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第4話「贄原くんの災厄な五日間 黒縄の逆襲」
5日目:救出
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エレベーターのワイヤーが斧に切られた直後、陽斗は宇宙に来たのかと錯覚した。
というのも、彼は突然エレベーターが落下したことで床から投げ出され、エレベーターの中で宙に浮いていたのだ。
だからと言って、エレベーターの中で自由に動けるわけではなく、陽斗はその場で浮いているしかなかった。
「うわぁぁぁぁぁっ!」
原黒井ビルの最上階から1階に到達するまではわずか数秒だった。
その間、陽斗はただただ悲鳴を上げ続けていた。彼はエレベーターのワイヤーが切れたことを知らなかったが、物凄いスピードで急降下していくエレベーターの中で死を感じていた。
(これ……僕、死ぬな)
数秒の間、今まで生きてきた中で見た光景が、陽斗の頭の中で蘇った。それはまさに、走馬灯というやつだった。
両親と祖母と過ごした幼い日々。毎日が穏やかで、平和だった。
(お父さん、お母さん、おばあちゃん……こんな早く再会するなんて、ゴメン)
家族亡き後、預けられた養護施設で先住の年上の子供達にいじめられ、肩身の狭い思いをした。
彼らが施設を卒業し、「自分は年下の子達に優しくするぞ」と思っていたら、今度はその年下の子供達にいじめられた。それでも陽斗はめげずに優しく接し続けた結果、彼が高校進学を機に施設を去る際には、誰もが泣いて送り出してくれた。
(みんな、元気かなぁ……)
節木高校に進学し、1人暮らしを始めてからはバイト地獄だった。幸運を求めて、パチモン開運アイテムに手を出し、莫大な借金を背負う羽目にもなった。
(もう店長に心配かけないって、決めてたのに……)
毎日辛かったが、学校で友人の成田や飯沼と過ごす時間だけは輝いていた。成田から真偽不明のオカルト話を聴きながら、飯沼から恵んでもらった弁当を食べる休み時間の、何と有意義だったことか。
(成田君、最後にお祭りで会えて良かったなぁ……飯沼さんとも会いたかったなぁ)
そして先週起きた黒縄による廃工場への拉致と、蒼劔との出会い。初めて蒼劔を見た瞬間は、1週間経っても鮮明に覚えていた。
今まで見てきた陽斗の世界は、蒼劔と出会ったことで一変した。彼の周りには妖怪や霊が溢れ、本物だと思っていた開運グッズと霊能力者はパチモンで、永久に返せないと思っていた借金はプラスになった。術者の稲葉、心優しい鬼の朱羅、なんかよく分からない名前の妖怪の五代とも知り合えた。
(稲葉さん……貴方が作った魔具のお陰で、僕は何度も命を救われたよ。朱羅さんと五代さんも、せっかく助けてくれたのに……)
蒼劔と出会ったのはつい最近のはずなのに、陽斗にはもっと長い時間を彼と共に過ごしているような気がした。
だからこそ、こうして走馬灯を見ながらも、陽斗は蒼劔が助けに来ると信じていた。
(蒼劔君……僕、信じるよ。君が絶対に僕を助けてくれるって)
陽斗は来るべき衝撃に備え、ぎゅっと目を瞑る。
エレベーターは間もなく1階に到達しようとしていたが、底がなかった。1階から地下は異界に繋がっており、龍穴がある地下深くまで続いていた。
(だって君は人間を救う、正義の鬼なんだから)
・
陽斗を載せたエレベーターが1階に到達した瞬間、蒼劔は扉を向いて立った際に背中側になるエレベーターの壁をすり抜け、エレベーターの中へ飛び込んだ。
その勢いのまま、宙に浮いていた陽斗を抱え、五代があらかじめ開けておいた1階の扉から脱出した。両足で床にブレーキをかけ、エレベーターの対面にある壁にぶつかる前に、停止した。
エレベーターは無人のまま、地下深くにある龍穴へと落下していき、姿を消した。
「……大丈夫か? 陽斗」
「ふぇ?」
あまりの一瞬の出来事に、陽斗の理解は追いついていなかった。彼にしてみれば、気づいたらエレベーターから脱出していた、という不思議な状況だった。しかも、ずっと待っていた蒼劔が目の前にいる。
陽斗は自分が助かった安堵よりも、蒼劔が助けに来てくれた喜びの方が勝った。
「蒼劔君! やっぱり助けに来てくれたんだね!」
「当たり前だろ。それが俺の使命だからな」
蒼劔もいつも通りの陽斗を目にし、ホッとしたように微笑む。
しかしすぐに険しい表情で上の階を睨むと、陽斗を抱えたまま原黒井ビルから出た。
「蒼劔君、何処行くつもり?! まだ中に朱羅さんがいるんだよ?!」
蒼劔は黙ったまま陽斗を外へ連れ出すと地面へ下ろし、陽斗の目を真っ直ぐ見て言った。
「陽斗、お前は俺が黒縄とケリをつけてくるまで、絶対に中へ入ってくるな。あいつは焦熱や炎熱とは違う。正真正銘の悪党だ。朱羅が外へ出てきたら、何処か別の場所で身を隠していろ。いいな?」
確認こそしているが、それは陽斗に対する命令だった。拒否権はなく、蒼劔はただ陽斗からの返答を求めていた。
しかし陽斗は「うん」とは言わなかった。
「待ってよ! 黒縄君の話を聞いてあげて! あの子は悪い術者さんのせいで、無理に妖力を集めてるだけなんだよ!」
「……あいつが言っていることは間違っている」
陽斗の口から黒縄の話が出た途端、蒼劔の目が一瞬で冷たいものへと変わる。それは黒縄への憎悪の他に、何か別の感情が含まれているようだった。
今の彼には、鈍感な陽斗ですらゾッとさせる恐ろしさがあった。
「あいつを今の体にした術者……“目白”が、俺を救った目白と同じ術者であるはずがない」
「目白さん……?」
初めて聞いた名前だった。おそらく、以前蒼劔が言っていた「自分を救った人物」なのだろう。
「その術者さんって、一体……」
「……今は黒縄を倒す方が先だ。お前はここで隠れて待っていろ」
蒼劔は陽斗を原黒井ビルの前に植えられている街路樹の陰にしゃがませ、足早にビルの中へ戻っていった。
「待って! 僕も、」
陽斗も立ち上がり、後を追おうとしたが、先ほど焦熱と炎熱から庇った際に、誤って彼に切られた瞬間が脳裏をよぎり、足を止めた。
「そっか……蒼劔君は僕を巻き込まないために、僕を外へ出したんだ。ってことは、ますます黒縄君が危ないんじゃ……!」
その時、ビルの最上階から何かが落下し、ビルの横にある空き地へ墜落した。爆弾でも降ってきたのかと思うほどの轟音に、陽斗は思わず耳を塞ぐ。
「な、何が落ちて……?」
空き地から広がった砂埃が収まるのを待ち、落下してきたものへ目を向けると、そこには朱羅が立っていた。
墜落した衝撃で空き地の真ん中に作り上げられたクレーターの中心で両足を広げ、頭上に両手で金棒を掲げている。
「朱羅さん! 何で上から?!」
陽斗は朱羅の姿を見つけ、駆け寄った。
一方、クレーターの中心にいた朱羅は「危なかった……」と安堵したように金棒を地面へ下ろしていた。ふと、自分の元へ近づいてくる足音に気づき、その相手が陽斗だと分かると目を潤ませた。
「は……陽斗殿ー!」
両手で持っていた金棒を片手に持ち替え、クレーターを脱して陽斗へ駆け寄ると、彼を強く抱きしめた。あまりの力強さに、陽斗の顔が青くなる。
「ぐ、ぐるじぃ……」
しかし朱羅は陽斗と再会できた喜びで、我を忘れていた。
「ご無事で良かった……! 私、もうダメだと思っておりました! まさか再びお会い出来るとは……感無量で御座います!」
「あ、ありがとう……うっ」
朱羅はひとしきり再会の喜びに浸ると、陽斗を解放した。陽斗は意識を失う寸前だったが、なんとか持ち堪えた。
「ところで朱羅さん、何で上から落ちてきたの?」
「それが、聞いて下さい!」
朱羅は先程までの歓喜の表情から一転し、怒りを露わにして陽斗へ詰め寄った。
「黒縄様ったら、酷いんですよ! 私が大切にしているこの金棒を、最上階の窓から放り投げたんです!」
「えぇっ?! それは酷い!」
朱羅がどれだけ金棒を愛用しているのか知っている陽斗も、彼を擁護した。
朱羅はいつ何時も金棒を携えていた。車を運転する際も、すぐに構えられるように助手席の足元へ置かれていた。よほど思い入れがあるのだろう。
朱羅は「そうでしょう?!」と涙を浮かべ、怒りを爆発させた。
「私をビルの外へ追い出すためだけに、ここまでしなくたっていいですよねぇ?! いくら裏切ったとはいえ、私はまだ黒縄様の従者なのですよ?! それなのに、“お前は邪魔なんだよ! 大人しく外で待ってろ”ってなんですか?! 納得出来ません!」
