88 / 93
【第二部】魔王覚醒編
39) Divine messenger
しおりを挟む破壊した扉の煙がまだ消えぬうちに、ドーヴィは室内へ侵入を果たす。そのまま、目についた天使をさっさと排除していき――残り一人。
首元を掴み、床に押し倒す。そのまま、ハンドガンの銃口をこめかみに突き当てた。
「ヒッ!」
「死にたくなかったら言う事を聞け」
「! ……悪魔め!」
そう吐き捨てた天使は、ドーヴィの目の前でためらうことなく自爆魔法を使って爆発した。当然、ドーヴィもそれを想定していて、一瞬でシールドを張り爆発から身を守る。
「だよなー。天使にあの脅しが効くわけないわ」
……天使、は。見た目こそ人間と同じで、生命活動をしているが。実際のところ、その命は紙よりも軽い。本人含め「自分は生きている」という感覚が希薄なのだと、ドーヴィは以前に聞いたことがある。
個人で活動する悪魔と違い、天使は個を殺して集団で活動する。人間の監視に降り立つマルコの様な天使となるとさすがに自我も強めに設定されて生産されるが、そうではなく、こちらの世界で仕事をする天使は自我も非常に弱い。
基本的には命令された通りに仕事をするロボットのようなものだ。しかも消耗品の。
何しろ「足を捻って捻挫したのでとりあえず死んできます」と言ったレベルで平然と死ぬのである。捻挫を治療するより、死んで転生した方が早い、という判断だ。
そういうわけで、この世界に天使のための病院や治療院は存在しなかった。逆に、一点物の命を大切にする悪魔の病院は多数あったりする。
ドーヴィはふと、自分の胸に手を当てた。そこからは、ちゃんと心臓の鼓動が伝わってくる。
(グレンはこの音が好きって言ってたな)
天使と違って悪魔は転生できない。だからこそ、このグレンが好きだと言った心臓は大切にしなければ。
気を引き締め直したドーヴィは、部屋の入口に誰も入って来れないように強めのシールドを設置する。その上で、さきほどまで天使が操作していたデータベースへとアクセスした。
翻訳が働いているおかげで、初めて触るドーヴィでも操作は容易だ。ドーヴィにとっては機械的なコンソールが見えているが、他の天使にはもしかしたら神秘的な水晶玉でも見えているのかもしれない。あるいは、対話型の精霊であるとか、念じるだけで操作できる不可思議なドーヴィの知らないアイテムがあるとか。
なんにせよ、ドーヴィの様に『機械』が見える天使や悪魔は超少数派だ。創造神が、文明レベルに制限を掛けているから。
その超少数派の悪魔であるドーヴィはコンソールをタッチして次々にウインドウを開いて中身を確認していく。
「ここか……いや、違うな。こっちか?」
さて、グレンの世界をどうやって探すかと言えば。このデータベースから探すのであれば、一番早いのはドーヴィ自身の活動履歴を追う方法だった。
すでに天使マルコと接触し、さらに誤発動とは言え懲罰コマンドも受けている。だとすれば、そこからドーヴィの履歴を探し当て、さらに直近でどこの世界に入っていたかを調べれば良い。
あとは、その世界のIDをメモして自宅に戻り、もう一度あのVRゴーグルを装着してダイブするだけ。
――と、そう簡単に行くわけもなく。
部屋の外に騒がしさを感じたドーヴィは、コンソールの操作を中止して部屋の隅へと体を寄せる。同時に、入り口に踏み入れた瞬間に爆発する地雷を設置しておいた。
「鬼が出るか蛇が出るか」
ひりついた久々の感覚に、自然と口角も上がる。人間だった頃から愛用していたハンドガンを握り直した。
バンッ! という破裂音と共に、ドーヴィが張ったシールドが破られる。そして部屋に入ってきた天使は、足元の地雷も容易く無効化してドーヴィへと槍の矛先を向けた。
「出てこい愛と父性の悪魔ドーヴィ!」
「ああもう、その二つ名どうにかなんねえのか!?」
この緊迫した場面で父性はねえだろ! とぼやきつつ、ドーヴィはその槍を持った天使の前に姿を現した。
その天使が、他の天使より自我を強く持った上位の存在であるから。そして、ドーヴィに先手を打って攻撃してこないから。
それならば、多少の会話の余地はある。……ドーヴィとて、戦わずに済むならそうしたいところだ。
「貴様、何故この施設を攻撃した!」
槍を持った天使がその中性的で細身な体からは予想もできないような空気を震わせるほどの轟音で問いを掛ける。自我も強いが、個性も強めな天使のようだ。
「特定世界のIDを探すためだ」
「なんと! それを入手してどうするつもりだ!」
「その世界に行って、人間と再契約するためだ。人間がそれを望み、俺と仮契約している状態にある」
この天使の大声で会話をするのが面倒になったドーヴィは、一度に全部を説明した。非常にイレギュラーなパターンだが、それで通じるのか。
その天使はしばらく固まった後、首を捻り――後ろを振り返った。
「と言うことだそうだ! どうなのだ!? ワシにはわからん!」
「……うるさいねぇ、こんなに近いならそんな大声でなくても良かろうに……」
後ろから出てきたのは、腰を曲げた老婆。ドーヴィはその姿に目を見開く。
(思ってたより早く出てきたな、神使……!)
