13 / 60
13 お泊まりデート(1)
しおりを挟む
無事に仕事納めを迎え、翌日の二十五日となった。
「忘れ物は、なし。ヘアメイクも、服装も大丈夫。……よね?」
朝から二十回以上鏡を覗いているが、もう一度全身鏡の前に立ってみる。
先日買ったミディアム丈のモカ色ワンピースは、ウエストのリボンは小さめで、それほど甘くない印象だ。神原に会わせてヘアスタイルも大人っぽくまとめてみたが、彼の隣にいる自信は以前と変わらず、ない。
「だからって、これ以上どうにもならないのは変わらない。とにかくもう出かけちゃおう!」
夕美は部屋を回って、窓の戸締まりを確認した。
「待ち合わせの時間には早いけど、部屋でずっとウロウロしてるよりはマシよね。昨夜だって、ほとんど眠れなかったんだから」
布団に入ったものの、目が冴えてしまい、四時近くまで起きていたのだ。結局、二時間ほどしか睡眠は取れなかった。
ガスと電気を点検したあと、バッグを持って玄関を出る。
「いいお天気……!」
昨日のクリスマスイブは曇り空だったが、今朝は真っ青な冬晴れだ。気温もそれほど低くはなく、過ごしやすい陽気になりそうだと天気予報でも言っていた。
夕美は首に巻いたストールを外して手に持ち、駅へ向かって歩き始めた。
「いらっしゃいませ」
待ち合わせにはまだだいぶ時間があるため、お気に入りのカフェに入る。注文したカフェモカを受取り、窓際の席に移動した。
急ぎ足で駅へ向かう人々に目をやりながら、夕美は口元を緩ませる。
朝から一日中、いや、明日まで「推し」と一緒にいられるのだ。つい先日までは考えも及ばなかったことである。
人生何があるかわからない……、としみじみ思いながら、ふと視線を上げると、メガネをかけてマスクをした男性が、こちらのほうへ歩いてくるのが見えた。
(あれって……、お隣さんじゃない? 彼もこのカフェを利用してたんだ。近くの席に来たらちょっと気まずいかも)
夕美はとっさにスマホに目を落として、知らんふりをする。しばらくしてそろりと見回してみたが、ここからは見えない席に座ったようだ。
ホッとした夕美は温かいカフェモカを口にする。ほどよくビターなチョコレートの味がお気に入りだ。
(社長から送られてきた今日訪れる場所は、温泉街が有名だった。周辺の観光場所をもう一回SNSでチェックしよう)
スマホを見ながらカフェモカを飲んでいると、気持ちが落ち着いてくる。あまりに浮かれていると神原に引かれる恐れがあるので、カフェに来たのは正解だった。
ただ、寝不足なのは心配だ。
(時間的に夕方頃に眠くなりそう。でも興奮してるから大丈夫かな? とにかく社長に失礼のないようにしないと)
カフェモカを飲み終わると、時刻は待ち合わせの十五分前になった。ちょうど良さそうなので席を離れた、その時。
「あっ、社長?」
「奥寺さん……!」
コーヒーカップを片付けようとしている神原に出くわした。彼は驚いた顔で夕美を見下ろす。
「社長もカフェにいらしていたんですね。気づきませんでした」
「楽しみだったから、早く着きすぎちゃって」
「私もなんです」
バツが悪そうに笑う神原と、同じように笑みを交わす。
その時、何気なくホールを見回したが、どこにも隣人の男性はいなかった。
(あの人、いつの間にかお店を出ていたのね)
夕美が座っていた窓際は、カフェに出入りする人が見えたのだが、スマホに目をやっていて気づかなかったのだろう。神原が来たのもわからなかったのだから。
「どうしたの?」
「あ、いえなんでもないです」
ふたり一緒に店を出て、神原の車へ向かう。近くの駐車場に停めているそうだ。
彼はボストンバッグを手に持っている。そのバッグも、彼が着ているコートもズボンも、履いている靴も初めて見た。
彼の貴重なプライベートの姿だ――。
夕美は彼の後ろをついて行きながら、スマホを取り出す。そして、気づかれない速さでカメラアプリを使い、彼の後ろ姿をこっそり撮影した。
「楽しみだね。晴れて良かったよ」
「へぁっ、ほっ、本当にそうですよねっ!」
急に振り向かれて飛び上がりそうになる。
「気温も下がらないようだから、観光も楽しそうだ」
変な声を上げた夕美のことは気にならないらしく、神原は楽しげな声で言った。
(いくらチャンスだからって、すぐ後ろで隠し撮りは無茶すぎた。気を付けないと)
夕美は急ぎ足で歩き、彼の隣に並んだ。
駐車場から車を出した神原がいったん車を降り、助手席のドアを開ける。
「どうぞ」
助手席に促された夕美はコートを脱いで手に持ち、そろそろと車へ乗り込んだ。
「お邪魔、します……。失礼します……」
「……くっ、ははっ」
「え、あの、変でした?」
「いや、お化け屋敷にでも入るような声で言うから、おかしくて。大丈夫、普通の車だから、何も出やしないよ」
神原は笑いながら助手席のドアを閉め、運転席に回って車に乗り込んだ。
「すみません、変な感じになっちゃって。社長のプライベート用の車に乗るなんて恐れ多くて、つい」
推しの隣、助手席に座るのは言わずもがな、普通の車とは言えない高級車なのだから、余計にそう思うのだ。
「君の立場はわかるが、今日からそんなふうに思わなくていいよ。プライベートでは君と対等でいたいんだ」
神原は車を発車させながら言った。彼の声は穏やかだが、譲らない意思の強さを言葉の中に感じた。
「わかりました。急に変えるのは難しいですけど、努力します」
なかなか自覚が持てないとはいえ、結婚を前提に神原と付き合うことになったのだ。自分を卑下ばかりするのは、彼に対しても失礼に値する。ここは心を切り替えて――。
「ということで、ふたりでいるときは敬語と社長呼びはやめてほしいんだけど、いいかな?」
「え、ええっ!?」
突然切り出されて、夕美は突拍子もない声を上げた。しかしすぐに、これも「対等なお付き合いなんだ」と自分に言い聞かせる。
「はい、じゃあ僕のこと呼んでみて」
「か……かん、ばらさん」
ひとりの推し活中でも、そんな呼び方はしたことがない。
赤信号で車が停止した。ひとりでぜいはぁしている夕美に、神原が言った。
「そこは千影って呼んで欲しいんだけどな」
「なっ、そんないきなり、ハードル高すぎますよ……!」
「……ダメ?」
甘えたようにこちらを見つめながら首を傾ける神原と目が合い、夕美は意識がもうろうとしてきたような感覚に陥る。数秒ごとに推しの素晴らしい姿を間近で見てしまうのだから、体がそう反応するのは仕方がないだろう。
気づけば、彼のお願いを受け入れる言葉を呟いていた。
「ダメじゃない、です」
「じゃあ、呼んで」
これ以上見つめ合っていたら、どうにかなってしまいそうなので、夕美は顔を伏せた。
「ち……ちか、ちかげ……、さん」
勇気を振り絞ったが、出て来たのは蚊の鳴くような声である。
「ありがとう、夕美」
「っ!!」
いきなり名前を呼ばれて、びくんと体が揺れてしまった。
青信号になったらしく、車が発車する。夕美は頭を上げて、彼の横顔を見た。夕美の顔も頭も心臓のあたりも、全部が熱いままだ。
そんな夕美の気配に気づいたのか、千影は意味深な笑みを浮かべて口をひらいた。
「夕美、夕美、夕美――」
「はっ、恥ずかしいです……っ!」
「あははっ、可愛いなぁ。あ、敬語もやめようね?」
「はい。……うん」
「それでいい。夕美は素直で可愛いよ」
「うぅ……」
次々と好意の言葉が降ってきて、夕美はただただ両頬を手で押さえて、赤くなるしかなかった。
千影との距離がどんどん縮まっていく。
これ以上関係が近くなったら、いったい自分はどうなってしまうのか――。
夕美はなるべく想像しないようにして、車窓の美しい空に視線を置いた。
「忘れ物は、なし。ヘアメイクも、服装も大丈夫。……よね?」
朝から二十回以上鏡を覗いているが、もう一度全身鏡の前に立ってみる。
先日買ったミディアム丈のモカ色ワンピースは、ウエストのリボンは小さめで、それほど甘くない印象だ。神原に会わせてヘアスタイルも大人っぽくまとめてみたが、彼の隣にいる自信は以前と変わらず、ない。
「だからって、これ以上どうにもならないのは変わらない。とにかくもう出かけちゃおう!」
夕美は部屋を回って、窓の戸締まりを確認した。
「待ち合わせの時間には早いけど、部屋でずっとウロウロしてるよりはマシよね。昨夜だって、ほとんど眠れなかったんだから」
布団に入ったものの、目が冴えてしまい、四時近くまで起きていたのだ。結局、二時間ほどしか睡眠は取れなかった。
ガスと電気を点検したあと、バッグを持って玄関を出る。
「いいお天気……!」
昨日のクリスマスイブは曇り空だったが、今朝は真っ青な冬晴れだ。気温もそれほど低くはなく、過ごしやすい陽気になりそうだと天気予報でも言っていた。
夕美は首に巻いたストールを外して手に持ち、駅へ向かって歩き始めた。
「いらっしゃいませ」
待ち合わせにはまだだいぶ時間があるため、お気に入りのカフェに入る。注文したカフェモカを受取り、窓際の席に移動した。
急ぎ足で駅へ向かう人々に目をやりながら、夕美は口元を緩ませる。
朝から一日中、いや、明日まで「推し」と一緒にいられるのだ。つい先日までは考えも及ばなかったことである。
人生何があるかわからない……、としみじみ思いながら、ふと視線を上げると、メガネをかけてマスクをした男性が、こちらのほうへ歩いてくるのが見えた。
(あれって……、お隣さんじゃない? 彼もこのカフェを利用してたんだ。近くの席に来たらちょっと気まずいかも)
夕美はとっさにスマホに目を落として、知らんふりをする。しばらくしてそろりと見回してみたが、ここからは見えない席に座ったようだ。
ホッとした夕美は温かいカフェモカを口にする。ほどよくビターなチョコレートの味がお気に入りだ。
(社長から送られてきた今日訪れる場所は、温泉街が有名だった。周辺の観光場所をもう一回SNSでチェックしよう)
スマホを見ながらカフェモカを飲んでいると、気持ちが落ち着いてくる。あまりに浮かれていると神原に引かれる恐れがあるので、カフェに来たのは正解だった。
ただ、寝不足なのは心配だ。
(時間的に夕方頃に眠くなりそう。でも興奮してるから大丈夫かな? とにかく社長に失礼のないようにしないと)
カフェモカを飲み終わると、時刻は待ち合わせの十五分前になった。ちょうど良さそうなので席を離れた、その時。
「あっ、社長?」
「奥寺さん……!」
コーヒーカップを片付けようとしている神原に出くわした。彼は驚いた顔で夕美を見下ろす。
「社長もカフェにいらしていたんですね。気づきませんでした」
「楽しみだったから、早く着きすぎちゃって」
「私もなんです」
バツが悪そうに笑う神原と、同じように笑みを交わす。
その時、何気なくホールを見回したが、どこにも隣人の男性はいなかった。
(あの人、いつの間にかお店を出ていたのね)
夕美が座っていた窓際は、カフェに出入りする人が見えたのだが、スマホに目をやっていて気づかなかったのだろう。神原が来たのもわからなかったのだから。
「どうしたの?」
「あ、いえなんでもないです」
ふたり一緒に店を出て、神原の車へ向かう。近くの駐車場に停めているそうだ。
彼はボストンバッグを手に持っている。そのバッグも、彼が着ているコートもズボンも、履いている靴も初めて見た。
彼の貴重なプライベートの姿だ――。
夕美は彼の後ろをついて行きながら、スマホを取り出す。そして、気づかれない速さでカメラアプリを使い、彼の後ろ姿をこっそり撮影した。
「楽しみだね。晴れて良かったよ」
「へぁっ、ほっ、本当にそうですよねっ!」
急に振り向かれて飛び上がりそうになる。
「気温も下がらないようだから、観光も楽しそうだ」
変な声を上げた夕美のことは気にならないらしく、神原は楽しげな声で言った。
(いくらチャンスだからって、すぐ後ろで隠し撮りは無茶すぎた。気を付けないと)
夕美は急ぎ足で歩き、彼の隣に並んだ。
駐車場から車を出した神原がいったん車を降り、助手席のドアを開ける。
「どうぞ」
助手席に促された夕美はコートを脱いで手に持ち、そろそろと車へ乗り込んだ。
「お邪魔、します……。失礼します……」
「……くっ、ははっ」
「え、あの、変でした?」
「いや、お化け屋敷にでも入るような声で言うから、おかしくて。大丈夫、普通の車だから、何も出やしないよ」
神原は笑いながら助手席のドアを閉め、運転席に回って車に乗り込んだ。
「すみません、変な感じになっちゃって。社長のプライベート用の車に乗るなんて恐れ多くて、つい」
推しの隣、助手席に座るのは言わずもがな、普通の車とは言えない高級車なのだから、余計にそう思うのだ。
「君の立場はわかるが、今日からそんなふうに思わなくていいよ。プライベートでは君と対等でいたいんだ」
神原は車を発車させながら言った。彼の声は穏やかだが、譲らない意思の強さを言葉の中に感じた。
「わかりました。急に変えるのは難しいですけど、努力します」
なかなか自覚が持てないとはいえ、結婚を前提に神原と付き合うことになったのだ。自分を卑下ばかりするのは、彼に対しても失礼に値する。ここは心を切り替えて――。
「ということで、ふたりでいるときは敬語と社長呼びはやめてほしいんだけど、いいかな?」
「え、ええっ!?」
突然切り出されて、夕美は突拍子もない声を上げた。しかしすぐに、これも「対等なお付き合いなんだ」と自分に言い聞かせる。
「はい、じゃあ僕のこと呼んでみて」
「か……かん、ばらさん」
ひとりの推し活中でも、そんな呼び方はしたことがない。
赤信号で車が停止した。ひとりでぜいはぁしている夕美に、神原が言った。
「そこは千影って呼んで欲しいんだけどな」
「なっ、そんないきなり、ハードル高すぎますよ……!」
「……ダメ?」
甘えたようにこちらを見つめながら首を傾ける神原と目が合い、夕美は意識がもうろうとしてきたような感覚に陥る。数秒ごとに推しの素晴らしい姿を間近で見てしまうのだから、体がそう反応するのは仕方がないだろう。
気づけば、彼のお願いを受け入れる言葉を呟いていた。
「ダメじゃない、です」
「じゃあ、呼んで」
これ以上見つめ合っていたら、どうにかなってしまいそうなので、夕美は顔を伏せた。
「ち……ちか、ちかげ……、さん」
勇気を振り絞ったが、出て来たのは蚊の鳴くような声である。
「ありがとう、夕美」
「っ!!」
いきなり名前を呼ばれて、びくんと体が揺れてしまった。
青信号になったらしく、車が発車する。夕美は頭を上げて、彼の横顔を見た。夕美の顔も頭も心臓のあたりも、全部が熱いままだ。
そんな夕美の気配に気づいたのか、千影は意味深な笑みを浮かべて口をひらいた。
「夕美、夕美、夕美――」
「はっ、恥ずかしいです……っ!」
「あははっ、可愛いなぁ。あ、敬語もやめようね?」
「はい。……うん」
「それでいい。夕美は素直で可愛いよ」
「うぅ……」
次々と好意の言葉が降ってきて、夕美はただただ両頬を手で押さえて、赤くなるしかなかった。
千影との距離がどんどん縮まっていく。
これ以上関係が近くなったら、いったい自分はどうなってしまうのか――。
夕美はなるべく想像しないようにして、車窓の美しい空に視線を置いた。
22
お気に入りに追加
125
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
【R18】深層のご令嬢は、婚約破棄して愛しのお兄様に花弁を散らされる
奏音 美都
恋愛
バトワール財閥の令嬢であるクリスティーナは血の繋がらない兄、ウィンストンを密かに慕っていた。だが、貴族院議員であり、ノルウェールズ侯爵家の三男であるコンラッドとの婚姻話が持ち上がり、バトワール財閥、ひいては会社の経営に携わる兄のために、お見合いを受ける覚悟をする。
だが、今目の前では兄のウィンストンに迫られていた。
「ノルウェールズ侯爵の御曹司とのお見合いが決まったって聞いたんだが、本当なのか?」」
どう尋ねる兄の真意は……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる