虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する

あかのゆりこ

文字の大きさ
上 下
63 / 93
【第二部】魔王覚醒編

14)次の一手

しおりを挟む
 男の剣筋は粗野であった。それこそ、騎士として訓練を積んできたティモシーから見ればなおさら。

 ただ、そこに豊富な実戦経験と天性の才能、そして体格の良さ。何より疲労困憊な状態のティモシーと、今出てきたばかりで万全な状態の男とを比べれば――剣の腕前程度は簡単にひっくり返る。

「ぐ、うううっ!」
「細いなァ!」

 振り下ろされた剣を躱しきれなくなったティモシーは剣でその太刀を受け止めるが、その重さに体が徐々に沈み込んでいく。そのまま、太い大剣ごと押しつぶされそうだ。

 別に剣は切るだけの武器ではない。鈍器としても、十分に殺傷能力がある。

「っは、太陽の化身よ、今ここで――」
「させるか!」
「うっ!」

 ティモシーが詠唱を始めれば、即座に男は剣を引いて足を蹴りあげる。ギリギリのところでティモシーも後ろに飛びずさって男のキックを回避しようとするが、下がり切れずに胴体に思い切り蹴りを食らってしまう。

(クッソ、こいつ、魔術師の相手に慣れてる……!)

 お互いに一歩下がったことで、一瞬の静寂が生まれた。……いや、ティモシーの苦し気な呼吸音のみが、痛々しく響く。

「は、ぁ……っ、ペッ」

 唾を吐き捨て、ティモシーは相手を睨んだ。同時に、自分の中の冷静な部分が状況を再確認して『何をすべきか』を検討していく。

 ティモシーの強さは、武力ではない、保身術の高さ。煽られて挑発されて窮地に追い込まれても、戦いだけに夢中にならず、常に逃げ道や守りの手を探し続けるその姿勢。

(敵は引き下がった、ルミアの追跡はしていない。こいつ相手だと俺は逃げ切れない、あいつが死ぬか俺が死ぬか。閣下は行方不明、ドーヴィ殿も不明)

 剣を構え直し、ティモシーは思考する。今、この状況で自分がやるべきことは何だ?

「時間稼ぎはもういらない、か」

 元はルミアを追手から守るための大立ち回りだ。ルミアが逃げ切れたかティモシーが知る術はないが、少なくともこの男がゴロツキ共を下がらせた時点で当初の目標は達成している。

 となれば、次。早くここから離脱し、自分も救援を呼びに走る事。あるいは、このまま先に進んで閣下の捜索をする事。

 どちらにしても、この目の前の敵を倒さなければいけないのは確実だった。どのみち、ルミアに掛けて貰った身体強化の魔法ももうすぐ切れるだろう。そうなれば、ティモシーの勝ち目はない。

 少しだけ、ティモシーは息を吐いた。敵を倒す、と簡単に言うが、実に難しい。このまま続ければティモシーの敗北は確実だ。……よくて、引き分け。相討ち。

(だったら――ここで、決める! 一か八かの大博打だッ!)

 ティモシーの出方を伺っていた男に向けて、ティモシーは一気に間合いを詰めた。

「オラァ!」
「テメェの攻撃はヌルいって言ってんだよ! ガキが!」

 男はティモシーの攻撃を剣で受け止め、跳ね返す。跳ね返されたティモシーも即座に体勢を整えて剣を振るが、そちらも男に跳ねられる。

「弱いッ!」

 男の大剣がティモシーを襲う。歯を食いしばったティモシーは――左腕で、その剣を受けた。

「あああああああ!!!!」

 良く磨かれた質の良い大剣は、ティモシーが装備していた防具を潰し切り、その力のままに肉へとめり込んでいく。ティモシーの悲鳴と同時に、受けた場所から鮮血がほとばしる。

 勝ちを確信した男が、苦痛に歪むティモシーを嗤う。

 が、ティモシーは逆にニヤリと笑いを返してやった。

「こ、れで、いいっ!」
「なっ!?」

 ティモシーは自身の肉体に食い込んだ相手の剣を巻き込むように左腕を引き、そして剣を手放して男へ掴みかかる。

「なんだテメェ!」
「爆ぜるは命! 燃えるは魔力!」
「ま、まさかっ……!」

 しがみつくような形になったティモシーを引き離そうと、男は体を捩る。が、傷だらけのティモシーのどこにそんな力があるのかと驚くほどに、ティモシーは男の腕を掴んで離さなかった。

