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第23話

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 だが、やはり私だけ特別扱いはそれはそれで慣れないし違う気がする。なので、やっぱりここは面接を受けるべきじゃないか。

「お気持ちはうれしいのですが、ここで特別扱いは何か違うと思うので、やっぱり面接は受けたいです。それで私がまだまだ至らないようであれば、不合格でも構いませんので……」

 そう遠慮がちにとぎれとぎれになりながらも、彼らへ気持ちを伝える。

「……」

 静かな空気が流れる。私は服の裾をぎゅっと握りしめていると、3人はぱちぱちぱちと拍手をし始めた。一体なぜ拍手なのか。

「素晴らしい、さすがは聖女候補だけある!」
「心も素晴らしいとは、これは聖女に違いない!」
「試すような発言をしてしまい申し訳ありません。ですがあなたの考えを知れてとても良かったです。では、面接始めていきましょう」
「……! お、お願いします!」

 こうして面接が無事に始まった。面接で聞かれた内容は経歴と得意な魔術分野と大学院で何を学びたいかについてだ。時折言葉を詰まらせながらも、何とか返答する事が出来た。

「では、面接はこれで終わりです。また後日結果を書面にてお送りさせていただきます」
「ありがとうございました!」

 3人の面接官は玄関まで私を見送ってくれた。彼らに深々と頭を下げて挨拶をした後は、誰でも入れる王立図書館に向かい錬金術に関する本を読み、借りてからクララ様のお屋敷へと帰った。

「おかえりマリーナ。面接どうだった?」
「多分、何とか出来たと思います……へへへ……」
「そう。じゃあ、昼食食べる? おなかすいたでしょ」
「ぜひ!」

 昼食は鳥肉のローストと、パンにデザートのケーキ。パンは丸い形のふわふわとした柔らかいパンで、ケーキは白い生クリームが塗られてある。

「美味しそう……!」
「マリーナ。まずこれを食べて」
「ビスケット、いただきます」

 例のビスケットを食べる。すると私の視界に入る髪の毛が一瞬だけ、金色に光った。その様子をクララ様もじっと視線を動かす事無く見つめている。

「……少しだけ金色になったわね」

 彼女にそう言われ、髪を掴んで目を凝らしてみる。確かに真っ白から白と黄色が織り交ざったクリーム色に変化していた。

「この色ならそろそろ金色に戻ると思うわ。それまで欠かさずビスケットを食べなきゃね」
「そうですね、よし、戻すぞーー」
「ふふっ、その意気よマリーナ。では、頂きましょう」
「頂きます」

 
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