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52 千影視点 僕の女神へ(3)
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駅のホームに降り立った時、東京とは違う涼やかな風が印象的だった。夏とはいえ、山間部は日が落ちるのが早い。急がなければ夜になってしまう。消える前に自然の美しさだけは堪能しておきたい。
千影は宿泊先のロッジに向かうため、一時間に二本しかないバスに乗り込んだ。バス停を降りたあとは、ロッジまでさらに二十分は歩くらしい。
千影の他には一人の高齢者しか乗っていないバスに揺られながら、畑や木々や近くに見える山々をぼんやり眺めていると、涙が流れ落ちた。
しかしそれは一筋流れただけで、すぐに止まった。悲しいだとか悔しいだとかいう感情は、とうにどこかへ置いてきたはずなのに、涙が出たことに理解が追いつかず、戸惑う。
千影は伊達メガネを外し、涙を拭った。この頃は外出のたびに、このメガネをかけている。知り合いを避けるための、ささやかな変装だ。
眠ったのはいつだろう? と思った。ここのところ、浅い眠りさえも訪れていない。まともな食事もしていない。髪を切る暇さえなく……。
「疲れた……、疲れた疲れた疲れた疲れた……」
ブツブツと独り言を言いながら俯き、片手で頭を掻きむしった。ボサボサの頭をほったらかしたままで目を閉じてみたものの、やはり眠くはならない――。
――ひぐらしの声が、うるさいくらいに耳の中へ響いてくる。緑と土のむせ返るような匂いが千影を取り囲んでいた。
どうやら自分は、いつの間にか目的地に到着していたようである。
頭をぶるりと振って、つい今しがたのことを思い出そうとしたがよくわからない。
誰かと会話をしたような気はするし、リュックも持っていないので、チェックインは済ませてきたのだろう。
千影はロッジのそばにあった小道を進み、森の奥へと入っていった。
森の木々の間から、美しい山々が見渡せる。あたりはすでに薄暗くなっているが、夕暮れはきっと素晴らしい景色だっただろう。もう生涯見ることはないのだが。
とはいえ、日が落ちたばかりの空を背景に、遠くの高い山がくっきりと黒い影になって見える姿は、素晴らしいものだった。
荘厳な景色に吸い込まれるようにして、千影はさらに歩みを進めていく。涼しさは冷え込みに近くなっていた。どうやらすぐそこは崖になっているようだ。
この美しい景色を最後の記憶にして、消えてしまおう……。
「……よ~」
道から外れて、森の土と草を踏みしめていく。ぶん、という虫の羽ばたきが近くで聞こえた。信じられないほどの速さで、薄暗がりが濃くなっていく。
「お客さん、そっちは崖になってるから危ないですよ!」
「っ!!」
まさかこんな場所で呼び止められるとは思っておらず、驚いた千影の体が反射的にビクッと揺れた。
「もうごはんです、戻ってくださーい!」
振り向くと、薄暗がりの中、若い女性が片手を大きく振りながら千影のそば駆け寄ってきた。
「あ、ああ……すみません」
「……うちのお客さん、ですよね?」
はぁ、と苦しそうに深呼吸した彼女が、千影を見て訝しげな表情をする。
「……」
周辺に宿泊施設を見なかったので、千影が予約したロッジのスタッフだろう。しかし千影は咄嗟に返事ができず、目を泳がせた。
「もう夕ご飯の時間になるので、ロッジに戻ってくださいね」
何か答えないと彼女はこの場から離れてくれないだろう。千影は小声で返事をした。
「僕は、夕ご飯なしでお願いしてるので……」
「嘘です」
こちらを睨むようにして彼女が言った。
ネットで予約した内容は、ロッジの場所しか覚えておらず、チェックインした時の記憶もないので適当に答えたのだが、見破られている。
「う、嘘なんかじゃないですよ。夕飯あり、なしで選べるじゃないですか」
焦って返事をするも、彼女の表情は揺らがない。せっかくここまで来たのに「消える」という計画が崩れてしまう。千影は話をごまかすために、自分の左手首に右手で触れた。
「でも嘘です。私にはわかり――」
