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第4章
車はずうっと走ってく。
しおりを挟む車はずうっと走ってく。
「あれって、五重の塔?」とうちは窓の外の塔を見て言った。
「そうだね。」とおじさんは答える。
「何度か見たことあるで。」とうちは言う。車はそこで曲がって、さらに大きな通りを走っていく。
「もうじき着く。寝ておきなさい。」とおじさんは言った。うちはそのうちウトウトしてくる。そして小さい目を閉じた。何がほんまで何がほんまちゃうんやろ。あの鬼とか、ほんまに静を連れ去って食べてしまうんやろうか。お父さんやお母さんは大丈夫なんやろうか。
「こわい。」とうちは小さな目を開けてつぶやく。
「大丈夫だよ。」と横のおじさんが眼鏡越しに微笑みかけてくる。
「ありがとう。」とうちはそう言ってる間に眠ってしまったみたい。
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