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第46話 ありがとう
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私は今、あてもなく廊下を走っている。胸の中は黒い感情で一杯だ。足を伸ばした時、思いっきり後ろからずるりと滑る。
「ぎゃあっ!」
思いっきり後ろ周りに転んでしまった。身体のあちこちが痛いし変な体勢になってしまってるからすぐには起き上がれない。
「王太子妃様、大丈夫ですか?!」
「あ、あの……ちょっと起き上がるの手伝ってもらっても……?」
幸い、近くにメイドがいたので彼女の助けを借りて何とか起き上がろうと身体に力を入れた時だった。
「おい! 誰か来てくれ! 兵士を呼べ!」
怒りと恐怖に満ち溢れたレアード様の叫び声が響いてきた。メイドが一瞬にして不安そうな表情を見せる。
「……っ!」
私の頭の中ではさっきの光景がこびりついていた。メイドに扮したアンナがにやりと笑いながら、レアード様へと抱き付いた光景。ダメだ、これ以上は吐きそうになる。
「王太子殿下!」
「何事だ!?」
レアード様の叫びを聞いた侍従やたまたま近くにいた兵士達が猛スピードでレアード様のいる方へとすっ飛んでいく。そしてアンナの悲鳴がこだました。
「ちょっと! 離してよ! ふふっ……ふふっ」
悲鳴、そして笑い声。どこまで私を傷つけたら済むのだろうか?
「手伝ってくれてありがとうございます」
「いえ、お怪我はございませんか?」
身体の節々はまだ痛いけど、今の私の感情はそれすらも吹き飛ばしそうな勢いがある。
私はかつかつとレアード様のいる方へと向かった。そこではレアード様が肩で息をし、既に到着した兵士や侍従達がアンナの身体をロックして捕縛しようとしている場面だった。
「メアリー……!」
「あらぁ。メアリー様ぁ。目の前でレアード様が不貞を働いたのを見たご気分はどうかしらぁ?」
捕縛されそうな状態でもにやりと笑うその顔は、まさしく悪に満ち溢れている。そんなアンナが今はただ……哀れでならない。
「かわいそうね、アンナ」
「……はあ?」
「あなたは私の幸せをつぶそうとしても幸せにはならないわ。逆に不幸になるだけよ」
しんとその場が静かになった。音1つ聞こえてこない。侍従達も手を止めてしまっている。
「あはははっ、あはははははっ!! 一体何が言いたいのかしら……!」
「これまで、あなたは私の邪魔をしてきて幸せになった事がありますか? フローディアス侯爵家の屋敷でいたくらいでしょう? それからはずっと転落し続けているじゃありませんか。ご身分も平民になったみたいですし」
「……っ!」
アンナは完全に言い返せないでいる。その反動が、自身の唇をぎゅっと噛み締めた。
そんなアンナとは裏腹に、私の脳内からは次から次に言葉が湧いてでてきている。
「私に嫌がらせする時間があれば、もっとその時間を己を磨く為の時間に費やせればよかったのに……」
「何よ! 何が言いたいのよ!」
「私を陥れたいなら、私を直接陥れるのではなく、もっと己を磨くべきだった。と言っているのですよ。……わからなかった時点で手遅れかと存じますが」
「メアリー、よく言った。それでこそ我が妻だ。王太子妃としての格をよく見せつけてくれた」
ここでレアード様がヒョイッと私の肩を抱き寄せた。まるでアンナに見せつけるように
「アンナ。もう2度と貴様を見る事は無いだろう。連れて行け。監獄ヘな」
「はっ」
侍従達がアンナをどこかへと連れて行った。道中、彼女が被っていた白いメイド用の帽子が取れ、女性にしては短い髪が顕になる。誰かに切られたのだろうか?
いや、これ以上は知らない方がいいような気がした。
「メアリー、心配かけてしまってすまない……!」
「れ、レアード様……!」
レアード様が私を力強く抱き締めた。その両腕は明らかに震えている。
そんな震えた右手を私の頬へとあて、口づけをする。
「んっ……」
レアード様の口の中は冷え切っている。まだ冬ではないのに、それくらい口の中も舌も冷たい。
「はあっ……」
唇を離す。レアード様は肩で息をしながら私を大事そうに見つめるので、私も視線を返した。
「メアリー、ありがとう……お前がいなければどうにかなりそうだった」
「レアード様……それが私の、役目ですから」
どうやらレアード様はアンナに一種の恐怖を抱いていたらしい。もしかしたら別の感情かもしれないが。
「レアード様、こちらを」
今がチャンスだ。レアード様へスレーヴ公爵夫人から頂いたポプリを渡す。
「このポプリで落ち着かれると思います。スレーヴ公爵夫人からの頂き物です」
「そうか……ありがとう。メアリー」
ぽんと頭を撫でたレアード様の顔は、いつもと同じ笑みに戻っていた。それを見た私はほっと心の底から安堵する。
その時、レアード様がちょっといいか? と何か思いついたように口を開いた。
「なあ、メアリー……良かったら一緒に寝ないか?」
「えっ!?」
いきなりの提案に、私の心臓がドキッと跳ねた。
「ぎゃあっ!」
思いっきり後ろ周りに転んでしまった。身体のあちこちが痛いし変な体勢になってしまってるからすぐには起き上がれない。
「王太子妃様、大丈夫ですか?!」
「あ、あの……ちょっと起き上がるの手伝ってもらっても……?」
幸い、近くにメイドがいたので彼女の助けを借りて何とか起き上がろうと身体に力を入れた時だった。
「おい! 誰か来てくれ! 兵士を呼べ!」
怒りと恐怖に満ち溢れたレアード様の叫び声が響いてきた。メイドが一瞬にして不安そうな表情を見せる。
「……っ!」
私の頭の中ではさっきの光景がこびりついていた。メイドに扮したアンナがにやりと笑いながら、レアード様へと抱き付いた光景。ダメだ、これ以上は吐きそうになる。
「王太子殿下!」
「何事だ!?」
レアード様の叫びを聞いた侍従やたまたま近くにいた兵士達が猛スピードでレアード様のいる方へとすっ飛んでいく。そしてアンナの悲鳴がこだました。
「ちょっと! 離してよ! ふふっ……ふふっ」
悲鳴、そして笑い声。どこまで私を傷つけたら済むのだろうか?
「手伝ってくれてありがとうございます」
「いえ、お怪我はございませんか?」
身体の節々はまだ痛いけど、今の私の感情はそれすらも吹き飛ばしそうな勢いがある。
私はかつかつとレアード様のいる方へと向かった。そこではレアード様が肩で息をし、既に到着した兵士や侍従達がアンナの身体をロックして捕縛しようとしている場面だった。
「メアリー……!」
「あらぁ。メアリー様ぁ。目の前でレアード様が不貞を働いたのを見たご気分はどうかしらぁ?」
捕縛されそうな状態でもにやりと笑うその顔は、まさしく悪に満ち溢れている。そんなアンナが今はただ……哀れでならない。
「かわいそうね、アンナ」
「……はあ?」
「あなたは私の幸せをつぶそうとしても幸せにはならないわ。逆に不幸になるだけよ」
しんとその場が静かになった。音1つ聞こえてこない。侍従達も手を止めてしまっている。
「あはははっ、あはははははっ!! 一体何が言いたいのかしら……!」
「これまで、あなたは私の邪魔をしてきて幸せになった事がありますか? フローディアス侯爵家の屋敷でいたくらいでしょう? それからはずっと転落し続けているじゃありませんか。ご身分も平民になったみたいですし」
「……っ!」
アンナは完全に言い返せないでいる。その反動が、自身の唇をぎゅっと噛み締めた。
そんなアンナとは裏腹に、私の脳内からは次から次に言葉が湧いてでてきている。
「私に嫌がらせする時間があれば、もっとその時間を己を磨く為の時間に費やせればよかったのに……」
「何よ! 何が言いたいのよ!」
「私を陥れたいなら、私を直接陥れるのではなく、もっと己を磨くべきだった。と言っているのですよ。……わからなかった時点で手遅れかと存じますが」
「メアリー、よく言った。それでこそ我が妻だ。王太子妃としての格をよく見せつけてくれた」
ここでレアード様がヒョイッと私の肩を抱き寄せた。まるでアンナに見せつけるように
「アンナ。もう2度と貴様を見る事は無いだろう。連れて行け。監獄ヘな」
「はっ」
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いや、これ以上は知らない方がいいような気がした。
「メアリー、心配かけてしまってすまない……!」
「れ、レアード様……!」
レアード様が私を力強く抱き締めた。その両腕は明らかに震えている。
そんな震えた右手を私の頬へとあて、口づけをする。
「んっ……」
レアード様の口の中は冷え切っている。まだ冬ではないのに、それくらい口の中も舌も冷たい。
「はあっ……」
唇を離す。レアード様は肩で息をしながら私を大事そうに見つめるので、私も視線を返した。
「メアリー、ありがとう……お前がいなければどうにかなりそうだった」
「レアード様……それが私の、役目ですから」
どうやらレアード様はアンナに一種の恐怖を抱いていたらしい。もしかしたら別の感情かもしれないが。
「レアード様、こちらを」
今がチャンスだ。レアード様へスレーヴ公爵夫人から頂いたポプリを渡す。
「このポプリで落ち着かれると思います。スレーヴ公爵夫人からの頂き物です」
「そうか……ありがとう。メアリー」
ぽんと頭を撫でたレアード様の顔は、いつもと同じ笑みに戻っていた。それを見た私はほっと心の底から安堵する。
その時、レアード様がちょっといいか? と何か思いついたように口を開いた。
「なあ、メアリー……良かったら一緒に寝ないか?」
「えっ!?」
いきなりの提案に、私の心臓がドキッと跳ねた。
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