神使。それは天使の中でも、創造神と直接やり取りができる権限を持った特殊な立場の天使だ。
槍を持った天使は自我も個性も強い。その辺の天使よりは重要な立場だという事はドーヴィにもわかるが、それでも天使の範疇に収まる程度だ。
ところが、この老婆は明らかに存在感が違う。魔力の質や量、そして全身から発せられるある種の生命エネルギーとでも言うべき圧が他の天使とは数段階も違うのだ。
誰が見ても、ただの天使ではないとわかる。肌で感じ、本能で察する。それが、神使。
「さて、ドーヴィと言う悪魔。あんたの事はだいたい承知しとるよ」
「そうかい」
神使ともなれば、ほぼ全知に近い。ドーヴィがグレンの世界で何をして、何をされて、そしてなぜここにいてあの世界のIDを狙っているのか、全て理解しているだろう。
「その上でだねぇ、今のルール上は、情状酌量の余地があるとしても、同一世界への再侵入は認められない」
「あれだけ天使の不手際でこっちが不利益を被っても、か?」
「そうさねぇ。あんたがあの世界にまだ存在していたなら、多少の事は目を瞑ったよぉ。でもねぇ、一度退出したからには……」
チッ、とドーヴィは舌打ちをする。どうやら、自分は一番大切な判断を誤ったらしい。
何が何でも、あの世界にしがみついておくべきだった。
……ドーヴィも、グレンがあそこまで、自分を求めるとは思わなかったのだ。歴代の契約主も、契約が終わる時はあっさりしたもので。死ぬとなれば、グレンも自分の事は諦めるとばかり思っていた。
人間にとって、命は一つであり、死は絶対。グレンだってそれぐらいは理解していただろう。
だから、天使マルコにグレンを浄化して貰うまでで良いかと、ドーヴィは踏んでいたのに。あの契約主が、顔を真っ赤にして子供の駄々をこねるように、泣き喚くものだから。
「……まさか、父性ってそこか……?」
この緊張感溢れる場面で。ハッと気づいてしまったドーヴィは、思わず言葉を漏らした。目の前で、全知である神使が「ほっほっほ」と笑い声をあげる。何もわかっていない槍の天使だけが、二人を見比べて首を捻っていた。
「いやいや、冗談じゃねえよ、そこは愛の方の二つ名に掛かっててくれ」
「だったらいいのぅ」
「うるせえババア」
「むっ! 何という口の悪さ! 許せん!」
鼓膜が破けるのではないかというほどの大声と共にぐいっと槍を向けられたドーヴィは肩を竦めた。口の悪さだけで殺されたらグレンに顔向けできない。
まあ、この程度の天使に後れを取るドーヴィではないが。
「そういうことだから、この辺で手打ちにしてくれんかねぇ」
槍を向けた天使を制するわけもなく、神使は静かにそう言った。……しかしながら、年齢を感じさせるその皺だらけの顔、皺に隠された瞳が鋭さを帯びている事にドーヴィは気づいている。
ドーヴィは一つ、ため息をついてから持っていたハンドガンのトリガーに指を掛けた状態で神使に向けた。
「今の俺に、手打ちという言葉はない。お前らが折れるか、俺が死ぬか」
それをドーヴィが言い終わるか終わらないかのうちに、槍が目にもとまらぬ速さで突き出された。人間を超えた速度の踏み込み、そして突き出し。しかし、ドーヴィはそれを軽々と避ける。
そのまま反撃、はせずに強固なシールドを展開。神使が放った魔法を防ぐ。重量級の魔法は、ドーヴィの張ったシールドをばきりと壊して、ドーヴィが回避した後の壁を貫通して行った。
「仕方ないねぇ。ちょっとその辺の天使じゃあ、荷が重そうだから……この老いぼれがやりましょうかねぇ」
「フッ! ハッ!」
神使がいう間にも、槍使いの天使は槍をブンブンと振り回す。自身の身長よりも長く、風を切る音があまりにも重々しいその槍を天使は軽々と扱った。
ドーヴィは神使が新たな魔法を放とうとするのを視界に納めつつ、槍を避ける。どうやらこの天使は物理一辺倒らしい。まあ、天使対策として魔法無効を標準装備している悪魔は多いから、対悪魔用の人員としては正しいのだろう。
もちろんドーヴィもその辺の天使が使う魔法程度なら、簡単に無効化できるような能力は持っている。が、神使レベルとなると、さすがに難しかった。
(槍は放置、問題はこっち)
神使が放った二発目の魔法もシールドと空間歪曲を使って回避。少しだけ神使が動揺したように顔を揺らす――その隙をついて。
「あっ!」
突き出された槍を潜り抜け、ドーヴィは一気に神使の元まで走った。ハンドガンで狙いをつける、そのハンドガンを魔法で吹き飛ばされる、そこまで計算した上で、ドーヴィは反対の手からナイフを取り出した。
神使が咄嗟に結界を張る。ドーヴィの振るったナイフが結界に当たり、激しい破裂音を撒き散らした。
そのまま、ドーヴィはナイフから大剣へと形を変え、この結界ごと神使を一刀両断しようと押し込んでいく。
「さすがに神使が死ねば創造神も来るだろ」
「ぐ……! 最初から、それが狙いかい……!」
神使に頭の中を覗かれてもいいように、ドーヴィはこの『神使を殺して創造神を呼び出す』という目的を脳の中で封印しておいた。自宅を出る、その時からずっと。
天使の転生コストが非常に安いというのは事実だが、さすがに神使にまでなると、そのコストは相当なものとなる。神使は創造神と直接かかわる分、複雑な体を持っているのだ。
背後で槍の天使が攻撃しようとしてくるが、ドーヴィはそこに大量の空中機雷を出現させる。あの天使は物理特化型だからダメージは与えられないだろうが、空中機雷に触れた衝撃で前には進めなくなるはずだ。
槍の天使が槍を振るって機雷を掃除しても、間髪入れず再出現。ドーヴィが中止命令を出すまで、あの空間には空中機雷が無限に出現し続けるように設定してあった。
「準備がいいことだねぇ……!」
ドーヴィの大剣を防ぎ続ける神使の声が震える。ドーヴィは今、この大剣に魔力だけでなく体力の両方、つまり魔法と物理の両エネルギーを乗せていた。これを防ぐには、かなりの力が必要になる。
特に老婆の姿形を取っているこの神使にとって、物理エネルギーで対抗するのはかなり厳しいだろう。槍の天使が神使だったら、ドーヴィはもう少し苦戦していたかもしれない。
「っは! 俺とグレンのために、死ね!」
もう一段、流し込むエネルギーを増やしてドーヴィが仕上げにかかる。あと少しで、神使の結界が割れる――
「すとっぷ~」
――気の抜けた声が、当たりに響いた。
20
お気に入りに追加
219
あなたにおすすめの小説
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

猫の王子は最強の竜帝陛下に食べられたくない
muku
BL
