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第5.5話「スイカ・ロシアンルーレット」
弐:霊留マッテマス試験紙
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稲葉心霊相談所の事務所は「スイカ」と書かれた段ボール箱で埋まっていた。
崩れ落ちない程度に積まれ、部屋に圧迫感を与えている。窓も段ボール箱で塞がれて見えなかった。
入り口から応接間へと通じる狭い道だけは確保されていたが、これもいつ埋まるか時間の問題だった。
一同はドアから中を覗きこみ、あまりの惨状に絶句した。
「なんじゃこりゃ!」
「い、今からお引越しでもするんですか?」
「すごい段ボール箱の量……スーパーのバイトしてた頃を思い出すなー」
皆が驚く中、陽斗はスーパーのバックヤードに置かれていた大量の在庫を思い出し、懐かしくなった。ちなみにそのスーパーは陽斗がバイトに入った1ヶ月後に店長が売り上げ金を持ち逃げし、閉店した。
「散らかっておって悪いのお。好きな席に座っとくれ。まずは検査を済ませよう」
稲葉は箱と箱の狭い隙間を器用に通り、部屋の奥へと進んでいく。
「……マジか」
「成田君、早く入りたまえよ。後がつかえてるんだから」
「え、俺が先?」
陽斗達も彼に倣い、箱を崩さぬよう慎重に入っていった。テーブルを挟んで向かい合わせに置かれた長椅子に各々座り、稲葉を待つ。
蒼劔は陽斗が座っている長椅子の背もたれに腰掛け、部屋の様子を窺った。わずかに感じる妖気をたどった先には、業務用の大きな冷蔵庫が置かれていた。
入口から見て右手に置かれていたのだが、そこだけ不自然に段ボール箱の壁が取り払われていた。
「……あれか」
ふと、陽斗の向かいに座っている不知火に視線を向けると、彼も冷蔵庫を見つめていた。他のメンバーは冷蔵庫には見向きもせず、部屋を埋め尽くす段ボール箱に夢中になっていた。
「さ、みんなこれを手に持っとってくれ」
そこへ稲葉が漆塗りの黒い箱を持って、戻ってきた。段ボール箱の壁の向こうにある作業机から持ってきたらしい。
箱のフタを開くと、小さな黒い短冊が何枚も入っていた。
「稲葉さん、これは?」
岡本は箱を覗きこみ、稲葉に尋ねる。短冊の撮影も怠らない。
「これは霊留マッテマス試験紙だ。これに触るだけで、霊に憑依されておらんか分かるんだ」
稲葉は霊留マッテマス試験紙をピンセットで丁寧に持ち上げ、1人1枚ずつ渡していった。憑依された成田と神服部以外のメンバーにも渡していく。
「リトマス試験紙?」
「そういえば、大きさも形もそっくりね」
「まさに、その通りだ。リトマス試験紙をモデルに作られたらしい。これもリトマス試験紙同様、色の変化で憑依されているかどうか分かるのだ。何も憑依されていなければ変化なし、憑依されておれば赤くなるように出来ておる。念のため、全員検査しておこう。自覚がないだけで、何かに憑依されておるかもしれんからの」
陽斗も稲葉から紙を受け取り、ジッと紙を見つめる。蒼劔も後ろから紙の変化を見守った。
すると、陽斗が握っている箇所が薄らと赤みを帯び、紙全体に広がっていった。完全に赤くはならないものの、色の変化は明らかだった。
「すっげぇ! 陽斗、赤くなってんじゃん! 俺なんか、憑依されてたのに黒いままだぜ?!」
「本当かね?! ちょっと写真をば!」
「贄原君、大丈夫? 変な声とか聞こえてない?」
陽斗の紙を見た成田と岡本は驚き、神服部は心配そうに見つめる。
陽斗は周囲に霊がいないのを確認し、首を傾げた。
「おかしいなー。この紙、元々赤かったんじゃない?」
「どれどれ……」
稲葉も陽斗の紙を覗き込み、紙の色を確認した。
「ふむ、憑依はされておらんようだの。どうやら、この場にいない霊がお主に執着しておるようだ。儂の水晶のブレスレットで防がれておらんということは悪霊ではないはずだから、危害は加えてこんだろう。君は心優しい性格だから、霊も寄ってきやすいのだよ」
「そっかぁ。それなら安心だね!」
ほっとする陽斗に対し、蒼劔は「安心するな」と忠告した。
「今は良い霊でも、いずれ悪霊になる可能性は十分ある。油断はできん」
「はーい」
陽斗は素直に蒼劔の言うことに応じ、頷く。
その時、「あの」と不知火が稲葉を呼んだ。紙を持っていない方の手で小さく挙手し、もう一方の手で持っている霊留マッテマス試験紙を指差した。
「この状態は、どのような意味があるのでしょうか?」
「うむ。見せて、み……っ?!」
稲葉は不知火が持っていた霊留マッテマス試験紙を見て、青ざめた。
陽斗達も不知火の霊留マッテマス試験紙に目を向け、「うわっ」と声を上げた。その紙は元が黒い紙だったとは思えないほど真っ赤に染まり、ふやけていた。
「先生の紙、ヤバくないっすか?!」
「こっそり鼻血を出したわけじゃないんですよね?」
「これはすごい! 一体どんだけの霊に憑かれているんだい?!」
興奮する陽斗達同様、稲葉も狼狽した様子で不知火の霊力を確認する。と言っても、先ほども階段で再三確かめたため、思っていたような異常は見つけられなかった。
「信じられん……これは100、いや1000か? 憑依こそされてはおらんようだが、今この瞬間にも尋常ではない量の霊達から怨まれておる。1人の人間が耐えられる怨念ではないぞ?!」
「……なるほど。そういうことだったのか」
皆が動揺する中、不知火は平然と霊留マッテマス試験紙をティッシュに包むと、近くに置かれていたゴミ箱へ捨てた。
すぐさま岡本が回収に走ったが「触らぬ方が良い」と稲葉に止められた。
「あれは触れた人間に留まっておる霊の霊力の一部を抽出するものだ。むやみに触れん方がいい」
「えー! もったいなーい!」
岡本はぶーぶーと文句を言いながらも、不知火の霊留マッテマス試験紙は拾わず、渋々席に戻っていった。
「……すぐにしかる術者を手配しよう。今は安定しておるようだが、いつ状態が急変するかも分からんからの」
稲葉はズボンのポケットからスマホを取り出し、急いで何処かへ連絡しようとしたが、不知火は彼のスマホをつまみ上げ、「お構いなく」と断った。
「明日も仕事がありますから、今この町を離れるわけにはいかないのですよ。何かあれば、頼らせてもらうかもしれませんが」
「ぬう……」
稲葉は不知火に眼鏡の向こうから鋭く射抜かれ、黙り込む。稲葉の忠告を現実のものと受け入れた上で、「自分には関わるな」と言いたげな眼差しだった。
「えーっ! 先生、除霊してもらった方がいいですよ!」
「霊留マッテマス試験紙だって、あんなに真っ赤になってたじゃないっすか!」
「そうですよ! 何かあってからでは遅いですし!」
「私も同行して、実際に除霊をこの目で見てみたいです!」
陽斗達は心配そうに不知火を見上げる。岡本だけは残念そうだったが、いつものことなので誰もつっこまなかった。
不知火は生徒達に心配されても「大丈夫だよ」と考えを変えず、稲葉のスマホに登録されている連絡先を勝手に見ていた。熱心に画面をスクロールし、目を走らせている。
するとそれを見ていた蒼劔が彼の背後に立ち、尋ねた。
「誰を探しているんだ?」
「……」
不知火は一瞬、画面を操作する指を止めたが、すぐに作業に戻った。
「申し訳ないが、生徒達に冷たい水かお茶をもらえないだろうか? 深夜とはいえ、蒸し暑いのでね。熱中症にでもなって倒れられると困るんだよ」
「う、うむ。少し待っておれ」
稲葉は自分のスマホが勝手に使われていることに複雑そうな表情を見せながらも、台所へ向かった。まさか不知火が無断でスマホに登録されている連絡先を見ているとは考えもしなかった。
「不知火先生、そんなにスマホが珍しいのかなー?」
「そうじゃね? 先生、ガラケーだから」
陽斗とオカルト研究部のメンバー達も珍しそうに見るものの、特に気に留めることはなかった。
やがて不知火は全ての連絡先を確認し終えるとホッと息を吐き、麦茶を入れたコップをお盆に載せて戻ってきた稲葉に返した。
「ありがとうございました。とても参考になりました」
「は、はぁ……」
