69 / 327
第3.5話「成田、塾へ行く」
漆:影の功労者
しおりを挟む
「また成田か?」
陽斗が成田との通話を終えると、そばにいた蒼劔は相手を確認した。
「そうだよー。なんか、トーイくん? っていう冷たい男の子が嫌いって言ってた」
「またくだらん用事で電話を……お前ほどではないにしろ、あいつもかなり平和な人間だな。今朝も妖怪に襲われかけていたし、もう少し警戒してもらいたいものだ」
蒼劔はため息をつき、首を振る。
陽斗は成田のことをしっかり者だと思っていたが、第三者である蒼劔からすれば、2人はほぼ同レベルのポンコツコンビだった。
「えっ?! 成田君、妖怪に襲われかけたの?!」
友人が襲われかけたと聞き、陽斗は驚いた。完全に初耳だった。
蒼劔は「しまった」と言わんばかりに顔をしかめ、視線をそらした。
「安心しろ。怪我はしていない。あいつが襲われる前に、俺が始末した」
「本当? 本当に大丈夫なんだね?」
「あぁ……何も問題ない。だから宿題に戻れ」
問題ない、と言いつつ蒼劔は視線をそらし続けた。どうやら何か隠しておきたいことがあるらしい。
「うーん、なんだかはぐらかされた気分……ま、いっか!」
陽斗はモヤモヤしながらも、素直に宿題に戻り、成田が詰まっていた数学の問題をスラスラと解いていった。
「AさんとBさんが出会って、Cさんにパワーアップしてもらったけど、Dさんに毒を盛られてー」
「陽斗……本当にその解き方で合っているのか? とても数学とは思えないが」
「そう? 普通だと思うけど」
蒼劔はかなり特殊な解き方をしている陽斗を横目に、数日前にあった出来事を思い返した。
・
『蒼劔氏! ヘルプ!』
それは早朝のことだった。朝の静けさに心落ち着いていた蒼劔は、突如陽斗のスマホから発せられた声に、思い切り顔をしかめた。
陽斗はバイトが昼からだったので、まだ布団の中にいた。
「なんだ、五代。くだらない用事だったら、ぶっ飛ばすぞ」
声の主は五代だった。彼は早朝だろうが、深夜だろうが、自分のテンションのままに喋り倒すクセがあった。
その日の五代もTPOをガン無視して大声を張り上げていたが、いつになく切羽詰まった様子だった。
『お願い、聞いて! 陽斗氏のフレンズ……成田氏が危ない!』
「成田が?」
『とにかく、節木塾に向かって! 誘導はオイラがするから!』
「……分かった」
蒼劔は陽斗のスマホを拝借し、窓の網戸を開けて部屋の外へ飛び出した。
家の屋根から屋根へ飛び移りながら、陽斗のスマホで五代から経緯を聞く。
『昨日、成田氏が俺っちの運営してる都市伝説サイトで代返くんについて調べてたのね』
「成田が……というかお前、そんなサイトを運営していたのか」
『まぁね! 広告収入でリッチーなライフを送らせてもらってやすぜ、ぐへへ』
「……で、代返くんとは何者だ? 聞いたことがない名だな。新参の異形か?」
『そっ! 昭和後期あたりに生まれた妖怪っす。ある人間の怨念がこもったシャーペンが妖怪になって、人間から霊力を奪っているんすよ。ただ、その手口がなかなか独特でやんしてね……奴は人間に成り代わる能力を持っているんすが、その標的になった人間は徐々に霊力を抜かれていくんす。で、最後には死んじゃう。チーン』
五代はご丁寧に本物のりんを使い、「チーン」と音を鳴らす。
蒼劔は成田の身に起こっていることを完全に把握したわけではなかったが、五代の話からおおよそ察した。
「つまり、成田はその代返くんによって危機に瀕している、と?」
「ざっつらい! 正確には、これから起きるんだけどねー」
五代には予知能力があった。
しかもかなり精度の高い能力で、どんな形であれ、必ず予知した通りになる運命にあった。
『この後、成田氏は代返くんを塾から追い出し、成り代わられた人間を元に戻すことに成功するんだ。でも、代返くんは自分を追い出した成田氏を恨み、本体であるシャーペンを成田氏に刺そうとする』
途端に、蒼劔の顔つきが変わった。
人間にとって、妖力の塊である妖怪の体は毒である。人魚の肉を食べ、不老不死となって永遠の時をさまよった人間のように、その身が異形と化してしまう。
意識が残ればいい方で、多くは妖力にのまれ、自分が人間だったことも忘れて、霊力を得るために人間を襲うようになるのだ。