猫の国の第五王子ミカは、片目の色が違うことで兄達から迫害されていた。戦勝国である鼠の国に差し出され、囚われているところへ、ある日竜帝セライナがやって来る。
竜族は獣人の中でも最強の種族で、セライナに引き取られたミカは竜族の住む島で生活することに。
猫が大好きな竜族達にちやほやされるミカだったが、どうしても受け入れられないことがあった。
どうやら自分は竜帝セライナの「エサ」として連れてこられたらしく、どうしても食べられたくないミカは、それを回避しようと奮闘するのだが――。
勘違いから始まる、獣人BLファンタジー。

僕だけの番
五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。
その中の獣人族にだけ存在する番。
でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。
僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。
それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。
出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。
そのうえ、彼には恋人もいて……。
後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。
オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?
中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」
そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。
しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は――
ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。
(……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ)
ところが、初めての商談でその評価は一変する。
榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。
(仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな)
ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり――
なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。
そして気づく。
「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」
煙草をくゆらせる仕草。
ネクタイを緩める無防備な姿。
そのたびに、陽翔の理性は削られていく。
「俺、もう待てないんで……」
ついに陽翔は榊を追い詰めるが――
「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」
攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。
じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。
【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】
主任補佐として、ちゃんとせなあかん──
そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。
春のすこし手前、まだ肌寒い季節。
新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。
風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。
何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。
拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。
年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。
これはまだ、恋になる“少し前”の物語。
関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。
(5月14日より連載開始)
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
推しにプロポーズしていたなんて、何かの間違いです
一ノ瀬麻紀
BL
引きこもりの僕、麻倉 渚(あさくら なぎさ)と、人気アイドルの弟、麻倉 潮(あさくら うしお)
同じ双子だというのに、なぜこんなにも違ってしまったのだろう。
時々ふとそんな事を考えてしまうけど、それでも僕は、理解のある家族に恵まれ充実した引きこもり生活をエンジョイしていた。
僕は極度の人見知りであがり症だ。いつからこんなふうになってしまったのか、よく覚えていない。
本音を言うなら、弟のように表舞台に立ってみたいと思うこともある。けれどそんなのは無理に決まっている。
だから、安全な自宅という城の中で、僕は今の生活をエンジョイするんだ。高望みは一切しない。
なのに、弟がある日突然変なことを言い出した。
「今度の月曜日、俺の代わりに学校へ行ってくれないか?」
ありえない頼み事だから断ろうとしたのに、弟は僕の弱みに付け込んできた。
僕の推しは俳優の、葛城 結斗(かつらぎ ゆうと)くんだ。
その結斗くんのスペシャルグッズとサイン、というエサを目の前にちらつかせたんだ。
悔しいけど、僕は推しのサインにつられて首を縦に振ってしまった。
え?葛城くんが目の前に!?
どうしよう、人生最大のピンチだ!!
✤✤
「推し」「高校生BL」をテーマに書いたお話です。
全年齢向けの作品となっています。
一度短編として完結した作品ですが、既存部分の改稿と、新規エピソードを追加しました。
✤✤
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる