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第97話 敵機襲来?
しおりを挟むカリステラ様からの手紙について話をしている最中、
「旦那様!お嬢様!」
何やら慌てた様子のディアが部屋に入ってきましたわ。
といっても、ディアが慌ただしいのはいつものことなんですけどね。
ただ、今日のディアはいつも以上に慌ただしいといいますか.......とにかく緊急事態だ、というのがわかりますわ。
どうやら、それはお父様も同じ考えだったらしく少し驚いた顔をしながら
「そんなに慌ててどうしたんだ」
とディアに声をかけていますわね。
うーん.......ここまで慌てているディアは珍しいので、少し嫌な予感はしますが........話を聞かないわけにもいきませんし。
出来ることなら、物凄くどうでもいい....と言ったらディアには申し訳ないですが、想像していたよりもくだらない事であってほしいですわ。
なんて思っていると、興奮しているのか
「そ、そのっ!あ、あのですね.....」
というだけで、次の言葉がなかなか出てきませんわね。
ディアの言葉を聞くまで大人しく黙っていようと思っていましたが、流石にそうも出来ず
「ちょっとディア、落ち着きなさいな」
と苦笑してしまいましたわよ。
ただ、そんな私の言葉が効いたのか
「す、すみません.....本当に驚いていて........」
と言いながら大きく息を吸って、やっとのことで落ち着きを取り戻したみたいですわね。
まぁ、私としては面白いのでそのままでも、と思いましたが流石に会話になりませんし、落ち着いてくれてよかったですわ。
そう思いながら改めてお父様と2人、ディアの言葉を待っていると、ふぅ......と深呼吸をした後に、ディアがこう言いましたの。
「キーン様が家に来ています!」
これには流石に驚いた、というか反射的に
「はぁ!?」
と大きな声を出してしまいましたわ。
だって、カリステラ様の訳のわかない手紙に引き続き、また訳の分からない来客、ということですわよね?
え、なんですの?
もしかして、後は卒業を待つだけ、ということで皆暇になっているんですの?
そう思いながら、執務室の窓から門の様子を窺いましたわ。
すると、確かにディアの言う通り門の前にはキーン様の家の家紋が描かれた馬車が止まっていて、馬車の近くには1人の男性が立っているのが見えますわ。
きっと、あれがキーン様なんでしょうけど........服装が正装なんですのよね。
一体何のために正装なんてしていますの?
なんて思っていると、お父様はディアの言葉に対して
「家に来ても追い返すよう指示を出しているが、聞いていなかったか?」
大きくため息をつきながらそう言ったので、これにもまた驚きましたわよ。
だって、まさかそのような指示を出しているとは........聞いていませんわ。
ですが、ディアはしっかりとお父様から出された指示を聞いていたみたいで
「それが、旦那様とお嬢様と話がしたい、と言って門から動いてくれないんです」
と泣きそうな顔をしていますわね。
ディアにこんな顔をさせるなんて......顔を合わせていませんがキーン様が腹立たしく感じますわ。
「旦那様!お嬢様!」
何やら慌てた様子のディアが部屋に入ってきましたわ。
といっても、ディアが慌ただしいのはいつものことなんですけどね。
ただ、今日のディアはいつも以上に慌ただしいといいますか.......とにかく緊急事態だ、というのがわかりますわ。
どうやら、それはお父様も同じ考えだったらしく少し驚いた顔をしながら
「そんなに慌ててどうしたんだ」
とディアに声をかけていますわね。
うーん.......ここまで慌てているディアは珍しいので、少し嫌な予感はしますが........話を聞かないわけにもいきませんし。
出来ることなら、物凄くどうでもいい....と言ったらディアには申し訳ないですが、想像していたよりもくだらない事であってほしいですわ。
なんて思っていると、興奮しているのか
「そ、そのっ!あ、あのですね.....」
というだけで、次の言葉がなかなか出てきませんわね。
ディアの言葉を聞くまで大人しく黙っていようと思っていましたが、流石にそうも出来ず
「ちょっとディア、落ち着きなさいな」
と苦笑してしまいましたわよ。
ただ、そんな私の言葉が効いたのか
「す、すみません.....本当に驚いていて........」
と言いながら大きく息を吸って、やっとのことで落ち着きを取り戻したみたいですわね。
まぁ、私としては面白いのでそのままでも、と思いましたが流石に会話になりませんし、落ち着いてくれてよかったですわ。
そう思いながら改めてお父様と2人、ディアの言葉を待っていると、ふぅ......と深呼吸をした後に、ディアがこう言いましたの。
「キーン様が家に来ています!」
これには流石に驚いた、というか反射的に
「はぁ!?」
と大きな声を出してしまいましたわ。
だって、カリステラ様の訳のわかない手紙に引き続き、また訳の分からない来客、ということですわよね?
え、なんですの?
もしかして、後は卒業を待つだけ、ということで皆暇になっているんですの?
そう思いながら、執務室の窓から門の様子を窺いましたわ。
すると、確かにディアの言う通り門の前にはキーン様の家の家紋が描かれた馬車が止まっていて、馬車の近くには1人の男性が立っているのが見えますわ。
きっと、あれがキーン様なんでしょうけど........服装が正装なんですのよね。
一体何のために正装なんてしていますの?
なんて思っていると、お父様はディアの言葉に対して
「家に来ても追い返すよう指示を出しているが、聞いていなかったか?」
大きくため息をつきながらそう言ったので、これにもまた驚きましたわよ。
だって、まさかそのような指示を出しているとは........聞いていませんわ。
ですが、ディアはしっかりとお父様から出された指示を聞いていたみたいで
「それが、旦那様とお嬢様と話がしたい、と言って門から動いてくれないんです」
と泣きそうな顔をしていますわね。
ディアにこんな顔をさせるなんて......顔を合わせていませんがキーン様が腹立たしく感じますわ。
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