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第37話 結婚式④
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唇が離れた瞬間、レアード様が微笑んだ。ああ、なんて美しくて優しい微笑みだろう。見惚れながら私も微笑みを返す。
「愛している、メアリー」
「私もあなたを……愛しています」
そう小さいけれど確かな声で愛を誓ったのだった。
その後。あっという間に式及びパレードが進行していき、あっという間に披露宴の時間となった。
「もう披露宴か……」
真っ白なウェディングドレスから深紅の披露宴用のドレスに着替え、お化粧も髪結いも新たなものに変わる。
控室で全て準備を終えると、廊下で待っていてくださった軍服姿のレアード様と共に会場へと歩く。勿論腕を組みながら。
「では王太子殿下と王太子妃様のご入場でございます……!」
侍従のアナウンスが発せられ、私達がゆっくりと真っ白なテーブルクロスが敷かれた席に座る。金色の燭台の上にあるろうそくからは温かな火が灯っていた。
披露宴は穏やかに進行していく。そしてコックらによって前菜となる食事が持ち込まれてきた時、コックと同じ場所からメイド服姿の1人の女性がカツカツとこちらへと歩いてきた。その顔は……アンナだ。
「披露宴、楽しんでいるようで何よりだわ、メアリー様!」
アンナが私を指さしながら大きな声を挙げた。隣をちらりと見ると一瞬にしてレアード様の顔が厳しいものに変わる。
「捕らえよ」
近くにいた配下にそう伝えたレアード様。ぞろぞろと兵士がアンナめがけてやって来る。アンナは逃げる体勢を取りつつも大きな声を挙げた。
「そこにいる王太子妃様はねえ! 色んな男を手玉に取る魔性の悪女よぅ! そんな女の言う事なんて皆信じない事ね! じゃあ私は捕まりたくないから逃げるわよ!」
「メアリーを貶めた愚者を逃がすものか。絶対に捕縛しろ……!」
「王太子殿下、かしこまりました!」
しばらくして大広間の向こう側から小さいけれどしっかりとアンナの悲鳴が聞こえ渡った。どうやら捕縛されたようだ。お邪魔虫にはご退場願うより他ない。
しかしアンナのせいで会場内はざわめきが広がっている。侍従が落ち着いてください! と声を何度もかけ、私とレアード様もそろってどうか皆様、落ち着いてくださいませ……! と呼びかけた事で何とか落ち着きを取り戻したのだった。
こうして落ち着きを取り戻して維持したまま食事の時間は終了し、その後もなんとか穏やかに進行していくが私の胸の中にはさっきアンナが言った言葉がナイフとなって突き刺さったままだった。
「色んな男を手玉に取る魔性の悪女」
その言葉に私は強く否定する事が出来なかった。だってウィルソン様は未練があるという事を知ったし、レアード様はいわずもがな私を愛してくれている。1人の男性から寵愛を一身に受けると言うだけでも、嫉妬が生まれる可能性があるのがこの世界。
それと強く否定できなかった事が少し、情けなく思えてきた……。
披露宴も終わりに近づき、招待客のお見送りが近づいてきた。出入り口で彼らに今日来ていただいた事への感謝を伝えるのが重要である。
「皆様、今日はお疲れ様でございました」
侍従が宴の終わりをつげ、ぞろぞろと招待客が帰る準備をする。それぞれバックの中身を確認したりだとか席から立って周囲を眺めたりなど各々自由に動き始めた。それをレアード様と共に眺めていると、1人の淡いピンク色のドレスを着た華奢で長身の女性がこちらへとやって来る。
「ちょっとお話構いませんか? わたくし、マイラと申します」
マイラ王女……カルドナンド王国の隣国にあるセルファー王国の第3王女で母親は王妃。彼女の異母姉である第1王女と第2王女はそれぞれ他国の公爵家や王族へと嫁いでいる。だから弟である王太子と共に彼女が名代として招待されていた……という事だったような。
「マイラ様。本日はお忙しい所お越しいただき」
「それには及ばないわ」
私の言葉をマイラ王女が遮った。いかにも不機嫌そうな顔をしているのが見えた。それと共に私の身体が委縮していく……。
「なんの御用でございますか? マイラ王女」
「王太子様……こんな場所で仰るのは無粋なのは理解しております。それでも納得できないのではっきり言わせていただきますね。私はあなたをお慕いしておりました。本当はあなたと結婚したかった。なのになんで……離婚歴のある子爵家の令嬢である女官ごときをお選びになるのですか?」
