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第7.5話「M,Iの記録」
肆:M,Iの記録(巫女時代②)
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玉母は猫のように丸めた手の甲を舐め、飯沼を見下ろす。
飯沼も経を唱えるのをやめ、玉母を睨んだ。
「おみゃいが霊護院の巫女かにゃ?」
「だったら何よ」
飯沼は玉母に視線を向けたまま立ち上がると、懐から字が書かれた紙を取り出した。札を模しているようだったが、何の効力も宿ってはいなかった。
「当時、霊護院の巫女は"遠見の巫女"として有名でした。如何なる過去も、現在も、未来も見通す力があると、人間達は称賛しておりました。しかし、実際には遠見は行なってはいませんでした。全て、父親主導によるインチキだったのです。父親は部下に依頼者の家を24時間見張らせ、本来彼女が知るはずのない情報をそれとなく教えたり、彼女の予言を当てるためにわざと家に火を放ったりしました。そして、依頼者や信者から金を巻き上げ、裕福な暮らしをしていたのです」
「そんなひどいことを……」
陽斗はゴディから飯沼の父親の実情を聞き、絶句した。
彼女の父親のことはたびたび本人から聞いていたが、その時に聞いた話とは全く異なっていた。
『お父様はね、とっても素晴らしい方なのよ』
『如何なる時も、困っている人を助ける立派な方だったの』
『私の目標よ』
かつて、飯沼は笑顔でそう話していた。父親について話す時の彼女は、いつも楽しそうだった。
「母親を生まれてすぐに亡くした彼女にとって、父親は唯一の心の支えでした。疑うなど、はなから不可能だったのです。そして、一切の抵抗力を持たない彼女を、異形達は虎視眈々と狙っていました。玉母も、その1人でした」
飯沼は札を玉母に向かって、放つ。
札は玉母の腕に当たったが、何の効力も発揮せず、ひらひらと宙を舞いながら落下した。
「ニャフフッ、馬鹿にゃ子。こんにゃ紙切れ1枚でどうにかにゃると思い込んでぃぇ、哀れにゃこと」
玉母は紙を拾うと、ロウソクの火へと投げつけた。紙は火を纏ったまま床へ落ちる。
「あっ!」
飯沼は慌てて手を横へ薙ぎ、術で火を消そうとしたが、火は消えないまま床へ燃え移った。
玉母が妖力を込めたのか、炎は床に燃え移った瞬間に一気にお堂を包み、飯沼を炎の中に閉じ込めた。
「うっ……げほっげほっ」
飯沼は袖で鼻と口を押さえ、炎から距離を取る。酸素が減ったのと、空気が炎で熱されて熱くなり、息苦しかった。
一方、玉母は炎をもろともせず、飯沼の元へ歩み寄り、ニヤリと笑った。彼女から逃れようにも、炎のせいで飯沼はそれ以上動くことが出来なかった。
「無様にゃー、人間」
「はっ……!」
次の瞬間、玉母は飯沼の体へ覆い被さり、取り憑いた。
「飯沼さん!」
陽斗は思わず飯沼へ駆け寄り、助けようとする。記憶の中の炎は熱くもなんともなく、簡単に彼女の元へたどり着けた。
「だ……誰が憑依されるもんですか! この体は、私のものよ!」
飯沼は体中ヤケドだらけになりながらも、炎の中でもがき、玉母を追い出そうとした。
想定以上の精神力に、一瞬だけ体の主導権を握った玉母は戸惑いを隠せなかった。
「にゃ、にゃんだ、この人間! 霊力を持て余してる馬鹿だって聞いてにゃのに、話と違うじゃにゃいの!」
その叫びを最後に、玉母は飯沼に憑依したまま、体の主導権を奪い返された。
「はぁ、はぁ……」
体を取り戻し、飯沼は安堵した様子で肩で息をした。
「やった……鬼を追い返した」
彼女は体を取り戻したことで、てっきり玉母を体から追い出せたものだと思い込んでいた。
しかし自分の体を見て、すぐに鬼がまだ残っていると気づいた。
「嘘……」
飯沼は自らの体をくまなく確認し、絶句した。全身に負ったはずのヤケドの痕が、跡形もなく消えていた。
先程まで感じていた息苦しさも、今は全く感じない。
飯沼は父親を盲目的に信じてはいたが、この状況を「奇跡」と呼ぶほど愚かではなかった。
・
陽斗が見ていた光景が歪み、お堂の外へと場所が変わる。
炎に包まれ、朦々と煙を上げるお堂の前には大勢の人々が集まっていた。皆、炎を消すことなく、期待を込めた眼差しでお堂を見つめている。
その中には飯沼の父親らしき、神官の格好をした男もいたが、
「御安心下さい! 巫女は今まさに、生まれ変わろうとしているのです!」
と言い張り、飯沼を助けようとはしなかった。
「何で……何で誰も飯沼さんを助けてくれないの?」
陽斗は群衆から少し距離を置いた位置からその異様な光景を目の当たりにし、困惑した。目の前で起こっていることが現実に起こったことだとは、とても信じられなかった。
ゴディは「仕方ありませんよ」と肩をすくめた。彼(彼女?)が他人の心情に対してドライなのは、主人である五代と同じだった。
「村人達は霊護院の巫女が本物だと信じていたのです。この程度の炎の中ならば、術を使って脱出すると思っていたのでしょう。そして父親は、このまま彼女がいなくなった方が好都合だと考えていたようです。彼女を神格化し、村人達に崇めさせ、今まで以上に金を巻き上げようとしていました。まぁ、その目論見は露と消えるのですが」
その時、村人の1人がお堂を指差し、悲鳴を上げた。
「鬼だ! 鬼が出て来たぞ!」
「鬼?」
お堂から現れたのは、玉母に憑依されて間もない飯沼だった。彼女が着ていた巫女服は真っ黒に燃え尽き、ほぼ炭と化していたが、その服を纏っている飯沼は無傷だった。
しかし他の村人や父親も彼女の存在に気づくなり、彼女が無傷で帰還したことを讃えるのではなく、我先にと逃げ出した。
「鬼だ!」「巫女が鬼に殺された!」「逃げろー!」
お堂から出てきた飯沼は炎を背に涙を浮かべ、彼らを見つめていた。
彼女の額にはコブのような紫色のツノが生えていた。瞳も赤く染まり、瞳孔が猫のように縦に伸びている。誰がどう見ても、鬼だった。
「お師匠様、皆さん……どうして私を見捨てたのですか……?」
「飯沼さん……」
陽斗も飯沼の姿を見て、悲しげに目を伏せる。誰にも助けてもらえないばかりか、「鬼だ」と恐れられる彼女が不憫でならなかった。
「霊護院の巫女は玉母の妖力を手に入れたことにより、本物の遠見の能力を手に入れました。先程の村人達や霊護院の巫女の父親の姿は、霊護院の巫女がお堂の中から見た景色だったのですよ」
飯沼は助けを求め、近くにいた村人へ手を伸ばす。すると彼女の手から紫色の煙のようなものが噴出し、村人を包み込んだ。
「ぎゃぁぁぁっ!」
煙に包まれた村人はしばらく地面でのたうち回った後、苦悶の表情を浮かべたまま動かなくなった。
「い、いやぁっ! 誰か、助けて!」
煙を出した当人もこの事態に混乱し、誰彼構わず手を伸ばす。
すると次々に村人達は煙に飲まれて倒れていき、遂には父親だけになった。
「あの煙って、ああいうものだったんだ……」
陽斗は煙の効力に恐怖し、青ざめた。
「ご存知で?」
「うん。姿見の中で飯沼さんに襲われた時に、あの煙を浴びたんだ。水晶のブレスレットを壊すためだったみたいだけど、1回浴びただけでブレスレットが濁り切っちゃった」
その話を聞いたゴディは「ひょぇぇぇ!」と両手で頬を挟み、震えた。
「あれは人間の霊力を一気に破壊し、死に至らしめる呪いの煙ですよ! 玉母の能力の1つで、異形達の間でも恐れられていたんです! いやはや、ご無事で何よりでございました!」
再び目の前の景色が歪み、飯沼の父親が屋敷へと逃げ込む場面へと移る。
父親は窓のない書庫へと逃げ込むと、扉をしっかり閉め、内側から鍵を閉めた。
「どうだ! これなら、入って来れないだろう!」
飯沼の父親は得意げに胸をそらす。
しかし、一緒に部屋の中にいる陽斗には、彼の姿が今見えていることの意味を理解していた。
「……飯沼さん、これも見てたんだね」
「えぇ。ガッツリと」
直後、ドアが黒く朽ち果て、外から膨大な量の紫色の煙が書庫へ入り込んだ。
「うわぁぁっ!」
部屋に逃げ場所はなく、父親は煙をもろに受けて倒れた。
やがて飯沼が部屋にたどり着くと、煙は勝手に消え去った。
「鬼……憑依を解く方法……」
飯沼は書庫をさまよい、憑依した鬼を祓う方法を探した。
大半の本は煙によって朽ちていたが、飯沼が手をかざすと元の状態に直った。
「……あった。"己の霊力を高め、自分をしっかり持つ"」
飯沼は鬼の祓い方を知り、ホッと安堵する。
その本の表紙には「霊護院の教え 第四百四十四条」と書かれていた。
「……あの本って、誰が書いたの?」
「もちろん、霊護院の巫女の父親ですよ」
飯沼も経を唱えるのをやめ、玉母を睨んだ。
「おみゃいが霊護院の巫女かにゃ?」
「だったら何よ」
飯沼は玉母に視線を向けたまま立ち上がると、懐から字が書かれた紙を取り出した。札を模しているようだったが、何の効力も宿ってはいなかった。
「当時、霊護院の巫女は"遠見の巫女"として有名でした。如何なる過去も、現在も、未来も見通す力があると、人間達は称賛しておりました。しかし、実際には遠見は行なってはいませんでした。全て、父親主導によるインチキだったのです。父親は部下に依頼者の家を24時間見張らせ、本来彼女が知るはずのない情報をそれとなく教えたり、彼女の予言を当てるためにわざと家に火を放ったりしました。そして、依頼者や信者から金を巻き上げ、裕福な暮らしをしていたのです」
「そんなひどいことを……」
陽斗はゴディから飯沼の父親の実情を聞き、絶句した。
彼女の父親のことはたびたび本人から聞いていたが、その時に聞いた話とは全く異なっていた。
『お父様はね、とっても素晴らしい方なのよ』
『如何なる時も、困っている人を助ける立派な方だったの』
『私の目標よ』
かつて、飯沼は笑顔でそう話していた。父親について話す時の彼女は、いつも楽しそうだった。
「母親を生まれてすぐに亡くした彼女にとって、父親は唯一の心の支えでした。疑うなど、はなから不可能だったのです。そして、一切の抵抗力を持たない彼女を、異形達は虎視眈々と狙っていました。玉母も、その1人でした」
飯沼は札を玉母に向かって、放つ。
札は玉母の腕に当たったが、何の効力も発揮せず、ひらひらと宙を舞いながら落下した。
「ニャフフッ、馬鹿にゃ子。こんにゃ紙切れ1枚でどうにかにゃると思い込んでぃぇ、哀れにゃこと」
玉母は紙を拾うと、ロウソクの火へと投げつけた。紙は火を纏ったまま床へ落ちる。
「あっ!」
飯沼は慌てて手を横へ薙ぎ、術で火を消そうとしたが、火は消えないまま床へ燃え移った。
玉母が妖力を込めたのか、炎は床に燃え移った瞬間に一気にお堂を包み、飯沼を炎の中に閉じ込めた。
「うっ……げほっげほっ」
飯沼は袖で鼻と口を押さえ、炎から距離を取る。酸素が減ったのと、空気が炎で熱されて熱くなり、息苦しかった。
一方、玉母は炎をもろともせず、飯沼の元へ歩み寄り、ニヤリと笑った。彼女から逃れようにも、炎のせいで飯沼はそれ以上動くことが出来なかった。
「無様にゃー、人間」
「はっ……!」
次の瞬間、玉母は飯沼の体へ覆い被さり、取り憑いた。
「飯沼さん!」
陽斗は思わず飯沼へ駆け寄り、助けようとする。記憶の中の炎は熱くもなんともなく、簡単に彼女の元へたどり着けた。
「だ……誰が憑依されるもんですか! この体は、私のものよ!」
飯沼は体中ヤケドだらけになりながらも、炎の中でもがき、玉母を追い出そうとした。
想定以上の精神力に、一瞬だけ体の主導権を握った玉母は戸惑いを隠せなかった。
「にゃ、にゃんだ、この人間! 霊力を持て余してる馬鹿だって聞いてにゃのに、話と違うじゃにゃいの!」
その叫びを最後に、玉母は飯沼に憑依したまま、体の主導権を奪い返された。
「はぁ、はぁ……」
体を取り戻し、飯沼は安堵した様子で肩で息をした。
「やった……鬼を追い返した」
彼女は体を取り戻したことで、てっきり玉母を体から追い出せたものだと思い込んでいた。
しかし自分の体を見て、すぐに鬼がまだ残っていると気づいた。
「嘘……」
飯沼は自らの体をくまなく確認し、絶句した。全身に負ったはずのヤケドの痕が、跡形もなく消えていた。
先程まで感じていた息苦しさも、今は全く感じない。
飯沼は父親を盲目的に信じてはいたが、この状況を「奇跡」と呼ぶほど愚かではなかった。
・
陽斗が見ていた光景が歪み、お堂の外へと場所が変わる。
炎に包まれ、朦々と煙を上げるお堂の前には大勢の人々が集まっていた。皆、炎を消すことなく、期待を込めた眼差しでお堂を見つめている。
その中には飯沼の父親らしき、神官の格好をした男もいたが、
「御安心下さい! 巫女は今まさに、生まれ変わろうとしているのです!」
と言い張り、飯沼を助けようとはしなかった。
「何で……何で誰も飯沼さんを助けてくれないの?」
陽斗は群衆から少し距離を置いた位置からその異様な光景を目の当たりにし、困惑した。目の前で起こっていることが現実に起こったことだとは、とても信じられなかった。
ゴディは「仕方ありませんよ」と肩をすくめた。彼(彼女?)が他人の心情に対してドライなのは、主人である五代と同じだった。
「村人達は霊護院の巫女が本物だと信じていたのです。この程度の炎の中ならば、術を使って脱出すると思っていたのでしょう。そして父親は、このまま彼女がいなくなった方が好都合だと考えていたようです。彼女を神格化し、村人達に崇めさせ、今まで以上に金を巻き上げようとしていました。まぁ、その目論見は露と消えるのですが」
その時、村人の1人がお堂を指差し、悲鳴を上げた。
「鬼だ! 鬼が出て来たぞ!」
「鬼?」
お堂から現れたのは、玉母に憑依されて間もない飯沼だった。彼女が着ていた巫女服は真っ黒に燃え尽き、ほぼ炭と化していたが、その服を纏っている飯沼は無傷だった。
しかし他の村人や父親も彼女の存在に気づくなり、彼女が無傷で帰還したことを讃えるのではなく、我先にと逃げ出した。
「鬼だ!」「巫女が鬼に殺された!」「逃げろー!」
お堂から出てきた飯沼は炎を背に涙を浮かべ、彼らを見つめていた。
彼女の額にはコブのような紫色のツノが生えていた。瞳も赤く染まり、瞳孔が猫のように縦に伸びている。誰がどう見ても、鬼だった。
「お師匠様、皆さん……どうして私を見捨てたのですか……?」
「飯沼さん……」
陽斗も飯沼の姿を見て、悲しげに目を伏せる。誰にも助けてもらえないばかりか、「鬼だ」と恐れられる彼女が不憫でならなかった。
「霊護院の巫女は玉母の妖力を手に入れたことにより、本物の遠見の能力を手に入れました。先程の村人達や霊護院の巫女の父親の姿は、霊護院の巫女がお堂の中から見た景色だったのですよ」
飯沼は助けを求め、近くにいた村人へ手を伸ばす。すると彼女の手から紫色の煙のようなものが噴出し、村人を包み込んだ。
「ぎゃぁぁぁっ!」
煙に包まれた村人はしばらく地面でのたうち回った後、苦悶の表情を浮かべたまま動かなくなった。
「い、いやぁっ! 誰か、助けて!」
煙を出した当人もこの事態に混乱し、誰彼構わず手を伸ばす。
すると次々に村人達は煙に飲まれて倒れていき、遂には父親だけになった。
「あの煙って、ああいうものだったんだ……」
陽斗は煙の効力に恐怖し、青ざめた。
「ご存知で?」
「うん。姿見の中で飯沼さんに襲われた時に、あの煙を浴びたんだ。水晶のブレスレットを壊すためだったみたいだけど、1回浴びただけでブレスレットが濁り切っちゃった」
その話を聞いたゴディは「ひょぇぇぇ!」と両手で頬を挟み、震えた。
「あれは人間の霊力を一気に破壊し、死に至らしめる呪いの煙ですよ! 玉母の能力の1つで、異形達の間でも恐れられていたんです! いやはや、ご無事で何よりでございました!」
再び目の前の景色が歪み、飯沼の父親が屋敷へと逃げ込む場面へと移る。
父親は窓のない書庫へと逃げ込むと、扉をしっかり閉め、内側から鍵を閉めた。
「どうだ! これなら、入って来れないだろう!」
飯沼の父親は得意げに胸をそらす。
しかし、一緒に部屋の中にいる陽斗には、彼の姿が今見えていることの意味を理解していた。
「……飯沼さん、これも見てたんだね」
「えぇ。ガッツリと」
直後、ドアが黒く朽ち果て、外から膨大な量の紫色の煙が書庫へ入り込んだ。
「うわぁぁっ!」
部屋に逃げ場所はなく、父親は煙をもろに受けて倒れた。
やがて飯沼が部屋にたどり着くと、煙は勝手に消え去った。
「鬼……憑依を解く方法……」
飯沼は書庫をさまよい、憑依した鬼を祓う方法を探した。
大半の本は煙によって朽ちていたが、飯沼が手をかざすと元の状態に直った。
「……あった。"己の霊力を高め、自分をしっかり持つ"」
飯沼は鬼の祓い方を知り、ホッと安堵する。
その本の表紙には「霊護院の教え 第四百四十四条」と書かれていた。
「……あの本って、誰が書いたの?」
「もちろん、霊護院の巫女の父親ですよ」
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