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第9話「彼岸華村、鬼伝説」
弐拾漆:蘇る記憶
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〈午前二時十分 森〉蒼劔
モヤが晴れた頃には、陽斗も紺太郎もいなくなっていた。
蒼劔と共に残されたのは、妖力を奪われ、獰猛な鬼と成り果てたモモと月音、そしてなんとか自我を保とうと足掻く、真紅だけだった。
「お兄ちゃん、おじいちゃん、どこ……? どこにいるの……?」
「苦しいでしょう? 私が殺してあげるわ」
「黙れ。大きなお世話だ」
蒼劔はつかみかかってくるモモを剥がしては、薙刀を振るう月音に向かって投げつける。うっかり刃が当たらないよう、刀は左手に仕舞った。
飛んでくるモモに、月音は無意識に薙刀を振るう手を止め、モモを受け止める。正気を失ってはいるものの、モモを攻撃してはならないという意識は残っているらしい。
それでもモモが蒼劔に向かっていくのは止めず、共に蒼劔を頃そうと再度薙刀を振るった。
「五代! 陽斗の居場所は?!」
蒼劔が無線機で五代に尋ねると、即座に答えが返ってきた。
『廃村だ! 饗呀とその部下も一緒にいる! 例のゴスロリっ娘だよ! 信じられないけど、目白氏がしくじったらしい!』
「なんだと?! 目白は無事なのか?!」
『一応ね! 今、廃村に向かってる! 間に合うかどうかは、五分五分ってとこかな! 奴ら、廃村にいる成田氏達の霊力を食ったら、外へ出るんだって! そのまま下界へ降りて、人間と異形を支配するんだってさ! 彼岸華村で鬼達の妖力を奪っていたのは、そのための力を蓄えてたからだったんだよ!』
「馬鹿馬鹿しい。その前に倒せばいいだけだ」
『ところがどっこい、バカに出来ないかも! 奴ら、陽斗氏を人質に、オイラや蒼劔氏を傘下に置くつもりらしい! そうなったら、マジで取り返しがつかなくなるんじゃない?!』
「……確かに、それはマズいな」
紺太郎の策略に、蒼劔は青ざめる。
そんなことになれば、術者連中は本気で蒼劔達を倒しにかかるだろう。最悪、陽斗も巻き添えを食らうかもしれない。
「早急に紺太郎を始末しなくては……不知火には悪いが、こちらへ来るよう言ってくれないか? 不知火なら、こいつらを無傷で拘束出来るはずだ。廃村には、俺が行く」
『了解! 目白氏、進路変更だ! 蒼劔氏が今いるとこに向かって……え? 目白って呼んだから罰金? もしくは実験体になってもらう? あーた、今そんなこと言ってる場合じゃないでしょうが!』
「……話がまとまったら、また連絡してくれ」
無線機の向こうで不知火と揉めている五代の声が煩わしくなり、蒼劔は無線を切る。
正直、二人の鬼を相手するので精一杯だった。
「お兄ちゃんを返して!」
「終わらせてあげるから、どうかジッとしていて」
息もつかせぬ攻撃に、防戦一方となる。拘束しようにも、蒼劔にはそのすべがなかった。
「しくった。こんなことなら、鬼専用スタンガンをもっと持ってくるか、使い捨てではない物を買っておけば良かったな」
(それに、あいつ……)
蒼劔は地面に突っ伏し、苦しんでいる真紅を一瞥し、顔をしかめた。
最初は人間にしか見えない外見だった彼も、今では額からツノが生え、瞳の色が赤く変わっていた。
(あれでは、いつ鬼に戻ってもおかしくない。奴が狂う前に、数を減らしておくか?)
蒼劔はいつでも刀を抜けるよう、右手を左手に添えつつ、真紅を様子を窺った。
一方、真紅の頭の中では、身に覚えのない記憶が走馬灯のように駆け巡っていた。
・
〈???年前 ???〉真紅
遠くから汽笛の音が聞こえる。街はとっくに夜の帳が下り、ガス灯が点っていた。いつもなら妹が夕飯の支度を済ませ、祖父と共に居間で真紅の帰りを待っている時間だ。
だがその妹は今、台所で血塗れになって倒れている。亡くなった母から受け継いだ白い割烹着が、血で真っ赤に染まっていた。
「紅音……?」
真紅は下ろしたての学生服が血で汚れるのも厭わず、血溜まりに膝を落とし、妹の亡骸を抱えた。
モモとは違い、真紅と瓜二つの顔をした美しい少女だった。真紅より二つ年下で、二駅先にある女学校にかよっている。勝気で、男相手にも臆さない、自慢の妹だった。
「紅音……!」
真紅は何度も妹に呼びかける。
しかし妹はまぶたを閉じたまま、微動だにしなかった。薔薇色の頬は青ざめ、冷たくなっていた。
「アぁ、まだ生き残りがいたノカ」
「ッ?!」
その時、頭上から声がした。
見上げると、背中にコウモリの翼を生やした洋装の男が、天井にしゃがんでいた。暗闇の中で真っ赤な瞳を爛々と輝かせ、真紅を見下ろしている。男の肌は異常に青白く、獣のような牙を口の中から覗かせていた。
男を見た真紅は、いつぞやに雑誌で読んだ「吸血鬼」という西洋妖怪の存在を思い出した。雑誌に載っていたイラストとは違い、男の額にはツノが生えていたが、今の真紅にはその程度の些細な違いを気にする余裕などなかった。
「死ネ」
鬼の男は天井から跳躍し、真紅に襲いかかる。即座に飛び退けば、避けられる速さだった。
しかし真紅は妹を置いて逃げることを躊躇し、たった一度の好機を逃した。
「うわぁぁッ!」
鬼の男は真紅の首筋に噛みつく。牙が肉に食い込み、血が噴き出した。
同時に、猛烈な痛みが走り、真紅は絶叫する。悲鳴を聞いた誰かが助けに来てくれることを祈ったが、不思議と周囲は静まり返っていた。
「助けを求めても無駄ダ。この一帯の人間共は、全員狩り尽くシタ。いくら叫んデモ、助けは来なイゾ」
真紅の疑問に答えるように、鬼の男は嘲笑う。
言われてみれば、今日の帰り道は異様に静かだった。途中で誰とも会わなかったし、他の家から話し声も聞こえてこなかった。あの時点で既に、妹は殺されていたのだ。
「それにしテモ、若い人間は良イ! 居間にいた老いぼれとは大違イダ! 霊力も血肉も瑞々シク、一口ごとに力がみなぎってクル! 先程喰った娘に比べると少々肉が硬イガ……マぁ良いだロウ。娘の方は貴様を喰った後デ、ゆっくりと味わわせてもらうとすルカ。貴重な"食糧"だからナ」
鬼の男は恍惚と語ると、妹を見てニタリと笑った。どうやら祖父は、とうに彼の腹の中に収まっていたらしい。
現役を退いたとはいえ、今も近くの剣道場で師範を務めている祖父が、そう簡単にやられるとは思えない。大方、妹をこの鬼から守るため、自ら囮となったのだろう。
祖父は地獄の閻魔のように厳格な人だったが、真紅と妹への愛情は、亡き両親以上に深かった。たびたび祖父と衝突していた真紅も、彼の胸中を理解し、密かに尊敬していた。
「……殺す」
「アぁ?」
その瞬間、真紅の怒りが頂点に達した。大切な家族を殺され、死してなお愚弄される怒り、それでも何もできない、無力な自分への怒り……。
怒りだけではない。妹と祖父を殺された悲しみ、憎しみ、恨みが、沸々と心の奥底から湧き上がり、心優しき青年を、復讐に燃える鬼へと変えた。
「殺す、殺す、殺す! よくも、紅音を! 爺さんを!」
真紅の瞳が赤く染まり、歯が強靭な牙へと変化する。額からは皮膚を突き破り、血のように赤黒いツノが生えた。
「人間が鬼になったダト?!」
変貌した真紅に、鬼の男は驚く。
同時に、彼から伝わってくる妖力の強さに、焦りを覚えた。
(マズい……早く始末しなイト、こっちが殺らレル!)
鬼の男は牙に次いで、刃のように鋭く伸びた爪を真紅の首筋に向かって突き立てようとする。
しかし爪は真紅の肌に触れる寸前に溶け、真っ赤な液体と化した。それは鬼の男が欲して止まない、血液そのものだった。
「な……何ダ、これハ?!」
「そんなに血肉が好きなら、お前がなればいい! その方が、俺もお前の姿を目にせずに済むからなぁッ!」
真紅は怒りに任せ、妖力で鬼の男の体を血液へと変える。
鬼の男は生娘のように悲鳴を上げ、消える最期まで懇願した。
「や、やメロ! 俺達は同じ鬼じゃなイカ!」
「違う。同じじゃない」
真紅はすがりついて来ようとする鬼の男に手をかざし、彼の脳の血管を切る。途端に鬼の男は床に倒れ、身動きが取れなくなった。
「あ……が……ッ」
それでも尚、助けを乞うてくる鬼の男を冷たく見下ろし、真紅は断言した。
「俺はお前達を殺す、鬼だ」
モヤが晴れた頃には、陽斗も紺太郎もいなくなっていた。
蒼劔と共に残されたのは、妖力を奪われ、獰猛な鬼と成り果てたモモと月音、そしてなんとか自我を保とうと足掻く、真紅だけだった。
「お兄ちゃん、おじいちゃん、どこ……? どこにいるの……?」
「苦しいでしょう? 私が殺してあげるわ」
「黙れ。大きなお世話だ」
蒼劔はつかみかかってくるモモを剥がしては、薙刀を振るう月音に向かって投げつける。うっかり刃が当たらないよう、刀は左手に仕舞った。
飛んでくるモモに、月音は無意識に薙刀を振るう手を止め、モモを受け止める。正気を失ってはいるものの、モモを攻撃してはならないという意識は残っているらしい。
それでもモモが蒼劔に向かっていくのは止めず、共に蒼劔を頃そうと再度薙刀を振るった。
「五代! 陽斗の居場所は?!」
蒼劔が無線機で五代に尋ねると、即座に答えが返ってきた。
『廃村だ! 饗呀とその部下も一緒にいる! 例のゴスロリっ娘だよ! 信じられないけど、目白氏がしくじったらしい!』
「なんだと?! 目白は無事なのか?!」
『一応ね! 今、廃村に向かってる! 間に合うかどうかは、五分五分ってとこかな! 奴ら、廃村にいる成田氏達の霊力を食ったら、外へ出るんだって! そのまま下界へ降りて、人間と異形を支配するんだってさ! 彼岸華村で鬼達の妖力を奪っていたのは、そのための力を蓄えてたからだったんだよ!』
「馬鹿馬鹿しい。その前に倒せばいいだけだ」
『ところがどっこい、バカに出来ないかも! 奴ら、陽斗氏を人質に、オイラや蒼劔氏を傘下に置くつもりらしい! そうなったら、マジで取り返しがつかなくなるんじゃない?!』
「……確かに、それはマズいな」
紺太郎の策略に、蒼劔は青ざめる。
そんなことになれば、術者連中は本気で蒼劔達を倒しにかかるだろう。最悪、陽斗も巻き添えを食らうかもしれない。
「早急に紺太郎を始末しなくては……不知火には悪いが、こちらへ来るよう言ってくれないか? 不知火なら、こいつらを無傷で拘束出来るはずだ。廃村には、俺が行く」
『了解! 目白氏、進路変更だ! 蒼劔氏が今いるとこに向かって……え? 目白って呼んだから罰金? もしくは実験体になってもらう? あーた、今そんなこと言ってる場合じゃないでしょうが!』
「……話がまとまったら、また連絡してくれ」
無線機の向こうで不知火と揉めている五代の声が煩わしくなり、蒼劔は無線を切る。
正直、二人の鬼を相手するので精一杯だった。
「お兄ちゃんを返して!」
「終わらせてあげるから、どうかジッとしていて」
息もつかせぬ攻撃に、防戦一方となる。拘束しようにも、蒼劔にはそのすべがなかった。
「しくった。こんなことなら、鬼専用スタンガンをもっと持ってくるか、使い捨てではない物を買っておけば良かったな」
(それに、あいつ……)
蒼劔は地面に突っ伏し、苦しんでいる真紅を一瞥し、顔をしかめた。
最初は人間にしか見えない外見だった彼も、今では額からツノが生え、瞳の色が赤く変わっていた。
(あれでは、いつ鬼に戻ってもおかしくない。奴が狂う前に、数を減らしておくか?)
蒼劔はいつでも刀を抜けるよう、右手を左手に添えつつ、真紅を様子を窺った。
一方、真紅の頭の中では、身に覚えのない記憶が走馬灯のように駆け巡っていた。
・
〈???年前 ???〉真紅
遠くから汽笛の音が聞こえる。街はとっくに夜の帳が下り、ガス灯が点っていた。いつもなら妹が夕飯の支度を済ませ、祖父と共に居間で真紅の帰りを待っている時間だ。
だがその妹は今、台所で血塗れになって倒れている。亡くなった母から受け継いだ白い割烹着が、血で真っ赤に染まっていた。
「紅音……?」
真紅は下ろしたての学生服が血で汚れるのも厭わず、血溜まりに膝を落とし、妹の亡骸を抱えた。
モモとは違い、真紅と瓜二つの顔をした美しい少女だった。真紅より二つ年下で、二駅先にある女学校にかよっている。勝気で、男相手にも臆さない、自慢の妹だった。
「紅音……!」
真紅は何度も妹に呼びかける。
しかし妹はまぶたを閉じたまま、微動だにしなかった。薔薇色の頬は青ざめ、冷たくなっていた。
「アぁ、まだ生き残りがいたノカ」
「ッ?!」
その時、頭上から声がした。
見上げると、背中にコウモリの翼を生やした洋装の男が、天井にしゃがんでいた。暗闇の中で真っ赤な瞳を爛々と輝かせ、真紅を見下ろしている。男の肌は異常に青白く、獣のような牙を口の中から覗かせていた。
男を見た真紅は、いつぞやに雑誌で読んだ「吸血鬼」という西洋妖怪の存在を思い出した。雑誌に載っていたイラストとは違い、男の額にはツノが生えていたが、今の真紅にはその程度の些細な違いを気にする余裕などなかった。
「死ネ」
鬼の男は天井から跳躍し、真紅に襲いかかる。即座に飛び退けば、避けられる速さだった。
しかし真紅は妹を置いて逃げることを躊躇し、たった一度の好機を逃した。
「うわぁぁッ!」
鬼の男は真紅の首筋に噛みつく。牙が肉に食い込み、血が噴き出した。
同時に、猛烈な痛みが走り、真紅は絶叫する。悲鳴を聞いた誰かが助けに来てくれることを祈ったが、不思議と周囲は静まり返っていた。
「助けを求めても無駄ダ。この一帯の人間共は、全員狩り尽くシタ。いくら叫んデモ、助けは来なイゾ」
真紅の疑問に答えるように、鬼の男は嘲笑う。
言われてみれば、今日の帰り道は異様に静かだった。途中で誰とも会わなかったし、他の家から話し声も聞こえてこなかった。あの時点で既に、妹は殺されていたのだ。
「それにしテモ、若い人間は良イ! 居間にいた老いぼれとは大違イダ! 霊力も血肉も瑞々シク、一口ごとに力がみなぎってクル! 先程喰った娘に比べると少々肉が硬イガ……マぁ良いだロウ。娘の方は貴様を喰った後デ、ゆっくりと味わわせてもらうとすルカ。貴重な"食糧"だからナ」
鬼の男は恍惚と語ると、妹を見てニタリと笑った。どうやら祖父は、とうに彼の腹の中に収まっていたらしい。
現役を退いたとはいえ、今も近くの剣道場で師範を務めている祖父が、そう簡単にやられるとは思えない。大方、妹をこの鬼から守るため、自ら囮となったのだろう。
祖父は地獄の閻魔のように厳格な人だったが、真紅と妹への愛情は、亡き両親以上に深かった。たびたび祖父と衝突していた真紅も、彼の胸中を理解し、密かに尊敬していた。
「……殺す」
「アぁ?」
その瞬間、真紅の怒りが頂点に達した。大切な家族を殺され、死してなお愚弄される怒り、それでも何もできない、無力な自分への怒り……。
怒りだけではない。妹と祖父を殺された悲しみ、憎しみ、恨みが、沸々と心の奥底から湧き上がり、心優しき青年を、復讐に燃える鬼へと変えた。
「殺す、殺す、殺す! よくも、紅音を! 爺さんを!」
真紅の瞳が赤く染まり、歯が強靭な牙へと変化する。額からは皮膚を突き破り、血のように赤黒いツノが生えた。
「人間が鬼になったダト?!」
変貌した真紅に、鬼の男は驚く。
同時に、彼から伝わってくる妖力の強さに、焦りを覚えた。
(マズい……早く始末しなイト、こっちが殺らレル!)
鬼の男は牙に次いで、刃のように鋭く伸びた爪を真紅の首筋に向かって突き立てようとする。
しかし爪は真紅の肌に触れる寸前に溶け、真っ赤な液体と化した。それは鬼の男が欲して止まない、血液そのものだった。
「な……何ダ、これハ?!」
「そんなに血肉が好きなら、お前がなればいい! その方が、俺もお前の姿を目にせずに済むからなぁッ!」
真紅は怒りに任せ、妖力で鬼の男の体を血液へと変える。
鬼の男は生娘のように悲鳴を上げ、消える最期まで懇願した。
「や、やメロ! 俺達は同じ鬼じゃなイカ!」
「違う。同じじゃない」
真紅はすがりついて来ようとする鬼の男に手をかざし、彼の脳の血管を切る。途端に鬼の男は床に倒れ、身動きが取れなくなった。
「あ……が……ッ」
それでも尚、助けを乞うてくる鬼の男を冷たく見下ろし、真紅は断言した。
「俺はお前達を殺す、鬼だ」
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