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悪夢曇天色 第三話『続・足蹴舞踏会』
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「フフッ、馬鹿な女共。自分の彼氏がとっくに盗られているとも知らないで、リア充気取りやがって」
唯一助け出された女子、エマはほくそ笑んだ。
残していった二人、マイとフミは仲の良い友人だった。
しかし裏では二人よりも勝るため、ありとあらゆる工作を企てていた。彼氏を奪ったのも、その一つ。エマは誰よりも自分が優秀で、チヤホヤされていないと気が済まない性分だった。
「さぁ、舞踏会の続きを再開しましょう」
エマは三人の彼氏に手を差し出す。
彼氏達はエマの手を取ろうとして……慌てて逃げ出した。
「は? 何で?」
エマは訳が分からず、呆然とする。
その様子を見て、夢花はケラケラと笑った。
「アハハッ! まだ気づかないのぉ? ドレス、よく見てみたらー?」
「ドレス……?」
エマは視線を落とし、ドレスを確認する。
するといつの間にか、ドレスのすそにシャンデリアの炎が燃え移っていた。
「い、いやぁッ! 誰か、水! 水をぉぉぉ!」
エマは炎を避けようと、奇妙なステップを踏む。それは野々原が踏んでいたステップよりも滑稽で、シャンデリアから逃れた人々を大いに楽しませた。
客達はエマに笑顔の仮面を向け、手拍子を叩く。誰もエマに水をかけて助けようとしない。
「笑わないでよ! 見せ物じゃないのよ!」
「ハハハハハハ!」
「笑わないでって言ってるでしょ?! 私のパパに言いつけるわよ! パパは大企業の社長で……」
「「ハハハハハハハハハハハハ!!」」
「この殺人鬼共! 全員死刑にしてやる!」
「「「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」」」
「あぁ……燃える……何もかも……」
「「「「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」」」」
エマが何か言う度、笑い声は大きくなる。
やがてエマは全身黒焦げになり、息絶えた。
唯一助け出された女子、エマはほくそ笑んだ。
残していった二人、マイとフミは仲の良い友人だった。
しかし裏では二人よりも勝るため、ありとあらゆる工作を企てていた。彼氏を奪ったのも、その一つ。エマは誰よりも自分が優秀で、チヤホヤされていないと気が済まない性分だった。
「さぁ、舞踏会の続きを再開しましょう」
エマは三人の彼氏に手を差し出す。
彼氏達はエマの手を取ろうとして……慌てて逃げ出した。
「は? 何で?」
エマは訳が分からず、呆然とする。
その様子を見て、夢花はケラケラと笑った。
「アハハッ! まだ気づかないのぉ? ドレス、よく見てみたらー?」
「ドレス……?」
エマは視線を落とし、ドレスを確認する。
するといつの間にか、ドレスのすそにシャンデリアの炎が燃え移っていた。
「い、いやぁッ! 誰か、水! 水をぉぉぉ!」
エマは炎を避けようと、奇妙なステップを踏む。それは野々原が踏んでいたステップよりも滑稽で、シャンデリアから逃れた人々を大いに楽しませた。
客達はエマに笑顔の仮面を向け、手拍子を叩く。誰もエマに水をかけて助けようとしない。
「笑わないでよ! 見せ物じゃないのよ!」
「ハハハハハハ!」
「笑わないでって言ってるでしょ?! 私のパパに言いつけるわよ! パパは大企業の社長で……」
「「ハハハハハハハハハハハハ!!」」
「この殺人鬼共! 全員死刑にしてやる!」
「「「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」」」
「あぁ……燃える……何もかも……」
「「「「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」」」」
エマが何か言う度、笑い声は大きくなる。
やがてエマは全身黒焦げになり、息絶えた。
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