「君に、これあげるよ。もう必要ないんだ」
彼女の言葉を待たずに、千影は手首に着けていた腕時計を外す。事業が軌道に乗り始めたとき、さらに高見を目指すために、自分に気合いを入れる意味で購入した唯一の高級品だ。その後も新しい物は買わずに大切に使ってきた。しかしこれはもう必要ない。自分と一緒に壊れるのなら、最期に出会った彼女に渡すのが最善に思えた。
千影は腕時計を彼女の前に差し出す。いつの間にかひぐらしの鳴き声が止み、夜が迫っていることを教えてくれた。
「……そんな高価そうなもの、いりません」
彼女は眉根を寄せて、小さく首を横に振った。
確かに、彼女の判断は妥当だろう。どこの誰かもわからぬ男にもらった物など気持ちが悪いのは当たり前だ。
心の中で自嘲しながら、千影は投げやりに彼女へ言った。
「そう。じゃあ、捨てといて」
「あなたが元気になったら、その時にもらいます」
「……え?」
「だから、その時まで預かっていてください。楽しみにしていますね」
言いながら、彼女がニコッと笑った。
――約束をしたら、生きなければならない。
そんな考えがよぎり、彼女の提案を否定しようとしたその時。
「……あっ、お客さん到着した!」
彼女が目線を向けたほうから、車の音が届いた。
「さぁ、戻りましょう。夕ご飯、後付けでも食べられるので、私が伝えておきます。お金が足りなければ、私のおごりで」
明るく溌剌とした瞳が千影の心を刺す。
「い、いや……それは……」
こちらに向けられた笑顔が眩しすぎて、直視できない。
目を逸らして戸惑いつつも、この瞬間から千影の中で何かが変わったような気がしていた。
坂を上がってきた車が停まり、客と思われる数人が出て来る。話し声がここまで届いた。
ぼやけていた現実が、徐々にはっきりと千影の前に現われてくる。
「ほら、早く行きましょう。ご飯を食べたら元気も出ますから」
暗闇に、ほんの少しだけ光が灯った気がした。まだすがりつきたいと思ってしまうような、温かな光りが。
「……ありがとう」
気づけば、そうつぶやいていた。
そんな言葉を発したのは久しぶりだったと気づく。
「え?」
「いや、なんでもないです……」
涙が出そうになるのを知られたくなくて、俯いたまま、ぼそりと返した。
千影は宿泊先のロッジに向かうため、一時間に二本しかないバスに乗り込んだ。バス停を降りたあとは、ロッジまでさらに二十分は歩くらしい。
千影の他には一人の高齢者しか乗っていないバスに揺られながら、畑や木々や近くに見える山々をぼんやり眺めていると、涙が流れ落ちた。
しかしそれは一筋流れただけで、すぐに止まった。悲しいだとか悔しいだとかいう感情は、とうにどこかへ置いてきたはずなのに、涙が出たことに理解が追いつかず、戸惑う。
千影は伊達メガネを外し、涙を拭った。この頃は外出のたびに、このメガネをかけている。知り合いを避けるための、ささやかな変装だ。
眠ったのはいつだろう? と思った。ここのところ、浅い眠りさえも訪れていない。まともな食事もしていない。髪を切る暇さえなく……。
「疲れた……、疲れた疲れた疲れた疲れた……」
ブツブツと独り言を言いながら俯き、片手で頭を掻きむしった。ボサボサの頭をほったらかしたままで目を閉じてみたものの、やはり眠くはならない――。
――ひぐらしの声が、うるさいくらいに耳の中へ響いてくる。緑と土のむせ返るような匂いが千影を取り囲んでいた。
どうやら自分は、いつの間にか目的地に到着していたようである。
頭をぶるりと振って、つい今しがたのことを思い出そうとしたがよくわからない。
誰かと会話をしたような気はするし、リュックも持っていないので、チェックインは済ませてきたのだろう。
千影はロッジのそばにあった小道を進み、森の奥へと入っていった。
森の木々の間から、美しい山々が見渡せる。あたりはすでに薄暗くなっているが、夕暮れはきっと素晴らしい景色だっただろう。もう生涯見ることはないのだが。
とはいえ、日が落ちたばかりの空を背景に、遠くの高い山がくっきりと黒い影になって見える姿は、素晴らしいものだった。
荘厳な景色に吸い込まれるようにして、千影はさらに歩みを進めていく。涼しさは冷え込みに近くなっていた。どうやらすぐそこは崖になっているようだ。
この美しい景色を最後の記憶にして、消えてしまおう……。
「……よ~」
道から外れて、森の土と草を踏みしめていく。ぶん、という虫の羽ばたきが近くで聞こえた。信じられないほどの速さで、薄暗がりが濃くなっていく。
「お客さん、そっちは崖になってるから危ないですよ!」
「っ!!」
まさかこんな場所で呼び止められるとは思っておらず、驚いた千影の体が反射的にビクッと揺れた。
「もうごはんです、戻ってくださーい!」
振り向くと、薄暗がりの中、若い女性が片手を大きく振りながら千影のそば駆け寄ってきた。
「あ、ああ……すみません」
「……うちのお客さん、ですよね?」
はぁ、と苦しそうに深呼吸した彼女が、千影を見て訝しげな表情をする。
「……」
周辺に宿泊施設を見なかったので、千影が予約したロッジのスタッフだろう。しかし千影は咄嗟に返事ができず、目を泳がせた。
「もう夕ご飯の時間になるので、ロッジに戻ってくださいね」
何か答えないと彼女はこの場から離れてくれないだろう。千影は小声で返事をした。
「僕は、夕ご飯なしでお願いしてるので……」
「嘘です」
こちらを睨むようにして彼女が言った。
ネットで予約した内容は、ロッジの場所しか覚えておらず、チェックインした時の記憶もないので適当に答えたのだが、見破られている。
「う、嘘なんかじゃないですよ。夕飯あり、なしで選べるじゃないですか」
焦って返事をするも、彼女の表情は揺らがない。せっかくここまで来たのに「消える」という計画が崩れてしまう。千影は話をごまかすために、自分の左手首に右手で触れた。
「でも嘘です。私にはわかり――」
「君に、これあげるよ。もう必要ないんだ」
彼女の言葉を待たずに、千影は手首に着けていた腕時計を外す。事業が軌道に乗り始めたとき、さらに高見を目指すために、自分に気合いを入れる意味で購入した唯一の高級品だ。その後も新しい物は買わずに大切に使ってきた。しかしこれはもう必要ない。自分と一緒に壊れるのなら、最期に出会った彼女に渡すのが最善に思えた。
千影は腕時計を彼女の前に差し出す。いつの間にかひぐらしの鳴き声が止み、夜が迫っていることを教えてくれた。
「……そんな高価そうなもの、いりません」
彼女は眉根を寄せて、小さく首を横に振った。
確かに、彼女の判断は妥当だろう。どこの誰かもわからぬ男にもらった物など気持ちが悪いのは当たり前だ。
心の中で自嘲しながら、千影は投げやりに彼女へ言った。
「そう。じゃあ、捨てといて」
「あなたが元気になったら、その時にもらいます」
「……え?」
「だから、その時まで預かっていてください。楽しみにしていますね」
言いながら、彼女がニコッと笑った。
――約束をしたら、生きなければならない。
そんな考えがよぎり、彼女の提案を否定しようとしたその時。
「……あっ、お客さん到着した!」
彼女が目線を向けたほうから、車の音が届いた。
「さぁ、戻りましょう。夕ご飯、後付けでも食べられるので、私が伝えておきます。お金が足りなければ、私のおごりで」
明るく溌剌とした瞳が千影の心を刺す。
「い、いや……それは……」
こちらに向けられた笑顔が眩しすぎて、直視できない。
目を逸らして戸惑いつつも、この瞬間から千影の中で何かが変わったような気がしていた。
坂を上がってきた車が停まり、客と思われる数人が出て来る。話し声がここまで届いた。
ぼやけていた現実が、徐々にはっきりと千影の前に現われてくる。
「ほら、早く行きましょう。ご飯を食べたら元気も出ますから」
暗闇に、ほんの少しだけ光が灯った気がした。まだすがりつきたいと思ってしまうような、温かな光りが。
「……ありがとう」
気づけば、そうつぶやいていた。
そんな言葉を発したのは久しぶりだったと気づく。
「え?」
「いや、なんでもないです……」
涙が出そうになるのを知られたくなくて、俯いたまま、ぼそりと返した。
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