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第9話「彼岸華村、鬼伝説」
弐拾捌:記憶の続き
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〈午前二時二十分 森〉真紅
「……そうだ、思い出した。俺は鬼を殺すために、鬼になったんだ」
忘れていた記憶を取り戻し、真紅は起き上がる。視線の先には、蒼劔の姿があった。
「死ね」
彼に向かって手をかざし、脳の血管を切ろうとする。ちょうど、蒼劔は真紅に背を向け、モモと月音を相手にしていた。
しかし直後、蒼劔はぐるっと体勢をこちらへ向け、振り向き様に刀を放ってきた。
「チッ」
血の通っていない無機物に、真紅の能力は通用しない。やむなく真紅は飛び退き、刀を避けた。
だが避けた先には既に、新たに刀を抜いた蒼劔がいた。
・
〈午前二時二十分 森〉蒼劔
蒼劔は間髪入れず、真紅に向かって刀を振り下ろした。陽斗には「殺さないで」と言伝られていたが、正直手加減できるほどの余裕はなかった。
彼は真紅の能力の全容を目にしたわけではない。ただ、背後にいた真紅から伝わってきた、異様な妖力を感じ取った瞬間、
「奴を生かしておいてはいけない」
と本能的に確信した。
それ以外に根拠はない。ただの勘である。
五代の的中率百パーセントの予知能力に比べれば心許ないが、蒼劔は今までにもこういった直感を信じ、ピンチを切り抜けていた。
(すまない、陽斗。お前を守るためなのだ……許せ)
真紅は蒼劔の動きについて行けず、対応できない。これが真紅を殺す、最初で最後のチャンスだった。
「饗呀!」
しかし刀が振り下ろされる寸前、月音が二人の間に割って入って来た。
大鎌で蒼劔の刀を受け止め、攻撃を防ぐ。先程まで虚ろだった彼女の瞳には、蒼劔に対する真っ直ぐな殺意が宿っていた。
「お前に饗呀は殺させない! 絶対に!」
「饗呀……? それは紺太郎のことだろう?」
蒼劔は訝しげに眉をひそめる。
一方、呼ばれた本人はハッと目を見開き、頭を押さえていた。
「そうだ……饗呀は、あいつの名じゃない。俺の名だ」
その事実に気づいた瞬間、真紅は忘れていた記憶の続きを思い出した。
・
〈???年前 某教会〉真紅
真紅は夜の森の中を走っていた。
背後から無数の足音と、異形達の奇声が聞こえてくる。真紅を狙う術者と式神の妖怪達が、彼を追ってきているのだ。
「……しつこい奴らだ」
真紅は森の中に建っていた教会に駆け込むと、見様見真似で覚えた結界を張った。
「さぁ、観念したまえ! この程度の結界など、すぐに壊せるぞ!」
外にいる術者は勝ち誇った様子で、脅してくる。悔しいが、そう長くは保たないのは事実だった。
・
亡くなった妹と祖父を自宅の庭へ埋めて弔った後、真紅は鬼を探し、全国を彷徨った。
男女も善悪も関係なく、目についた鬼を片っ端から殺して回り、かつて妹と祖父を殺した鬼と同じように、彼らの血肉ごと妖力を喰らっていった。やがて真紅は「鬼の血肉を喰らう、獰猛な鬼」として鬼の間で知れ渡り、恐れられるようになった。
彼らは真紅の名を知らなかったため、一方的に「饗呀」と呼んだ。どこかの誰が名付けたのかは知らないが、真紅もその名を気に入り、自ら名乗るようになった。
人間だった頃の自分を知る相手に会いたくなかったのもあるが、それ以上に、ただの人間だった頃の自分と、鬼となった今の自分は別人だと思いたい、強い気持ちがあった。
やがて真紅の噂は術者の間にも広がり、彼らからも恐れられるようになった。
真紅が無抵抗の鬼や、人間に利益をもたらしていた鬼まで殺していたため、「人間社会に悪影響を及ぼす鬼」として指名手配されたことで、彼の命を狙う術者もいた。真紅を教会まで追い詰めた術者も、その一人だった。
しかし、いくら狙われているとはいえ、真紅も元は彼らと同じ人間……出来ることなら、殺したくはなかった。
・
今夜は満月。おかげでステンドガラス越しに月の光が差し込み、教会の中を明るく照らしていた。
だから、既に先客がいることにも、真紅はすぐに気がついた。
「お前……誰だ?」
真紅の問いかけに、祭壇の前に立っていた相手は顔を上げる。
真紅と同い年くらいの若い娘だった。顔立ちは日本人のそれだが、腰まで伸びた長い髪は透き通った白銀色、瞳は満月を思わせる金色と、まるで異邦人のように見える。色白の肌も相まって、作り物の人形のようにも見えた。
白い看護衣を纏い、額を隠すように帽子を目深に被っており、どう見ても看護婦にしか見えないが、その手には看護婦らしからぬ、大きな鎌が握られていた。娘の身の丈と変わらない巨大な鎌で、歪曲した刃が月光を反射して鋭く光っていた。
「あ……貴方こそ、何者ですか?」
娘は真紅の存在に気がつくと、ハッと息を呑んだ。明らかに真紅に怯え、警戒している。
しかし真紅の額に生えているツノを見ると、一転して安堵した様子で胸を撫で下ろした。
「良かった……貴方は人間じゃないんですね。安心しました」
「……俺を見て安心する奴なんて、初めて見たぞ」
「そうなのですか?」
娘はキョトンとし、首を傾げる。
気配を感じ取るに、娘の正体は真紅が嫌う「アレ」に間違いなかった。しかし今まで見たことのない反応に、真紅は殺す気力を失った。
「ハァ、調子狂うな……」
その直後、教会の扉が外から破壊された。扉は轟音と共に瓦礫と化し、床へ崩れ落ちる。
瓦礫を踏み、現れたのは森で真紅を追いかけ回していた術者の男だった。
「もう逃げられませんよ、饗呀。大人しく祓われなさい」
術者の男はニヤリと笑み、真紅を視界に捉える。
首にロザリオをかけ、カソックを着た神父風の男だった。わざわざ衣装を着ているとは思えないので、もしかしたら表向きは、本当に神父をしているのかもしれない。
男は神父らしく穏やかな口調で話しかけながらも、真紅を見るその目はギラついていた。黒縄や五代には及ばないものの、真紅は高額の賞金がかけられている鬼の一人……金や昇格に目が眩み、彼を襲撃しようとする輩は後を絶たなかった。彼もそのうちの一人なのだろう。
真紅は術者の男が入って来たのに気づき、チッと舌打ちした。
「来たか。どうせなら、もっと名が売れてる術者に殺されたかったな」
苛立ちを露わに、振り返る。
瞬間、真紅の横で風が走った。それがあの看護婦の娘だと気づいた時には、彼女は持っていた大鎌で既に、術者の男を狩り殺していた。
「え?」
「……ごめんなさい」
術者の男は何が起こったのか分からず、呆然とした顔のまま首が飛ぶ。
はずみで、娘が目深に被っていた帽子が頭から外れた。真紅の予想通り、彼女の額には三日月のように歪曲した細い銀色のツノが生えていた。
娘は自ら術者の男を殺しておきながら涙をこぼし、泣き崩れた。
「シンダ! シンダ!」「ジユウ、ジユウ!」「ラッキー! ラッキー!」
一方、術者の男と契約していた式神達は彼の死を喜び、飛び跳ねた。特別な契約でもしていない限り、契約していた術者が死ねば、その式神は自由になるからだ。
元式神達はひとしきり喜ぶと、我先に術者の男の亡骸に群がり、血肉ごと霊力を喰らった。娘は自らが狩り取った獲物を彼らに奪われても、止めようとはしなかった。
やがて術者の霊力を喰らい尽くすと、式神達は何処かへ飛び去っていった。
「いいのか? せっかく狩った人間の霊力を、アイツら雑魚に奪われて」
真紅は娘に歩み寄り、尋ねた。
娘は泣き腫らした目で振り返り、頷いた。
「……いいんです。私、人間の霊力が欲しくて狩ってる訳じゃないですから」
「じゃあ、何で殺した? それも、物凄い速さで」
娘は沈黙した後、答えた。
「……救いたかったんです、人を。長く苦しむくらいなら、いっそ私の手で穏やかな最期を与えたかった。そうしているうちに鬼になって……それが間違いだって気づいた時には、人間を見ると無意識に殺してしまう体質になっていました。私はもう、誰も殺したくはないのに……!」
話している間にも、娘の目には涙が滲んでくる。
彼女と同じように「殺す」ために鬼になった真紅にも、その悩みは分からないでもなかった。
鬼を見ると、衝動的に殺したくなる。生前なら確実に殺すことを躊躇していた、女子供でさえも……。
今まで「鬼は人に害を与える存在だから、殺していい」と自分に言い聞かせてきた根拠が、娘の言葉を聞いて初めて揺らいだ。
「……だったら、俺と一緒に来ないか?」
「……え?」
真紅は娘に手を差し出し、言った。
娘はぽかんとした顔で、真紅の顔を見つめた。
「俺がお前の体質を直してやる。って言っても、お前が人間を襲いそうになったら止めるくらいしか出来ないが。代わりに、俺が他の鬼を殺しそうになったら、殺してもいい奴かそうじゃないか教えてくれ。場合によっては、手足の何本か斬り落としてでも、俺を止めてくれ」
「そ、そんな酷いこと、出来ませんよ! 貴方の方がずっと、強そうですし!」
「いや、俺より君の方が速いぞ、確実に」
こうして真紅は娘こと、月音と出会ったのだった。
「……そうだ、思い出した。俺は鬼を殺すために、鬼になったんだ」
忘れていた記憶を取り戻し、真紅は起き上がる。視線の先には、蒼劔の姿があった。
「死ね」
彼に向かって手をかざし、脳の血管を切ろうとする。ちょうど、蒼劔は真紅に背を向け、モモと月音を相手にしていた。
しかし直後、蒼劔はぐるっと体勢をこちらへ向け、振り向き様に刀を放ってきた。
「チッ」
血の通っていない無機物に、真紅の能力は通用しない。やむなく真紅は飛び退き、刀を避けた。
だが避けた先には既に、新たに刀を抜いた蒼劔がいた。
・
〈午前二時二十分 森〉蒼劔
蒼劔は間髪入れず、真紅に向かって刀を振り下ろした。陽斗には「殺さないで」と言伝られていたが、正直手加減できるほどの余裕はなかった。
彼は真紅の能力の全容を目にしたわけではない。ただ、背後にいた真紅から伝わってきた、異様な妖力を感じ取った瞬間、
「奴を生かしておいてはいけない」
と本能的に確信した。
それ以外に根拠はない。ただの勘である。
五代の的中率百パーセントの予知能力に比べれば心許ないが、蒼劔は今までにもこういった直感を信じ、ピンチを切り抜けていた。
(すまない、陽斗。お前を守るためなのだ……許せ)
真紅は蒼劔の動きについて行けず、対応できない。これが真紅を殺す、最初で最後のチャンスだった。
「饗呀!」
しかし刀が振り下ろされる寸前、月音が二人の間に割って入って来た。
大鎌で蒼劔の刀を受け止め、攻撃を防ぐ。先程まで虚ろだった彼女の瞳には、蒼劔に対する真っ直ぐな殺意が宿っていた。
「お前に饗呀は殺させない! 絶対に!」
「饗呀……? それは紺太郎のことだろう?」
蒼劔は訝しげに眉をひそめる。
一方、呼ばれた本人はハッと目を見開き、頭を押さえていた。
「そうだ……饗呀は、あいつの名じゃない。俺の名だ」
その事実に気づいた瞬間、真紅は忘れていた記憶の続きを思い出した。
・
〈???年前 某教会〉真紅
真紅は夜の森の中を走っていた。
背後から無数の足音と、異形達の奇声が聞こえてくる。真紅を狙う術者と式神の妖怪達が、彼を追ってきているのだ。
「……しつこい奴らだ」
真紅は森の中に建っていた教会に駆け込むと、見様見真似で覚えた結界を張った。
「さぁ、観念したまえ! この程度の結界など、すぐに壊せるぞ!」
外にいる術者は勝ち誇った様子で、脅してくる。悔しいが、そう長くは保たないのは事実だった。
・
亡くなった妹と祖父を自宅の庭へ埋めて弔った後、真紅は鬼を探し、全国を彷徨った。
男女も善悪も関係なく、目についた鬼を片っ端から殺して回り、かつて妹と祖父を殺した鬼と同じように、彼らの血肉ごと妖力を喰らっていった。やがて真紅は「鬼の血肉を喰らう、獰猛な鬼」として鬼の間で知れ渡り、恐れられるようになった。
彼らは真紅の名を知らなかったため、一方的に「饗呀」と呼んだ。どこかの誰が名付けたのかは知らないが、真紅もその名を気に入り、自ら名乗るようになった。
人間だった頃の自分を知る相手に会いたくなかったのもあるが、それ以上に、ただの人間だった頃の自分と、鬼となった今の自分は別人だと思いたい、強い気持ちがあった。
やがて真紅の噂は術者の間にも広がり、彼らからも恐れられるようになった。
真紅が無抵抗の鬼や、人間に利益をもたらしていた鬼まで殺していたため、「人間社会に悪影響を及ぼす鬼」として指名手配されたことで、彼の命を狙う術者もいた。真紅を教会まで追い詰めた術者も、その一人だった。
しかし、いくら狙われているとはいえ、真紅も元は彼らと同じ人間……出来ることなら、殺したくはなかった。
・
今夜は満月。おかげでステンドガラス越しに月の光が差し込み、教会の中を明るく照らしていた。
だから、既に先客がいることにも、真紅はすぐに気がついた。
「お前……誰だ?」
真紅の問いかけに、祭壇の前に立っていた相手は顔を上げる。
真紅と同い年くらいの若い娘だった。顔立ちは日本人のそれだが、腰まで伸びた長い髪は透き通った白銀色、瞳は満月を思わせる金色と、まるで異邦人のように見える。色白の肌も相まって、作り物の人形のようにも見えた。
白い看護衣を纏い、額を隠すように帽子を目深に被っており、どう見ても看護婦にしか見えないが、その手には看護婦らしからぬ、大きな鎌が握られていた。娘の身の丈と変わらない巨大な鎌で、歪曲した刃が月光を反射して鋭く光っていた。
「あ……貴方こそ、何者ですか?」
娘は真紅の存在に気がつくと、ハッと息を呑んだ。明らかに真紅に怯え、警戒している。
しかし真紅の額に生えているツノを見ると、一転して安堵した様子で胸を撫で下ろした。
「良かった……貴方は人間じゃないんですね。安心しました」
「……俺を見て安心する奴なんて、初めて見たぞ」
「そうなのですか?」
娘はキョトンとし、首を傾げる。
気配を感じ取るに、娘の正体は真紅が嫌う「アレ」に間違いなかった。しかし今まで見たことのない反応に、真紅は殺す気力を失った。
「ハァ、調子狂うな……」
その直後、教会の扉が外から破壊された。扉は轟音と共に瓦礫と化し、床へ崩れ落ちる。
瓦礫を踏み、現れたのは森で真紅を追いかけ回していた術者の男だった。
「もう逃げられませんよ、饗呀。大人しく祓われなさい」
術者の男はニヤリと笑み、真紅を視界に捉える。
首にロザリオをかけ、カソックを着た神父風の男だった。わざわざ衣装を着ているとは思えないので、もしかしたら表向きは、本当に神父をしているのかもしれない。
男は神父らしく穏やかな口調で話しかけながらも、真紅を見るその目はギラついていた。黒縄や五代には及ばないものの、真紅は高額の賞金がかけられている鬼の一人……金や昇格に目が眩み、彼を襲撃しようとする輩は後を絶たなかった。彼もそのうちの一人なのだろう。
真紅は術者の男が入って来たのに気づき、チッと舌打ちした。
「来たか。どうせなら、もっと名が売れてる術者に殺されたかったな」
苛立ちを露わに、振り返る。
瞬間、真紅の横で風が走った。それがあの看護婦の娘だと気づいた時には、彼女は持っていた大鎌で既に、術者の男を狩り殺していた。
「え?」
「……ごめんなさい」
術者の男は何が起こったのか分からず、呆然とした顔のまま首が飛ぶ。
はずみで、娘が目深に被っていた帽子が頭から外れた。真紅の予想通り、彼女の額には三日月のように歪曲した細い銀色のツノが生えていた。
娘は自ら術者の男を殺しておきながら涙をこぼし、泣き崩れた。
「シンダ! シンダ!」「ジユウ、ジユウ!」「ラッキー! ラッキー!」
一方、術者の男と契約していた式神達は彼の死を喜び、飛び跳ねた。特別な契約でもしていない限り、契約していた術者が死ねば、その式神は自由になるからだ。
元式神達はひとしきり喜ぶと、我先に術者の男の亡骸に群がり、血肉ごと霊力を喰らった。娘は自らが狩り取った獲物を彼らに奪われても、止めようとはしなかった。
やがて術者の霊力を喰らい尽くすと、式神達は何処かへ飛び去っていった。
「いいのか? せっかく狩った人間の霊力を、アイツら雑魚に奪われて」
真紅は娘に歩み寄り、尋ねた。
娘は泣き腫らした目で振り返り、頷いた。
「……いいんです。私、人間の霊力が欲しくて狩ってる訳じゃないですから」
「じゃあ、何で殺した? それも、物凄い速さで」
娘は沈黙した後、答えた。
「……救いたかったんです、人を。長く苦しむくらいなら、いっそ私の手で穏やかな最期を与えたかった。そうしているうちに鬼になって……それが間違いだって気づいた時には、人間を見ると無意識に殺してしまう体質になっていました。私はもう、誰も殺したくはないのに……!」
話している間にも、娘の目には涙が滲んでくる。
彼女と同じように「殺す」ために鬼になった真紅にも、その悩みは分からないでもなかった。
鬼を見ると、衝動的に殺したくなる。生前なら確実に殺すことを躊躇していた、女子供でさえも……。
今まで「鬼は人に害を与える存在だから、殺していい」と自分に言い聞かせてきた根拠が、娘の言葉を聞いて初めて揺らいだ。
「……だったら、俺と一緒に来ないか?」
「……え?」
真紅は娘に手を差し出し、言った。
娘はぽかんとした顔で、真紅の顔を見つめた。
「俺がお前の体質を直してやる。って言っても、お前が人間を襲いそうになったら止めるくらいしか出来ないが。代わりに、俺が他の鬼を殺しそうになったら、殺してもいい奴かそうじゃないか教えてくれ。場合によっては、手足の何本か斬り落としてでも、俺を止めてくれ」
「そ、そんな酷いこと、出来ませんよ! 貴方の方がずっと、強そうですし!」
「いや、俺より君の方が速いぞ、確実に」
こうして真紅は娘こと、月音と出会ったのだった。
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