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第10話「ブラック・クリスマス」
拾玖:クッキーで鳥を釣る
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秀星塾のチャイムは遠井の精神世界でも鳴り響いていた。
「何だ? この不気味なチャイムは」
成田と共に駅のイルミネーションを見ていた遠井は、眉をひそめる。
周りの人間には聞こえていないのか、怪しんでいるのは遠井だけだった。駅構内は惨劇が起こる前と変わらず、イルミネーションもきらびやかに輝いていた。
「遠井、どうかしたのか?」
隣でイルミネーションを見ていた成田は、遠井の顔を心配そうに覗いてくる。
「聞こえないか?」
「何が?」
「このチャイムだよ。気味が悪い……スピーカーがイカれてるんじゃないか?」
成田は「んー?」と耳を澄ます。
「チャイムなんて鳴ってねぇぞ。空耳なんじゃないか?」
「そんな馬鹿な」
「遠井、ずっと塾にいたからチャイムが耳に張りついちまってるんだよ。気にすんなって」
「……そう、かもな」
遠井は自分を納得させるようにつぶやく。
この冬休み、毎日朝から晩まで塾に閉じ込められ、飽きるほどチャイムを聞かされたのだ。成田の言うことも一理あるかもしれない。
「それより、お腹すかないか? 陽斗がバイトしてるケーキ屋でクリスマスケーキ買おうぜ」
そんで、と成田は満面の笑みを浮かべ、言った。
「一緒に陽斗を殺そう!」
「……え?」
・
鳥マスク達はチャイムに狂い、次々と吹き抜けへ飛び込んでくる。
蒼劔が呆気に取られていると、吹き抜けに突然教室のドアが大量に現れた。暗梨が塾の教室のドアを一挙に転移させたのだ。
大量のドアは吹き抜けを囲う手すりを柱に、互いに重なり合い、吹き抜けを塞ぐ。おかげで鳥マスク達は天井へ落下することなく、ドアで出来た即席の床へ着地した。
「ほんっとに、人間って団体行動がお好きですこと!」
「暗梨さん、すごい!」
「いい? アイツらが最上階に着くまでに、なんとかして! こんなの一時しのぎにしかなんないんだからね?!」
「分かっている。そっちは任せた」
暗梨の言う通り、床へ落ちた鳥マスク達は立ち上がるなり、再度吹き抜けへ身を投げる。
それを見た暗梨は大量のホワイトボードを吹き抜けへ転移させ、再び塞いだ。塾の階層も床にする資材も限りがある。一刻の猶予もなかった。
「それで五代、何か方法はあるのか?」
蒼劔が尋ねると、五代はサラッと答えた。
『あるスズメ』
「あるの?!」
「あるなら、さっさと言いなさいよ!」
『ゴメンゴメンフクロウ。陽斗氏が危ない目にあうかもしれない作戦だったから言いにくかったんダチョウ』
「僕が?」
陽斗を巻き込むと知り、蒼劔は顔をしかめる。
「……そんな危ない作戦、聞き入れると思うか?」
『でも、すっごく有効な作戦っすよ? てかもうこれしかないから、問答無用で秘密アイテム送るっす。暗梨氏、ワープよろしく』
「はいはい。うっかり吹き抜けに落としたらゴメンなさいねー?」
「落としたら、お前が取りに行って来い」
「は? その言葉、そっくり返すわ」
暗梨は蒼劔を挑発しながらも、五代の秘密アイテムを手元へ転移させた。
現れたのは大きなビンだった。透明なプラスチック製で、アニメのシールがベタベタと貼ってある。中には大量のクッキーが入っていた。
「何これ? タダのクッキーじゃないの?」
『ノンノン! クッキーはクッキーでも、僕ら異形用のクッキーさ! 一枚食べるだけで、一日の空腹を満たせる優れもの! 急なお出かけや合戦に持って行くと、超便利だぞ! オヌヌメ!』
「まさか、こいつであの人間達をおびき寄せるつもりじゃないだろうな? 全員に行き渡るとは思えんが」
『いやいや……もっと大きな餌じゃないと奴らは食いつきませんぜ、旦那』
五代はイヤホンの向こうでニヤリと笑みを浮かべた。
『そいつはね……陽斗氏に食べてもらうんでさァ』
「陽斗に?」
「僕、異形じゃないよ?」
『んなこた、知っとるわい。百聞は一見にしかず! 騙されたと思って、食べてみ?』
「……絶対騙されたくはないが、致し方あるまい」
蒼劔は渋々クッキーを一枚取り出し、ウェストポーチの中の陽斗へ渡した。
つまめるサイズのクッキーだが、縮んだ陽斗にしてみれば両手で抱えるのがやっとだった。
「わーい、僕の体よりもおっきい! お菓子をお腹いっぱい食べたい、っていう夢が叶ったよ!」
「良かったな」
陽斗は喜び、クッキーにかじりつく。バイトで疲れていたのと、夕飯をまだ食べていないせいで、ちょうど空腹だった。
ハムスターのようにカリカリとクッキーをかじり、一枚食べ終える。その直技、吹き抜けにいた鳥マスク達が一斉に陽斗の方を向いた。
「ふごッ?!」
「何だ? 奴ら、また様子が変わったぞ?」
次の瞬間、鳥マスク達は陽斗に向かって落下してきた。空中にいた者は両腕を翼のように羽ばたかせ、方向転換する。
突然の鳥マスク達の心変わりに、一堂は驚きを隠せなかった。
「おい、こっちに来るぞ!」
「さっきのクッキーのせい?!」
動揺する彼らに、五代は得意げに説明した。
『ざっつらいと! そのクッキーを人間が食べると、一時的に霊力が上がるんだ! 加えて、陽斗氏は異形から狙われやすい特異体質……引き寄せ機能はさらにアップ! この調子で陽斗氏にクッキーをジャンジャン食べてもらって、バード達を引き寄せるんだわさ! 名付けて、"エビでタイを釣るならぬ、クッキーを食べた陽斗氏で鳥を釣る大作戦"!』
ちなみに、と五代は作戦について補足した。
『集めた人間は蒼劔氏と暗梨氏で頑張って処理してねんっ! 処理方法の作戦は特に無いよ! 無理っぽかったら、陽斗氏だけでも節木荘にワープさせてね! んじゃ、ふぁーいとっ!』
「「五代ぃぃぃぃ!!!!」」
蒼劔と暗梨は五代への憎しみから、思わず声を揃えて叫んだ。
「なんか考えておきなさいよ、馬鹿!」
「この人数を相手させるなど正気ではないぞ!」
『だってオイラ、正気じゃないもーん。シャンメリーキメてるもーん』
「あれはただの炭酸だ!」
「ノンアルコールで酔うわけないでしょうが!」
二人は五代へのありあまる憎悪を鳥マスク達の救出にぶつけた。陽斗目掛けて落下してくる彼らのマスクを片っ端から斬っては、外へ転移させる。暗梨が転移させる際に咲かせた彼岸花で、廊下は真っ赤に染まっていった。
・
「ハァハァ……五代、殺す」
「ハァハァ……五代、絶対に逃がさない」
黒縄との約束の時間まで、残り三十分。
蒼劔と暗梨は襲ってきた鳥マスク達を全て人間に戻し、外へ脱出させた。怒涛の襲撃にさすがに疲れたのか、二人とも彼岸花の廊下へ倒れ込んだ。
「蒼劔君と暗梨さん、お疲れ様! ずっと動きっぱなしで、すごかったよ!」
「ありがとう、陽斗。怪我はないか?」
「二人が守ってくれてたから、平気! クッキーも美味しかったし!」
「アンタは呑気でいいわよねー。霊力、つまみ食いさせなさいよ」
「クッキーで我慢しろ」
蒼劔は息を整えつつ、天井を見上げる。天井の巨大な鳥達は不満そうに、くちばしを「ガチガチ」と噛み合わせていた。
その時、最上階の廊下の裏を歩く人影を見つけた。目を凝らすと、全滅させたはずの鳥マスク姿の男子学生が一人、巨大な鳥達に向かってよたよたとした足取りで近づいていた。
「ッ! まだ、一人残ってる!」
「はァッ?!」
『何ですとォッ?!』
さすがの五代も全ての鳥マスクが陽斗に引き寄せられていると思っていたのか、驚く。
慌てて生き残りの鳥マスクを解析し、青ざめた。
『やっべ……そいつ、遠井氏だ! どうりで陽斗氏に引き寄せられないわけだ!』
「えっ! あれ、遠井君なの?!」
「くそッ! 間に合え……ッ!」
蒼劔は彼岸花を踏みつけ、遠井がいる最上階へと降下した。
「何だ? この不気味なチャイムは」
成田と共に駅のイルミネーションを見ていた遠井は、眉をひそめる。
周りの人間には聞こえていないのか、怪しんでいるのは遠井だけだった。駅構内は惨劇が起こる前と変わらず、イルミネーションもきらびやかに輝いていた。
「遠井、どうかしたのか?」
隣でイルミネーションを見ていた成田は、遠井の顔を心配そうに覗いてくる。
「聞こえないか?」
「何が?」
「このチャイムだよ。気味が悪い……スピーカーがイカれてるんじゃないか?」
成田は「んー?」と耳を澄ます。
「チャイムなんて鳴ってねぇぞ。空耳なんじゃないか?」
「そんな馬鹿な」
「遠井、ずっと塾にいたからチャイムが耳に張りついちまってるんだよ。気にすんなって」
「……そう、かもな」
遠井は自分を納得させるようにつぶやく。
この冬休み、毎日朝から晩まで塾に閉じ込められ、飽きるほどチャイムを聞かされたのだ。成田の言うことも一理あるかもしれない。
「それより、お腹すかないか? 陽斗がバイトしてるケーキ屋でクリスマスケーキ買おうぜ」
そんで、と成田は満面の笑みを浮かべ、言った。
「一緒に陽斗を殺そう!」
「……え?」
・
鳥マスク達はチャイムに狂い、次々と吹き抜けへ飛び込んでくる。
蒼劔が呆気に取られていると、吹き抜けに突然教室のドアが大量に現れた。暗梨が塾の教室のドアを一挙に転移させたのだ。
大量のドアは吹き抜けを囲う手すりを柱に、互いに重なり合い、吹き抜けを塞ぐ。おかげで鳥マスク達は天井へ落下することなく、ドアで出来た即席の床へ着地した。
「ほんっとに、人間って団体行動がお好きですこと!」
「暗梨さん、すごい!」
「いい? アイツらが最上階に着くまでに、なんとかして! こんなの一時しのぎにしかなんないんだからね?!」
「分かっている。そっちは任せた」
暗梨の言う通り、床へ落ちた鳥マスク達は立ち上がるなり、再度吹き抜けへ身を投げる。
それを見た暗梨は大量のホワイトボードを吹き抜けへ転移させ、再び塞いだ。塾の階層も床にする資材も限りがある。一刻の猶予もなかった。
「それで五代、何か方法はあるのか?」
蒼劔が尋ねると、五代はサラッと答えた。
『あるスズメ』
「あるの?!」
「あるなら、さっさと言いなさいよ!」
『ゴメンゴメンフクロウ。陽斗氏が危ない目にあうかもしれない作戦だったから言いにくかったんダチョウ』
「僕が?」
陽斗を巻き込むと知り、蒼劔は顔をしかめる。
「……そんな危ない作戦、聞き入れると思うか?」
『でも、すっごく有効な作戦っすよ? てかもうこれしかないから、問答無用で秘密アイテム送るっす。暗梨氏、ワープよろしく』
「はいはい。うっかり吹き抜けに落としたらゴメンなさいねー?」
「落としたら、お前が取りに行って来い」
「は? その言葉、そっくり返すわ」
暗梨は蒼劔を挑発しながらも、五代の秘密アイテムを手元へ転移させた。
現れたのは大きなビンだった。透明なプラスチック製で、アニメのシールがベタベタと貼ってある。中には大量のクッキーが入っていた。
「何これ? タダのクッキーじゃないの?」
『ノンノン! クッキーはクッキーでも、僕ら異形用のクッキーさ! 一枚食べるだけで、一日の空腹を満たせる優れもの! 急なお出かけや合戦に持って行くと、超便利だぞ! オヌヌメ!』
「まさか、こいつであの人間達をおびき寄せるつもりじゃないだろうな? 全員に行き渡るとは思えんが」
『いやいや……もっと大きな餌じゃないと奴らは食いつきませんぜ、旦那』
五代はイヤホンの向こうでニヤリと笑みを浮かべた。
『そいつはね……陽斗氏に食べてもらうんでさァ』
「陽斗に?」
「僕、異形じゃないよ?」
『んなこた、知っとるわい。百聞は一見にしかず! 騙されたと思って、食べてみ?』
「……絶対騙されたくはないが、致し方あるまい」
蒼劔は渋々クッキーを一枚取り出し、ウェストポーチの中の陽斗へ渡した。
つまめるサイズのクッキーだが、縮んだ陽斗にしてみれば両手で抱えるのがやっとだった。
「わーい、僕の体よりもおっきい! お菓子をお腹いっぱい食べたい、っていう夢が叶ったよ!」
「良かったな」
陽斗は喜び、クッキーにかじりつく。バイトで疲れていたのと、夕飯をまだ食べていないせいで、ちょうど空腹だった。
ハムスターのようにカリカリとクッキーをかじり、一枚食べ終える。その直技、吹き抜けにいた鳥マスク達が一斉に陽斗の方を向いた。
「ふごッ?!」
「何だ? 奴ら、また様子が変わったぞ?」
次の瞬間、鳥マスク達は陽斗に向かって落下してきた。空中にいた者は両腕を翼のように羽ばたかせ、方向転換する。
突然の鳥マスク達の心変わりに、一堂は驚きを隠せなかった。
「おい、こっちに来るぞ!」
「さっきのクッキーのせい?!」
動揺する彼らに、五代は得意げに説明した。
『ざっつらいと! そのクッキーを人間が食べると、一時的に霊力が上がるんだ! 加えて、陽斗氏は異形から狙われやすい特異体質……引き寄せ機能はさらにアップ! この調子で陽斗氏にクッキーをジャンジャン食べてもらって、バード達を引き寄せるんだわさ! 名付けて、"エビでタイを釣るならぬ、クッキーを食べた陽斗氏で鳥を釣る大作戦"!』
ちなみに、と五代は作戦について補足した。
『集めた人間は蒼劔氏と暗梨氏で頑張って処理してねんっ! 処理方法の作戦は特に無いよ! 無理っぽかったら、陽斗氏だけでも節木荘にワープさせてね! んじゃ、ふぁーいとっ!』
「「五代ぃぃぃぃ!!!!」」
蒼劔と暗梨は五代への憎しみから、思わず声を揃えて叫んだ。
「なんか考えておきなさいよ、馬鹿!」
「この人数を相手させるなど正気ではないぞ!」
『だってオイラ、正気じゃないもーん。シャンメリーキメてるもーん』
「あれはただの炭酸だ!」
「ノンアルコールで酔うわけないでしょうが!」
二人は五代へのありあまる憎悪を鳥マスク達の救出にぶつけた。陽斗目掛けて落下してくる彼らのマスクを片っ端から斬っては、外へ転移させる。暗梨が転移させる際に咲かせた彼岸花で、廊下は真っ赤に染まっていった。
・
「ハァハァ……五代、殺す」
「ハァハァ……五代、絶対に逃がさない」
黒縄との約束の時間まで、残り三十分。
蒼劔と暗梨は襲ってきた鳥マスク達を全て人間に戻し、外へ脱出させた。怒涛の襲撃にさすがに疲れたのか、二人とも彼岸花の廊下へ倒れ込んだ。
「蒼劔君と暗梨さん、お疲れ様! ずっと動きっぱなしで、すごかったよ!」
「ありがとう、陽斗。怪我はないか?」
「二人が守ってくれてたから、平気! クッキーも美味しかったし!」
「アンタは呑気でいいわよねー。霊力、つまみ食いさせなさいよ」
「クッキーで我慢しろ」
蒼劔は息を整えつつ、天井を見上げる。天井の巨大な鳥達は不満そうに、くちばしを「ガチガチ」と噛み合わせていた。
その時、最上階の廊下の裏を歩く人影を見つけた。目を凝らすと、全滅させたはずの鳥マスク姿の男子学生が一人、巨大な鳥達に向かってよたよたとした足取りで近づいていた。
「ッ! まだ、一人残ってる!」
「はァッ?!」
『何ですとォッ?!』
さすがの五代も全ての鳥マスクが陽斗に引き寄せられていると思っていたのか、驚く。
慌てて生き残りの鳥マスクを解析し、青ざめた。
『やっべ……そいつ、遠井氏だ! どうりで陽斗氏に引き寄せられないわけだ!』
「えっ! あれ、遠井君なの?!」
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