「は?」
「王太子妃様が処女で白い結婚が成立したから離婚した……みたいな話は聞いておりますが、それでも彼女を選ぶ理由にはならないでしょう。なぜ……私みたいな女を選ばなかったのか、理解に苦しみます……!」
マイラ王女の声には明らかな怒気が籠っていた。だがレアード様は開き直った表情をしているようにも見える。
「結婚相手を選ぶのは私です。それが何か問題でもあるのですか?」
「あなたは王太子殿下ですよ?! だったらそれなりの令嬢か他国の王女を選ぶべきです! 私のような!」
「メアリーを侮辱するおつもりですか? ……そうでしたら俺はあなたを許す訳にはいかないな……」
「れ、レアード様?!」
怒りに満ち溢れたレアード様が腰に帯剣していた剣を抜き、剣先をマイラ王女へと向けた。その瞬間この場に居た者達のほとんどがこちらへと視線を投げる。会場内は瞬く間にぴりぴりとした冬の嵐の如き雰囲気へと変貌する。
「レアード! 落ち着くんだ!」
これまで静かに見守って来た国王陛下が血相を変え、慌ててレアード様へと駆け寄って来た。マイラ王女の弟であるセルファー王国の王太子もマイラ王女の元へと駆け寄り、私達へ謝るようにと懇願する。
「姉上! ここは祝いの場です……! なぜレアード王太子殿下のご機嫌を損ねるような真似をしたのですか?!」
「だって我慢ならなかったもの! それにこの女官の女、男を手玉に取る魔性の悪女なんでしょう?! そんな女を王太子殿下のそばに近寄らせる訳には……!」
まただ。アンナの言った男を手玉に取るという私の悪評。ぐさりを胸に突き刺さったままの悪評がぐりぐりと胸の奥までぐちゃぐちゃにしてこようとする。胸の中が痛くて気持ちが悪い。
なんで、なんでこうなるの? いやだ、やめてよ……。
「私はレアード様をお慕い申しております! 私はレアード様を愛しています……!」
「愛しているのは分かってるわ。でもあなたは子爵家の令嬢じゃない、身分が違うのよ! それにあなたはかつて侯爵家と結婚していたけど離婚した。そんなの王太子殿下にふさわしくないのよ!!」
弟に取り押さえられ、髪を振り乱しながらもそう狂ったように叫ぶマイラ王女。レアード様はマイラ王女へ剣先を向けたままだが私は動けないでいた。マイラ王女に屈してしまっているのだ……。
「捕らえよ! メアリーを侮辱する者は許さぬ!」
レアード様の怒号が会場内にこだました……。
「愛している、メアリー」
「私もあなたを……愛しています」
そう小さいけれど確かな声で愛を誓ったのだった。
その後。あっという間に式及びパレードが進行していき、あっという間に披露宴の時間となった。
「もう披露宴か……」
真っ白なウェディングドレスから深紅の披露宴用のドレスに着替え、お化粧も髪結いも新たなものに変わる。
控室で全て準備を終えると、廊下で待っていてくださった軍服姿のレアード様と共に会場へと歩く。勿論腕を組みながら。
「では王太子殿下と王太子妃様のご入場でございます……!」
侍従のアナウンスが発せられ、私達がゆっくりと真っ白なテーブルクロスが敷かれた席に座る。金色の燭台の上にあるろうそくからは温かな火が灯っていた。
披露宴は穏やかに進行していく。そしてコックらによって前菜となる食事が持ち込まれてきた時、コックと同じ場所からメイド服姿の1人の女性がカツカツとこちらへと歩いてきた。その顔は……アンナだ。
「披露宴、楽しんでいるようで何よりだわ、メアリー様!」
アンナが私を指さしながら大きな声を挙げた。隣をちらりと見ると一瞬にしてレアード様の顔が厳しいものに変わる。
「捕らえよ」
近くにいた配下にそう伝えたレアード様。ぞろぞろと兵士がアンナめがけてやって来る。アンナは逃げる体勢を取りつつも大きな声を挙げた。
「そこにいる王太子妃様はねえ! 色んな男を手玉に取る魔性の悪女よぅ! そんな女の言う事なんて皆信じない事ね! じゃあ私は捕まりたくないから逃げるわよ!」
「メアリーを貶めた愚者を逃がすものか。絶対に捕縛しろ……!」
「王太子殿下、かしこまりました!」
しばらくして大広間の向こう側から小さいけれどしっかりとアンナの悲鳴が聞こえ渡った。どうやら捕縛されたようだ。お邪魔虫にはご退場願うより他ない。
しかしアンナのせいで会場内はざわめきが広がっている。侍従が落ち着いてください! と声を何度もかけ、私とレアード様もそろってどうか皆様、落ち着いてくださいませ……! と呼びかけた事で何とか落ち着きを取り戻したのだった。
こうして落ち着きを取り戻して維持したまま食事の時間は終了し、その後もなんとか穏やかに進行していくが私の胸の中にはさっきアンナが言った言葉がナイフとなって突き刺さったままだった。
「色んな男を手玉に取る魔性の悪女」
その言葉に私は強く否定する事が出来なかった。だってウィルソン様は未練があるという事を知ったし、レアード様はいわずもがな私を愛してくれている。1人の男性から寵愛を一身に受けると言うだけでも、嫉妬が生まれる可能性があるのがこの世界。
それと強く否定できなかった事が少し、情けなく思えてきた……。
披露宴も終わりに近づき、招待客のお見送りが近づいてきた。出入り口で彼らに今日来ていただいた事への感謝を伝えるのが重要である。
「皆様、今日はお疲れ様でございました」
侍従が宴の終わりをつげ、ぞろぞろと招待客が帰る準備をする。それぞれバックの中身を確認したりだとか席から立って周囲を眺めたりなど各々自由に動き始めた。それをレアード様と共に眺めていると、1人の淡いピンク色のドレスを着た華奢で長身の女性がこちらへとやって来る。
「ちょっとお話構いませんか? わたくし、マイラと申します」
マイラ王女……カルドナンド王国の隣国にあるセルファー王国の第3王女で母親は王妃。彼女の異母姉である第1王女と第2王女はそれぞれ他国の公爵家や王族へと嫁いでいる。だから弟である王太子と共に彼女が名代として招待されていた……という事だったような。
「マイラ様。本日はお忙しい所お越しいただき」
「それには及ばないわ」
私の言葉をマイラ王女が遮った。いかにも不機嫌そうな顔をしているのが見えた。それと共に私の身体が委縮していく……。
「なんの御用でございますか? マイラ王女」
「王太子様……こんな場所で仰るのは無粋なのは理解しております。それでも納得できないのではっきり言わせていただきますね。私はあなたをお慕いしておりました。本当はあなたと結婚したかった。なのになんで……離婚歴のある子爵家の令嬢である女官ごときをお選びになるのですか?」
「は?」
「王太子妃様が処女で白い結婚が成立したから離婚した……みたいな話は聞いておりますが、それでも彼女を選ぶ理由にはならないでしょう。なぜ……私みたいな女を選ばなかったのか、理解に苦しみます……!」
マイラ王女の声には明らかな怒気が籠っていた。だがレアード様は開き直った表情をしているようにも見える。
「結婚相手を選ぶのは私です。それが何か問題でもあるのですか?」
「あなたは王太子殿下ですよ?! だったらそれなりの令嬢か他国の王女を選ぶべきです! 私のような!」
「メアリーを侮辱するおつもりですか? ……そうでしたら俺はあなたを許す訳にはいかないな……」
「れ、レアード様?!」
怒りに満ち溢れたレアード様が腰に帯剣していた剣を抜き、剣先をマイラ王女へと向けた。その瞬間この場に居た者達のほとんどがこちらへと視線を投げる。会場内は瞬く間にぴりぴりとした冬の嵐の如き雰囲気へと変貌する。
「レアード! 落ち着くんだ!」
これまで静かに見守って来た国王陛下が血相を変え、慌ててレアード様へと駆け寄って来た。マイラ王女の弟であるセルファー王国の王太子もマイラ王女の元へと駆け寄り、私達へ謝るようにと懇願する。
「姉上! ここは祝いの場です……! なぜレアード王太子殿下のご機嫌を損ねるような真似をしたのですか?!」
「だって我慢ならなかったもの! それにこの女官の女、男を手玉に取る魔性の悪女なんでしょう?! そんな女を王太子殿下のそばに近寄らせる訳には……!」
まただ。アンナの言った男を手玉に取るという私の悪評。ぐさりを胸に突き刺さったままの悪評がぐりぐりと胸の奥までぐちゃぐちゃにしてこようとする。胸の中が痛くて気持ちが悪い。
なんで、なんでこうなるの? いやだ、やめてよ……。
「私はレアード様をお慕い申しております! 私はレアード様を愛しています……!」
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弟に取り押さえられ、髪を振り乱しながらもそう狂ったように叫ぶマイラ王女。レアード様はマイラ王女へ剣先を向けたままだが私は動けないでいた。マイラ王女に屈してしまっているのだ……。
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