贄原くんと3匹の鬼

緋色刹那

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第12話(第2部 第1話)「桜下乱魔・偽りの春」

目白先生の妖怪講座 第12回

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 私だ、目白だ。
 今回は桜下乱魔について講義しようと思う。
 謎多き蒼劔君のストーカー、もとい好敵手の生態とは?

桜下乱魔おうからんま
〈概要〉
 蒼劔君を八百年間ストーキングし続けている鬼。
 全盛期の黒縄君を殺しかけるほどの実力者。
 桜の開花と共に現れ、桜が散ると姿をくらます。

〈外見データ〉
 腰まである桜色の髪を三つ編みにまとめ、桜の花の髪飾りで留めている。
 服装は和装。髪と同じ桜色の着物、桜吹雪が刺しゅうされた黒い打ち掛け、白い足袋、ピンクの鼻緒がついた黒い草履をまとっている。
 瞳は茶色で、垂れ目気味。背は百八十センチほど。頭の左右に牛のツノのような、ピンクがかった黒いツノが生えている。

〈戦闘能力〉
 武器:妖力で作った大剣。刃が桜色。右手から抜いて、使用。
 分身:桜が咲いている期間のみ、使用可能。何体でも作れる。分身の記憶は本体を通して、共有される。本体はどこかの桜にいる(場所不明)。
 変身:桜の花びらに変じることができる。生き物判定ではないため、雲外鏡の中でも平気だった。
 諜報:全国の桜の記憶を読み取り、情報を収集する能力。この能力を使い、眠っている間の蒼劔の行動を把握する。蒼劔の居場所を調べるのにも使用。
 支配:相手に妖力を流し込むことで、相手の精神を支配する能力。支配された相手は乱魔と同化し、「アオイ君」としか喋れなくなる。そのまま妖力として吸収することも可能。

〈鬼になる前〉
 生前どのような人間だったのかは全く不明。
 噂では、桜の精霊が鬼になった存在だと言われている。

〈関連人物〉
 蒼劔君:ストーキング相手。なぜか彼を「アオイ君」と呼び、慕っている。
 贄原君:一方的に嫌っている。
 黒縄君:昔、蒼劔君の親友だと偽り、乱魔に殺されかけた。以来、黒縄君も桜下乱魔が苦手。
 朱羅君:「黒縄君の部下」として認知はされている。
 爪痕:蒼劔君を狙ったために「抹消」された。

 如何だっただろうか。
 これだけの実力者でありながら、蒼劔君との対決に固執するのは、何か意味があるのかもしれないね。
 ではまた次回。

(目白先生の妖怪講座 第13回へ続く)
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