はここで身分証を提示してくださいね」
イーサさんと一緒に来た時より村の防壁が延長されていた。
そのせいか入村のための門が変更され、必ず身分証の提示を求められるようになったようだ。
「どうぞ。あ、この子たちはまだ登録していないので身分証はありません」
「小さい子供だけの集団? 親御さんたちは?」
同じような身長の女の子だけで来たので何かを勘繰られてしまったようだ。
さて、どう話すべきだろう。
「おや? この子はアーサーさんの姪っ子さんだね」
「うん? お兄さん、ボクのことを知ってるんですか?」
守衛さんの後ろから別の鎧を着た衛兵さんが現れた。
その人はボクのことを見たことがあるようだ。
「アーサーさんのとこか。で、アーサーさんは?」
「ええっと、一時的に別行動しています。アーサー叔父さんとは戻ったら合流する予定です」
噓ではあるけど変に勘繰られても面倒なので、これで通すことにした。
でなければ、一人で森の中にいて、どうやって生き延びているのかという話になるからだ。
「アーサーさんも不用心だよなぁ。こんなかわいい姪っ子を一人で歩かせるなんて」
「そうは言うけど、アーサーさんも考えあってのことなんじゃないか?」
「まぁわかるっちゃわかるが……。お嬢ちゃんたちはどこでキャンプしているんだ?」
「えっと、森の中です」
ボクがそう答えると、途端に衛兵さんの顔が曇る。
何か変なこと言っちゃったかな?
「な、何か、変でしたか?」
「あぁいや。森の中に長期滞在する人もいるから問題はないんだが、小さい子もとなると何とも言えない気分になってな……」
「お嬢さん、悪いことは言わない。アーサーさんに言って、近くにある狩り小屋とかを一時利用するように伝えてくれ」
守衛さんは本気で心配そうな顔でボクにそう提案してきた。
狩り小屋なんてあるのかな?
「狩り小屋ってなんです?」
ボクがそう聞くと、二人とも驚いたような顔をした。
「この森は一時利用するなら自由に建物を建てられるんだ。それもあってか猟師たちが一時的に利用する拠点として小さな狩り小屋を建てることがあるんだ。今もいくつかあるはずだから利用料金さえ払えばそこを借りられるぞ」
「村の宿よりは安いけど、設備はそれなりって感じだね」
「へぇ~。それは知りませんでした。そういえば、森の中に土地を買うことってできるんですか?」
どうやらこの森は思った以上に人の手が入っていたらしい。
ついでだから土地が買えるのかだけでも聞いてみよう。
「森のか? まぁ買えないことはないが、その奥は精霊領域になっているらしくて奥までは入れないからあまり買える土地はないぞ?」
「どうせ買うなら森沿いの平原のほうがいいかもね。この村の権利範囲は帰宅できる範囲だけだから、それ以上先に行けばこの村の権利範囲からも抜けるしね」
「ただし、その場合は利便性は著しく下がるから、この村よりも先にできた村は先細りする可能性が高くなるな」
衛兵さんたちは気前がいいらしく、聞いてもいないことをたくさん教えてくれた。
まぁたしかに何にも見込めない土地なわけだから、開拓したいと思う人のほうが少ないだろう。
鉱山もないわけだしね。
「平原は広いけど川もないので水の手もないか。しかも先に行っても町があるわけじゃないので補給もできないと。それじゃ誰も開拓しないか」
放牧する遊牧民くらいしか住めないんだろうなぁ……。
「とりあえず、そこのお嬢ちゃんたちは未登録っていうならさっさとギルドで登録してきたほうがいい。入村税は一人1000クレムだ。小銀貨1枚といえばわかりやすいかもな」
クレムとはこの国の通貨名だそうだ。
銅貨1枚が10クレムで銅貨10枚で100クレム、つまり大銅貨1枚となるらしい。
そこからは大銅貨10枚で小銀貨1枚、小銀貨10枚で銀貨1枚、銀貨10枚で小金貨1枚となる。小金貨10枚で金貨1枚と交換でき、金貨100枚で大金貨1枚となる。
ちなみに大金貨1枚は1億クレムになる。
通常決済で使われる通貨は銀貨までらしく、それ以上はある程度大口の取引用といった感じになるようだ。
ちなみに今ボクが持っている資産は、ゴブリンから回収した金貨三枚と銀貨五枚、銅貨八枚、つまり305万80クレムということになる。
実は想像以上にお金を持っていたようだ。
言い忘れたが、銅貨は長方形をしていて、大銅貨が円形となっている。
それ以外だと、小銀貨と小金貨が長方形で銀貨と金貨が円形、大金貨は小判のような形になるらしい。
「じゃあ4000クレムですね。お納めください」
「うん、たしかに」
ボクたちは入村税を納税して村の中へと入っていった。
村の中はまぁまぁの賑わいを見せているようで、市が立っているのが見えた。
どうやら数日いなかっただけで村の中はだいぶ様変わりしていたようだ。
軽く村の中を確認しつつ、猟師ギルドへと向かった。
猟師ギルドは商業ギルドと同じ建物にあるのでそれなりの大きさがある。
そのせいか、待機している人も多いようだ。
「猟師ギルドへようこそ。おや? 小さい子? 迷子ですか?」
今回受付にいた人は前にいた魚屋さんではなかった。
「あ、えっと、ボクは登録済みなんですが、今回はこの子たちの登録を、したくて……」
「はい。では先頭の貴女の登録カードを見せてくださいね」
「わ、わかりました。どぞ……」
可愛らしい受付嬢さんにボクはカードを手渡す。
「保護者はアーサーさんなんですね~。遥ちゃんですか、かわいい名前です。登録は確認できました。後ろの子たちも登録したいと聞きましたけど、文字は書けますか?」
話しかけられたミレたちはコクコクと頷くと受付嬢さんからペンを受け取る。
「ミ、ミレたちはフェアリーノームなので、話すことはできないんです。でも、文字は書けますし、言葉は通じます。あ、フェアリーノームでも登録って、できるんですか?」
「フェ、フェアリーノームですか!? たしか精霊種と聞いています。はー、め、珍しい。ちょ、ちょっとだけ触ってみたい……。ひぃ!?」
文字を書いている最中のミレたちに触ろうとした受付嬢さんは、睨まれて手を止めることになった。
フェアリーノームという言葉を聞いて、周囲のハンターたちがざわざわし始めている。
「暴れたりはしないんですけど、まぁその、あまり人間に慣れないので」
危険はないよアピールは一応しておこう。
「うぅー。残念です……。この村では見かけることはないんですけど、ほかの町では見かけることがあるそうです。普段は温厚だし取引もしてくれるそうですが、下手に手出しして傷つけたりしたら報復されて大きな被害が出ることがあるそうです。なので、フェアリーノームには絶対に手を出さないよう注意喚起がされているそうですよ」
「へぇ~。ちなみにどんなことがあったんですか?」
「過去には、その見目麗しさから誘拐しようとした集団がフェアリーノームの報復にあったとか。また別の話では、上手く誘拐することができた貴族が屋敷の地下に監禁したものの、どこからともなくフェアリーノームがやってきて屋敷ごと破壊し、貴族に報復したという話もあるんです」
「へぇ~……」
受付嬢さんの話を聞いてボクはミレたちのほうを見る。
ミレたちは名前を書き終えたらしく、受付嬢さんに用紙を手渡すと、ボクのほうを見て首を横にふるふると振った。
「悪い人には報復してもいいけど、無意味に被害を大きくしたらだめだよ?」
一応注意しておく。
ミレたちは聞き分けがいいので、頷いて同意はしてくれた。
でも絶対暴れるよね?
「と、とりあえず登録は完了しました。三枚のカードをお渡ししますね」
受付嬢さんがカードを渡すとミレたちは笑顔で受け取った。
「か、かわいいいいいい」
受付嬢さんはフェアリーノームの可愛さに負けてしまったらしい。
まぁ天使みたいに可愛い見た目だから仕方ないよね?
猟師(ハンター)ギルドと商業ギルドが設置されている、今後街になる予定の長閑(のどか)な村である。
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特に、森には獲物となる動物が多く、魔物が少ないため絶好の狩場でもあるのだ。
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「入村者はここで身分証を提示してくださいね」
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そのせいか入村のための門が変更され、必ず身分証の提示を求められるようになったようだ。
「どうぞ。あ、この子たちはまだ登録していないので身分証はありません」
「小さい子供だけの集団? 親御さんたちは?」
同じような身長の女の子だけで来たので何かを勘繰られてしまったようだ。
さて、どう話すべきだろう。
「おや? この子はアーサーさんの姪っ子さんだね」
「うん? お兄さん、ボクのことを知ってるんですか?」
守衛さんの後ろから別の鎧を着た衛兵さんが現れた。
その人はボクのことを見たことがあるようだ。
「アーサーさんのとこか。で、アーサーさんは?」
「ええっと、一時的に別行動しています。アーサー叔父さんとは戻ったら合流する予定です」
噓ではあるけど変に勘繰られても面倒なので、これで通すことにした。
でなければ、一人で森の中にいて、どうやって生き延びているのかという話になるからだ。
「アーサーさんも不用心だよなぁ。こんなかわいい姪っ子を一人で歩かせるなんて」
「そうは言うけど、アーサーさんも考えあってのことなんじゃないか?」
「まぁわかるっちゃわかるが……。お嬢ちゃんたちはどこでキャンプしているんだ?」
「えっと、森の中です」
ボクがそう答えると、途端に衛兵さんの顔が曇る。
何か変なこと言っちゃったかな?
「な、何か、変でしたか?」
「あぁいや。森の中に長期滞在する人もいるから問題はないんだが、小さい子もとなると何とも言えない気分になってな……」
「お嬢さん、悪いことは言わない。アーサーさんに言って、近くにある狩り小屋とかを一時利用するように伝えてくれ」
守衛さんは本気で心配そうな顔でボクにそう提案してきた。
狩り小屋なんてあるのかな?
「狩り小屋ってなんです?」
ボクがそう聞くと、二人とも驚いたような顔をした。
「この森は一時利用するなら自由に建物を建てられるんだ。それもあってか猟師たちが一時的に利用する拠点として小さな狩り小屋を建てることがあるんだ。今もいくつかあるはずだから利用料金さえ払えばそこを借りられるぞ」
「村の宿よりは安いけど、設備はそれなりって感じだね」
「へぇ~。それは知りませんでした。そういえば、森の中に土地を買うことってできるんですか?」
どうやらこの森は思った以上に人の手が入っていたらしい。
ついでだから土地が買えるのかだけでも聞いてみよう。
「森のか? まぁ買えないことはないが、その奥は精霊領域になっているらしくて奥までは入れないからあまり買える土地はないぞ?」
「どうせ買うなら森沿いの平原のほうがいいかもね。この村の権利範囲は帰宅できる範囲だけだから、それ以上先に行けばこの村の権利範囲からも抜けるしね」
「ただし、その場合は利便性は著しく下がるから、この村よりも先にできた村は先細りする可能性が高くなるな」
衛兵さんたちは気前がいいらしく、聞いてもいないことをたくさん教えてくれた。
まぁたしかに何にも見込めない土地なわけだから、開拓したいと思う人のほうが少ないだろう。
鉱山もないわけだしね。
「平原は広いけど川もないので水の手もないか。しかも先に行っても町があるわけじゃないので補給もできないと。それじゃ誰も開拓しないか」
放牧する遊牧民くらいしか住めないんだろうなぁ……。
「とりあえず、そこのお嬢ちゃんたちは未登録っていうならさっさとギルドで登録してきたほうがいい。入村税は一人1000クレムだ。小銀貨1枚といえばわかりやすいかもな」
クレムとはこの国の通貨名だそうだ。
銅貨1枚が10クレムで銅貨10枚で100クレム、つまり大銅貨1枚となるらしい。
そこからは大銅貨10枚で小銀貨1枚、小銀貨10枚で銀貨1枚、銀貨10枚で小金貨1枚となる。小金貨10枚で金貨1枚と交換でき、金貨100枚で大金貨1枚となる。
ちなみに大金貨1枚は1億クレムになる。
通常決済で使われる通貨は銀貨までらしく、それ以上はある程度大口の取引用といった感じになるようだ。
ちなみに今ボクが持っている資産は、ゴブリンから回収した金貨三枚と銀貨五枚、銅貨八枚、つまり305万80クレムということになる。
実は想像以上にお金を持っていたようだ。
言い忘れたが、銅貨は長方形をしていて、大銅貨が円形となっている。
それ以外だと、小銀貨と小金貨が長方形で銀貨と金貨が円形、大金貨は小判のような形になるらしい。
「じゃあ4000クレムですね。お納めください」
「うん、たしかに」
ボクたちは入村税を納税して村の中へと入っていった。
村の中はまぁまぁの賑わいを見せているようで、市が立っているのが見えた。
どうやら数日いなかっただけで村の中はだいぶ様変わりしていたようだ。
軽く村の中を確認しつつ、猟師ギルドへと向かった。
猟師ギルドは商業ギルドと同じ建物にあるのでそれなりの大きさがある。
そのせいか、待機している人も多いようだ。
「猟師ギルドへようこそ。おや? 小さい子? 迷子ですか?」
今回受付にいた人は前にいた魚屋さんではなかった。
「あ、えっと、ボクは登録済みなんですが、今回はこの子たちの登録を、したくて……」
「はい。では先頭の貴女の登録カードを見せてくださいね」
「わ、わかりました。どぞ……」
可愛らしい受付嬢さんにボクはカードを手渡す。
「保護者はアーサーさんなんですね~。遥ちゃんですか、かわいい名前です。登録は確認できました。後ろの子たちも登録したいと聞きましたけど、文字は書けますか?」
話しかけられたミレたちはコクコクと頷くと受付嬢さんからペンを受け取る。
「ミ、ミレたちはフェアリーノームなので、話すことはできないんです。でも、文字は書けますし、言葉は通じます。あ、フェアリーノームでも登録って、できるんですか?」
「フェ、フェアリーノームですか!? たしか精霊種と聞いています。はー、め、珍しい。ちょ、ちょっとだけ触ってみたい……。ひぃ!?」
文字を書いている最中のミレたちに触ろうとした受付嬢さんは、睨まれて手を止めることになった。
フェアリーノームという言葉を聞いて、周囲のハンターたちがざわざわし始めている。
「暴れたりはしないんですけど、まぁその、あまり人間に慣れないので」
危険はないよアピールは一応しておこう。
「うぅー。残念です……。この村では見かけることはないんですけど、ほかの町では見かけることがあるそうです。普段は温厚だし取引もしてくれるそうですが、下手に手出しして傷つけたりしたら報復されて大きな被害が出ることがあるそうです。なので、フェアリーノームには絶対に手を出さないよう注意喚起がされているそうですよ」
「へぇ~。ちなみにどんなことがあったんですか?」
「過去には、その見目麗しさから誘拐しようとした集団がフェアリーノームの報復にあったとか。また別の話では、上手く誘拐することができた貴族が屋敷の地下に監禁したものの、どこからともなくフェアリーノームがやってきて屋敷ごと破壊し、貴族に報復したという話もあるんです」
「へぇ~……」
受付嬢さんの話を聞いてボクはミレたちのほうを見る。
ミレたちは名前を書き終えたらしく、受付嬢さんに用紙を手渡すと、ボクのほうを見て首を横にふるふると振った。
「悪い人には報復してもいいけど、無意味に被害を大きくしたらだめだよ?」
一応注意しておく。
ミレたちは聞き分けがいいので、頷いて同意はしてくれた。
でも絶対暴れるよね?
「と、とりあえず登録は完了しました。三枚のカードをお渡ししますね」
受付嬢さんがカードを渡すとミレたちは笑顔で受け取った。
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