197 / 327
第9話「彼岸華村、鬼伝説」
弐拾伍:暗躍する暗梨
しおりを挟む
〈午後七時十分 ???〉暗梨
「饗呀様!」
「うぉっ?!」
暗梨が転移した先は、狭い和室に置かれたちゃぶ台の上だった。傷口をちゃぶ台に打ちつけないよう、膝を曲げて着地する。
ちゃぶ台のすぐ近くで寝っ転がっていた男、饗呀は、突如現れた暗梨に驚き、飛び起きた。
「暗梨! 急に転移してくんなって言ってんだろ?!」
「申し訳ございません。あまりの一大事に、つい」
「何かあったのか?」
暗梨は青ざめ、頷いた。
「例の人間の少年と一緒についてきた鬼の一匹が、こちらへ向かってきています。あの異界を突破してくるとは思えませんが、なんでも"優秀過ぎて指名手配されるほどのナビゲーター"を連れているそうで、油断は出来ないかと」
「はは、何だそりゃ。五代童子でも連れて来てんのか?」
「かもしれません。私を足止めした術者の男が、そう言っていました」
「……そりゃ厄介だな」
術者と聞き、途端に饗呀の顔が曇る。
「五代童子は術者と契約していることも多い。こっちに来てるっつー鬼も、そいつの式神かもしれんな」
「我々の計画がバレたのでしょうか?」
「どうだかな。村長の結界がある限り、いくら五代童子でも異界からこっちの内情は探れねぇはずだ。面倒なことになる前に、さっさと鬼どもの妖力を奪ってズラかるぞ。手筈通り、人間のガキはお前が捕らえておけ」
「承知しました。傷が治り次第、向かいます」
「傷だァ?」
饗呀がギロリと暗梨を睨む。
赤と青が入り混じった不気味な瞳が、暗梨を冷たく捉えた。
「そんなもんは後にしろ! いつその鬼だか術者だかが来るか分かんねぇンだろ?! それともテメェは、俺の命や計画よりも、自分の怪我を治すことの方が大事だってのか?!」
「ち、違います! ただ、このような不安定な状態では、安全に着地するのに気を取られて、攻撃の対応が遅れてしまうので……」
「どうせ攻撃が来たら転移するんだから、構いやしねぇだろ。さっさと行けッ!」
その有無を言わせない態度と目つきに、暗梨は凍りつく。
ここでさらに口答えをすれば、暗梨の妖力は、一瞬で饗呀に奪われてしまうだろう。今まで何十回、何百回と、その光景を見てきた暗梨には、容易に予想できた。
「……はい。行って参ります」
暗梨は力なくこうべを垂れ、鬼門の家へ転移した。
「さァて……俺も一眠りしたら、残りの奴らを狩りに行くとするかね」
饗呀は暗梨が転移したのを確認し、再び畳の上に寝転がる。
顔の前に手をかざすと、黒い般若の面が現れた。饗呀はその面を被り、面の下でニヤリと笑った。
「楽しみだなァ。アイツらが驚いて、怯える顔を見るの」
・
〈午後七時二十分 鬼門宅〉暗梨
暗梨が饗呀から逃げるように飛んだ先は、鬼門の家の地下にある座敷牢だった。
四畳半ほどの広さで、明かりとなる物や、窓は一切ない。鉄格子は錆びて、赤みを帯びていた。ささくれ立った古い畳が、チクチクと足に刺さる。
誰もいない牢を目にし、暗梨は首を傾げた。
「いない……? てっきり、ここに収容されていると思っていたのに」
四つん這いで鉄格子をすり抜け、膝を使って梯子を上る。
天井に取り付けられた入口の戸から顔を覗かせると、隣の部屋で真紅とモモと一緒に宿題をしている陽斗が見えた。
「今日の宿題、終わり! お風呂ジャンケンしよう!」
「なにそれ、面白そう!」
「ただの順番決めだ」
今日会ったばかりとは思えないほど、打ち解けている。
結果、モモが圧勝し、次に陽斗、最後に真紅が入ることに決まった。
「何で……あんなに仲が良くなってるの? 外の人間は牢に閉じ込める決まりになってるはずなのに」
信じられない光景に、暗梨は愕然とする。
陽斗が彼らと一緒に行動している以上、今は近づけない。三人が寝静まるまで、地下牢で待つことにした。
「今、姿を現しては、饗呀様の計画に支障が出てしまうわ。勝手に饗呀様の獲物に手をつけるわけにはいかないし、ここは待ちましょう」
壁にもたれかかり、足を伸ばす。出血は止まったものの、完全に癒えるまでには時間がかかりそうだった。
「……人間の刃物で切られたわけじゃないんだもの。そう簡単には癒えないわよね」
暗梨は台所からいくつか拝借してきた生の彼岸芋をかじり、顔をしかめた。
「不味い。サツマイモの方がずっと美味しいわ」
・
〈午後八時三十分頃 鬼門宅〉暗梨
真紅達が寝静まったのを確認し、暗梨は地下牢の入口から再び顔を出した。足はまだ踵までしか癒えていなかったが、チャンスは今しかない。
地下牢の入口は陽斗達が寝ている和室の隅にある畳の下に隠されており、はたから見れば畳の中から顔を出しているように見えた。
(チッ、寝てないし)
真紅とモモは予想通り、既に深い眠りについていたが、陽斗はスマホをイジっていて眠っていなかった。
煌々と光るスマホのライトが、彼の顔を照らしている。
(いいなぁ、スマホ。私も欲しー。デコりまくったり、饗呀様と常に連絡しあったりしたーい)
夢のハイスペックマシーンに、暗梨は思わず目が釘付けになる。どんな素材で出来ているのか、どうやって操作するのか、何が出来るのか、興味津々だった。
やがて陽斗がスマホを閉じ、眠りにつくと、彼から霊力を奪うことも忘れ、スマホに飛びついた。
「どうやったら動くのかしら? 何かボタンを押せばいいのよね?」
手当たり次第にボタンを押し、試す。
その間に陽斗はふらりと立ち上がり、部屋を出て行ってしまった。
「何よ、全然動かないじゃない! いっそ、こいつを起こして聞き出そうかしら」
そのことに気づいていない暗梨は、陽斗がいなくなった布団を見て、固まる。
「い、いない?! 何で?!」
真紅とモモの布団の中も確認したが、陽斗はいない。
気配を探ると、家の外に反応があった。
「彼、忍者なの?! いつの間に外に出てるのよ!」
慌てて、暗梨は陽斗の気配がする地点へ転移した。
そこは鬼門の家のすぐ横で、標的の陽斗が一心不乱に素手で土を掘っていた。
「グゲゲェー、グゲゲェー」
モグラのようなつぶらな瞳を輝かせ、奇声を上げながら掘っている。
やがて穴を掘りきると、穴に頭を突っ込んだまま、意識を失った。
「なんだ……彼岸芋を食べて、副作用が出ただけだったのね。今のうちに霊力を奪っておきましょう」
暗梨は器用に踵で歩き、陽斗に近づく。
その時、
「グゲゲェ!」「ゲゲゲェ!」「グゲッゲェ!」
「い゛ッ?!」
地中から数体の彼岸芋、もとい土竜芋が飛び出し、暗梨の足の傷口に噛みついてきた。土竜芋の強靭な牙が傷口に食い込み、暗梨の妖力をジリジリと奪っていく。
あまりの痛みに暗梨は頭の中が真っ白になったが、
「こンのッ!」
と土竜芋の体から彼岸花を咲かせ、暗梨の傷口に噛みついていた顔を紺太郎の家の近くにある焼却炉へ転移させる。
しかし土竜芋達の勢いは止まらず、次から次へと土の中から現れた。仲間だと認識しているのか、陽斗には寄りつかなかった。
〈午後八時四十分頃 彼岸華小中学校〉暗梨
やむなく暗梨は撤退せざるを得なくなり、パッと思いついた彼岸華村小中学校の教室へ転移した。
不登校以来、久しぶりに来た教室ではあったが、思い入れなど微塵もなかった。
「もぉーッ! ザコ妖怪のくせに、生意気! 私の方が妖力が上なんだから、敬いなさいよね?!」
怒りに任せ、教室に置かれた机や椅子を転移させまくる。さながらポルターガイストのようだった。
暗梨が落ち着いた頃には、それらが衝突した蛍光灯や窓が割れ、ドアや黒板がへしゃげていた。転移させられた机と椅子も無事ではなく、原形を留めていなかったり、破損したりしていた。
暗梨は比較的無事な椅子に腰かけ、足を組んだ。治りかけていた傷口からは、真っ赤な血が滴っていた。
「まぁいいわ。暫くは彼岸芋に殺されなさそうだし、出血が落ち着いてからでも間に合うでしょう」
暗梨は知らない。この時すでに、陽斗が正気に戻っていたことを。
その後すぐに真紅が現れたことで、土竜芋達は退散したことを。
そして、饗呀が鬼病を発病した真紅によって追い払われ、蒼劔が彼岸華村に到着してしまったことを……。
「饗呀様!」
「うぉっ?!」
暗梨が転移した先は、狭い和室に置かれたちゃぶ台の上だった。傷口をちゃぶ台に打ちつけないよう、膝を曲げて着地する。
ちゃぶ台のすぐ近くで寝っ転がっていた男、饗呀は、突如現れた暗梨に驚き、飛び起きた。
「暗梨! 急に転移してくんなって言ってんだろ?!」
「申し訳ございません。あまりの一大事に、つい」
「何かあったのか?」
暗梨は青ざめ、頷いた。
「例の人間の少年と一緒についてきた鬼の一匹が、こちらへ向かってきています。あの異界を突破してくるとは思えませんが、なんでも"優秀過ぎて指名手配されるほどのナビゲーター"を連れているそうで、油断は出来ないかと」
「はは、何だそりゃ。五代童子でも連れて来てんのか?」
「かもしれません。私を足止めした術者の男が、そう言っていました」
「……そりゃ厄介だな」
術者と聞き、途端に饗呀の顔が曇る。
「五代童子は術者と契約していることも多い。こっちに来てるっつー鬼も、そいつの式神かもしれんな」
「我々の計画がバレたのでしょうか?」
「どうだかな。村長の結界がある限り、いくら五代童子でも異界からこっちの内情は探れねぇはずだ。面倒なことになる前に、さっさと鬼どもの妖力を奪ってズラかるぞ。手筈通り、人間のガキはお前が捕らえておけ」
「承知しました。傷が治り次第、向かいます」
「傷だァ?」
饗呀がギロリと暗梨を睨む。
赤と青が入り混じった不気味な瞳が、暗梨を冷たく捉えた。
「そんなもんは後にしろ! いつその鬼だか術者だかが来るか分かんねぇンだろ?! それともテメェは、俺の命や計画よりも、自分の怪我を治すことの方が大事だってのか?!」
「ち、違います! ただ、このような不安定な状態では、安全に着地するのに気を取られて、攻撃の対応が遅れてしまうので……」
「どうせ攻撃が来たら転移するんだから、構いやしねぇだろ。さっさと行けッ!」
その有無を言わせない態度と目つきに、暗梨は凍りつく。
ここでさらに口答えをすれば、暗梨の妖力は、一瞬で饗呀に奪われてしまうだろう。今まで何十回、何百回と、その光景を見てきた暗梨には、容易に予想できた。
「……はい。行って参ります」
暗梨は力なくこうべを垂れ、鬼門の家へ転移した。
「さァて……俺も一眠りしたら、残りの奴らを狩りに行くとするかね」
饗呀は暗梨が転移したのを確認し、再び畳の上に寝転がる。
顔の前に手をかざすと、黒い般若の面が現れた。饗呀はその面を被り、面の下でニヤリと笑った。
「楽しみだなァ。アイツらが驚いて、怯える顔を見るの」
・
〈午後七時二十分 鬼門宅〉暗梨
暗梨が饗呀から逃げるように飛んだ先は、鬼門の家の地下にある座敷牢だった。
四畳半ほどの広さで、明かりとなる物や、窓は一切ない。鉄格子は錆びて、赤みを帯びていた。ささくれ立った古い畳が、チクチクと足に刺さる。
誰もいない牢を目にし、暗梨は首を傾げた。
「いない……? てっきり、ここに収容されていると思っていたのに」
四つん這いで鉄格子をすり抜け、膝を使って梯子を上る。
天井に取り付けられた入口の戸から顔を覗かせると、隣の部屋で真紅とモモと一緒に宿題をしている陽斗が見えた。
「今日の宿題、終わり! お風呂ジャンケンしよう!」
「なにそれ、面白そう!」
「ただの順番決めだ」
今日会ったばかりとは思えないほど、打ち解けている。
結果、モモが圧勝し、次に陽斗、最後に真紅が入ることに決まった。
「何で……あんなに仲が良くなってるの? 外の人間は牢に閉じ込める決まりになってるはずなのに」
信じられない光景に、暗梨は愕然とする。
陽斗が彼らと一緒に行動している以上、今は近づけない。三人が寝静まるまで、地下牢で待つことにした。
「今、姿を現しては、饗呀様の計画に支障が出てしまうわ。勝手に饗呀様の獲物に手をつけるわけにはいかないし、ここは待ちましょう」
壁にもたれかかり、足を伸ばす。出血は止まったものの、完全に癒えるまでには時間がかかりそうだった。
「……人間の刃物で切られたわけじゃないんだもの。そう簡単には癒えないわよね」
暗梨は台所からいくつか拝借してきた生の彼岸芋をかじり、顔をしかめた。
「不味い。サツマイモの方がずっと美味しいわ」
・
〈午後八時三十分頃 鬼門宅〉暗梨
真紅達が寝静まったのを確認し、暗梨は地下牢の入口から再び顔を出した。足はまだ踵までしか癒えていなかったが、チャンスは今しかない。
地下牢の入口は陽斗達が寝ている和室の隅にある畳の下に隠されており、はたから見れば畳の中から顔を出しているように見えた。
(チッ、寝てないし)
真紅とモモは予想通り、既に深い眠りについていたが、陽斗はスマホをイジっていて眠っていなかった。
煌々と光るスマホのライトが、彼の顔を照らしている。
(いいなぁ、スマホ。私も欲しー。デコりまくったり、饗呀様と常に連絡しあったりしたーい)
夢のハイスペックマシーンに、暗梨は思わず目が釘付けになる。どんな素材で出来ているのか、どうやって操作するのか、何が出来るのか、興味津々だった。
やがて陽斗がスマホを閉じ、眠りにつくと、彼から霊力を奪うことも忘れ、スマホに飛びついた。
「どうやったら動くのかしら? 何かボタンを押せばいいのよね?」
手当たり次第にボタンを押し、試す。
その間に陽斗はふらりと立ち上がり、部屋を出て行ってしまった。
「何よ、全然動かないじゃない! いっそ、こいつを起こして聞き出そうかしら」
そのことに気づいていない暗梨は、陽斗がいなくなった布団を見て、固まる。
「い、いない?! 何で?!」
真紅とモモの布団の中も確認したが、陽斗はいない。
気配を探ると、家の外に反応があった。
「彼、忍者なの?! いつの間に外に出てるのよ!」
慌てて、暗梨は陽斗の気配がする地点へ転移した。
そこは鬼門の家のすぐ横で、標的の陽斗が一心不乱に素手で土を掘っていた。
「グゲゲェー、グゲゲェー」
モグラのようなつぶらな瞳を輝かせ、奇声を上げながら掘っている。
やがて穴を掘りきると、穴に頭を突っ込んだまま、意識を失った。
「なんだ……彼岸芋を食べて、副作用が出ただけだったのね。今のうちに霊力を奪っておきましょう」
暗梨は器用に踵で歩き、陽斗に近づく。
その時、
「グゲゲェ!」「ゲゲゲェ!」「グゲッゲェ!」
「い゛ッ?!」
地中から数体の彼岸芋、もとい土竜芋が飛び出し、暗梨の足の傷口に噛みついてきた。土竜芋の強靭な牙が傷口に食い込み、暗梨の妖力をジリジリと奪っていく。
あまりの痛みに暗梨は頭の中が真っ白になったが、
「こンのッ!」
と土竜芋の体から彼岸花を咲かせ、暗梨の傷口に噛みついていた顔を紺太郎の家の近くにある焼却炉へ転移させる。
しかし土竜芋達の勢いは止まらず、次から次へと土の中から現れた。仲間だと認識しているのか、陽斗には寄りつかなかった。
〈午後八時四十分頃 彼岸華小中学校〉暗梨
やむなく暗梨は撤退せざるを得なくなり、パッと思いついた彼岸華村小中学校の教室へ転移した。
不登校以来、久しぶりに来た教室ではあったが、思い入れなど微塵もなかった。
「もぉーッ! ザコ妖怪のくせに、生意気! 私の方が妖力が上なんだから、敬いなさいよね?!」
怒りに任せ、教室に置かれた机や椅子を転移させまくる。さながらポルターガイストのようだった。
暗梨が落ち着いた頃には、それらが衝突した蛍光灯や窓が割れ、ドアや黒板がへしゃげていた。転移させられた机と椅子も無事ではなく、原形を留めていなかったり、破損したりしていた。
暗梨は比較的無事な椅子に腰かけ、足を組んだ。治りかけていた傷口からは、真っ赤な血が滴っていた。
「まぁいいわ。暫くは彼岸芋に殺されなさそうだし、出血が落ち着いてからでも間に合うでしょう」
暗梨は知らない。この時すでに、陽斗が正気に戻っていたことを。
その後すぐに真紅が現れたことで、土竜芋達は退散したことを。
そして、饗呀が鬼病を発病した真紅によって追い払われ、蒼劔が彼岸華村に到着してしまったことを……。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
Bグループの少年
櫻井春輝
青春
クラスや校内で目立つグループをA(目立つ)のグループとして、目立たないグループはC(目立たない)とすれば、その中間のグループはB(普通)となる。そんなカテゴリー分けをした少年はAグループの悪友たちにふりまわされた穏やかとは言いにくい中学校生活と違い、高校生活は穏やかに過ごしたいと考え、高校ではB(普通)グループに入り、その中でも特に目立たないよう存在感を薄く生活し、平穏な一年を過ごす。この平穏を逃すものかと誓う少年だが、ある日、特A(特に目立つ)の美少女を助けたことから変化を始める。少年は地味で平穏な生活を守っていけるのか……?
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
【BL】どうやら精霊術師として召喚されたようですが5分でクビになりましたので、最高級クラスの精霊獣と駆け落ちしようと思います。
riy
BL
風呂でまったりしている時に突如異世界へ召喚された千颯(ちはや)。
召喚されたのはいいが、本物の聖女が現れたからもう必要ないと5分も経たない内にお役御免になってしまう。
しかも元の世界へも帰れず、あろう事か風呂のお湯で流されてしまった魔法陣を描ける人物を探して直せと無茶振りされる始末。
別邸へと通されたのはいいが、いかにも出そうな趣のありすぎる館であまりの待遇の悪さに愕然とする。
そんな時に一匹のホワイトタイガーが現れ?
最高級クラスの精霊獣(人型にもなれる)×精霊術師(本人は凡人だと思ってる)
※コメディよりのラブコメ。時にシリアス。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる