贄原くんと3匹の鬼

第１４．５話（第２部 第３．５話）「紫野ノ瑪の過去〈雷獣降る戦場〉」

目白先生の妖怪講座 第１４．５回

　私だ、目白だ。
　今回は紫野ノ瑪君を鬼に変えた雷獣について話そうと思う。
　気まぐれに雷を落とす、雷獣の生態とは？



『来寿平原らいじゅへいげんの雷獣ライジュウ』

〈概要〉
　茄子紺城の近くにある来寿平原の上空に住み着いていた妖怪。現在は茄子紺城上空に移住したらしい。
　飛んで移動するが、たまに雷と一緒に降ってくる。

〈外見データ〉
　紫一郎君いわく「奇妙な毛むくじゃらの獣」。イタチのようなオオカミのような、不思議な見た目。
　一般的な雷獣の正体はハクビシンであると言われており、来寿平原の雷獣もハクビシンとよく似ている。ハクビシンは額から鼻にかけて白い線が入っているのに対し、来寿平原の雷獣は紫色の稲妻の模様が刻まれている。

〈戦闘能力〉
　落雷：妖力でできた雷を落とす。気まぐれだったり、騒音を嫌がって落としたり、理由は定かではない。

〈異形になる前〉
　上空に滞留していた妖力と雷。
　それらが合わさって妖怪になった。

〈関連人物〉
　紫一郎（紫野ノ瑪）君：雷を落とし、鬼に変えた。彼の他にも被害を受けた者は多そうだ。
　寺の住職：来寿平原の上空に雷獣の巣があると警告するが、誰もが半信半疑で信じてもらえなかった。雷獣を捕まえようとして雷を受け、死亡。



　如何だっただろうか。
　紫野ノ瑪君は運良く鬼として蘇生したようだが、他の被害者はそうは行かなかったらしい。
　紫野ノ瑪君の詳細についても、機会があったら紹介しようと思う。
　ではまた次回。

（目白先生の妖怪講座　第１５回へ続く）