「流れる青き血潮はこの時のため!」
「やめろ! 死ぬ気かーっ!」

 男は必死の形相でティモシーを振り回そうとするが、ティモシーは体が宙に振り回されても、しがみついて離さない。

 口から血を吐こうとも、ティモシーは詠唱を止めない。

 足元に転がったティモシーの剣、護衛騎士としてグレンから下賜された剣の柄に嵌めこまれた魔晶石が、ティモシーの詠唱と流れ出した魔力に呼応して赤く輝き始める。

「我が身と共に滅びよ、地獄に堕ちろ! ソウルバーストッ!!」

 ティモシーの体が、白く発光する。

 人間の体内を循環する魔力が荒れ狂い、一気に解放されるその魔法は、魔力暴走を自ら引き起こす自爆魔法。上位貴族だけが知っている、究極の魔法。

 護衛騎士になった時、ティモシーは万が一の時に、と教えられた。

――それが、今。ティモシーは、そう判断した。

「なっ―――」

 男の声は、最後まで続かなかった。ティモシーの体を中心に、激しい爆発が巻き起こる。


☆☆☆


 駆けているルミアは遥か後方で鳴り響いた爆発音に思わず振り返った。

(ティモシーさん……っ!)

 間違いない、位置関係からしてもティモシーと別れた場所だ。彼は二手に、と言っていたが……ルミアは頭を振った。ティモシーの逃げ足の速さなら、きっと何とかなっているだろう、と。

 追手らしき三人はすでに始末した。ルミアの使う魔法攻撃に何の対処も持っていない、平民の様だった。

 木々の合間から見える太陽の位置と、背後で立ち昇っている黒煙。方角を再確認し、ルミアはやや南西へ足を向ける。

 ルミアはクレイア領、元クレイア国の出身だ。そして一応の貴族ではあったから、現領主館にも訪問したことはある。故に、ゴロツキ共よりもよほど土地勘があったのだ。

 そう思えば、ティモシーが先に自分を逃がしたのも納得が行く。

 木々の切れ目、そこを飛び出したルミアは街道に出た。何度か後ろを振り返り、周囲を気にしつつ、もう一度身体強化の魔法をかけ直して街道を走り抜ける。

 道を行く人々が何事かとルミアを見て驚くが、今はそれに構っている暇はない。むしろ『騎士の様な人が慌てていた』という話ですら、広まれば良いと思う。最悪、この先にルミアが倒れる事があっても、人の口に戸は立てられぬ。

 クレイア領で何かが起きた、という話は必ず、どこからか漏れるだろう。

 それに、今この領地にはシルヴェザン元帥が偵察を入れているはずだ。できれば、その関係者と接触したい。

 王都に戻るとしても馬は屋敷に置いてきてしまった。もちろん今から取りに行けるわけもない。かと言って今から馬を買うにしても、王都まで走り抜けられるほどの高品質な馬を扱っている商会があるとは思えなかった。

 これだけ騒ぎになっていれば、向こうから接触してきてくれるはず。それを信じて、ルミアはわざと人の多い街の中へと入って行った。

(確か、商会がこの辺にあったはず……)

 昔の記憶を掘り起こしながら路地を探せば、クレイア領の中では中堅どころの商会があった。大手の商会はクレイア子爵の息がかかっている可能性がある。そう判断して、敢えて一回り小さい商会を探していたのだった。

「失礼する! 商会の主人はいるか!?」

 勢いよく商会の建物に踏み込む。ルミアの大声に驚いたのは中にいた普通の市民達。驚かせてしまったことを申し訳なくルミアは思う。

「は、はい、何でしょうか……」

 ルミアの形相にぎょっとしたままに、奥から主人がやや怯えた様に出てくる。今のルミアは、騎士の格好をしているが……あふれ出る空気は、緊張感をはらんでいる。

「緊急の連絡を王都にしたい。一番早い馬を用意してくれ。あるいは通信用の魔道具があればそちらでも良い」
「ヒッ……た、ただいま確認してまいります!」

 王都へ、と口に出しただけで、商会の主人は飛び上がらんばかりに驚いてそのまま腰でも抜かすのではないかと言う勢いでバタバタと去って行った。

 残されたルミアに水が出されるが、ルミアはそれをありがたく受け取るだけ受け取って口にせずにおく。どこに追手が紛れているかわからないからだ。同時に、周囲への警戒も怠らない。

(……たぶん、あの様子だと、ゴロツキばかりで何の計画性も無さそうだけれど)

 王都に伝えるべき内容を吟味しつつ、ルミアは息を整える。目を瞑ってじっと壁際に立っている様子に、商会の人間達もどうしたらいいのかと右往左往しているようだ。

――そんな中。ルミアは目を開き、剣の柄に手を掛ける。

(魔力反応、手練れ……)

 ひっそりと巡らせておいたささやかな魔力検知の魔法に、引っ掛かる存在がある。魔力を持っている、ということは、貴族に連なる者である可能性が高い。それはすなわち、クレイア子爵の手先である可能性が高かった。