稲葉は戸惑いながらもスマホを受け取り、ポケットへ仕舞った。彼にも不知火の意図は分からず「ガラケーからスマホに乗り換えるつもりなのだろうか?」と首を傾げた。
崩れ落ちない程度に積まれ、部屋に圧迫感を与えている。窓も段ボール箱で塞がれて見えなかった。
入り口から応接間へと通じる狭い道だけは確保されていたが、これもいつ埋まるか時間の問題だった。
一同はドアから中を覗きこみ、あまりの惨状に絶句した。
「なんじゃこりゃ!」
「い、今からお引越しでもするんですか?」
「すごい段ボール箱の量……スーパーのバイトしてた頃を思い出すなー」
皆が驚く中、陽斗はスーパーのバックヤードに置かれていた大量の在庫を思い出し、懐かしくなった。ちなみにそのスーパーは陽斗がバイトに入った1ヶ月後に店長が売り上げ金を持ち逃げし、閉店した。
「散らかっておって悪いのお。好きな席に座っとくれ。まずは検査を済ませよう」
稲葉は箱と箱の狭い隙間を器用に通り、部屋の奥へと進んでいく。
「……マジか」
「成田君、早く入りたまえよ。後がつかえてるんだから」
「え、俺が先?」
陽斗達も彼に倣い、箱を崩さぬよう慎重に入っていった。テーブルを挟んで向かい合わせに置かれた長椅子に各々座り、稲葉を待つ。
蒼劔は陽斗が座っている長椅子の背もたれに腰掛け、部屋の様子を窺った。わずかに感じる妖気をたどった先には、業務用の大きな冷蔵庫が置かれていた。
入口から見て右手に置かれていたのだが、そこだけ不自然に段ボール箱の壁が取り払われていた。
「……あれか」
ふと、陽斗の向かいに座っている不知火に視線を向けると、彼も冷蔵庫を見つめていた。他のメンバーは冷蔵庫には見向きもせず、部屋を埋め尽くす段ボール箱に夢中になっていた。
「さ、みんなこれを手に持っとってくれ」
そこへ稲葉が漆塗りの黒い箱を持って、戻ってきた。段ボール箱の壁の向こうにある作業机から持ってきたらしい。
箱のフタを開くと、小さな黒い短冊が何枚も入っていた。
「稲葉さん、これは?」
岡本は箱を覗きこみ、稲葉に尋ねる。短冊の撮影も怠らない。
「これは霊留マッテマス試験紙だ。これに触るだけで、霊に憑依されておらんか分かるんだ」
稲葉は霊留マッテマス試験紙をピンセットで丁寧に持ち上げ、1人1枚ずつ渡していった。憑依された成田と神服部以外のメンバーにも渡していく。
「リトマス試験紙?」
「そういえば、大きさも形もそっくりね」
「まさに、その通りだ。リトマス試験紙をモデルに作られたらしい。これもリトマス試験紙同様、色の変化で憑依されているかどうか分かるのだ。何も憑依されていなければ変化なし、憑依されておれば赤くなるように出来ておる。念のため、全員検査しておこう。自覚がないだけで、何かに憑依されておるかもしれんからの」
陽斗も稲葉から紙を受け取り、ジッと紙を見つめる。蒼劔も後ろから紙の変化を見守った。
すると、陽斗が握っている箇所が薄らと赤みを帯び、紙全体に広がっていった。完全に赤くはならないものの、色の変化は明らかだった。
「すっげぇ! 陽斗、赤くなってんじゃん! 俺なんか、憑依されてたのに黒いままだぜ?!」
「本当かね?! ちょっと写真をば!」
「贄原君、大丈夫? 変な声とか聞こえてない?」
陽斗の紙を見た成田と岡本は驚き、神服部は心配そうに見つめる。
陽斗は周囲に霊がいないのを確認し、首を傾げた。
「おかしいなー。この紙、元々赤かったんじゃない?」
「どれどれ……」
稲葉も陽斗の紙を覗き込み、紙の色を確認した。
「ふむ、憑依はされておらんようだの。どうやら、この場にいない霊がお主に執着しておるようだ。儂の水晶のブレスレットで防がれておらんということは悪霊ではないはずだから、危害は加えてこんだろう。君は心優しい性格だから、霊も寄ってきやすいのだよ」
「そっかぁ。それなら安心だね!」
ほっとする陽斗に対し、蒼劔は「安心するな」と忠告した。
「今は良い霊でも、いずれ悪霊になる可能性は十分ある。油断はできん」
「はーい」
陽斗は素直に蒼劔の言うことに応じ、頷く。
その時、「あの」と不知火が稲葉を呼んだ。紙を持っていない方の手で小さく挙手し、もう一方の手で持っている霊留マッテマス試験紙を指差した。
「この状態は、どのような意味があるのでしょうか?」
「うむ。見せて、み……っ?!」
稲葉は不知火が持っていた霊留マッテマス試験紙を見て、青ざめた。
陽斗達も不知火の霊留マッテマス試験紙に目を向け、「うわっ」と声を上げた。その紙は元が黒い紙だったとは思えないほど真っ赤に染まり、ふやけていた。
「先生の紙、ヤバくないっすか?!」
「こっそり鼻血を出したわけじゃないんですよね?」
「これはすごい! 一体どんだけの霊に憑かれているんだい?!」
興奮する陽斗達同様、稲葉も狼狽した様子で不知火の霊力を確認する。と言っても、先ほども階段で再三確かめたため、思っていたような異常は見つけられなかった。
「信じられん……これは100、いや1000か? 憑依こそされてはおらんようだが、今この瞬間にも尋常ではない量の霊達から怨まれておる。1人の人間が耐えられる怨念ではないぞ?!」
「……なるほど。そういうことだったのか」
皆が動揺する中、不知火は平然と霊留マッテマス試験紙をティッシュに包むと、近くに置かれていたゴミ箱へ捨てた。
すぐさま岡本が回収に走ったが「触らぬ方が良い」と稲葉に止められた。
「あれは触れた人間に留まっておる霊の霊力の一部を抽出するものだ。むやみに触れん方がいい」
「えー! もったいなーい!」
岡本はぶーぶーと文句を言いながらも、不知火の霊留マッテマス試験紙は拾わず、渋々席に戻っていった。
「……すぐにしかる術者を手配しよう。今は安定しておるようだが、いつ状態が急変するかも分からんからの」
稲葉はズボンのポケットからスマホを取り出し、急いで何処かへ連絡しようとしたが、不知火は彼のスマホをつまみ上げ、「お構いなく」と断った。
「明日も仕事がありますから、今この町を離れるわけにはいかないのですよ。何かあれば、頼らせてもらうかもしれませんが」
「ぬう……」
稲葉は不知火に眼鏡の向こうから鋭く射抜かれ、黙り込む。稲葉の忠告を現実のものと受け入れた上で、「自分には関わるな」と言いたげな眼差しだった。
「えーっ! 先生、除霊してもらった方がいいですよ!」
「霊留マッテマス試験紙だって、あんなに真っ赤になってたじゃないっすか!」
「そうですよ! 何かあってからでは遅いですし!」
「私も同行して、実際に除霊をこの目で見てみたいです!」
陽斗達は心配そうに不知火を見上げる。岡本だけは残念そうだったが、いつものことなので誰もつっこまなかった。
不知火は生徒達に心配されても「大丈夫だよ」と考えを変えず、稲葉のスマホに登録されている連絡先を勝手に見ていた。熱心に画面をスクロールし、目を走らせている。
するとそれを見ていた蒼劔が彼の背後に立ち、尋ねた。
「誰を探しているんだ?」
「……」
不知火は一瞬、画面を操作する指を止めたが、すぐに作業に戻った。
「申し訳ないが、生徒達に冷たい水かお茶をもらえないだろうか? 深夜とはいえ、蒸し暑いのでね。熱中症にでもなって倒れられると困るんだよ」
「う、うむ。少し待っておれ」
稲葉は自分のスマホが勝手に使われていることに複雑そうな表情を見せながらも、台所へ向かった。まさか不知火が無断でスマホに登録されている連絡先を見ているとは考えもしなかった。
「不知火先生、そんなにスマホが珍しいのかなー?」
「そうじゃね? 先生、ガラケーだから」
陽斗とオカルト研究部のメンバー達も珍しそうに見るものの、特に気に留めることはなかった。
やがて不知火は全ての連絡先を確認し終えるとホッと息を吐き、麦茶を入れたコップをお盆に載せて戻ってきた稲葉に返した。
「ありがとうございました。とても参考になりました」
「は、はぁ……」
稲葉は戸惑いながらもスマホを受け取り、ポケットへ仕舞った。彼にも不知火の意図は分からず「ガラケーからスマホに乗り換えるつもりなのだろうか?」と首を傾げた。
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