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第三章
復讐する私
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高校生活の間、沙夜"は"薬を飲むことはなかった...。
そう。桃香に復讐する時が来たのだ。
沙夜は毎日考えた。桃香に直接ではなく、内部から破壊する方法は無いかと。
そして閃いた。
学校帰りのこと、沙夜は神崎医師の診察を受け、いつものように精神薬を処方して貰うと、家に帰りキッチンへと向かった。
そして、棚からすり鉢を取り出し薬を入れ、すりこぎ棒を使い、粉々になるまで潰した。
翌日、沙夜は気合いを入れる為に早起きした。
今日が復讐決行の日だ。
「ギャハハ!それウケんね!」
いつものように桃香が、馬鹿笑いをしている。
桃華がいつも飲んでいるカフェオレのペットボトルに、すり潰した薬を混入させる作戦だ。
沙夜は、チャンスを窺っていた。
「ちょいウチ、トイレ行ってくんね。」
桃香が取り巻きに言った。
沙夜はチャンスとばかりに久美に合図を出す。
廊下に居た久美が、クラッカーを鳴らす。
「パーン!!!」
破裂音が廊下から鳴り響く。
「え、なになに?」
桃香の取り巻きが廊下に集まる。
その隙に沙夜は、桃香のカフェオレに薬を入れ、上下に振った。
沙夜と久美はバレることなく席に着く。
完全犯罪だ。
そこに何も知らない桃香が帰ってきた。
みんながざわざわしていることに気付く。
「どしたー?」
「わかんなーい。」
桃香は自分の席に着くと、カフェオレを一気に飲み干す。
「ぷはぁ!スッキリした後のカフェオレは格別!」
その様子を沙夜は固唾を呑んで見守っていた。
桃香が薬入りのカフェオレを飲んでから1時間経過したが、変化が無い。
沙夜が失敗したかと思った瞬間、事件は起こった。
それは英語の授業中のことだ。
桃香は教師に当てられると、急に俯いた。
そして暫く沈黙した後、叫び出した。
「I'm a devil.」
「I am a person who should not live.」
「Woohoo!!!!!」
状況が理解出来ず、静まり返る教室。
桃香は一瞬我に返った。
皆の視線が桃香に集まる。
「え...。ウチどうしちゃったの。」
桃香は頭を抱えて窓際へと走ると、窓を開け、三階から飛び降りた。
沙夜と久美は顔を見合わせた。
確かに恨んではいたが、やりすぎたかもしれない。
幸い桃香は、一命を取り留めた。
しかし、現在も精神病院に入院している。
見えるはずもない"あれ"に怯えながら。
そう。桃香に復讐する時が来たのだ。
沙夜は毎日考えた。桃香に直接ではなく、内部から破壊する方法は無いかと。
そして閃いた。
学校帰りのこと、沙夜は神崎医師の診察を受け、いつものように精神薬を処方して貰うと、家に帰りキッチンへと向かった。
そして、棚からすり鉢を取り出し薬を入れ、すりこぎ棒を使い、粉々になるまで潰した。
翌日、沙夜は気合いを入れる為に早起きした。
今日が復讐決行の日だ。
「ギャハハ!それウケんね!」
いつものように桃香が、馬鹿笑いをしている。
桃華がいつも飲んでいるカフェオレのペットボトルに、すり潰した薬を混入させる作戦だ。
沙夜は、チャンスを窺っていた。
「ちょいウチ、トイレ行ってくんね。」
桃香が取り巻きに言った。
沙夜はチャンスとばかりに久美に合図を出す。
廊下に居た久美が、クラッカーを鳴らす。
「パーン!!!」
破裂音が廊下から鳴り響く。
「え、なになに?」
桃香の取り巻きが廊下に集まる。
その隙に沙夜は、桃香のカフェオレに薬を入れ、上下に振った。
沙夜と久美はバレることなく席に着く。
完全犯罪だ。
そこに何も知らない桃香が帰ってきた。
みんながざわざわしていることに気付く。
「どしたー?」
「わかんなーい。」
桃香は自分の席に着くと、カフェオレを一気に飲み干す。
「ぷはぁ!スッキリした後のカフェオレは格別!」
その様子を沙夜は固唾を呑んで見守っていた。
桃香が薬入りのカフェオレを飲んでから1時間経過したが、変化が無い。
沙夜が失敗したかと思った瞬間、事件は起こった。
それは英語の授業中のことだ。
桃香は教師に当てられると、急に俯いた。
そして暫く沈黙した後、叫び出した。
「I'm a devil.」
「I am a person who should not live.」
「Woohoo!!!!!」
状況が理解出来ず、静まり返る教室。
桃香は一瞬我に返った。
皆の視線が桃香に集まる。
「え...。ウチどうしちゃったの。」
桃香は頭を抱えて窓際へと走ると、窓を開け、三階から飛び降りた。
沙夜と久美は顔を見合わせた。
確かに恨んではいたが、やりすぎたかもしれない。
幸い桃香は、一命を取り留めた。
しかし、現在も精神病院に入院している。
見えるはずもない"あれ"に怯えながら。
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