 ルミアの行動に、自然と商会の中にも緊迫感が漂う。もはや誰もが口を噤んで、嵐が過ぎるのを待っている様だった。

「失礼する。今しがた、こちらに騎士が駆け込んで……おっと」
「!」

 扉を開けて踏み込んできたのは、長身の女性だった。扉の影に隠れていたルミアは、剣を抜きそうになり――その顔を見て、寸前で止める。

「シャノンさん!」
「ルミア、君か」
「そうです!」

 シャノンと呼ばれた彼女は白い髪を肩の下まで伸ばした美しい女性で、その実態はシルヴェザン元帥直轄の諜報員だ。クランストン宰相の護衛騎士となった段階で、一通りシルヴェザン元帥の側近とも顔合わせは済んでいる。その中でも、シャノンの事はルミアも同じ女性と言うことでよく覚えていた。

 見知った顔、それも一番希望していたシルヴェザン元帥の関係者。ルミアは安堵の気持ちがあふれ出てくるのを感じ、思わず脱力してその場に座り込んでしまった。

「大丈夫か?」
「だ、大丈夫です……いえ、今はそれどころではないのです! 至急、王都に救援を出さなければいけない事態になってしまって……!」

 ルミアの言葉にシャノンの表情が強張る。続きを話そうとするルミアを制止して、シャノンはルミアを連れて商会を出た。ここで一般人に聞かれては悪い内容だと、シャノンは判断したのだった。

 護衛騎士となって日が浅いルミアに比べれば、シャノンはベテランだ。そのシャノンがクレイア領に派遣されていたこと、そしてここでルミアと出会えたこと。そのどちらも、この危機的状況の中では大いなる福音であった。

 シャノンは軍が抑えている小さな家へとルミアを案内する。中にはもう一人、大柄な男がいた。

「何だシャノン、それがさっき通りで騒ぎになっていたヤツか?」
「ああ。リベリオ、それどころじゃなさそうだ。王都へ連絡……いや、元帥閣下に直通で話をした方が良いだろう」
「オイオイ、穏やかじゃねえなあ……待ってな、今、魔道具を起動するからよ」

 リベリオと呼ばれた男は奥に引っ込み、大型の魔道具を弄り始める。それは諜報部が解体して持ち込んでここで組み立てた、王都とその場でリアルタイムの通信ができる貴重な通信機だった。

 リベリオが大柄な体と小さく屈めて、魔道具を調整する。そのうち、機械本体と紐で繋がった丸い円盤の様なものをシャノンに差し出した。

「3,2,1……いいぞ」
「……こちらシャノン、クレイア領より緊急連絡。元帥閣下へ取次ぎ求む」
『了解した。しばり待て』

 シャノンはそこでルミアを振り返った。

「閣下が出るまで時間がある。で、何が起きたんだ? ……安心しろ、この家は音漏れを防止する結界が張ってある」

 魔道具の起動と接続には時間がかかるから、先に用意をしてくれたらしい。その手際の良さに、ルミアは安心感を得ていた。

「……宰相閣下が、敵の手に落ちました。また、筆頭護衛官のドーヴィ殿も行方不明です」
「……なんだと?」
「おい待て、とんでもねえ凶報じゃねえか」

 ルミアの言葉に、シャノンとリベリオの顔色が変わった。




---


ティモシーーーーーー!!!!(BLはどこへ……???)

詠唱文が「赤き血潮」ではなく「青き血潮」なのは貴族の魔法だからです
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード

中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。 目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。 しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。 転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。 だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。 そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。 弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。 そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。 颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。 「お前といると、楽だ」 次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。 「お前、俺から逃げるな」 颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。 転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。 これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。 続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』 かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、 転生した高校時代を経て、無事に大学生になった―― 恋人である藤崎颯斗と共に。 だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。 「付き合ってるけど、誰にも言っていない」 その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。 モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、 そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。 甘えたくても甘えられない―― そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。 過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。 今度こそ、言葉にする。 「好きだよ」って、ちゃんと。

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

僕だけの番

五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。 その中の獣人族にだけ存在する番。 でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。 僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。 それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。 出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。 そのうえ、彼には恋人もいて……。 後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

猫の王子は最強の竜帝陛下に食べられたくない

muku
BL
 猫の国の第五王子ミカは、片目の色が違うことで兄達から迫害されていた。戦勝国である鼠の国に差し出され、囚われているところへ、ある日竜帝セライナがやって来る。  竜族は獣人の中でも最強の種族で、セライナに引き取られたミカは竜族の住む島で生活することに。  猫が大好きな竜族達にちやほやされるミカだったが、どうしても受け入れられないことがあった。  どうやら自分は竜帝セライナの「エサ」として連れてこられたらしく、どうしても食べられたくないミカは、それを回避しようと奮闘するのだが――。  勘違いから始まる、獣人BLファンタジー。

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。 ★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

Take On Me

マン太
BL
 親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。  初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。  岳とも次第に打ち解ける様になり…。    軽いノリのお話しを目指しています。  ※BLに分類していますが軽めです。  ※他サイトへも掲載しています。

家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!

灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。 何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。 仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。 思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。 みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。 ※完結しました!ありがとうございました!

処理中です...