「……ん?」
陽斗は途中から朱羅が何に怒っているのか分からなくなり、首を傾げた。
というのも、彼は突然エレベーターが落下したことで床から投げ出され、エレベーターの中で宙に浮いていたのだ。
だからと言って、エレベーターの中で自由に動けるわけではなく、陽斗はその場で浮いているしかなかった。
「うわぁぁぁぁぁっ!」
原黒井ビルの最上階から1階に到達するまではわずか数秒だった。
その間、陽斗はただただ悲鳴を上げ続けていた。彼はエレベーターのワイヤーが切れたことを知らなかったが、物凄いスピードで急降下していくエレベーターの中で死を感じていた。
(これ……僕、死ぬな)
数秒の間、今まで生きてきた中で見た光景が、陽斗の頭の中で蘇った。それはまさに、走馬灯というやつだった。
両親と祖母と過ごした幼い日々。毎日が穏やかで、平和だった。
(お父さん、お母さん、おばあちゃん……こんな早く再会するなんて、ゴメン)
家族亡き後、預けられた養護施設で先住の年上の子供達にいじめられ、肩身の狭い思いをした。
彼らが施設を卒業し、「自分は年下の子達に優しくするぞ」と思っていたら、今度はその年下の子供達にいじめられた。それでも陽斗はめげずに優しく接し続けた結果、彼が高校進学を機に施設を去る際には、誰もが泣いて送り出してくれた。
(みんな、元気かなぁ……)
節木高校に進学し、1人暮らしを始めてからはバイト地獄だった。幸運を求めて、パチモン開運アイテムに手を出し、莫大な借金を背負う羽目にもなった。
(もう店長に心配かけないって、決めてたのに……)
毎日辛かったが、学校で友人の成田や飯沼と過ごす時間だけは輝いていた。成田から真偽不明のオカルト話を聴きながら、飯沼から恵んでもらった弁当を食べる休み時間の、何と有意義だったことか。
(成田君、最後にお祭りで会えて良かったなぁ……飯沼さんとも会いたかったなぁ)
そして先週起きた黒縄による廃工場への拉致と、蒼劔との出会い。初めて蒼劔を見た瞬間は、1週間経っても鮮明に覚えていた。
今まで見てきた陽斗の世界は、蒼劔と出会ったことで一変した。彼の周りには妖怪や霊が溢れ、本物だと思っていた開運グッズと霊能力者はパチモンで、永久に返せないと思っていた借金はプラスになった。術者の稲葉、心優しい鬼の朱羅、なんかよく分からない名前の妖怪の五代とも知り合えた。
(稲葉さん……貴方が作った魔具のお陰で、僕は何度も命を救われたよ。朱羅さんと五代さんも、せっかく助けてくれたのに……)
蒼劔と出会ったのはつい最近のはずなのに、陽斗にはもっと長い時間を彼と共に過ごしているような気がした。
だからこそ、こうして走馬灯を見ながらも、陽斗は蒼劔が助けに来ると信じていた。
(蒼劔君……僕、信じるよ。君が絶対に僕を助けてくれるって)
陽斗は来るべき衝撃に備え、ぎゅっと目を瞑る。
エレベーターは間もなく1階に到達しようとしていたが、底がなかった。1階から地下は異界に繋がっており、龍穴がある地下深くまで続いていた。
(だって君は人間を救う、正義の鬼なんだから)
・
陽斗を載せたエレベーターが1階に到達した瞬間、蒼劔は扉を向いて立った際に背中側になるエレベーターの壁をすり抜け、エレベーターの中へ飛び込んだ。
その勢いのまま、宙に浮いていた陽斗を抱え、五代があらかじめ開けておいた1階の扉から脱出した。両足で床にブレーキをかけ、エレベーターの対面にある壁にぶつかる前に、停止した。
エレベーターは無人のまま、地下深くにある龍穴へと落下していき、姿を消した。
「……大丈夫か? 陽斗」
「ふぇ?」
あまりの一瞬の出来事に、陽斗の理解は追いついていなかった。彼にしてみれば、気づいたらエレベーターから脱出していた、という不思議な状況だった。しかも、ずっと待っていた蒼劔が目の前にいる。
陽斗は自分が助かった安堵よりも、蒼劔が助けに来てくれた喜びの方が勝った。
「蒼劔君! やっぱり助けに来てくれたんだね!」
「当たり前だろ。それが俺の使命だからな」
蒼劔もいつも通りの陽斗を目にし、ホッとしたように微笑む。
しかしすぐに険しい表情で上の階を睨むと、陽斗を抱えたまま原黒井ビルから出た。
「蒼劔君、何処行くつもり?! まだ中に朱羅さんがいるんだよ?!」
蒼劔は黙ったまま陽斗を外へ連れ出すと地面へ下ろし、陽斗の目を真っ直ぐ見て言った。
「陽斗、お前は俺が黒縄とケリをつけてくるまで、絶対に中へ入ってくるな。あいつは焦熱や炎熱とは違う。正真正銘の悪党だ。朱羅が外へ出てきたら、何処か別の場所で身を隠していろ。いいな?」
確認こそしているが、それは陽斗に対する命令だった。拒否権はなく、蒼劔はただ陽斗からの返答を求めていた。
しかし陽斗は「うん」とは言わなかった。
「待ってよ! 黒縄君の話を聞いてあげて! あの子は悪い術者さんのせいで、無理に妖力を集めてるだけなんだよ!」
「……あいつが言っていることは間違っている」
陽斗の口から黒縄の話が出た途端、蒼劔の目が一瞬で冷たいものへと変わる。それは黒縄への憎悪の他に、何か別の感情が含まれているようだった。
今の彼には、鈍感な陽斗ですらゾッとさせる恐ろしさがあった。
「あいつを今の体にした術者……“目白”が、俺を救った目白と同じ術者であるはずがない」
「目白さん……?」
初めて聞いた名前だった。おそらく、以前蒼劔が言っていた「自分を救った人物」なのだろう。
「その術者さんって、一体……」
「……今は黒縄を倒す方が先だ。お前はここで隠れて待っていろ」
蒼劔は陽斗を原黒井ビルの前に植えられている街路樹の陰にしゃがませ、足早にビルの中へ戻っていった。
「待って! 僕も、」
陽斗も立ち上がり、後を追おうとしたが、先ほど焦熱と炎熱から庇った際に、誤って彼に切られた瞬間が脳裏をよぎり、足を止めた。
「そっか……蒼劔君は僕を巻き込まないために、僕を外へ出したんだ。ってことは、ますます黒縄君が危ないんじゃ……!」
その時、ビルの最上階から何かが落下し、ビルの横にある空き地へ墜落した。爆弾でも降ってきたのかと思うほどの轟音に、陽斗は思わず耳を塞ぐ。
「な、何が落ちて……?」
空き地から広がった砂埃が収まるのを待ち、落下してきたものへ目を向けると、そこには朱羅が立っていた。
墜落した衝撃で空き地の真ん中に作り上げられたクレーターの中心で両足を広げ、頭上に両手で金棒を掲げている。
「朱羅さん! 何で上から?!」
陽斗は朱羅の姿を見つけ、駆け寄った。
一方、クレーターの中心にいた朱羅は「危なかった……」と安堵したように金棒を地面へ下ろしていた。ふと、自分の元へ近づいてくる足音に気づき、その相手が陽斗だと分かると目を潤ませた。
「は……陽斗殿ー!」
両手で持っていた金棒を片手に持ち替え、クレーターを脱して陽斗へ駆け寄ると、彼を強く抱きしめた。あまりの力強さに、陽斗の顔が青くなる。
「ぐ、ぐるじぃ……」
しかし朱羅は陽斗と再会できた喜びで、我を忘れていた。
「ご無事で良かった……! 私、もうダメだと思っておりました! まさか再びお会い出来るとは……感無量で御座います!」
「あ、ありがとう……うっ」
朱羅はひとしきり再会の喜びに浸ると、陽斗を解放した。陽斗は意識を失う寸前だったが、なんとか持ち堪えた。
「ところで朱羅さん、何で上から落ちてきたの?」
「それが、聞いて下さい!」
朱羅は先程までの歓喜の表情から一転し、怒りを露わにして陽斗へ詰め寄った。
「黒縄様ったら、酷いんですよ! 私が大切にしているこの金棒を、最上階の窓から放り投げたんです!」
「えぇっ?! それは酷い!」
朱羅がどれだけ金棒を愛用しているのか知っている陽斗も、彼を擁護した。
朱羅はいつ何時も金棒を携えていた。車を運転する際も、すぐに構えられるように助手席の足元へ置かれていた。よほど思い入れがあるのだろう。
朱羅は「そうでしょう?!」と涙を浮かべ、怒りを爆発させた。
「私をビルの外へ追い出すためだけに、ここまでしなくたっていいですよねぇ?! いくら裏切ったとはいえ、私はまだ黒縄様の従者なのですよ?! それなのに、“お前は邪魔なんだよ! 大人しく外で待ってろ”ってなんですか?! 納得出来ません!」
「……ん?」
陽斗は途中から朱羅が何に怒っているのか分からなくなり、首を傾げた。
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