「それで……成田はどうなった?」
『いやぁ、その先は怖くて見てないよ。でも、このまま放って置いたら間違いなくバッドエンドだよネー。あーあ、だから人間に妖怪の対処法を教えるなんて嫌なんだよー。どうせ、ロクなことになんないんだからさー。でも! 聞かれたことには答えざるを得ない! だって、それが五代だから!』
「いたぞ」
興奮する五代に構わず、蒼劔は陽斗のスマホを懐へ仕舞うと、左手から刀を取り出し、ビルの屋上から大きく跳躍した。
その建物は成田と遠井がかよっている、節木塾だった。塾の前では成田が代返くんの胸倉をつかみ、何やら叫んでいる。
一方、代返くんは冷めた目で成田を見上げていた。そして成田には見えないよう、後ろ手に回した右手には、本体である古びたシャーペンが握られていた。
「……あれか」
蒼劔は成田を巻き込まないよう空中で体を半回転させると、落下する勢いに身を任せて、代返くんの頭に向かって刀を振り下ろした。
代返くんの体は頭から真っ二つに切れ、切られた箇所からは青い光の粒子が立ち昇っていた。
「ギャァァッ!」
代返くんは両手で頭を抱え、絶叫する。
彼の胸倉をつかんでいた成田は何が起こったのか分からず、目を見張っていた。
「い、嫌だァ! ボクのフクシュウはマダ、終ワッテないンダァ! 努、ツトムゥ!」
「努って誰だ?」
蒼劔が懐に仕舞っているスマホに向かって尋ねると、五代は『オイラはSiriじゃないんだけど』と文句を言いつつ、答えた。
『あの妖怪の生前の持ち主だね。彼の怨念がシャーペンに込められたことで、代返くんは生まれたのさ。体はシャーペン、心は人間ってこと。ちなみに努氏はとっくの昔に人里離れた山奥で首を吊って、死んでるよ。ご主人様が死んでもその恨みを晴らそうとするなんて、健気ダヨネー。ま、オイラはそんなことしないけど』
やがて代返くんの体は完全に青い光の粒子となって消滅し、本体である古びたシャーペンだけが残されていた。
代返くんとしての体を失ってもなお、強い怨念を纏っている。普通の人間が少しでも触れれば、のまれてしまうだろう。
「……どうなってるんだ?」
そうとは知らない成田はシャーペンに手を伸ばし、拾い上げようとした。
その前に蒼劔がシャーペンを奪い、刀を刺す。シャーペンは「ギャァァ……」と、か細い悲鳴を上げながら青い光の粒子となって消滅した。
『ヌワァァイス! 蒼劔氏ぃ、ミッショォンコンプリィィィトゥーッ! これで陽斗氏のフレンズ、成田氏の未来は救われたゾ! ヤッタネ!』
「……このことは陽斗には秘密にしておかねばならんな。成田が妖怪になりかけていたなど、口が裂けても言えん」
蒼劔は刀を左手へと戻し、成田が塾へ戻っていくのを見届けると、節木荘へ帰っていった。
(第3.5話「成田、塾へ行く」終わり)
陽斗が成田との通話を終えると、そばにいた蒼劔は相手を確認した。
「そうだよー。なんか、トーイくん? っていう冷たい男の子が嫌いって言ってた」
「またくだらん用事で電話を……お前ほどではないにしろ、あいつもかなり平和な人間だな。今朝も妖怪に襲われかけていたし、もう少し警戒してもらいたいものだ」
蒼劔はため息をつき、首を振る。
陽斗は成田のことをしっかり者だと思っていたが、第三者である蒼劔からすれば、2人はほぼ同レベルのポンコツコンビだった。
「えっ?! 成田君、妖怪に襲われかけたの?!」
友人が襲われかけたと聞き、陽斗は驚いた。完全に初耳だった。
蒼劔は「しまった」と言わんばかりに顔をしかめ、視線をそらした。
「安心しろ。怪我はしていない。あいつが襲われる前に、俺が始末した」
「本当? 本当に大丈夫なんだね?」
「あぁ……何も問題ない。だから宿題に戻れ」
問題ない、と言いつつ蒼劔は視線をそらし続けた。どうやら何か隠しておきたいことがあるらしい。
「うーん、なんだかはぐらかされた気分……ま、いっか!」
陽斗はモヤモヤしながらも、素直に宿題に戻り、成田が詰まっていた数学の問題をスラスラと解いていった。
「AさんとBさんが出会って、Cさんにパワーアップしてもらったけど、Dさんに毒を盛られてー」
「陽斗……本当にその解き方で合っているのか? とても数学とは思えないが」
「そう? 普通だと思うけど」
蒼劔はかなり特殊な解き方をしている陽斗を横目に、数日前にあった出来事を思い返した。
・
『蒼劔氏! ヘルプ!』
それは早朝のことだった。朝の静けさに心落ち着いていた蒼劔は、突如陽斗のスマホから発せられた声に、思い切り顔をしかめた。
陽斗はバイトが昼からだったので、まだ布団の中にいた。
「なんだ、五代。くだらない用事だったら、ぶっ飛ばすぞ」
声の主は五代だった。彼は早朝だろうが、深夜だろうが、自分のテンションのままに喋り倒すクセがあった。
その日の五代もTPOをガン無視して大声を張り上げていたが、いつになく切羽詰まった様子だった。
『お願い、聞いて! 陽斗氏のフレンズ……成田氏が危ない!』
「成田が?」
『とにかく、節木塾に向かって! 誘導はオイラがするから!』
「……分かった」
蒼劔は陽斗のスマホを拝借し、窓の網戸を開けて部屋の外へ飛び出した。
家の屋根から屋根へ飛び移りながら、陽斗のスマホで五代から経緯を聞く。
『昨日、成田氏が俺っちの運営してる都市伝説サイトで代返くんについて調べてたのね』
「成田が……というかお前、そんなサイトを運営していたのか」
『まぁね! 広告収入でリッチーなライフを送らせてもらってやすぜ、ぐへへ』
「……で、代返くんとは何者だ? 聞いたことがない名だな。新参の異形か?」
『そっ! 昭和後期あたりに生まれた妖怪っす。ある人間の怨念がこもったシャーペンが妖怪になって、人間から霊力を奪っているんすよ。ただ、その手口がなかなか独特でやんしてね……奴は人間に成り代わる能力を持っているんすが、その標的になった人間は徐々に霊力を抜かれていくんす。で、最後には死んじゃう。チーン』
五代はご丁寧に本物のりんを使い、「チーン」と音を鳴らす。
蒼劔は成田の身に起こっていることを完全に把握したわけではなかったが、五代の話からおおよそ察した。
「つまり、成田はその代返くんによって危機に瀕している、と?」
「ざっつらい! 正確には、これから起きるんだけどねー」
五代には予知能力があった。
しかもかなり精度の高い能力で、どんな形であれ、必ず予知した通りになる運命にあった。
『この後、成田氏は代返くんを塾から追い出し、成り代わられた人間を元に戻すことに成功するんだ。でも、代返くんは自分を追い出した成田氏を恨み、本体であるシャーペンを成田氏に刺そうとする』
途端に、蒼劔の顔つきが変わった。
人間にとって、妖力の塊である妖怪の体は毒である。人魚の肉を食べ、不老不死となって永遠の時をさまよった人間のように、その身が異形と化してしまう。
意識が残ればいい方で、多くは妖力にのまれ、自分が人間だったことも忘れて、霊力を得るために人間を襲うようになるのだ。
「それで……成田はどうなった?」
『いやぁ、その先は怖くて見てないよ。でも、このまま放って置いたら間違いなくバッドエンドだよネー。あーあ、だから人間に妖怪の対処法を教えるなんて嫌なんだよー。どうせ、ロクなことになんないんだからさー。でも! 聞かれたことには答えざるを得ない! だって、それが五代だから!』
「いたぞ」
興奮する五代に構わず、蒼劔は陽斗のスマホを懐へ仕舞うと、左手から刀を取り出し、ビルの屋上から大きく跳躍した。
その建物は成田と遠井がかよっている、節木塾だった。塾の前では成田が代返くんの胸倉をつかみ、何やら叫んでいる。
一方、代返くんは冷めた目で成田を見上げていた。そして成田には見えないよう、後ろ手に回した右手には、本体である古びたシャーペンが握られていた。
「……あれか」
蒼劔は成田を巻き込まないよう空中で体を半回転させると、落下する勢いに身を任せて、代返くんの頭に向かって刀を振り下ろした。
代返くんの体は頭から真っ二つに切れ、切られた箇所からは青い光の粒子が立ち昇っていた。
「ギャァァッ!」
代返くんは両手で頭を抱え、絶叫する。
彼の胸倉をつかんでいた成田は何が起こったのか分からず、目を見張っていた。
「い、嫌だァ! ボクのフクシュウはマダ、終ワッテないンダァ! 努、ツトムゥ!」
「努って誰だ?」
蒼劔が懐に仕舞っているスマホに向かって尋ねると、五代は『オイラはSiriじゃないんだけど』と文句を言いつつ、答えた。
