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逃亡の果てに
しおりを挟むソニアとレインの感情を爆発させたのは怒りよりも先に涙だった。
顔が、はちきれんばかりの袋に蓄えていたのは怒りなのに、破れ漏れでてきたのは涙だった。
どうして怒りの正体が涙を流すのだろうか。
アレクは動揺した。
わからない、わからない・・・・
アレクは怖くなった。
怖くなったアレクは部屋から飛び出して逃げた。
苦しい・・苦しい、このまま村を出よう
宴の最中でまだ外は賑わっていた。
誰かから声を掛けられたかもしれない、けれども、応じることなんてできなかった。
アレクは喧噪を背景に門の外まで逃げた
走る、走る・・・いつの間にか猫族の村から遠く離れた一本の木に持たれ掛かり、尻を地につけていた。
このまま元居たギルドの国まで帰ろうとアレクは決意したのだった。
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