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第41話 アンナ視点⑤
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うっすらですが、暴力的(拷問)なシーンがあります。
苦手な方はここでブラバ推奨
ーーーーー
「いや! 来ないで!」
メアリー様の悪評を流したら、思ったよりも信じ切った顔をした招待客が見れたのは本当にざまぁみろ! って感じだけど……捕まりたくない!
それにしても化粧を変えてメイドの格好をすれば簡単に入れるのは警備がザル過ぎて笑える!
「捕まえたぞ!」
しかしなすすべなく私は兵士達の山に覆いかぶされるようにして捕縛された。重いし痛い! やめてよ! 乱暴にしないでよ!
「痛い! 痛いっていってるでしょぉう?!」
「離すな! 必ず逃すなよ!」
「いったぁ……! やめなさいよ!」
髪を掴むわ腕を引っ掻くわであちこちが痛い! カルドナンド王国の兵士達ってこんなに野蛮なの?! 信じられないわ……!
それにうるさいし、本当にムカつく!
「縄はどこだ!」
「ここです!」
私は両腕を縄でぎっしりと縛られ、そのまま王宮内を引きずられるようにして移動を強いられる。
「ちょっと! どこに連れて行く気?!」
何度も質問するが答えてくれない。
「うるさい! 静かにしろ!」
兵士の1人が私の頬を平手打ちしてきた。やめて、痛い!
「やめるんだ。捕縛しているならこれ以上痛めつける必要はない」
あら、上司の1人がそう言ってくれるなんて。人間が出来ているじゃない。
「失礼しました……」
「王太子殿下からの要請があるまで待て」
要請? 何かしら?
「ねえ、要請って何かしら?」
「あなたには知らなくて良い事です」
そう答えた上司らしき人物の声音からは恐怖を感じた。
何か嫌な予感がする……。背中の産毛が全て逆立つこの感じ、嫌だわ……。
「歩け!」
引きずられるようにして歩くと王宮の外に出た。見る限り、王宮内の敷地ではあるけど……。
すると目の前に小屋を少し大きくしたような建物が見えてきた。
「あれだ」
あそこに私は入れられるの? なんか汚らしくて嫌だわ。
「ほら、入れ!」
建物は簡易な牢獄になっていた。鉄格子の扉が開かれると私は背中を押され中へと強引に入れ込まれる。
床は氷のように冷たいし、設計的にはおそらく太陽光もわずかしか入ってこないかもしれない。となると本当に寒くて暗い場所だ。
「そこで待っていろ」
「え? ま、待って……!」
ガシャン! と鉄格子の扉が乱雑に閉められた。兵士達が逃げるようにしてその場を去っていく。あっという間に私だけとなる空間。なんだか闇の中に放り込まれたかのような気分になる。
「な、なによ……」
メアリー様の名誉を傷つけた事は嬉しい。でもこのような事になるだなんて……。
体感で数時間だろうか。それくらいの時間が経過した後兵士達が再び入って来た。しかも捕縛された女性を連れて。
「お許しが出るまでそこでいてください、マイラ王女」
「くっ……!」
マイラ王女……そんな方も捕縛されたの?! やっぱりメアリー様をよく思わない人物は私だけじゃないのね!
「やれ」
鉄格子の扉が冷たく閉まる音とほぼ同時に兵士達が私の方へとやって来た。目の前で照らされている灯りが眩しい。ギラギラしている。
「な、なに?!」
無言で兵士達が私の身体を押さえつけてきた上に髪の毛を引っ張り上げた……かと思うとばさりと剣で髪を切った。
え? 令嬢の髪を切るだなんてあり得ない事よ?
「やめなさいよ! 令嬢の髪を切るだなんて失礼よ!」
「王太子殿下のご命令だ。今からお前には焼きを入れる」
「……!」
拷問。レアード様は私を痛めつけようとしている。事実目の前にいる兵士の手には鞭らしきものが握られているのが見えた。
それから私は鞭で痛めつけられ髪を切り落とされ、男爵令嬢の座から平民へと位を落とされた。
苦手な方はここでブラバ推奨
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「いや! 来ないで!」
メアリー様の悪評を流したら、思ったよりも信じ切った顔をした招待客が見れたのは本当にざまぁみろ! って感じだけど……捕まりたくない!
それにしても化粧を変えてメイドの格好をすれば簡単に入れるのは警備がザル過ぎて笑える!
「捕まえたぞ!」
しかしなすすべなく私は兵士達の山に覆いかぶされるようにして捕縛された。重いし痛い! やめてよ! 乱暴にしないでよ!
「痛い! 痛いっていってるでしょぉう?!」
「離すな! 必ず逃すなよ!」
「いったぁ……! やめなさいよ!」
髪を掴むわ腕を引っ掻くわであちこちが痛い! カルドナンド王国の兵士達ってこんなに野蛮なの?! 信じられないわ……!
それにうるさいし、本当にムカつく!
「縄はどこだ!」
「ここです!」
私は両腕を縄でぎっしりと縛られ、そのまま王宮内を引きずられるようにして移動を強いられる。
「ちょっと! どこに連れて行く気?!」
何度も質問するが答えてくれない。
「うるさい! 静かにしろ!」
兵士の1人が私の頬を平手打ちしてきた。やめて、痛い!
「やめるんだ。捕縛しているならこれ以上痛めつける必要はない」
あら、上司の1人がそう言ってくれるなんて。人間が出来ているじゃない。
「失礼しました……」
「王太子殿下からの要請があるまで待て」
要請? 何かしら?
「ねえ、要請って何かしら?」
「あなたには知らなくて良い事です」
そう答えた上司らしき人物の声音からは恐怖を感じた。
何か嫌な予感がする……。背中の産毛が全て逆立つこの感じ、嫌だわ……。
「歩け!」
引きずられるようにして歩くと王宮の外に出た。見る限り、王宮内の敷地ではあるけど……。
すると目の前に小屋を少し大きくしたような建物が見えてきた。
「あれだ」
あそこに私は入れられるの? なんか汚らしくて嫌だわ。
「ほら、入れ!」
建物は簡易な牢獄になっていた。鉄格子の扉が開かれると私は背中を押され中へと強引に入れ込まれる。
床は氷のように冷たいし、設計的にはおそらく太陽光もわずかしか入ってこないかもしれない。となると本当に寒くて暗い場所だ。
「そこで待っていろ」
「え? ま、待って……!」
ガシャン! と鉄格子の扉が乱雑に閉められた。兵士達が逃げるようにしてその場を去っていく。あっという間に私だけとなる空間。なんだか闇の中に放り込まれたかのような気分になる。
「な、なによ……」
メアリー様の名誉を傷つけた事は嬉しい。でもこのような事になるだなんて……。
体感で数時間だろうか。それくらいの時間が経過した後兵士達が再び入って来た。しかも捕縛された女性を連れて。
「お許しが出るまでそこでいてください、マイラ王女」
「くっ……!」
マイラ王女……そんな方も捕縛されたの?! やっぱりメアリー様をよく思わない人物は私だけじゃないのね!
「やれ」
鉄格子の扉が冷たく閉まる音とほぼ同時に兵士達が私の方へとやって来た。目の前で照らされている灯りが眩しい。ギラギラしている。
「な、なに?!」
無言で兵士達が私の身体を押さえつけてきた上に髪の毛を引っ張り上げた……かと思うとばさりと剣で髪を切った。
え? 令嬢の髪を切るだなんてあり得ない事よ?
「やめなさいよ! 令嬢の髪を切るだなんて失礼よ!」
「王太子殿下のご命令だ。今からお前には焼きを入れる」
「……!」
拷問。レアード様は私を痛めつけようとしている。事実目の前にいる兵士の手には鞭らしきものが握られているのが見えた。
それから私は鞭で痛めつけられ髪を切り落とされ、男爵令嬢の座から平民へと位を落とされた。
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