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所長代理編 第五話「冥界征服計画」
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ヘカテーは黒猫タクシーに運ばれ、並木と女神がいる現代日本へ降り立った。
並木は公園のベンチに座り、妖精たちと話している。遊具から離れた自然豊かな場所だ。
並木以外に人はおらず、女神もいない。
「えっ! 妖精って虫が主食なのか!」
「ソダヨー」
「特に、幼虫はメチャウマ」
「マジか。意外と肉食なんだな」
時間軸は、女神が人生トレーダーと遭遇してから、一ヶ月後の夕方。
できれば、並木と女神が出会う前に人生を入れ替えたかった。
だが、それでは未来が大きく変わり、女神は誰にも守られることなく、鉄串を持った人々に殺されてしまう。そのため、入れ替えを行えるのは、例の騒動より後と決まっていた。
「あなたは隠れていて。妖精が見えるなら、あなたの姿も見えるかもしれない」
「あいあいにゃー」
運転手、クロイは野良猫といっしょに茂みの裏に隠れる。
駐車は相変わらずわんぱくで、ジャングルジムのてっぺんに停めてある。
ヘカテーは映像のログをもとに、人生トレーダーとして並木に声をかけた。
「突然すみません。今の人生にご不満はありませんか?」
並木は怪訝そうにヘカテーを見る。妖精たちはヘカテーに驚き、一斉に飛び去った。
「お前、誰だ?」
「私……じゃなくて、ワタクシは人生トレーダーと申します。人生を思いのままに入れ替えられる慈善事業をおこなっている者です。こちらの契約書にサインしていただければ、どのような人生にも作り変えられますよ。慈善事業ですので、お代はいただきません」
一つ、人生トレーダーは契約に関して、隠していた条件があった。
「契約者のどちらかが契約を了承しなければ、契約は成立しない」という条件だ。
おそらく、並木が望む人生は今より高待遇のものだろう。本来なら、かなりの転生ポイントが必要になるはずだ。
そのような素晴らしい人生を、契約相手が手放すはずもない。相手が契約に応じる確率が低い以上、並木の承諾は必須だった。
「……」
並木はヘカテーの顔をジッと見つめる。
そして何を思ったか、人差し指と中指の間に右目が入るように、ピースした。並木の右目は女神の瞳のごとく、ピンク色に染まった。
独特のポーズと目の色の変化に、ヘカテーは演技を忘れ、ギョッとした。
(前世見通し眼?! なぜ、前世が存在しないはずの彼が使えるの?!)
前世見通し眼とは、相手の前世を見通せる特殊スキルである。
まとまった転生ポイントが必要で、新規の転生者は絶対に使えない。熟練の魔法使いなど、使い手に例外はあるが、並木の魔力はそこまでの域には達していなかった。
並木は前世見通し眼で、ヘカテーを見る。
やがてポーズを解くと、呆れた様子でため息をついた。
「やっぱり、入れ替えられていたか。お前、ヘカテーだろ。律儀に人生トレーダーやってんじゃねーよ」
「え?」
その時、クロイが茂みから飛び出した。
どうやら、野良猫とケンカになったらしい。互いに「フシャーッ!」と威嚇し合っている。
並木はクロイを見て、懐かしそうに目を細めた。
「クロイか。久しぶり……つっても、会ったのはとりっぷくん越しだから、お前は俺の顔を知らないんだっけ? ゴシュジン、元気か?」
ゴシュジンときいて、クロイはコンマ数秒で振り返った。
「元気にゃよ! 前世の苦しかった記憶は忘れて、幸せに暮らしているにゃん!」
「なら良かった」
ヘカテーは絶句した。
クロイと親しげに話し、とりっぷくんやクロイのゴシュジンについて熟知している……ヘカテーが知る限り、そんな人物は一人しかいなかった。
「あなた、まさか……」
そこへ、人生体験中の女神が並木に手を振りながら、笑顔で駆け寄ってきた。
「平凡仙人さーん!」
「お姉様?!」
「……愛神。今はその名前で呼ぶなって言ってるだろ?」
「あら、ついうっかり」
女神は悪びれもなく、ウフフと笑う。
並木、もとい平凡仙人は頭を抱えた。
「ところで、そちらの方は人生トレーダーではありませんか? つい一ヶ月前、私の人生を入れ替えやがったクソ悪魔の」
「いや、こいつはヘカテーだ。先月のお前と同じく、人生トレーダーに人生を入れ替えられたらしい。霊体だから、姿も変わっちまっているんだ」
平凡仙人は女神の後ろに立ち、彼女の右目の前でピースした。女神の瞳が、元のピンク色に変わる。
「あら、本当。私の愛妹、ヘカテーじゃありませんか。お久しぶりですね」
女神は微笑む。
ヘカテーが以前見たときとは違う、温かみのある笑顔だった。それが見られただけで、ヘカテーは救われたような気持ちになった。
「お……お姉様ぁー!」
ヘカテーは号泣しながら、女神に駆け寄る。
そのまま抱きつこうとしたが、笑顔でやんわりと止められた。
「あ、今はやめてください。クソゲス悪魔と抱き合う趣味はありませんので」
「うぅ……あのクソゲスカス悪魔、ハデス様のついでにしばいてやる」
「罵倒が増えてる」
☆
平凡仙人は、マブカに連れ去られた後どうなったのか、ヘカテーに聞かせた。
平凡仙人は所長代理の席を空けるため、マブカに拉致され、転生させられた。
転生先は女神と同じ、現代日本。並木仙太郎という、ごく普通の青年として生まれ変わった。
だが、斡旋なしで転生したことで、予想外のできごとが、次々に起こった。
並木は、平凡仙人が平凡仙人としてつちかった、全てを受け継いでいた。魔力、知識、記憶、絆……その他もろもろ。それを可能にできるだけの転生ポイントを、平凡仙人が持っていたのも原因の一つだろう。
並木は魔法が使えるなど、一般人にして超常的な能力を秘めていた。
とはいえ、さすがに斡旋所に戻れるほどの魔力はない。どうにかして、冥界にコンタクトを取ろうとしていたところ、人生体験中の女神と出会った。
今から十年前、小学一年生の頃である。その時も、平凡仙人はこの公園で妖精と話していた。
「珍しい。あなた、妖精が見えるんですね」
平凡仙人はひと目で、女神だと気づいた。
女神のほうは女神の権能が使えないため、気づいていない様子だった。
平凡仙人は何もかも打ち明けようとした。
だがふと、気づいた。
女神が人生トレーダーと遭遇するのは、今から十年後。平凡仙人にとっては過去のできごとだが、女神にとっては未来の話になる。
今、その話をしたら、未来が変わってしまうかもしれない。最悪、女神が死ぬ未来に変わる可能性だってある。
それに、女神を助けたあの男子高校生が誰なのか、個人的に知りたかった。
小学生の時点では、女神はまだあの男子高校生と知り合ってはいなかった。
「まぁな。なんか知らんが、生まれつき見えるんだ。魔法だって使えるぞ」
「では、前世見通し眼のやり方をお教えしましょう」
(それ、教えていいのかよ)
平凡仙人は正体を明かさないまま、女神の友人になり、恋人になった。
とうとう例の男子高校生は現れず、女神が人生トレーダーに人生を入れ替えられた。
『どうやら、悪魔と強制的に契約させられたようです。体が妙に熱くて、苦しくて……』
「分かった、今行く!」
スマホで助けを求められ、物差し片手に鉄串の一団へ立ち向かった瞬間、平凡仙人は気づいた。
自分こそが、女神を守った男子高校生だったのだと。
その後、女神に正体を打ち明け、人生トレーダーが暗躍していると伝えた。
女神は一瞬キョトンとしたのち、腹を抱えて爆笑した。
「あははっ、なるほど! どうりで、平凡仙人さんに似ているなーと思いました! まさか、本人だったなんて! 力や記憶といっしょに、私との縁も受け継いできちゃったんですねぇ! あはははっ!」
「笑いごとじゃないぞ。今頃、斡旋所が人生トレーダーに乗っ取られているかもしれん」
「大丈夫、きっとハデス様がなんとかしてくれます。私たちは安心して、有意義な人生体験を楽しみましょう。
正直に白状すると、嬉しいんです。こちらに来てからずっと、平凡仙人さんと一緒に人生体験ができたら良かったのにって思っていましたから」
「へぇ……」
「……」
(なんか今の言葉、プロポーズみたいだったな)
(なんか今の言葉、プロポーズみたいでしたね)
並木は公園のベンチに座り、妖精たちと話している。遊具から離れた自然豊かな場所だ。
並木以外に人はおらず、女神もいない。
「えっ! 妖精って虫が主食なのか!」
「ソダヨー」
「特に、幼虫はメチャウマ」
「マジか。意外と肉食なんだな」
時間軸は、女神が人生トレーダーと遭遇してから、一ヶ月後の夕方。
できれば、並木と女神が出会う前に人生を入れ替えたかった。
だが、それでは未来が大きく変わり、女神は誰にも守られることなく、鉄串を持った人々に殺されてしまう。そのため、入れ替えを行えるのは、例の騒動より後と決まっていた。
「あなたは隠れていて。妖精が見えるなら、あなたの姿も見えるかもしれない」
「あいあいにゃー」
運転手、クロイは野良猫といっしょに茂みの裏に隠れる。
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ヘカテーは映像のログをもとに、人生トレーダーとして並木に声をかけた。
「突然すみません。今の人生にご不満はありませんか?」
並木は怪訝そうにヘカテーを見る。妖精たちはヘカテーに驚き、一斉に飛び去った。
「お前、誰だ?」
「私……じゃなくて、ワタクシは人生トレーダーと申します。人生を思いのままに入れ替えられる慈善事業をおこなっている者です。こちらの契約書にサインしていただければ、どのような人生にも作り変えられますよ。慈善事業ですので、お代はいただきません」
一つ、人生トレーダーは契約に関して、隠していた条件があった。
「契約者のどちらかが契約を了承しなければ、契約は成立しない」という条件だ。
おそらく、並木が望む人生は今より高待遇のものだろう。本来なら、かなりの転生ポイントが必要になるはずだ。
そのような素晴らしい人生を、契約相手が手放すはずもない。相手が契約に応じる確率が低い以上、並木の承諾は必須だった。
「……」
並木はヘカテーの顔をジッと見つめる。
そして何を思ったか、人差し指と中指の間に右目が入るように、ピースした。並木の右目は女神の瞳のごとく、ピンク色に染まった。
独特のポーズと目の色の変化に、ヘカテーは演技を忘れ、ギョッとした。
(前世見通し眼?! なぜ、前世が存在しないはずの彼が使えるの?!)
前世見通し眼とは、相手の前世を見通せる特殊スキルである。
まとまった転生ポイントが必要で、新規の転生者は絶対に使えない。熟練の魔法使いなど、使い手に例外はあるが、並木の魔力はそこまでの域には達していなかった。
並木は前世見通し眼で、ヘカテーを見る。
やがてポーズを解くと、呆れた様子でため息をついた。
「やっぱり、入れ替えられていたか。お前、ヘカテーだろ。律儀に人生トレーダーやってんじゃねーよ」
「え?」
その時、クロイが茂みから飛び出した。
どうやら、野良猫とケンカになったらしい。互いに「フシャーッ!」と威嚇し合っている。
並木はクロイを見て、懐かしそうに目を細めた。
「クロイか。久しぶり……つっても、会ったのはとりっぷくん越しだから、お前は俺の顔を知らないんだっけ? ゴシュジン、元気か?」
ゴシュジンときいて、クロイはコンマ数秒で振り返った。
「元気にゃよ! 前世の苦しかった記憶は忘れて、幸せに暮らしているにゃん!」
「なら良かった」
ヘカテーは絶句した。
クロイと親しげに話し、とりっぷくんやクロイのゴシュジンについて熟知している……ヘカテーが知る限り、そんな人物は一人しかいなかった。
「あなた、まさか……」
そこへ、人生体験中の女神が並木に手を振りながら、笑顔で駆け寄ってきた。
「平凡仙人さーん!」
「お姉様?!」
「……愛神。今はその名前で呼ぶなって言ってるだろ?」
「あら、ついうっかり」
女神は悪びれもなく、ウフフと笑う。
並木、もとい平凡仙人は頭を抱えた。
「ところで、そちらの方は人生トレーダーではありませんか? つい一ヶ月前、私の人生を入れ替えやがったクソ悪魔の」
「いや、こいつはヘカテーだ。先月のお前と同じく、人生トレーダーに人生を入れ替えられたらしい。霊体だから、姿も変わっちまっているんだ」
平凡仙人は女神の後ろに立ち、彼女の右目の前でピースした。女神の瞳が、元のピンク色に変わる。
「あら、本当。私の愛妹、ヘカテーじゃありませんか。お久しぶりですね」
女神は微笑む。
ヘカテーが以前見たときとは違う、温かみのある笑顔だった。それが見られただけで、ヘカテーは救われたような気持ちになった。
「お……お姉様ぁー!」
ヘカテーは号泣しながら、女神に駆け寄る。
そのまま抱きつこうとしたが、笑顔でやんわりと止められた。
「あ、今はやめてください。クソゲス悪魔と抱き合う趣味はありませんので」
「うぅ……あのクソゲスカス悪魔、ハデス様のついでにしばいてやる」
「罵倒が増えてる」
☆
平凡仙人は、マブカに連れ去られた後どうなったのか、ヘカテーに聞かせた。
平凡仙人は所長代理の席を空けるため、マブカに拉致され、転生させられた。
転生先は女神と同じ、現代日本。並木仙太郎という、ごく普通の青年として生まれ変わった。
だが、斡旋なしで転生したことで、予想外のできごとが、次々に起こった。
並木は、平凡仙人が平凡仙人としてつちかった、全てを受け継いでいた。魔力、知識、記憶、絆……その他もろもろ。それを可能にできるだけの転生ポイントを、平凡仙人が持っていたのも原因の一つだろう。
並木は魔法が使えるなど、一般人にして超常的な能力を秘めていた。
とはいえ、さすがに斡旋所に戻れるほどの魔力はない。どうにかして、冥界にコンタクトを取ろうとしていたところ、人生体験中の女神と出会った。
今から十年前、小学一年生の頃である。その時も、平凡仙人はこの公園で妖精と話していた。
「珍しい。あなた、妖精が見えるんですね」
平凡仙人はひと目で、女神だと気づいた。
女神のほうは女神の権能が使えないため、気づいていない様子だった。
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だがふと、気づいた。
女神が人生トレーダーと遭遇するのは、今から十年後。平凡仙人にとっては過去のできごとだが、女神にとっては未来の話になる。
今、その話をしたら、未来が変わってしまうかもしれない。最悪、女神が死ぬ未来に変わる可能性だってある。
それに、女神を助けたあの男子高校生が誰なのか、個人的に知りたかった。
小学生の時点では、女神はまだあの男子高校生と知り合ってはいなかった。
「まぁな。なんか知らんが、生まれつき見えるんだ。魔法だって使えるぞ」
「では、前世見通し眼のやり方をお教えしましょう」
(それ、教えていいのかよ)
平凡仙人は正体を明かさないまま、女神の友人になり、恋人になった。
とうとう例の男子高校生は現れず、女神が人生トレーダーに人生を入れ替えられた。
『どうやら、悪魔と強制的に契約させられたようです。体が妙に熱くて、苦しくて……』
「分かった、今行く!」
スマホで助けを求められ、物差し片手に鉄串の一団へ立ち向かった瞬間、平凡仙人は気づいた。
自分こそが、女神を守った男子高校生だったのだと。
その後、女神に正体を打ち明け、人生トレーダーが暗躍していると伝えた。
女神は一瞬キョトンとしたのち、腹を抱えて爆笑した。
「あははっ、なるほど! どうりで、平凡仙人さんに似ているなーと思いました! まさか、本人だったなんて! 力や記憶といっしょに、私との縁も受け継いできちゃったんですねぇ! あはははっ!」
「笑いごとじゃないぞ。今頃、斡旋所が人生トレーダーに乗っ取られているかもしれん」
「大丈夫、きっとハデス様がなんとかしてくれます。私たちは安心して、有意義な人生体験を楽しみましょう。
正直に白状すると、嬉しいんです。こちらに来てからずっと、平凡仙人さんと一緒に人生体験ができたら良かったのにって思っていましたから」
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注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
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【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
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