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第3話「贄原くんの災厄な五日間」後編
目白先生の妖怪講座 第3回
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私だ、目白だ。
今回は3人の地獄八鬼のメンバーを紹介しようと思う。
謎に包まれていた彼らの意外な正体に、諸君は驚いたのではないかな? 私も驚いた。
なにせ、彼らとはあまり関わり合いがなくてね。朱羅君や五代君の方がよく知っているだろう。
『山根彦丸(大叫喚)』
糸のような細い目、クルクルにカールした髪、耳まで裂けた大きな口、コックの格好、頭頂部に包丁のような銀色のツノが生えている。
2本の筋引包丁が武器。
名曽野市にある隠れ家的レストラン「山根亭」の料理長兼オーナー。
新進気鋭の料理人として名を馳せていたが、裏では人間の客を食材として調理し、妖怪や鬼に提供していた。地獄八鬼として活動する以前から何度も名を変え、店を変え、しつこく人間界に潜んでいたようだ。
普段は穏やかな男だが、本性を現すと白目も黒目も真っ赤に変わり、三日月のように開く。口角も耳まで裂け、サメの歯のように尖った歯が口の中に並んでいるのが見える。
相手を洗脳し、心も姿も思い通りに変えてしまう能力を持つ。相手が意識を失えば洗脳は解けるが、再度洗脳されれば元に戻ってしまう。
自分に能力を使うことで変装も出来、気配まで変えてしまえる。そのため、五代君でも彼の正体には気づけなかった。
相手に自分の妖力の一部を与えることで発現する能力であるため、妖力を打ち消してしまう蒼劔君には効かなかったようだ。
ちなみに料理人としての腕は確かで、長年の経験からどんな料理も作ることが出来、いずれも絶品だったらしい。人間を食材として使うことに固執さえしなければ、今後も人間の料理人として成功していたかもしれない。
『焦熱、炎熱』
オレンジ色に近い赤色の髪と目。小学校高学年くらいの年頃で、背は低い。炎を模したオレンジ色の刺繍が左右対称に施された、長袖の白いカンフーの道衣と布製の白い靴を纏っている。焦熱は右の額、炎熱は左の額に白い小さなツノが片方ずつ生えている。
高い戦闘能力に加え、炎を自在に操る能力も持つ殺戮者。炎を制御するのに長け、攻撃手段にも、自らの身体を治療するにも使っている。
瓜二つの顔を持つ双子で、元人間。双子という理由だけで肉親からも忌み嫌われ、儀式の生贄に使われた。そのため、2人は今日に至るまで人間への憎悪を募らせ、殺戮を繰り返してきた。
地獄八鬼にいた頃は現場を焼却する役割を任されていたため、当時は「地獄八鬼に襲われた跡には灰しか残らない」と広まっていた。元々名前はなく、地獄八鬼に加入した際に初めて「焦熱」「炎熱」と名を与えられ、脱退した今でも使っている。
焦熱が兄で、炎熱が弟だそうだが、ツノ以外に見分ける方法はない。発言の内容に微妙な差はあるようだが、特に規則性はなく、見分ける判断材料にはならない。
人間の食べ物にはあまり関心がなかったが、贄原君に勧められて林檎飴を食べて以来、人間の食べ物に興味を持つようになったらしい。
人間の優しさに触れた彼らがどう変化していくのか、今後に期待しよう。
如何だっただろうか?
他にも「黒猫のお面を着けた女性」や「青蓮という名の鬼」が登場していたが、彼女達を紹介するのはまた別の機会にしようと思う。
果たして、贄原君は黒縄君から逃げ延びることが出来るのだろうか?
ではまた次回。
今回は3人の地獄八鬼のメンバーを紹介しようと思う。
謎に包まれていた彼らの意外な正体に、諸君は驚いたのではないかな? 私も驚いた。
なにせ、彼らとはあまり関わり合いがなくてね。朱羅君や五代君の方がよく知っているだろう。
『山根彦丸(大叫喚)』
糸のような細い目、クルクルにカールした髪、耳まで裂けた大きな口、コックの格好、頭頂部に包丁のような銀色のツノが生えている。
2本の筋引包丁が武器。
名曽野市にある隠れ家的レストラン「山根亭」の料理長兼オーナー。
新進気鋭の料理人として名を馳せていたが、裏では人間の客を食材として調理し、妖怪や鬼に提供していた。地獄八鬼として活動する以前から何度も名を変え、店を変え、しつこく人間界に潜んでいたようだ。
普段は穏やかな男だが、本性を現すと白目も黒目も真っ赤に変わり、三日月のように開く。口角も耳まで裂け、サメの歯のように尖った歯が口の中に並んでいるのが見える。
相手を洗脳し、心も姿も思い通りに変えてしまう能力を持つ。相手が意識を失えば洗脳は解けるが、再度洗脳されれば元に戻ってしまう。
自分に能力を使うことで変装も出来、気配まで変えてしまえる。そのため、五代君でも彼の正体には気づけなかった。
相手に自分の妖力の一部を与えることで発現する能力であるため、妖力を打ち消してしまう蒼劔君には効かなかったようだ。
ちなみに料理人としての腕は確かで、長年の経験からどんな料理も作ることが出来、いずれも絶品だったらしい。人間を食材として使うことに固執さえしなければ、今後も人間の料理人として成功していたかもしれない。
『焦熱、炎熱』
オレンジ色に近い赤色の髪と目。小学校高学年くらいの年頃で、背は低い。炎を模したオレンジ色の刺繍が左右対称に施された、長袖の白いカンフーの道衣と布製の白い靴を纏っている。焦熱は右の額、炎熱は左の額に白い小さなツノが片方ずつ生えている。
高い戦闘能力に加え、炎を自在に操る能力も持つ殺戮者。炎を制御するのに長け、攻撃手段にも、自らの身体を治療するにも使っている。
瓜二つの顔を持つ双子で、元人間。双子という理由だけで肉親からも忌み嫌われ、儀式の生贄に使われた。そのため、2人は今日に至るまで人間への憎悪を募らせ、殺戮を繰り返してきた。
地獄八鬼にいた頃は現場を焼却する役割を任されていたため、当時は「地獄八鬼に襲われた跡には灰しか残らない」と広まっていた。元々名前はなく、地獄八鬼に加入した際に初めて「焦熱」「炎熱」と名を与えられ、脱退した今でも使っている。
焦熱が兄で、炎熱が弟だそうだが、ツノ以外に見分ける方法はない。発言の内容に微妙な差はあるようだが、特に規則性はなく、見分ける判断材料にはならない。
人間の食べ物にはあまり関心がなかったが、贄原君に勧められて林檎飴を食べて以来、人間の食べ物に興味を持つようになったらしい。
人間の優しさに触れた彼らがどう変化していくのか、今後に期待しよう。
如何だっただろうか?
他にも「黒猫のお面を着けた女性」や「青蓮という名の鬼」が登場していたが、彼女達を紹介するのはまた別の機会にしようと思う。
果たして、贄原君は黒縄君から逃げ延びることが出来るのだろうか?
ではまた次回。
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