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第5話「節木高校七不思議」
目白先生の妖怪学講座 第5回
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私だ、目白だ。
今回は節木高校に住み着いていた霊達を紹介しようと思う。
贄原君達を怖がらせた彼らだが、その半生は悲劇としか言いようがないものが多いようだ。
『小桜マチ』
首吊り桜に憑依していた女子生徒の霊。
卒業式の日に、ずっと片想いしていた先輩に桜の木の下で告白したところ、「彼女がいるから」と即座にフラれた。
そのショックから、告白した桜の木で首を吊り、自殺。「先輩」を道連れにしようとずっと待っていたが、遂に彼が来ることはなかった。
というのも、彼は小桜マチが自殺した翌日に自室で同じように首を吊って、自殺している。部屋の荒れ具合や、小桜マチへの懺悔の言葉がビッシリと書き綴られたノートが残っていることから、小桜マチが無意識のうちに彼を呪い殺していたと思われる。彼の恋人もその翌日に自室で首を吊り、自殺したそうだ。
遠井君を先輩だと勘違いしたのは、今の彼女にとって男子生徒は「先輩」、女子生徒は「先輩の彼女」だと認識していたためだと思われる。
近づいた者の首を絞め、あたかも桜の木で首吊り自殺したように見せかけていた。
あの木には彼女の他にも、彼女によって殺された者達の霊が取り憑いていたが、彼女が表に出ている間は恐ろしくて引っ込んでいたらしい。成仏も出来ず、困っていたようだが、蒼劔君が女子生徒を斬った際に彼らも一緒に消滅した。良かったね。
『二階堂フミヤ』
教室棟3階西階段に現れていた男子生徒の霊。
生前から「他人に踏まれるのが好き」という変わった嗜好を持っており、よく階段のすぐそばで寝そべっていたらしい。
死ぬ直前も階段の近くで寝転がり、踏まれるのを待っていた。しかし、彼を迷惑に思っていた女子生徒からバケツで水をかけられ、あまりの冷たさに慌てて階下へ逃走しようとしたところ、階段を踏み外し、落下。頭部を強打し、出血多量で死んでしまった。
ちなみに、踏むのは男子でも女子でもいいらしく、そのせいで双方から「変態」呼ばわりされていた。教師や家族も彼の嗜好を拒絶し、孤独な学校生活を送っていたようだ。
岡本君の言うような悪霊ではなかっため、他の七不思議に比べれば、だいぶ安全な噂だったと言える。
『三島 蔵太郎』
教室棟3階東男子トイレに住み着いていた男子生徒の霊。
数十年前、学校で「トイレの花子さん」の噂が流行っていた頃、友人の山田君に誘われ、肝試しの脅かし役を買って出たが、トラブルにより取り残され、「幽霊の学校」に迷い込んでしまい、そのまま霊になってしまった。
トイレの花子さんと同様、ドアを3回ノックし、呼びかけると現れる。
霊になったことにかなりのショックを受けており、山田君に強い恨みを持っている。そのため男子生徒は全員、山田君だと認識し、襲いかかってくる。
彼の事件があって以降、節木高校では夜間の監視が厳重になった。宿直制度が廃止されて以降は監視カメラが導入され、無断で校内へ入る者は少なくなったらしい。しかしどういうわけか度々故障し、上手く録画が出来なかったり、誰もいないのに声が録音されていたりしているそうだ。不思議だね。
『五十君奏太』
夜な夜な音楽室でピアノを奏でていた男子生徒。生前は将来を有望視されていた天才ピアニストだったが、病死した。学校では友達が出来ず、ピアノだけが心の拠り所だったようだ。
彼によって手をピアノのフタで挟まれた人間は数知れず、授業以外では弾いてはいけないことになっていたらしい。それでも弾く人間が後を経たなかったそうだが。
ちなみに好きな曲は「月光」ではなく、「ラ・カンパネラ」だそうだ。もしこちらの曲が課題曲だったら、それなりの腕のピアニストを連れて来る羽目になっていたかもしれないね。
『六腑骨次郎』
動く骨格標本の元になった理科教師。
噂では「事件を隠蔽するために骨格標本にされた」ことになっていたが、実際は「自分が死んだら、骨格標本にして寄贈して欲しい」と頼んでいたため。
実験が大好きで、生徒からも人気が高かったそうだ。硫酸を手に追いかけてきたのは、贄原君達と一緒に実験がしたかったからだったのだろうね。
『幽霊の学校の生徒達』
節木高校で死んだ生徒の霊達。0時の始業チャイムで現れ、廊下を埋め尽くす。
基本危害を加えないのだが、蒼劔君が霊を滅したせいで「自分も成仏したい」と考え、襲いかかってきたようだ。
日の出までに学校から出られないと「幽霊の学校」に閉じ込められ、自分も幽霊となって二度と出られなくなってしまう。男子トイレの太郎くんもその被害者だね。
その人数はあまりにも多く、蒼劔君ですら苦戦するほど。いつか全員が成仏する日は来るのだろうか?
如何だっただろうか。
節木高校がこうなってしまったのは贄原君の霊力が急上昇したのが原因の一端だと思うのだが、そもそもそうなったキッカケは何なのだろう?
そして、またも現れた猫の面の女子生徒の正体とは?
では、また次回。
今回は節木高校に住み着いていた霊達を紹介しようと思う。
贄原君達を怖がらせた彼らだが、その半生は悲劇としか言いようがないものが多いようだ。
『小桜マチ』
首吊り桜に憑依していた女子生徒の霊。
卒業式の日に、ずっと片想いしていた先輩に桜の木の下で告白したところ、「彼女がいるから」と即座にフラれた。
そのショックから、告白した桜の木で首を吊り、自殺。「先輩」を道連れにしようとずっと待っていたが、遂に彼が来ることはなかった。
というのも、彼は小桜マチが自殺した翌日に自室で同じように首を吊って、自殺している。部屋の荒れ具合や、小桜マチへの懺悔の言葉がビッシリと書き綴られたノートが残っていることから、小桜マチが無意識のうちに彼を呪い殺していたと思われる。彼の恋人もその翌日に自室で首を吊り、自殺したそうだ。
遠井君を先輩だと勘違いしたのは、今の彼女にとって男子生徒は「先輩」、女子生徒は「先輩の彼女」だと認識していたためだと思われる。
近づいた者の首を絞め、あたかも桜の木で首吊り自殺したように見せかけていた。
あの木には彼女の他にも、彼女によって殺された者達の霊が取り憑いていたが、彼女が表に出ている間は恐ろしくて引っ込んでいたらしい。成仏も出来ず、困っていたようだが、蒼劔君が女子生徒を斬った際に彼らも一緒に消滅した。良かったね。
『二階堂フミヤ』
教室棟3階西階段に現れていた男子生徒の霊。
生前から「他人に踏まれるのが好き」という変わった嗜好を持っており、よく階段のすぐそばで寝そべっていたらしい。
死ぬ直前も階段の近くで寝転がり、踏まれるのを待っていた。しかし、彼を迷惑に思っていた女子生徒からバケツで水をかけられ、あまりの冷たさに慌てて階下へ逃走しようとしたところ、階段を踏み外し、落下。頭部を強打し、出血多量で死んでしまった。
ちなみに、踏むのは男子でも女子でもいいらしく、そのせいで双方から「変態」呼ばわりされていた。教師や家族も彼の嗜好を拒絶し、孤独な学校生活を送っていたようだ。
岡本君の言うような悪霊ではなかっため、他の七不思議に比べれば、だいぶ安全な噂だったと言える。
『三島 蔵太郎』
教室棟3階東男子トイレに住み着いていた男子生徒の霊。
数十年前、学校で「トイレの花子さん」の噂が流行っていた頃、友人の山田君に誘われ、肝試しの脅かし役を買って出たが、トラブルにより取り残され、「幽霊の学校」に迷い込んでしまい、そのまま霊になってしまった。
トイレの花子さんと同様、ドアを3回ノックし、呼びかけると現れる。
霊になったことにかなりのショックを受けており、山田君に強い恨みを持っている。そのため男子生徒は全員、山田君だと認識し、襲いかかってくる。
彼の事件があって以降、節木高校では夜間の監視が厳重になった。宿直制度が廃止されて以降は監視カメラが導入され、無断で校内へ入る者は少なくなったらしい。しかしどういうわけか度々故障し、上手く録画が出来なかったり、誰もいないのに声が録音されていたりしているそうだ。不思議だね。
『五十君奏太』
夜な夜な音楽室でピアノを奏でていた男子生徒。生前は将来を有望視されていた天才ピアニストだったが、病死した。学校では友達が出来ず、ピアノだけが心の拠り所だったようだ。
彼によって手をピアノのフタで挟まれた人間は数知れず、授業以外では弾いてはいけないことになっていたらしい。それでも弾く人間が後を経たなかったそうだが。
ちなみに好きな曲は「月光」ではなく、「ラ・カンパネラ」だそうだ。もしこちらの曲が課題曲だったら、それなりの腕のピアニストを連れて来る羽目になっていたかもしれないね。
『六腑骨次郎』
動く骨格標本の元になった理科教師。
噂では「事件を隠蔽するために骨格標本にされた」ことになっていたが、実際は「自分が死んだら、骨格標本にして寄贈して欲しい」と頼んでいたため。
実験が大好きで、生徒からも人気が高かったそうだ。硫酸を手に追いかけてきたのは、贄原君達と一緒に実験がしたかったからだったのだろうね。
『幽霊の学校の生徒達』
節木高校で死んだ生徒の霊達。0時の始業チャイムで現れ、廊下を埋め尽くす。
基本危害を加えないのだが、蒼劔君が霊を滅したせいで「自分も成仏したい」と考え、襲いかかってきたようだ。
日の出までに学校から出られないと「幽霊の学校」に閉じ込められ、自分も幽霊となって二度と出られなくなってしまう。男子トイレの太郎くんもその被害者だね。
その人数はあまりにも多く、蒼劔君ですら苦戦するほど。いつか全員が成仏する日は来るのだろうか?
如何だっただろうか。
節木高校がこうなってしまったのは贄原君の霊力が急上昇したのが原因の一端だと思うのだが、そもそもそうなったキッカケは何なのだろう?
そして、またも現れた猫の面の女子生徒の正体とは?
では、また次回。
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