『あの妖怪の生前の持ち主だね。彼の怨念がシャーペンに込められたことで、代返くんは生まれたのさ。体はシャーペン、心は人間ってこと。ちなみに努氏はとっくの昔に人里離れた山奥で首を吊って、死んでるよ。ご主人様が死んでもその恨みを晴らそうとするなんて、健気ダヨネー。ま、オイラはそんなことしないけど』
やがて代返くんの体は完全に青い光の粒子となって消滅し、本体である古びたシャーペンだけが残されていた。
代返くんとしての体を失ってもなお、強い怨念を纏っている。普通の人間が少しでも触れれば、のまれてしまうだろう。
「……どうなってるんだ?」
そうとは知らない成田はシャーペンに手を伸ばし、拾い上げようとした。
その前に蒼劔がシャーペンを奪い、刀を刺す。シャーペンは「ギャァァ……」と、か細い悲鳴を上げながら青い光の粒子となって消滅した。
『ヌワァァイス! 蒼劔氏ぃ、ミッショォンコンプリィィィトゥーッ! これで陽斗氏のフレンズ、成田氏の未来は救われたゾ! ヤッタネ!』
「……このことは陽斗には秘密にしておかねばならんな。成田が妖怪になりかけていたなど、口が裂けても言えん」
蒼劔は刀を左手へと戻し、成田が塾へ戻っていくのを見届けると、節木荘へ帰っていった。
(第3.5話「成田、塾へ行く」終わり)
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
Bグループの少年
櫻井春輝
青春
クラスや校内で目立つグループをA(目立つ)のグループとして、目立たないグループはC(目立たない)とすれば、その中間のグループはB(普通)となる。そんなカテゴリー分けをした少年はAグループの悪友たちにふりまわされた穏やかとは言いにくい中学校生活と違い、高校生活は穏やかに過ごしたいと考え、高校ではB(普通)グループに入り、その中でも特に目立たないよう存在感を薄く生活し、平穏な一年を過ごす。この平穏を逃すものかと誓う少年だが、ある日、特A(特に目立つ)の美少女を助けたことから変化を始める。少年は地味で平穏な生活を守っていけるのか……?
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
隣の家に住むイクメンの正体は龍神様でした~社無しの神とちびっ子神使候補たち
鳴澤うた
キャラ文芸
失恋にストーカー。
心身ともにボロボロになった姉崎菜緒は、とうとう道端で倒れるように寝てしまって……。
悪夢にうなされる菜緒を夢の中で救ってくれたのはなんとお隣のイクメン、藤村辰巳だった。
辰巳と辰巳が世話する子供たちとなんだかんだと交流を深めていくけれど、子供たちはどこか不可思議だ。
それもそのはず、人の姿をとっているけれど辰巳も子供たちも人じゃない。
社を持たない龍神様とこれから神使となるため勉強中の動物たちだったのだ!
食に対し、こだわりの強い辰巳に神使候補の子供たちや見守っている神様たちはご不満で、今の現状を打破しようと菜緒を仲間に入れようと画策していて……
神様と作る二十四節気ごはんを召し上がれ!
おっ☆パラ
うらたきよひこ
キャラ文芸
こんなハーレム展開あり? これがおっさんパラダイスか!?
新米サラリーマンの佐藤一真がなぜかおじさんたちにモテまくる。大学教授やガテン系現場監督、エリートコンサル、老舗料理長、はたまた流浪のバーテンダーまで、個性派ぞろい。どこがそんなに“おじさん心”をくすぐるのか? その天賦の“モテ力”をご覧あれ!
【BL】どうやら精霊術師として召喚されたようですが5分でクビになりましたので、最高級クラスの精霊獣と駆け落ちしようと思います。
riy
BL
風呂でまったりしている時に突如異世界へ召喚された千颯(ちはや)。
召喚されたのはいいが、本物の聖女が現れたからもう必要ないと5分も経たない内にお役御免になってしまう。
しかも元の世界へも帰れず、あろう事か風呂のお湯で流されてしまった魔法陣を描ける人物を探して直せと無茶振りされる始末。
別邸へと通されたのはいいが、いかにも出そうな趣のありすぎる館であまりの待遇の悪さに愕然とする。
そんな時に一匹のホワイトタイガーが現れ?
最高級クラスの精霊獣(人型にもなれる)×精霊術師(本人は凡人だと思ってる)
※コメディよりのラブコメ。時にシリアス。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる