9 / 12
第三章
詰んじゃう私
しおりを挟む
今日も教室では、いつもの日課が行われている。いじめと言う名の儀式は、基本的には毎日行われる。
「よく毎日学校来れるよね。」
「私がその顔だったら、恥ずかしくて外歩けないよ。」
「ギャハハ!」
「おい!聞いてんのか!」
桃香を筆頭としたグループは、生贄を真ん中に置いて今日も罵倒を繰り返している。
沙夜は気分が悪くなるのと同時に、安堵する。
(私が標的じゃなくて良かった。)
沙夜は、中学生の時いじめを受けていた。
地味な見た目と抵抗出来ない性格の為、高校で抜け出そうと努力した。
そして、このクラスで上手く桃香と仲良くなれた為、いじめの標的になる人生は回避することが出来た。
放課後に桃香から、二人で遊びに行こうと誘いを受けた。
桃香は、私が親友と認識してから、まだ日が浅い。その為、桃香の誘いは極力断らないように気をつけている。
「どこいくー?」
天真爛漫な性格をしている桃香が、晴れやかな顔をして訊く。
沙夜は、以前から行きたかった場所があった。
「駅前のスイーツビュッフェどうかなー?」
「おっ、いいね!ウチも行きたいと思ってた。」
桃香が、幼い子供のような顔をして応えた。
その後桃香と過ごした沙夜は、ずっと昔から一緒だったかのような居心地の良さを覚えた。そして色々な話をした。
テストの話、恋愛の話、将来の夢の話。
「明日みんなにこの店の話しようよ!」
桃香が提案する。
「そうだね!」
(桃香と同じクラスになって良かった...。)
次の日、朝早く学校に着いた沙夜は、珍しく桃香のグループに混じって談笑していた。
(早く桃香来ないかな...。)
沙夜は、後ろにふと違和感を感じて振り向いた。
そこには、舌を出しながら、右手の中指をこちらに立てている桃香がいた。
桃香に続けとばかりに、先程まで談笑していたメンバーも次々に沙夜に右中指を立てる。
「なんで...。」
沙夜は呆然とした。
「よく毎日学校来れるよね。」
「私がその顔だったら、恥ずかしくて外歩けないよ。」
「ギャハハ!」
「おい!聞いてんのか!」
桃香を筆頭としたグループは、生贄を真ん中に置いて今日も罵倒を繰り返している。
沙夜は気分が悪くなるのと同時に、安堵する。
(私が標的じゃなくて良かった。)
沙夜は、中学生の時いじめを受けていた。
地味な見た目と抵抗出来ない性格の為、高校で抜け出そうと努力した。
そして、このクラスで上手く桃香と仲良くなれた為、いじめの標的になる人生は回避することが出来た。
放課後に桃香から、二人で遊びに行こうと誘いを受けた。
桃香は、私が親友と認識してから、まだ日が浅い。その為、桃香の誘いは極力断らないように気をつけている。
「どこいくー?」
天真爛漫な性格をしている桃香が、晴れやかな顔をして訊く。
沙夜は、以前から行きたかった場所があった。
「駅前のスイーツビュッフェどうかなー?」
「おっ、いいね!ウチも行きたいと思ってた。」
桃香が、幼い子供のような顔をして応えた。
その後桃香と過ごした沙夜は、ずっと昔から一緒だったかのような居心地の良さを覚えた。そして色々な話をした。
テストの話、恋愛の話、将来の夢の話。
「明日みんなにこの店の話しようよ!」
桃香が提案する。
「そうだね!」
(桃香と同じクラスになって良かった...。)
次の日、朝早く学校に着いた沙夜は、珍しく桃香のグループに混じって談笑していた。
(早く桃香来ないかな...。)
沙夜は、後ろにふと違和感を感じて振り向いた。
そこには、舌を出しながら、右手の中指をこちらに立てている桃香がいた。
桃香に続けとばかりに、先程まで談笑していたメンバーも次々に沙夜に右中指を立てる。
「なんで...。」
沙夜は呆然とした。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
アポリアの林
千年砂漠
ホラー
中学三年生の久住晴彦は学校でのイジメに耐えかねて家出し、プロフィール完全未公開の小説家の羽崎薫に保護された。
しかし羽崎の家で一ヶ月過した後家に戻った晴彦は重大な事件を起こしてしまう。
晴彦の事件を捜査する井川達夫と小宮俊介は、晴彦を保護した羽崎に滞在中の晴彦の話を聞きに行くが、特に不審な点はない。が、羽崎の家のある林の中で赤いワンピースの少女を見た小宮は、少女に示唆され夢で晴彦が事件を起こすまでの日々の追体験をするようになる。
羽崎の態度に引っかかる物を感じた井川は、晴彦のクラスメートで人の意識や感情が見える共感覚の持ち主の原田詩織の助けを得て小宮と共に、羽崎と少女の謎の解明へと乗り出す。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
闇に蠢く
野村勇輔(ノムラユーリ)
ホラー
関わると行方不明になると噂される喪服の女(少女)に関わってしまった相原奈央と相原響紀。
響紀は女の手にかかり、命を落とす。
さらに奈央も狙われて……
イラスト:ミコトカエ(@takoharamint)様
※無断転載等不可


【短編集】エア・ポケット・ゾーン!
ジャン・幸田
ホラー
いままで小生が投稿した作品のうち、短編を連作にしたものです。
長編で書きたい構想による備忘録的なものです。
ホラーテイストの作品が多いですが、どちらかといえば小生の嗜好が反映されています。
どちらかといえば読者を選ぶかもしれません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる