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悪夢極彩色 第一話『嵐の悪夢 side夢花』
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「行くわよ、みんな!」
学級委員長の掛け声と共に、クラスメイト達は三列に隊列を組み、夢花のいる建物に向かって走り出した。
一人、また一人と雷に打たれる中、学級委員長は一番安全な最後尾を走っていた。
雷が来ると、自分の隣を走っているクラスメイトを盾にし、防ぐ。左右がいなくなると、前の、前がいなくなったら二列目の左右の、二列目がいなくなると、一列目の前の、一列目の前がいなくなったら左右の……と防ぐうちに、学級委員長がただ一人残った。盾はもうなかったが、建物はもう目の前だった。
「よし! これで私は生き残れる!」
学級委員長は勝利を確信し、ニヤリと笑った。最初から自分だけ生き残るつもりで、作戦を立てていたのだ。
しかし学級委員長がドアをつかむ直前、夢花がドアを開き、学級委員長の腹を思い切り蹴りつけた。
「がはッ……!」
学級委員長はその場で腹を押さえ、うずくまる。
夢花は「バカねぇ」と学級委員長を見下ろし、蔑んだ。
「私の悪夢から逃げられるとでも思った?」
「や、夜宵さん……どうしてこんなことを……? 私達、友達でしょう……?」
「知らなーい。私、貴方の名前すら覚えてないもの」
夢花は「キャハハッ」と無邪気に笑い、ドアを閉めた。
学級委員長は恨めしそうに唇を噛みしめ、なすすべなく雷に打たれた。
「……野々原さんも、逃げたらいいのに。どうしてまともに受け止めるのかしら」
標的を全て仕留めると、夢花は目を閉じた。
直後、夢花がいる建物に雷が落ちた。
建物内にある全ての電灯が消え、暗転した。
学級委員長の掛け声と共に、クラスメイト達は三列に隊列を組み、夢花のいる建物に向かって走り出した。
一人、また一人と雷に打たれる中、学級委員長は一番安全な最後尾を走っていた。
雷が来ると、自分の隣を走っているクラスメイトを盾にし、防ぐ。左右がいなくなると、前の、前がいなくなったら二列目の左右の、二列目がいなくなると、一列目の前の、一列目の前がいなくなったら左右の……と防ぐうちに、学級委員長がただ一人残った。盾はもうなかったが、建物はもう目の前だった。
「よし! これで私は生き残れる!」
学級委員長は勝利を確信し、ニヤリと笑った。最初から自分だけ生き残るつもりで、作戦を立てていたのだ。
しかし学級委員長がドアをつかむ直前、夢花がドアを開き、学級委員長の腹を思い切り蹴りつけた。
「がはッ……!」
学級委員長はその場で腹を押さえ、うずくまる。
夢花は「バカねぇ」と学級委員長を見下ろし、蔑んだ。
「私の悪夢から逃げられるとでも思った?」
「や、夜宵さん……どうしてこんなことを……? 私達、友達でしょう……?」
「知らなーい。私、貴方の名前すら覚えてないもの」
夢花は「キャハハッ」と無邪気に笑い、ドアを閉めた。
学級委員長は恨めしそうに唇を噛みしめ、なすすべなく雷に打たれた。
「……野々原さんも、逃げたらいいのに。どうしてまともに受け止めるのかしら」
標的を全て仕留めると、夢花は目を閉じた。
直後、夢花がいる建物に雷が落ちた。
建物内にある全ての電灯が消え、暗転した。
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