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第4話「贄原くんの災厄な五日間 黒縄の逆襲」
5日目:エレベーターの攻防
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エレベーターの扉は無情にも陽斗の目の前でゆっくりと閉まった。普段ならエレベーターが閉まる音など気にも留めないのに、やけにハッキリと聞こえた。
「ヤバいヤバいヤバい……!」
陽斗は急いで「開」ボタンを押そうともがくが、頑丈な鉄で出来ている鎖はほどけそうもなかった。鉄球が付けられている足に至っては、どんなに力を込めても微動だにしない。
幸い、エレベーターはすぐには動かなかった。エレベーターの中で倒れたまま動けずにいた陽斗は一先ずホッとしたが、「エレベーターが動かないのは、外にいる黒縄君が良からぬことをしているからなのでは」と思うと、恐ろしかった。
拘束も外せず、満足に動くことも出来ない以上、頼りになるのは蒼劔だけだった。
「蒼劔君……もう、さすがに僕と朱羅さんがいないことに気づいてるよね? 助けに来てくれるよね?」
陽斗はそう自分に言い聞かせるが、不安は拭えなかった。
蒼劔は陽斗が拐われた瞬間も前を向いて階段を降りていった。今まではどんな異変に対しても瞬時に反応していた彼が、今回背後で陽斗が拐われていったことに気づかなかったのは不自然だった。
さらに言えば、いつ蒼劔がここへ来てもおかしくないというのに、黒縄が全く焦っていなかったことも気になっていた。
「……もしかして、黒縄君が何かやったのかな? 僕と朱羅さんを蒼劔君に気づかれずに拐えるような鬼だもん。僕の想像もつかないことをやってそうだよね」
陽斗は不安で押し潰されそうになった。
今まではどんな時でも蒼劔が来てくれるという自信があったが、今回の相手はあの黒縄なのだ。
かつて袂を分かった元仲間をも雇い、陽斗と蒼劔の元へ送り込んだ男が、1番厄介な相手である蒼劔を野放しにするはずがなかった。
「まさか、もう殺されてるってことはないよね?! 残りの元地獄八鬼の、“ヤバめサンバ求人”さんに!」
陽斗は蒼劔から聞いていた、残る1人の刺客の名前を口にした。うろ覚えだったので、実際の名前とほぼ間違っていたが、
『それを言うなら、“矢雨丹波弓弦”!』
と、エレベーターのアナウンスから彼の間違いを訂正する声が聞こえてきた。
「それそれ! ……って、五代さん?!」
その声の主は五代だった。突如現れた知人に、陽斗は驚く。
『よっすよっすー。このエレベーター、電源入ってたんでジャックしてみたお! もう陽斗氏が龍穴まで運ばれる心配はないから、安心してくれたまへ!』
「ありがとう、五代さん! ところで、蒼劔君は無事? 僕と朱羅さんがいなくなったことにも気づいてなかったみたいだし、すっごく心配なんだけど!」
『蒼劔氏なら大丈夫! 今、全速力でそっちに向かってるはずだから! 陽斗氏の拘束は朱羅氏が解いてくれる手筈になってるから、チミはマグロのモノマネでもやって、待っててけろ!』
「分かったー! ピチピチピチ……」
その時、エレベーターの扉が開いた。
体を小刻みに動かし、水揚げされたマグロのモノマネをしていた陽斗は「五代さんが開けたのかな?」と思い、目の前で扉が開いていくのを黙って見守っていた。
すると目の前に憤怒の形相の黒縄が現れた。彼は何故か扉の前で腹這いになり、腕を限界まで上げて、外に設置されているエレベーターのボタンを押していた。
「ギャッ! 黒縄君、何でそんな体勢になってるの?!」
「テメェ……やっぱ、五代と手を組んでやがったのか! よくもこいつの意識を戻しやがって!」
黒縄はボタンを押していない方の手の親指で、自身の後ろを指差した。
その先には、陽斗と一緒に黒縄に連れ去られてきた朱羅がいた。腹這いになっている黒縄の腰にしがみつき、上から押さえつけている。あれでは黒縄も満足に動けないだろう。
朱羅の姿はエレベーターの明かりに照らされ、陽斗の目にも彼の勇姿が見えた。
「陽斗殿、ご無事でしたか!」
朱羅は陽斗のように拘束されてはいなかったが、彼の周囲には無数の鎖の破片が落ちていた。どうやら自力で拘束を解いたらしい。
遠目からエレベーターの中にいる陽斗の安否を確認し、ホッとしている。
陽斗も朱羅の無事な姿を見て、表情を明るくさせた。
「僕は大丈夫! それより、朱羅さんはどうやってこの鎖、ほどいたの?!」
「力ずくで引きちぎりました! 陽斗殿の拘束もすぐに外しますから、暫しお時間を!」
「させるかよッ!」
黒縄は朱羅を再び拘束するため、エレベーターのボタンを押していない方の手の袖から鎖を放ち、彼の首に巻きつける。
しかし朱羅は黒縄の腰から一方の手だけを離し、首に巻きついた鎖を片手だけで引きちぎった。植物のツタでも引きちぎっているのかと錯覚してしまうほど、鎖を容易に首から外し、遠くへ投げ捨てる。
黒縄はその光景を目の当たりにし、青ざめた。
「嘘だろ?! そんな簡単に俺の鎖を引きちぎるとか、馬鹿力にも程があんだろ?! どんな筋力してんだよ、朱羅!」
朱羅は己の主人がドン引きしている目の前で、鎖を引きちぎった手を彼の腰に戻し、満面の笑顔を見せた。
「お褒め頂き、光栄です。黒縄様も相変わらず外道で御座いますね。お話は聞かせて頂きましたよ? 陽斗殿を使って、この原黒井ビルの龍穴を活性化させるおつもりだそうですね?」
その瞬間、フッと朱羅の目の色が金色に変わった。額からは血のように真っ赤な1本のツノが生えてくる。
朱羅は完全に黒縄に怒っていた。
「そのような愚行を……私が看過するわけないでしょう?!」
「うげっ!」
本気の朱羅を見て、さすがの黒縄も彼から逃れようと、慌ててエレベーターの枠をつかむ。
しかし抵抗虚しく、黒縄は後ろから朱羅に引っ張られ、つかんでいたエレベーターの枠の一部ごと引き戻された。同時に、エレベーターのボタンから彼の手が離れ、再度扉が閉まる。
「ホンット、テメェはどうでもいい時に限って、本気を出しやがるなァッ!」
その寸前、黒縄は陽斗の足に付いている鉄球に向かって手を伸ばし、何やらブツブツと呟いた。
すると鉄球の形が歪み、斧へと変化した。
「斧ーッ?!」
自分の足元に突如現れた凶器に、陽斗は震え上がる。鉄球とは別の意味で、足を動かせなくなった。
「陽斗殿、ご無事ですか?!」
外にいる朱羅は陽斗の様子が分からず、狼狽する。
その隙に、黒縄は伸ばしていた手を上へ上げ、鉄球から変化した斧でエレベーターの天井を突き破った。
陽斗は斧が上昇した弾みで、足を縛っていた鎖が斧に巻き取られ、エレベーターの中で何度もゴロゴロと転がされた。
「うわぅわぅわ~ッ!」
声にならない悲鳴を上げ、鎖が完全に巻き取られて回転が止まった頃には、陽斗は目を回して突っ伏していた。
「陽斗殿! 今、助けに……ッ?!」
朱羅は黒縄から手を離し、エレベーターへ駆け寄ろうとしたが、黒縄に背後から何かで殴られた。頑丈な体を持つ朱羅ですら、あまりの痛みにうめいた。
殴られた後頭部を押さえながら振り返ると、黒縄は彼の金棒を持って立っていた。自分の体よりも大きく重い武器を軽々と持ち上げ、ニヤニヤと笑っている。
「残念だったな、朱羅。俺の勝ちだ」
「それはどういう……?!」
その瞬間、エレベーターの扉の向こうから「ガンッ」とも「バンッ」とも聞こえる轟音が鳴った。同時に、陽斗の悲鳴が勢いよく落下していく。
彼の悲鳴は暫く階下から聞こえていたが、やがて途切れた。
あまりにも一瞬の出来事に、朱羅はエレベーターの方を振り返った体勢のまま、硬直していた。
「……黒縄様。貴方、一体何をなさったのですか」
ようやく落ち着いてきたところで、背後にいる黒縄を振り返った。彼が何かをしたのは明らかだった。
黒縄は目論見が成功したにも関わらず、何故か不機嫌だった。「チッ」と舌打ちし、金棒を持ったままエレベーターの前から離れていく。
「アイツの足にくくりつけてた鉄球を斧に再構築して、エレベーターのワイヤーを切断した」
「な……なんということをッ!」
朱羅は床を通り抜けて階下へ向かおうとしたが、
「最後まで聞け、馬鹿朱羅」
「あいたッ?!」
と、またも背後から黒縄に金棒で後頭部を殴られ、足を止めた。
「俺の目論見なら、ヤツはあのまま龍穴に落ちて贄となるはずだった。あのエレベーターの地下にある、龍穴にな。だが、残念ながら阻止された」
「阻止?」
そこでようやく、朱羅にも彼の気配を察知できた。上階からでも伝わってくる強力な妖力と殺気に、朱羅はゾッとした。
何事にも物怖じしない黒縄も、体へ伝わってくる殺気に引きつった笑みを浮かべる。
「タイミング悪過ぎ……アイツ、本物のヒーローかよ」
彼が感じ取った殺気の中心、原黒井ビルの1階にいたのは、陽斗を抱えた蒼劔だった。
「ヤバいヤバいヤバい……!」
陽斗は急いで「開」ボタンを押そうともがくが、頑丈な鉄で出来ている鎖はほどけそうもなかった。鉄球が付けられている足に至っては、どんなに力を込めても微動だにしない。
幸い、エレベーターはすぐには動かなかった。エレベーターの中で倒れたまま動けずにいた陽斗は一先ずホッとしたが、「エレベーターが動かないのは、外にいる黒縄君が良からぬことをしているからなのでは」と思うと、恐ろしかった。
拘束も外せず、満足に動くことも出来ない以上、頼りになるのは蒼劔だけだった。
「蒼劔君……もう、さすがに僕と朱羅さんがいないことに気づいてるよね? 助けに来てくれるよね?」
陽斗はそう自分に言い聞かせるが、不安は拭えなかった。
蒼劔は陽斗が拐われた瞬間も前を向いて階段を降りていった。今まではどんな異変に対しても瞬時に反応していた彼が、今回背後で陽斗が拐われていったことに気づかなかったのは不自然だった。
さらに言えば、いつ蒼劔がここへ来てもおかしくないというのに、黒縄が全く焦っていなかったことも気になっていた。
「……もしかして、黒縄君が何かやったのかな? 僕と朱羅さんを蒼劔君に気づかれずに拐えるような鬼だもん。僕の想像もつかないことをやってそうだよね」
陽斗は不安で押し潰されそうになった。
今まではどんな時でも蒼劔が来てくれるという自信があったが、今回の相手はあの黒縄なのだ。
かつて袂を分かった元仲間をも雇い、陽斗と蒼劔の元へ送り込んだ男が、1番厄介な相手である蒼劔を野放しにするはずがなかった。
「まさか、もう殺されてるってことはないよね?! 残りの元地獄八鬼の、“ヤバめサンバ求人”さんに!」
陽斗は蒼劔から聞いていた、残る1人の刺客の名前を口にした。うろ覚えだったので、実際の名前とほぼ間違っていたが、
『それを言うなら、“矢雨丹波弓弦”!』
と、エレベーターのアナウンスから彼の間違いを訂正する声が聞こえてきた。
「それそれ! ……って、五代さん?!」
その声の主は五代だった。突如現れた知人に、陽斗は驚く。
『よっすよっすー。このエレベーター、電源入ってたんでジャックしてみたお! もう陽斗氏が龍穴まで運ばれる心配はないから、安心してくれたまへ!』
「ありがとう、五代さん! ところで、蒼劔君は無事? 僕と朱羅さんがいなくなったことにも気づいてなかったみたいだし、すっごく心配なんだけど!」
『蒼劔氏なら大丈夫! 今、全速力でそっちに向かってるはずだから! 陽斗氏の拘束は朱羅氏が解いてくれる手筈になってるから、チミはマグロのモノマネでもやって、待っててけろ!』
「分かったー! ピチピチピチ……」
その時、エレベーターの扉が開いた。
体を小刻みに動かし、水揚げされたマグロのモノマネをしていた陽斗は「五代さんが開けたのかな?」と思い、目の前で扉が開いていくのを黙って見守っていた。
すると目の前に憤怒の形相の黒縄が現れた。彼は何故か扉の前で腹這いになり、腕を限界まで上げて、外に設置されているエレベーターのボタンを押していた。
「ギャッ! 黒縄君、何でそんな体勢になってるの?!」
「テメェ……やっぱ、五代と手を組んでやがったのか! よくもこいつの意識を戻しやがって!」
黒縄はボタンを押していない方の手の親指で、自身の後ろを指差した。
その先には、陽斗と一緒に黒縄に連れ去られてきた朱羅がいた。腹這いになっている黒縄の腰にしがみつき、上から押さえつけている。あれでは黒縄も満足に動けないだろう。
朱羅の姿はエレベーターの明かりに照らされ、陽斗の目にも彼の勇姿が見えた。
「陽斗殿、ご無事でしたか!」
朱羅は陽斗のように拘束されてはいなかったが、彼の周囲には無数の鎖の破片が落ちていた。どうやら自力で拘束を解いたらしい。
遠目からエレベーターの中にいる陽斗の安否を確認し、ホッとしている。
陽斗も朱羅の無事な姿を見て、表情を明るくさせた。
「僕は大丈夫! それより、朱羅さんはどうやってこの鎖、ほどいたの?!」
「力ずくで引きちぎりました! 陽斗殿の拘束もすぐに外しますから、暫しお時間を!」
「させるかよッ!」
黒縄は朱羅を再び拘束するため、エレベーターのボタンを押していない方の手の袖から鎖を放ち、彼の首に巻きつける。
しかし朱羅は黒縄の腰から一方の手だけを離し、首に巻きついた鎖を片手だけで引きちぎった。植物のツタでも引きちぎっているのかと錯覚してしまうほど、鎖を容易に首から外し、遠くへ投げ捨てる。
黒縄はその光景を目の当たりにし、青ざめた。
「嘘だろ?! そんな簡単に俺の鎖を引きちぎるとか、馬鹿力にも程があんだろ?! どんな筋力してんだよ、朱羅!」
朱羅は己の主人がドン引きしている目の前で、鎖を引きちぎった手を彼の腰に戻し、満面の笑顔を見せた。
「お褒め頂き、光栄です。黒縄様も相変わらず外道で御座いますね。お話は聞かせて頂きましたよ? 陽斗殿を使って、この原黒井ビルの龍穴を活性化させるおつもりだそうですね?」
その瞬間、フッと朱羅の目の色が金色に変わった。額からは血のように真っ赤な1本のツノが生えてくる。
朱羅は完全に黒縄に怒っていた。
「そのような愚行を……私が看過するわけないでしょう?!」
「うげっ!」
本気の朱羅を見て、さすがの黒縄も彼から逃れようと、慌ててエレベーターの枠をつかむ。
しかし抵抗虚しく、黒縄は後ろから朱羅に引っ張られ、つかんでいたエレベーターの枠の一部ごと引き戻された。同時に、エレベーターのボタンから彼の手が離れ、再度扉が閉まる。
「ホンット、テメェはどうでもいい時に限って、本気を出しやがるなァッ!」
その寸前、黒縄は陽斗の足に付いている鉄球に向かって手を伸ばし、何やらブツブツと呟いた。
すると鉄球の形が歪み、斧へと変化した。
「斧ーッ?!」
自分の足元に突如現れた凶器に、陽斗は震え上がる。鉄球とは別の意味で、足を動かせなくなった。
「陽斗殿、ご無事ですか?!」
外にいる朱羅は陽斗の様子が分からず、狼狽する。
その隙に、黒縄は伸ばしていた手を上へ上げ、鉄球から変化した斧でエレベーターの天井を突き破った。
陽斗は斧が上昇した弾みで、足を縛っていた鎖が斧に巻き取られ、エレベーターの中で何度もゴロゴロと転がされた。
「うわぅわぅわ~ッ!」
声にならない悲鳴を上げ、鎖が完全に巻き取られて回転が止まった頃には、陽斗は目を回して突っ伏していた。
「陽斗殿! 今、助けに……ッ?!」
朱羅は黒縄から手を離し、エレベーターへ駆け寄ろうとしたが、黒縄に背後から何かで殴られた。頑丈な体を持つ朱羅ですら、あまりの痛みにうめいた。
殴られた後頭部を押さえながら振り返ると、黒縄は彼の金棒を持って立っていた。自分の体よりも大きく重い武器を軽々と持ち上げ、ニヤニヤと笑っている。
「残念だったな、朱羅。俺の勝ちだ」
「それはどういう……?!」
その瞬間、エレベーターの扉の向こうから「ガンッ」とも「バンッ」とも聞こえる轟音が鳴った。同時に、陽斗の悲鳴が勢いよく落下していく。
彼の悲鳴は暫く階下から聞こえていたが、やがて途切れた。
あまりにも一瞬の出来事に、朱羅はエレベーターの方を振り返った体勢のまま、硬直していた。
「……黒縄様。貴方、一体何をなさったのですか」
ようやく落ち着いてきたところで、背後にいる黒縄を振り返った。彼が何かをしたのは明らかだった。
黒縄は目論見が成功したにも関わらず、何故か不機嫌だった。「チッ」と舌打ちし、金棒を持ったままエレベーターの前から離れていく。
「アイツの足にくくりつけてた鉄球を斧に再構築して、エレベーターのワイヤーを切断した」
「な……なんということをッ!」
朱羅は床を通り抜けて階下へ向かおうとしたが、
「最後まで聞け、馬鹿朱羅」
「あいたッ?!」
と、またも背後から黒縄に金棒で後頭部を殴られ、足を止めた。
「俺の目論見なら、ヤツはあのまま龍穴に落ちて贄となるはずだった。あのエレベーターの地下にある、龍穴にな。だが、残念ながら阻止された」
「阻止?」
そこでようやく、朱羅にも彼の気配を察知できた。上階からでも伝わってくる強力な妖力と殺気に、朱羅はゾッとした。
何事にも物怖じしない黒縄も、体へ伝わってくる殺気に引きつった笑みを浮かべる。
「タイミング悪過ぎ……アイツ、本物のヒーローかよ」
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