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第十話「オペレーションM2改(GL注意)」
5,文化祭後の漫研
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文化祭が終わって、一週間が経った。
行くあてのない漫研は、学校近くのファミレスに勢揃いしていた。奇しくも、美術部が部室を奪われた際に集まっていた店と同じで……やはり白熱したカプバトルを繰り広げていた。
「美術部の『白百合トライアングル』、良かったわー。ヤンデレとほのぼののギリギリを攻めてる感じ。本加納さんと恩田君……じゃなくて、主人公のカノンちゃんとチハヤちゃんの王道カプが本当に良かった! カノチハしか勝たん!」
「いやいや、あれはどう見てもチハカノでしょ? チハヤちゃんの気を引きたくてヤンデレムーブしちゃったカノンちゃんを、チハヤちゃんが優しく抱きしめる感動シーンをご覧になりまして? あの時のカノンちゃんのアップ、完全に受けの顔だったからね?! チハヤちゃんに二度目の恋、しちゃってたからね?!」
「どっちでもいいけど、道尾君……じゃなくて、ミッチーを間に挟むのを忘れないでくれる? 個人的にはカノミチのケンカップル推しだけどさ、チハヤいないと話として成立しないのは知ってるから、チハカノ前提のカノミチで譲歩するわ」
「カノンちゃんねぇ……あくまでもモデルって頭では分かってるんだけど、どうしても本加納さんのイメージが強くて、好きになれないんだよね。チハミチは前から恩田君と道尾君で妄想してっから好きだけど。いや、ナマモノが禁止ってのは分かってるけどね? 私の脳が勝手に妄想するもんですから」
「安心して! あの二人で妄想してない腐女子はいないから! チハミチは恩田君と道尾君のカプを女体化して叶えてくれたから、マジ神! 二人の出会い編を自作しちゃいたいくらい! というか、もうネーム切っちゃってるんですけどねっ!」
「サブキャラの美術部組も良かったなぁ。あの冴えない人達がモデルとは思えないほど美少女だったし」
「ね! おーしろ、可愛かった!」
「あの三人もそうだけどさ、イケメン化したマネージャーさん、やばくなかった? 男装したらあぁなるってことでしょ? 次のコスイベに連行したいんだが、よろしい?」
「許す。というか、私も同行したい。マネ男の三次元化、早よ」
「公式がほのぼの提供してくれてるし、みんな今回ばかりは全員ほのぼのハッピーエンドルートに賛成してくれるでしょ? カノチハミチ美術部推しの人、絶対いるでしょ? ね? ね?」
「うーん……カノチハミチは分かるけど、美術部は別枠って感じかなぁ」
「私は断然、二人一組がいい! カノチハしか勝たん!」
「お? また戦争でもおっ始めっか?」
漫研の女子達が語っていたのは、美術部が密かに作った同人誌「白百合トライアングル」についてだった。妹尾の布教により爆発的に流行し、今や一人一冊は持っている。
内容もさることながら、全く絵を描かないはずの美術部が漫研顔負けのクオリティの同人誌を作り出したことに、単純に驚いていた。
「貴方達、静かになさい! 公共の場ですよ! そんな意味不明な同人誌の話なんてやめなさい!」
姉小路はしびれを切らし、立ち上がる。
うるさいのは本当だったが、それ以上に彼女達が美術部の同人誌について嬉々として語っていることが気に入らなかった。
「あ。元部長、ちーっす」
「あねっちが一番うるさいですよ」
「話について行けなくて、いじけてるんでしょ」
「パイセン、暇ならメロンソーダ入れてきてもらえます?」
「あ、私も。オレンジジュースで」
「自分で! 入れて! 来なさい!」
部員達は姉小路をぞんざいに扱う。
姉小路が部長を退任させられて以来、彼女に対する畏敬の念は全くなくなってしまった。美術部やマネージャーへの度を越した妨害も問題視され、生徒会長職の辞任も決まっている。停学ないし、退学を免れたのは、完全にマネージャーの温情だった。
部員達も部室と部費を奪われたことは残念がったが、頼めば機材や画材を貸してもらえるので、全くと言っていいほど美術部を憎んでいなかった。
「私が行こう。欲しいジュースをメモして、コップをお盆に置いてくれ」
行きたがらない姉小路の代わりに、美吉が立ち上がった。
瞬間、全員が血相を変えた。
「先生は座っていてください!」
「自分で入れてきますから!」
「むしろ、欲しい飲み物あります? 入れてきますよ!」
「私、炭酸飲料全部混ぜで!」
「阿久津に聞いてるんじゃないの!」
結局、数人の部員が持ち回りでドリンクを取りに行くと決まり、ようやく美吉は椅子に座り直した。
席に残った部員達は再び「白百合トライアングル」を語り始める。その間、姉小路はイライラしっぱなしだった。
「ったく、よく美術部の同人誌なんて読めるわ。あの子達にプライドってもんはないのかしら?」
「良質なものを前にすると、人はプライドなど忘れて没入するものさ。数々の同人誌を読み込んできたあの子達を夢中にさせているんだ、美術部はよくやったよ」
そう言う美吉の手にも、読み込まれた「白百合トライアングル」があった。
「せ、先生?! それは!」
「柄本先生に頼んで、特別に譲ってもらった。やはり、大城君はうちで引き取るべきだったな。三年前の見立ては間違ってはいなかった」
「三年前って、文化祭の時の……?」
姉小路と美吉は三年前、当時中学生だった大城と文化祭で出会っている。
女子ばかりの漫研のブースへひとりでノコノコやって来たのと、美吉が彼の絵を酷評していたので、印象に残っていた。
「見立てって、どういうことです? 先生は彼のイラストを酷評されていらっしゃったんじゃ……」
「酷評? 私は褒めたつもりだが?」
「……褒めた?」
耳を疑った。
憧れの美吉絵理が、女子のイラストしか描かない大城を褒めた、と?
「し、しかし! キャラクターだけではイラストすらも成立しない、とおっしゃっていたではありませんか!」
「あぁ、言った。キャラクター以外の絵も描けるようになれば、イラストレーターとしても漫画家としても、十分素質がある、と」
「そ、んな……」
姉小路は絶句した。
美吉は大城を見限ったのではない。それどころか、期待すらしていた。
彼女が大城に投げかけた、
「君は漫画は描かないのか?」
という問いは、
「君も漫画を描いてみないか?」
という、漫研へのスカウトだったのだ。
「認めない……断じて、認めない! 私だってこれくらいの漫画、描いてやるんだから!」
姉小路は闘志に燃え、カバンから紙とシャーペンを取り出した。
やる気になった姉小路を横目に、美吉はフッと微笑んだ。
(漫研にとって、いい起爆剤になったな。これを機に、美術部も変わってくれればいいのだが)
美吉は「白百合トライアングル」の背景をジッと見つめる。緻密で、イラストというよりは風景画に近かった。
実は、背景の大半は成宮が担当していた。キャラクターや小道具は無理だったが、背景だけは「あんまり注目されない部分だから」と抵抗なく描けたのだ。他の生徒は背景も大城が描いたと思っていたが、美吉の目は誤魔化せなかった。
行くあてのない漫研は、学校近くのファミレスに勢揃いしていた。奇しくも、美術部が部室を奪われた際に集まっていた店と同じで……やはり白熱したカプバトルを繰り広げていた。
「美術部の『白百合トライアングル』、良かったわー。ヤンデレとほのぼののギリギリを攻めてる感じ。本加納さんと恩田君……じゃなくて、主人公のカノンちゃんとチハヤちゃんの王道カプが本当に良かった! カノチハしか勝たん!」
「いやいや、あれはどう見てもチハカノでしょ? チハヤちゃんの気を引きたくてヤンデレムーブしちゃったカノンちゃんを、チハヤちゃんが優しく抱きしめる感動シーンをご覧になりまして? あの時のカノンちゃんのアップ、完全に受けの顔だったからね?! チハヤちゃんに二度目の恋、しちゃってたからね?!」
「どっちでもいいけど、道尾君……じゃなくて、ミッチーを間に挟むのを忘れないでくれる? 個人的にはカノミチのケンカップル推しだけどさ、チハヤいないと話として成立しないのは知ってるから、チハカノ前提のカノミチで譲歩するわ」
「カノンちゃんねぇ……あくまでもモデルって頭では分かってるんだけど、どうしても本加納さんのイメージが強くて、好きになれないんだよね。チハミチは前から恩田君と道尾君で妄想してっから好きだけど。いや、ナマモノが禁止ってのは分かってるけどね? 私の脳が勝手に妄想するもんですから」
「安心して! あの二人で妄想してない腐女子はいないから! チハミチは恩田君と道尾君のカプを女体化して叶えてくれたから、マジ神! 二人の出会い編を自作しちゃいたいくらい! というか、もうネーム切っちゃってるんですけどねっ!」
「サブキャラの美術部組も良かったなぁ。あの冴えない人達がモデルとは思えないほど美少女だったし」
「ね! おーしろ、可愛かった!」
「あの三人もそうだけどさ、イケメン化したマネージャーさん、やばくなかった? 男装したらあぁなるってことでしょ? 次のコスイベに連行したいんだが、よろしい?」
「許す。というか、私も同行したい。マネ男の三次元化、早よ」
「公式がほのぼの提供してくれてるし、みんな今回ばかりは全員ほのぼのハッピーエンドルートに賛成してくれるでしょ? カノチハミチ美術部推しの人、絶対いるでしょ? ね? ね?」
「うーん……カノチハミチは分かるけど、美術部は別枠って感じかなぁ」
「私は断然、二人一組がいい! カノチハしか勝たん!」
「お? また戦争でもおっ始めっか?」
漫研の女子達が語っていたのは、美術部が密かに作った同人誌「白百合トライアングル」についてだった。妹尾の布教により爆発的に流行し、今や一人一冊は持っている。
内容もさることながら、全く絵を描かないはずの美術部が漫研顔負けのクオリティの同人誌を作り出したことに、単純に驚いていた。
「貴方達、静かになさい! 公共の場ですよ! そんな意味不明な同人誌の話なんてやめなさい!」
姉小路はしびれを切らし、立ち上がる。
うるさいのは本当だったが、それ以上に彼女達が美術部の同人誌について嬉々として語っていることが気に入らなかった。
「あ。元部長、ちーっす」
「あねっちが一番うるさいですよ」
「話について行けなくて、いじけてるんでしょ」
「パイセン、暇ならメロンソーダ入れてきてもらえます?」
「あ、私も。オレンジジュースで」
「自分で! 入れて! 来なさい!」
部員達は姉小路をぞんざいに扱う。
姉小路が部長を退任させられて以来、彼女に対する畏敬の念は全くなくなってしまった。美術部やマネージャーへの度を越した妨害も問題視され、生徒会長職の辞任も決まっている。停学ないし、退学を免れたのは、完全にマネージャーの温情だった。
部員達も部室と部費を奪われたことは残念がったが、頼めば機材や画材を貸してもらえるので、全くと言っていいほど美術部を憎んでいなかった。
「私が行こう。欲しいジュースをメモして、コップをお盆に置いてくれ」
行きたがらない姉小路の代わりに、美吉が立ち上がった。
瞬間、全員が血相を変えた。
「先生は座っていてください!」
「自分で入れてきますから!」
「むしろ、欲しい飲み物あります? 入れてきますよ!」
「私、炭酸飲料全部混ぜで!」
「阿久津に聞いてるんじゃないの!」
結局、数人の部員が持ち回りでドリンクを取りに行くと決まり、ようやく美吉は椅子に座り直した。
席に残った部員達は再び「白百合トライアングル」を語り始める。その間、姉小路はイライラしっぱなしだった。
「ったく、よく美術部の同人誌なんて読めるわ。あの子達にプライドってもんはないのかしら?」
「良質なものを前にすると、人はプライドなど忘れて没入するものさ。数々の同人誌を読み込んできたあの子達を夢中にさせているんだ、美術部はよくやったよ」
そう言う美吉の手にも、読み込まれた「白百合トライアングル」があった。
「せ、先生?! それは!」
「柄本先生に頼んで、特別に譲ってもらった。やはり、大城君はうちで引き取るべきだったな。三年前の見立ては間違ってはいなかった」
「三年前って、文化祭の時の……?」
姉小路と美吉は三年前、当時中学生だった大城と文化祭で出会っている。
女子ばかりの漫研のブースへひとりでノコノコやって来たのと、美吉が彼の絵を酷評していたので、印象に残っていた。
「見立てって、どういうことです? 先生は彼のイラストを酷評されていらっしゃったんじゃ……」
「酷評? 私は褒めたつもりだが?」
「……褒めた?」
耳を疑った。
憧れの美吉絵理が、女子のイラストしか描かない大城を褒めた、と?
「し、しかし! キャラクターだけではイラストすらも成立しない、とおっしゃっていたではありませんか!」
「あぁ、言った。キャラクター以外の絵も描けるようになれば、イラストレーターとしても漫画家としても、十分素質がある、と」
「そ、んな……」
姉小路は絶句した。
美吉は大城を見限ったのではない。それどころか、期待すらしていた。
彼女が大城に投げかけた、
「君は漫画は描かないのか?」
という問いは、
「君も漫画を描いてみないか?」
という、漫研へのスカウトだったのだ。
「認めない……断じて、認めない! 私だってこれくらいの漫画、描いてやるんだから!」
姉小路は闘志に燃え、カバンから紙とシャーペンを取り出した。
やる気になった姉小路を横目に、美吉はフッと微笑んだ。
(漫研にとって、いい起爆剤になったな。これを機に、美術部も変わってくれればいいのだが)
美吉は「白百合トライアングル」の背景をジッと見つめる。緻密で、イラストというよりは風景画に近かった。
実は、背景の大半は成宮が担当していた。キャラクターや小道具は無理だったが、背景だけは「あんまり注目されない部分だから」と抵抗なく描けたのだ。他の生徒は背景も大城が描いたと思っていたが、美吉の目は誤魔化せなかった。
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