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20 愛しい肌と夜の事情(2)
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「いいの?」
千影が低い声で問いかけてくる。
彼の声色に戸惑いはなく、かといって傲慢さもない……、聞いたことのないものだった。
「いいの、お願い」
我慢ができなくて、自分から千影のモノにお尻を押しつける。
わかった、という彼のつぶやきとともに、夕美の浴衣の裾がまくり上げられた。
「あっ」
太ももに触れた千影の指が、するりと脚の付け根に到達する。そして、ショーツの上から敏感な部分を撫でられた。
「んっ、ん……ん」
体の疼きとともに、吐息が漏れ出る。
はしたないと思うのに、触られて悦ぶそこが、彼の指をもっと欲しがっていた。
「下着の上からでも、びしょ濡れなのがわかるから、もう脱いじゃおうか」
「あっ、……恥ずかしい」
ショーツを剥ぎ取られた夕美は、背を丸めて縮こまろうとしたが、千影に阻止された。
「ああ、熱くてとろとろだよ、ほら」
すでに彼の指がヒダに触れている。
濡れているそこを小刻みにトントンと優しく叩かれ、あたりに水音が響いた。愛液を混ぜる卑猥な音を聞いた夕美は、羞恥でその場から逃げ出したくなる。
「僕のキスでこんなに感じるなんて、可愛いな、夕美は」
千影が愛おしげに呟きながら、指をゆっくり夕美のナカに挿れてきた。
「恥ずかしくて、死にそう……」
「いいんだよ。もっと聞かせて。……聞きたい」
そう言いながら、もう片方の手で夕美の一番敏感な包皮に包まれた粒を、優しくつまむ。とたんに、甘美な快感が走った。
「んぁっ……いやぁ……!」
背中をのけぞらせて、夕美は声を上げた。
千影は薄い皮に隠された突起に愛液を塗りつけながら、ゆっくりしごいている。同時にもう片方の手の指が、夕美のナカを出入りしていた。
滴りは留まるところを知らず、太ももやお尻にまで垂れてくるのを感じる。
「僕の指を僕のモノだと思って、もっと吸い付くんだ」
「ち、かげ、さんの……」
「そう、僕の熱くて固い、これを……!」
千影の語尾が強くなったと同時にベッドが軋み、夕美のお尻にグッとそれが押しつけられた。布越しではない彼自身が擦りつけられている。
「あっ、千影さ……」
耳に届く千影の息が熱い。
「上手にイクことができたら、次の時には、僕ので君のナカを思い切りかき回してあげる。夕美が降参するまでね」
その言葉が引き金となったのか、急激に快感がせり上がってくる。
「あっ、千影さ、んっ、あ、あぁ……」
「これがいいの?」
「んっ、いっ、いいの……い、い……」
夕美は嬌声を上げながら、いつの間にか彼の指の動きに合わせて腰を揺らしていた。
「あっ、ああっ、……私ほんとに、も……イッちゃ……」
目の前に何があるのかはわかるのに、何も見えない。ただ、彼の指と彼のモノだけに意識が集中し、わけがわからなくなる。
「んっ、んん~~……っ!」
彼の指に蜜が溢れるそこを押しつけながら、夕美は達してしまった。
大好きな人の前であられもない姿を見せてしまった羞恥と、彼の指から受けた快感に襲われて、意識が朦朧とする。
視線の先にある間接照明をぼんやり見つめながら、唾液のこぼれてしまった口元を拭いもせず、吐息を漏らした。
「ち、かげさ……」
小さく震えながら、愛しい人の名を呼ぶ。彼の長い指はまだ、どろどろに溶けた夕美のそこに埋もれていた。
「大好きだよ、夕美」
「私、も――」
大好き、と言おうとしたのに続きを紡ぐことはできず、そこで記憶が途切れた。
千影が低い声で問いかけてくる。
彼の声色に戸惑いはなく、かといって傲慢さもない……、聞いたことのないものだった。
「いいの、お願い」
我慢ができなくて、自分から千影のモノにお尻を押しつける。
わかった、という彼のつぶやきとともに、夕美の浴衣の裾がまくり上げられた。
「あっ」
太ももに触れた千影の指が、するりと脚の付け根に到達する。そして、ショーツの上から敏感な部分を撫でられた。
「んっ、ん……ん」
体の疼きとともに、吐息が漏れ出る。
はしたないと思うのに、触られて悦ぶそこが、彼の指をもっと欲しがっていた。
「下着の上からでも、びしょ濡れなのがわかるから、もう脱いじゃおうか」
「あっ、……恥ずかしい」
ショーツを剥ぎ取られた夕美は、背を丸めて縮こまろうとしたが、千影に阻止された。
「ああ、熱くてとろとろだよ、ほら」
すでに彼の指がヒダに触れている。
濡れているそこを小刻みにトントンと優しく叩かれ、あたりに水音が響いた。愛液を混ぜる卑猥な音を聞いた夕美は、羞恥でその場から逃げ出したくなる。
「僕のキスでこんなに感じるなんて、可愛いな、夕美は」
千影が愛おしげに呟きながら、指をゆっくり夕美のナカに挿れてきた。
「恥ずかしくて、死にそう……」
「いいんだよ。もっと聞かせて。……聞きたい」
そう言いながら、もう片方の手で夕美の一番敏感な包皮に包まれた粒を、優しくつまむ。とたんに、甘美な快感が走った。
「んぁっ……いやぁ……!」
背中をのけぞらせて、夕美は声を上げた。
千影は薄い皮に隠された突起に愛液を塗りつけながら、ゆっくりしごいている。同時にもう片方の手の指が、夕美のナカを出入りしていた。
滴りは留まるところを知らず、太ももやお尻にまで垂れてくるのを感じる。
「僕の指を僕のモノだと思って、もっと吸い付くんだ」
「ち、かげ、さんの……」
「そう、僕の熱くて固い、これを……!」
千影の語尾が強くなったと同時にベッドが軋み、夕美のお尻にグッとそれが押しつけられた。布越しではない彼自身が擦りつけられている。
「あっ、千影さ……」
耳に届く千影の息が熱い。
「上手にイクことができたら、次の時には、僕ので君のナカを思い切りかき回してあげる。夕美が降参するまでね」
その言葉が引き金となったのか、急激に快感がせり上がってくる。
「あっ、千影さ、んっ、あ、あぁ……」
「これがいいの?」
「んっ、いっ、いいの……い、い……」
夕美は嬌声を上げながら、いつの間にか彼の指の動きに合わせて腰を揺らしていた。
「あっ、ああっ、……私ほんとに、も……イッちゃ……」
目の前に何があるのかはわかるのに、何も見えない。ただ、彼の指と彼のモノだけに意識が集中し、わけがわからなくなる。
「んっ、んん~~……っ!」
彼の指に蜜が溢れるそこを押しつけながら、夕美は達してしまった。
大好きな人の前であられもない姿を見せてしまった羞恥と、彼の指から受けた快感に襲われて、意識が朦朧とする。
視線の先にある間接照明をぼんやり見つめながら、唾液のこぼれてしまった口元を拭いもせず、吐息を漏らした。
「ち、かげさ……」
小さく震えながら、愛しい人の名を呼ぶ。彼の長い指はまだ、どろどろに溶けた夕美のそこに埋もれていた。
「大好きだよ、夕美」
「私、も――」
大好き、と言おうとしたのに続きを紡ぐことはできず、そこで記憶が途切れた。
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