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第五話「いい加減、私を好きになりなさいよ!」
〈悪役令嬢ローゼリア編〉再び、斡旋所
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「本当にいいのか? あと一回しか記憶を保てないんだろ? それを復讐のために使って……」
「いいのよ。他の望みは、ほとんど叶えたし。もうそれくらいしかやりたいことがないんだもの」
それに、とローゼリアはニヤリと笑った。
「カーネシアを始末したら、今後こそハンドリューが私に振り向いてくれるかもしれないでしょ?」
「……そうかもな」
何度くじけても諦めない、ローゼリアらしい強気な発言だった。が、平凡仙人は見逃さなかった……彼女の口角が引きつっているのを。
(……本当は分かっているんだな。カーネシアを始末したとしても、ハンドリューが振り向くとは限らないって)
それでもローゼリアがそうしたいと望むのなら、平凡仙人は全力で応援しようと決めていた。
その時、斡旋所の入口のドアが開いた。
「まだ客がいるのに、珍しいな……」
平凡仙人は何気なく目をやり、ハッとした。ローゼリアはアンケートを書くのに夢中で、顔を上げようともしない。
斡旋所に現れたのはハンドリューだった。
ハンドリューと言っても、小太りの葛杉のことではない。ローゼリアの一生を描いたアニメ、「いい加減、私を好きになりなさいよ!〈ローゼリアの受難〉」に登場していた方のハンドリューだ。アニメそのままの美形で、黄金の王冠がよく似合っていた。
「いらっしゃいませ、ハンドリュー様! 転生をご希望ですね?」
「ハンドリューですって?!」
かつての想い人の名を聞き、ローゼリアも振り返る。
ハンドリューはローゼリアを見ても無反応で、入口の前で静かにたたずんでいた。
「いやいやいや、あんな美形じゃないから! 泥だらけの長靴で踏み潰したアンパンみたいな顔だから!」
ローゼリアは度重なる転生のせいで、最初のハンドリューの顔を忘れてしまったらしい。
本物を前にしても、信じようとしなかった。
「いや、ハンドリューだぞ」
「そうですよ。ハンドリュー様です」
「ないないない! あんなイケメンだったら、覚えてるに決まってるじゃないの!」
「女神、写真を」
「はいどーんっ!」
「ほ、ほんとだぁーッ?!」
女神にタブレットでハンドリューの写真を見せられ、ローゼリアはのけぞった。
タブレットの画面には、ハンドリューが葛杉に至るまでの顔写真が一覧になって表示されていた。転生三回目まではかろうじて美形を保っているが、四回目からはだんだん崩れていき、七回目以降に至っては、あまり良くない意味で個性的な顔になっていった。
ローゼリアはハンドリューの顔写真を葛杉から順にさかのぼって見ることで、最初のハンドリューの顔を思い出した。
「……劣化し過ぎて、元の顔を思い出せなかったわ。ってことは、あいつが葛杉ってこと? 私を散々コケにした、あのクズ過ぎてヤバい男ってこと?!」
ローゼリアは信じられない、とハンドリューを凝視する。遂には立ち上がり、ハンドリューへ詰め寄った。
「どうしてハンドリューの姿なのよ? 前世の記憶は受け継いでいなかったはずじゃ……本当は全部覚えていたの?」
「あぁ」
ハンドリューは悪びれもなく頷いた。
その冷めた態度が気に障ったのだろう、ローゼリアは怒りを爆発させた。
「何で黙ってたのよ! 私に知られると面倒だから? それとも、私にカーネシアとの仲を邪魔されたくないから?!」
「……」
「おあいにく様! 貴方の大好きなカーネシアはね、とんでもないサイコ女だったのよ! 邪魔な私を排除するために、転生した全ての世界で私を殺していたの! 今回は駅のホームで後ろから押されて、電車に轢かれたわ! 嘘だと思うなら、そこの女神に聞いてみなさい!」
「……」
「どう? あの子のこと、純粋無垢な清楚系美少女だと思っていたでしょう? ざまぁないわね! そんな都合のいい女、男の妄想の中にしかいないに決まってるじゃない! オーホッホッホッ!」
「……」
ローゼリアはハンドリューを見下し、高笑いする。
さぞショックを受けているだろうと思いきや、ハンドリューはカーネシアが犯人だと聞かされても、顔色ひとつ変えなかった。それどころか、こう返した。
「……知っている。お前がカーネシアに突き飛ばされた瞬間、俺もあの場にいたからな」
「え?」
ローゼリアの笑顔が固まる。
平凡仙人も「嘘だろ?」と驚いた。
「どこにいたんだ?」
「柱の裏。転生特典で手に入れた能力で、姿を消していた。あの体では何かと目立つからな」
その上、ハンドリューは吐き捨てるように続けて言った。
「あいつが人殺しだろうが、どうでもいい。アレには色々と利用価値があるからな」
「な……ッ?!」
ローゼリアはショックで愕然とした。暗に、「人殺しでもお前よりはマシ」と言われたように感じた。
ローゼリアはハンドリューに言い返そうとしたが、上手く言葉が出てこなかった。やがて反論するのを諦め、力なくうなだれた。
「……やめた。あんたのことも、カーネシアのことも、何もかも全部忘れてやる。性悪どうし、末永く仲良くしていれば?」
踵を返し、書きかけの書類を丸めてゴミ箱へ捨てる。
「リセットするわ。どうすればいいの?」
「ローゼリア!」
「承りました! こちらへどうぞー」
平凡仙人が止めようとするのに対し、女神はニコニコと笑いながら斡旋所の奥にある障子を開く。
その先には和カフェに不似合いな、ショッキングピンク色のドラム式洗濯機が置かれていた。
「あら、普通の洗濯機じゃないの」
「ただの洗濯機じゃございませんよー。中に入った人間の魂を完全に初期化できる、ウルトラデラックスなメカなのです。何の痛みも苦しみもございませんので、ご安心を。まぁ……少々、目は回りますが」
「目が回るくらいなら平気よ。さっさと始めましょう」
ローゼリアはさっそく洗濯機のドアを開け、中へ入ろうとする。
平凡仙人は慌てて駆け寄り、ローゼリアの意志を確認した。
「ローゼリア、本当にいいのか?」
ローゼリアはさきほどまで復讐に燃えていたとは思えないほど、生気を失った顔で振り向いた。
「いいのよ。ハンドリューはカーネシアがどんな女でも気にしないんだから。私がつけ入る隙なんて無いじゃない」
「……そうか」
平凡仙人は引き下がるしかなかった。これ以上ローゼリアを引き留めては、「死者の意志を尊重する」という斡旋所のルールに反する。
平凡仙人が最後に出来るのは、ローゼリアを見送ることだけだった。
「来世では幸せになれるといいな」
「えぇ。私もそう願っているわ」
ローゼリアは来世への希望を胸に、洗濯機の中へ一歩踏み出した。
END③「いい加減、私を好きになりなさいよ!〈ローゼリアの受難〉打ち切り」
……踏み出した直後、ローゼリアは背後からハンドリューに制服の襟首をつかまれた。
「おい」
「ぐぇっ」
ローゼリアは潰れたカエルのような声を上げ、踏み出したばかりの足を引っ込めさせられる。
ハンドリューはそのままローゼリアの襟首を引っ張り、彼女をランドリー室の外へ連れ出した。
「く、苦ぢい……!」
「死なないんだからいいだろ」
「ちょっとー! 今、エンディングを迎えたところじゃないですかー!」
「エンディング? 何の話だ?」
平凡仙人と女神も続いて、部屋を出る。
ハンドリューはローゼリアの襟首を握ったまま、座敷に腰を下ろした。ローゼリアは座りそこね、座布団に叩きつけられた。
「ねぇ、いつまで他人の襟首つかんでるのよ!」
「お前がリセットをやめるまでだ」
「なんでぇ?! 私がリセットすれば、カーネシアと思う存分イチャつけるじゃない!」
「お前がいなくなると困るんだよ」
「もしかして、恋に障害があった方が燃えるタイプ? だったら、他の人と組んでもらえる? 私、もう貴方達のお遊戯会に付き合う気なんてないから」
「お前の代わりなどいない」
「大丈夫、私みたいな悪役令嬢系女子なんてゴロゴロいるから! きっとすぐに見つかるわよ! だから手ぇ、離してくれない?」
「……」
「ハンドリュー?」
「……お、」
ハンドリューはローゼリアから顔を背け、言った。
「俺は……お前が好きなんだ」
「「は?」」
ローゼリアと平凡仙人は唖然とし、そろって声を漏らした。嘘ではないようで、ハンドリューの耳は真っ赤になっていた。
妙な空気が流れる中、女神だけは
「うふふ」
と満足げに微笑んでいた。
(〈婚約破棄王子ハンドリュー編〉へ続く)
「いいのよ。他の望みは、ほとんど叶えたし。もうそれくらいしかやりたいことがないんだもの」
それに、とローゼリアはニヤリと笑った。
「カーネシアを始末したら、今後こそハンドリューが私に振り向いてくれるかもしれないでしょ?」
「……そうかもな」
何度くじけても諦めない、ローゼリアらしい強気な発言だった。が、平凡仙人は見逃さなかった……彼女の口角が引きつっているのを。
(……本当は分かっているんだな。カーネシアを始末したとしても、ハンドリューが振り向くとは限らないって)
それでもローゼリアがそうしたいと望むのなら、平凡仙人は全力で応援しようと決めていた。
その時、斡旋所の入口のドアが開いた。
「まだ客がいるのに、珍しいな……」
平凡仙人は何気なく目をやり、ハッとした。ローゼリアはアンケートを書くのに夢中で、顔を上げようともしない。
斡旋所に現れたのはハンドリューだった。
ハンドリューと言っても、小太りの葛杉のことではない。ローゼリアの一生を描いたアニメ、「いい加減、私を好きになりなさいよ!〈ローゼリアの受難〉」に登場していた方のハンドリューだ。アニメそのままの美形で、黄金の王冠がよく似合っていた。
「いらっしゃいませ、ハンドリュー様! 転生をご希望ですね?」
「ハンドリューですって?!」
かつての想い人の名を聞き、ローゼリアも振り返る。
ハンドリューはローゼリアを見ても無反応で、入口の前で静かにたたずんでいた。
「いやいやいや、あんな美形じゃないから! 泥だらけの長靴で踏み潰したアンパンみたいな顔だから!」
ローゼリアは度重なる転生のせいで、最初のハンドリューの顔を忘れてしまったらしい。
本物を前にしても、信じようとしなかった。
「いや、ハンドリューだぞ」
「そうですよ。ハンドリュー様です」
「ないないない! あんなイケメンだったら、覚えてるに決まってるじゃないの!」
「女神、写真を」
「はいどーんっ!」
「ほ、ほんとだぁーッ?!」
女神にタブレットでハンドリューの写真を見せられ、ローゼリアはのけぞった。
タブレットの画面には、ハンドリューが葛杉に至るまでの顔写真が一覧になって表示されていた。転生三回目まではかろうじて美形を保っているが、四回目からはだんだん崩れていき、七回目以降に至っては、あまり良くない意味で個性的な顔になっていった。
ローゼリアはハンドリューの顔写真を葛杉から順にさかのぼって見ることで、最初のハンドリューの顔を思い出した。
「……劣化し過ぎて、元の顔を思い出せなかったわ。ってことは、あいつが葛杉ってこと? 私を散々コケにした、あのクズ過ぎてヤバい男ってこと?!」
ローゼリアは信じられない、とハンドリューを凝視する。遂には立ち上がり、ハンドリューへ詰め寄った。
「どうしてハンドリューの姿なのよ? 前世の記憶は受け継いでいなかったはずじゃ……本当は全部覚えていたの?」
「あぁ」
ハンドリューは悪びれもなく頷いた。
その冷めた態度が気に障ったのだろう、ローゼリアは怒りを爆発させた。
「何で黙ってたのよ! 私に知られると面倒だから? それとも、私にカーネシアとの仲を邪魔されたくないから?!」
「……」
「おあいにく様! 貴方の大好きなカーネシアはね、とんでもないサイコ女だったのよ! 邪魔な私を排除するために、転生した全ての世界で私を殺していたの! 今回は駅のホームで後ろから押されて、電車に轢かれたわ! 嘘だと思うなら、そこの女神に聞いてみなさい!」
「……」
「どう? あの子のこと、純粋無垢な清楚系美少女だと思っていたでしょう? ざまぁないわね! そんな都合のいい女、男の妄想の中にしかいないに決まってるじゃない! オーホッホッホッ!」
「……」
ローゼリアはハンドリューを見下し、高笑いする。
さぞショックを受けているだろうと思いきや、ハンドリューはカーネシアが犯人だと聞かされても、顔色ひとつ変えなかった。それどころか、こう返した。
「……知っている。お前がカーネシアに突き飛ばされた瞬間、俺もあの場にいたからな」
「え?」
ローゼリアの笑顔が固まる。
平凡仙人も「嘘だろ?」と驚いた。
「どこにいたんだ?」
「柱の裏。転生特典で手に入れた能力で、姿を消していた。あの体では何かと目立つからな」
その上、ハンドリューは吐き捨てるように続けて言った。
「あいつが人殺しだろうが、どうでもいい。アレには色々と利用価値があるからな」
「な……ッ?!」
ローゼリアはショックで愕然とした。暗に、「人殺しでもお前よりはマシ」と言われたように感じた。
ローゼリアはハンドリューに言い返そうとしたが、上手く言葉が出てこなかった。やがて反論するのを諦め、力なくうなだれた。
「……やめた。あんたのことも、カーネシアのことも、何もかも全部忘れてやる。性悪どうし、末永く仲良くしていれば?」
踵を返し、書きかけの書類を丸めてゴミ箱へ捨てる。
「リセットするわ。どうすればいいの?」
「ローゼリア!」
「承りました! こちらへどうぞー」
平凡仙人が止めようとするのに対し、女神はニコニコと笑いながら斡旋所の奥にある障子を開く。
その先には和カフェに不似合いな、ショッキングピンク色のドラム式洗濯機が置かれていた。
「あら、普通の洗濯機じゃないの」
「ただの洗濯機じゃございませんよー。中に入った人間の魂を完全に初期化できる、ウルトラデラックスなメカなのです。何の痛みも苦しみもございませんので、ご安心を。まぁ……少々、目は回りますが」
「目が回るくらいなら平気よ。さっさと始めましょう」
ローゼリアはさっそく洗濯機のドアを開け、中へ入ろうとする。
平凡仙人は慌てて駆け寄り、ローゼリアの意志を確認した。
「ローゼリア、本当にいいのか?」
ローゼリアはさきほどまで復讐に燃えていたとは思えないほど、生気を失った顔で振り向いた。
「いいのよ。ハンドリューはカーネシアがどんな女でも気にしないんだから。私がつけ入る隙なんて無いじゃない」
「……そうか」
平凡仙人は引き下がるしかなかった。これ以上ローゼリアを引き留めては、「死者の意志を尊重する」という斡旋所のルールに反する。
平凡仙人が最後に出来るのは、ローゼリアを見送ることだけだった。
「来世では幸せになれるといいな」
「えぇ。私もそう願っているわ」
ローゼリアは来世への希望を胸に、洗濯機の中へ一歩踏み出した。
END③「いい加減、私を好きになりなさいよ!〈ローゼリアの受難〉打ち切り」
……踏み出した直後、ローゼリアは背後からハンドリューに制服の襟首をつかまれた。
「おい」
「ぐぇっ」
ローゼリアは潰れたカエルのような声を上げ、踏み出したばかりの足を引っ込めさせられる。
ハンドリューはそのままローゼリアの襟首を引っ張り、彼女をランドリー室の外へ連れ出した。
「く、苦ぢい……!」
「死なないんだからいいだろ」
「ちょっとー! 今、エンディングを迎えたところじゃないですかー!」
「エンディング? 何の話だ?」
平凡仙人と女神も続いて、部屋を出る。
ハンドリューはローゼリアの襟首を握ったまま、座敷に腰を下ろした。ローゼリアは座りそこね、座布団に叩きつけられた。
「ねぇ、いつまで他人の襟首つかんでるのよ!」
「お前がリセットをやめるまでだ」
「なんでぇ?! 私がリセットすれば、カーネシアと思う存分イチャつけるじゃない!」
「お前がいなくなると困るんだよ」
「もしかして、恋に障害があった方が燃えるタイプ? だったら、他の人と組んでもらえる? 私、もう貴方達のお遊戯会に付き合う気なんてないから」
「お前の代わりなどいない」
「大丈夫、私みたいな悪役令嬢系女子なんてゴロゴロいるから! きっとすぐに見つかるわよ! だから手ぇ、離してくれない?」
「……」
「ハンドリュー?」
「……お、」
ハンドリューはローゼリアから顔を背け、言った。
「俺は……お前が好きなんだ」
「「は?」」
ローゼリアと平凡仙人は唖然とし、そろって声を漏らした。嘘ではないようで、ハンドリューの耳は真っ赤になっていた。
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